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1139.転売屋はチケット転売に勤しむ
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いそがしい。
超絶忙しい。
問い合わせに次ぐ問い合わせに収拾がつかなくなり、店を一時的に閉めるぐらいに忙しい。
「はぁ、疲れた。」
「お疲れ様です。」
「問い合わせが多いとは覚悟していたが、まさか本業に差し支えるほどとは思っていなかった。さて、どうしたもんかなぁ。」
「みなさんオリガのコンサートを楽しみにしていますから仕方ないですよ。一度は無くなったものが復活すると興味が無かった人も見たくなっちゃうって初めて知りました。」
「需要過多ほど美味い儲け話はないが、やりすぎると後が怖い。特にアナスタシア様からのプレッシャーが半端ないんだよなぁ。」
行方不明になった歌姫オリガが無事に見つかり、一度はキャンセルされたコンサートを行うと発表されてわずか半日。
当初中止が発表されるとチケットを持つ人達は嘆き悲しみ、最終的に捨てるか保存するか売るかの三通りに分かれた。
羊男のように保存することを選んだ人は少ないようで。大半の参加者がチケットを手放すことを選んだのだが、まさかコンサートが復活するとは思っていなかったんだろう。
慌ててで再び手に入れようとするも時すでに遅しというやつだ。
廃棄したものは戻ってこないし、売りに出したものだってそう簡単に手に入るものではない。
紆余曲折アリ銀貨1枚で買い付けることになったチケットは全部で101枚。
そのうちの11枚は知り合いに配ってしまったので残りは90枚程。
そのうち半数以上をアナスタシア様が回収したがっているのだが、そもそも無理やり俺に買わせたのはこの人だからな。
いくら他の貴族が返せと言ってきてももう遅い。
どうしても返してほしいのならそれなりの金を積んでもらわないと。
「でもこのままじゃお店開けられませんよね。」
「そうなんだよなぁ。開けてもチケットを売ってくれって問い合わせばかりだし。いっその事外部に委託するって手もあるんだが、せっかくの儲けをみすみす逃すのもなぁ。」
「販売は一枚銀貨10枚でしたっけ。」
「一般にはその価格だな、ちなみに貴族は銀貨30枚だ。」
「つ、強気ですね。」
「それだけの価値がある特別なチケットだ。金持ってるんだしそれぐらいケチらず出せばいいのに。」
たかだか銀貨30枚で歌姫のコンサートチケットが手に入るなら安いと思うんだが、向こうからしてみれば売値の30倍。
それが引っかかっているのか中々買うとは言わないようだ。
アナスタシア様からしても自分で回収した手前無理に買えとは言えないようで、俺に値下げの圧力をかけてきている。
50枚全部売れれば金貨15枚もの儲けになるのだが、あまり派手にやると後々恨まれそうなんだよなぁ。
コンサートチケットの転売は簡単なようで非常に難しい。
利益を載せすぎれば売れないし、かといって値段を下げて売るのはもったいない。
その絶妙な部分を攻めるのが大変なんだよなぁ。
だから元の世界では手を出さなかったわけだが、やりすぎないように注意しないと。
「そういうわけにもいかないのよ。」
「あー、今は閉店中なんだが札が見えなかったのか?」
「あら、そうだったかしら気づかなかったわ。」
態々カーテンまで閉めた扉を開けて中に入って来たのは話題の人物。
っていうかいくら副長の奥様でも勝手に入ってくるのはどうかと思うぞ。
「アナスタシア様!どうぞおかけください!」
「ありがとう、そこの意地悪な店主と違って優しいのね。」
「意地悪で結構、だが何度来ても結果は同じだぞ?」
「いくら価値のあるチケットだとしてもさすがに銀貨30枚は法外じゃないかしら。」
「価値のあるものを適正な価格で売る、それが商売ってもんだ。王都では銀貨50枚出してでも見たいってやつが大勢いるんだぞ?それに比べれば安いもんだろう。」
別に嘘ではない。
王都のコンサートではあまりの人気にチケット価格が急上昇し、銀貨50枚で買うっていう紙をもって会場を歩く人がいたってのは有名な話だ。
普通では考えられないような金額に逆に不信感が出てしまって売り手は現れなかったようだが、それだけの需要があるのは間違いない。
問題があるとしたら一度手放してしまっているという事実。
手元にない状態だったらあきらめもついただろうけど、一度手にしているだけに悔しさが大きくなってしまうんだろうなぁ。
「王都とここじゃ市場規模が違いすぎるわ、せめて半値銀貨25枚ぐらいにするべきだと思うんだけど。」
「銀貨25枚なぁ。」
「まだ足りない?」
「足りないと言いたいところだが俺も無用な恨みは買いたくない。せっかくのコンサートなんだしそれを台無しにするのもよくないよなぁとは思ってる。」
「それじゃあ・・・。」
「銀貨20枚にしよう、その代わりにこれを買った人に渡してくれ。」
本当はアナスタシア様の所に行って直接交渉するつもりだったのだが、本人が来てくれたのならばむしろ好都合だ。
用意しておいたものを引き出しから取り出し、本人の前にそっと置く。
カウンターの上に乗せられたそれを見て普段から表情を出さないアナスタシア様が少しだけ驚いた顔を見せた。
「わるいけど説明してもらえるかしら。」
「別に書いてあるままなんだが?」
「『次回購入時二割引券、ただし銀貨20枚以上ご購入時に限る』チケットを最初より安く売っておいてさらに値引きまでする気なの?」
「そのまま見ればそうなるが、それを受け取った限りは使ってもらうのがチケットを譲る条件だ。化粧品でもアクセサリーでも掃除道具でも何でもいい、うちで買い物をしてくれるなら喜んで提供しよう。」
値引きをした上にさらに次の買い物の時も値引きをしてしまったら損をしているように感じるだろう。
そのままで数字で考えれば大損だが、実際は銀貨30枚で売るよりも多くの銀貨を得られるはず。
そもそも最初の仕入れ値は銀貨1枚、それが銀貨20枚で売れるだけでも大儲けなのに更には次の買い物の約束まで取り付けることができるわけだ。
向こうからすればたくさん買うだけ値引き額が多くなるが、二割引いたところで俺が儲かることに変わりはない。
特にこれは最低金額を決めることでそれ以上の買い物を促す効果もある。
ぶっちゃけ金を持ってる貴族にとっては銀貨20枚も30枚も同じこと、なのできっかけさえ作ってやれば後は二割引きを免罪符に最低金額以上の買い物をしてくれることだろう。
何もしなければ買い物はしてくれない。
でも、値引きを餌にすればそのきっかけを作れるというわけだな。
「チケットを安く譲る代わりに買い物をしてもらおうってことね。」
「今度新作の香油とヘアクリームを出すつもりなんだが、もちろんそれにも使ってもらえる。これなら他の貴族も文句はないだろ?」
「まだ文句を言う人はいるだろうけど譲歩してくれたわけだしなにより押し付けたのはこっちだから納得させるわ。でも、買い取ったのはもしかしてこうなる事を予期していたのかしら。」
「そんなわけないだろ。もしそうならもっと必死に買い集めてるっての。」
「ふふ、それもそうね。」
満足そうに微笑むと、カウンター上の紙を手にアナスタシア様は席を立つ。
「帰るのか?」
「えぇ、チケットは全部で50枚だったわよね。」
「それが最大数だ。全部貴族が買っていったとなったらそれこそ世間体が悪いだろ。」
「追加発売もあるって話だしそれで勘弁してあげる。」
何を勘弁するかはわからないが納得してくれたのならそれでいい。
最初同様そのまま静かに扉を開けるとベルが小さくカランと鳴る。
扉が閉まると同時に大きなため息が出てしまった。
「あはは、お疲れ様です。」
「疲れた、まじで疲れた。」
「でもすごいです。あのアナスタシア様相手に一歩も引かないなんて。」
「すごいかどうかはさておき、あぁいう交渉では引いたら負けだ。でも引くことで得られるものもあるからその辺は使い方だな。」
「うーん、私にはまだまだ難しそうです。」
メルディは可愛らしさと誠実さが売りだからな、別にここまでの交渉をしろとは言わない。
でも屈強な冒険者相手に今でもしっかり交渉しているし訓練すれば十分やっていけると思うんだが。
「これでチケットは残り三分の一。これは抽選制にするのが無難かなぁ。」
「先着じゃないんですか?」
「それが一番手っ取り早いが、不公平でもめるだろ?それなら抽選制にして当たったらチケットを購入してもらう方がもめにくい。俺からすればどっちでも儲けは同じだしな。」
「お金儲けって大変ですね。」
「なんだ、今更わかったのか?」
もちろん他にも儲ける方法はたくさんあるが、俺はこのやり方が一番しっくりくる。
安く仕入れて高く売る。
需要があるところにはそれに見合う値段で提供する。
商売人としてごく当たり前の考え方だが、やりすぎにはご用心ってね。
一人だけ暴利をむさぼれば白い目で見られいずれ追い出されてしまう。
元の世界の転売屋がテンバイヤーと蔑まれたのもそのせいだろう。
昔のように細々としていればよかったものを、買い占めや無理な値段での販売などが目に余り攻撃される対象になってしまった。
何事もほどほどが一番だ。
ということで責められない程度に譲歩しつつしっかりと儲けさせてもらうとしよう。
なにもチケット転売だけがすべてじゃない。
せっかくの歌姫ブームだ、しっかり便乗させてもらおうじゃないか。
超絶忙しい。
問い合わせに次ぐ問い合わせに収拾がつかなくなり、店を一時的に閉めるぐらいに忙しい。
「はぁ、疲れた。」
「お疲れ様です。」
「問い合わせが多いとは覚悟していたが、まさか本業に差し支えるほどとは思っていなかった。さて、どうしたもんかなぁ。」
「みなさんオリガのコンサートを楽しみにしていますから仕方ないですよ。一度は無くなったものが復活すると興味が無かった人も見たくなっちゃうって初めて知りました。」
「需要過多ほど美味い儲け話はないが、やりすぎると後が怖い。特にアナスタシア様からのプレッシャーが半端ないんだよなぁ。」
行方不明になった歌姫オリガが無事に見つかり、一度はキャンセルされたコンサートを行うと発表されてわずか半日。
当初中止が発表されるとチケットを持つ人達は嘆き悲しみ、最終的に捨てるか保存するか売るかの三通りに分かれた。
羊男のように保存することを選んだ人は少ないようで。大半の参加者がチケットを手放すことを選んだのだが、まさかコンサートが復活するとは思っていなかったんだろう。
慌ててで再び手に入れようとするも時すでに遅しというやつだ。
廃棄したものは戻ってこないし、売りに出したものだってそう簡単に手に入るものではない。
紆余曲折アリ銀貨1枚で買い付けることになったチケットは全部で101枚。
そのうちの11枚は知り合いに配ってしまったので残りは90枚程。
そのうち半数以上をアナスタシア様が回収したがっているのだが、そもそも無理やり俺に買わせたのはこの人だからな。
いくら他の貴族が返せと言ってきてももう遅い。
どうしても返してほしいのならそれなりの金を積んでもらわないと。
「でもこのままじゃお店開けられませんよね。」
「そうなんだよなぁ。開けてもチケットを売ってくれって問い合わせばかりだし。いっその事外部に委託するって手もあるんだが、せっかくの儲けをみすみす逃すのもなぁ。」
「販売は一枚銀貨10枚でしたっけ。」
「一般にはその価格だな、ちなみに貴族は銀貨30枚だ。」
「つ、強気ですね。」
「それだけの価値がある特別なチケットだ。金持ってるんだしそれぐらいケチらず出せばいいのに。」
たかだか銀貨30枚で歌姫のコンサートチケットが手に入るなら安いと思うんだが、向こうからしてみれば売値の30倍。
それが引っかかっているのか中々買うとは言わないようだ。
アナスタシア様からしても自分で回収した手前無理に買えとは言えないようで、俺に値下げの圧力をかけてきている。
50枚全部売れれば金貨15枚もの儲けになるのだが、あまり派手にやると後々恨まれそうなんだよなぁ。
コンサートチケットの転売は簡単なようで非常に難しい。
利益を載せすぎれば売れないし、かといって値段を下げて売るのはもったいない。
その絶妙な部分を攻めるのが大変なんだよなぁ。
だから元の世界では手を出さなかったわけだが、やりすぎないように注意しないと。
「そういうわけにもいかないのよ。」
「あー、今は閉店中なんだが札が見えなかったのか?」
「あら、そうだったかしら気づかなかったわ。」
態々カーテンまで閉めた扉を開けて中に入って来たのは話題の人物。
っていうかいくら副長の奥様でも勝手に入ってくるのはどうかと思うぞ。
「アナスタシア様!どうぞおかけください!」
「ありがとう、そこの意地悪な店主と違って優しいのね。」
「意地悪で結構、だが何度来ても結果は同じだぞ?」
「いくら価値のあるチケットだとしてもさすがに銀貨30枚は法外じゃないかしら。」
「価値のあるものを適正な価格で売る、それが商売ってもんだ。王都では銀貨50枚出してでも見たいってやつが大勢いるんだぞ?それに比べれば安いもんだろう。」
別に嘘ではない。
王都のコンサートではあまりの人気にチケット価格が急上昇し、銀貨50枚で買うっていう紙をもって会場を歩く人がいたってのは有名な話だ。
普通では考えられないような金額に逆に不信感が出てしまって売り手は現れなかったようだが、それだけの需要があるのは間違いない。
問題があるとしたら一度手放してしまっているという事実。
手元にない状態だったらあきらめもついただろうけど、一度手にしているだけに悔しさが大きくなってしまうんだろうなぁ。
「王都とここじゃ市場規模が違いすぎるわ、せめて半値銀貨25枚ぐらいにするべきだと思うんだけど。」
「銀貨25枚なぁ。」
「まだ足りない?」
「足りないと言いたいところだが俺も無用な恨みは買いたくない。せっかくのコンサートなんだしそれを台無しにするのもよくないよなぁとは思ってる。」
「それじゃあ・・・。」
「銀貨20枚にしよう、その代わりにこれを買った人に渡してくれ。」
本当はアナスタシア様の所に行って直接交渉するつもりだったのだが、本人が来てくれたのならばむしろ好都合だ。
用意しておいたものを引き出しから取り出し、本人の前にそっと置く。
カウンターの上に乗せられたそれを見て普段から表情を出さないアナスタシア様が少しだけ驚いた顔を見せた。
「わるいけど説明してもらえるかしら。」
「別に書いてあるままなんだが?」
「『次回購入時二割引券、ただし銀貨20枚以上ご購入時に限る』チケットを最初より安く売っておいてさらに値引きまでする気なの?」
「そのまま見ればそうなるが、それを受け取った限りは使ってもらうのがチケットを譲る条件だ。化粧品でもアクセサリーでも掃除道具でも何でもいい、うちで買い物をしてくれるなら喜んで提供しよう。」
値引きをした上にさらに次の買い物の時も値引きをしてしまったら損をしているように感じるだろう。
そのままで数字で考えれば大損だが、実際は銀貨30枚で売るよりも多くの銀貨を得られるはず。
そもそも最初の仕入れ値は銀貨1枚、それが銀貨20枚で売れるだけでも大儲けなのに更には次の買い物の約束まで取り付けることができるわけだ。
向こうからすればたくさん買うだけ値引き額が多くなるが、二割引いたところで俺が儲かることに変わりはない。
特にこれは最低金額を決めることでそれ以上の買い物を促す効果もある。
ぶっちゃけ金を持ってる貴族にとっては銀貨20枚も30枚も同じこと、なのできっかけさえ作ってやれば後は二割引きを免罪符に最低金額以上の買い物をしてくれることだろう。
何もしなければ買い物はしてくれない。
でも、値引きを餌にすればそのきっかけを作れるというわけだな。
「チケットを安く譲る代わりに買い物をしてもらおうってことね。」
「今度新作の香油とヘアクリームを出すつもりなんだが、もちろんそれにも使ってもらえる。これなら他の貴族も文句はないだろ?」
「まだ文句を言う人はいるだろうけど譲歩してくれたわけだしなにより押し付けたのはこっちだから納得させるわ。でも、買い取ったのはもしかしてこうなる事を予期していたのかしら。」
「そんなわけないだろ。もしそうならもっと必死に買い集めてるっての。」
「ふふ、それもそうね。」
満足そうに微笑むと、カウンター上の紙を手にアナスタシア様は席を立つ。
「帰るのか?」
「えぇ、チケットは全部で50枚だったわよね。」
「それが最大数だ。全部貴族が買っていったとなったらそれこそ世間体が悪いだろ。」
「追加発売もあるって話だしそれで勘弁してあげる。」
何を勘弁するかはわからないが納得してくれたのならそれでいい。
最初同様そのまま静かに扉を開けるとベルが小さくカランと鳴る。
扉が閉まると同時に大きなため息が出てしまった。
「あはは、お疲れ様です。」
「疲れた、まじで疲れた。」
「でもすごいです。あのアナスタシア様相手に一歩も引かないなんて。」
「すごいかどうかはさておき、あぁいう交渉では引いたら負けだ。でも引くことで得られるものもあるからその辺は使い方だな。」
「うーん、私にはまだまだ難しそうです。」
メルディは可愛らしさと誠実さが売りだからな、別にここまでの交渉をしろとは言わない。
でも屈強な冒険者相手に今でもしっかり交渉しているし訓練すれば十分やっていけると思うんだが。
「これでチケットは残り三分の一。これは抽選制にするのが無難かなぁ。」
「先着じゃないんですか?」
「それが一番手っ取り早いが、不公平でもめるだろ?それなら抽選制にして当たったらチケットを購入してもらう方がもめにくい。俺からすればどっちでも儲けは同じだしな。」
「お金儲けって大変ですね。」
「なんだ、今更わかったのか?」
もちろん他にも儲ける方法はたくさんあるが、俺はこのやり方が一番しっくりくる。
安く仕入れて高く売る。
需要があるところにはそれに見合う値段で提供する。
商売人としてごく当たり前の考え方だが、やりすぎにはご用心ってね。
一人だけ暴利をむさぼれば白い目で見られいずれ追い出されてしまう。
元の世界の転売屋がテンバイヤーと蔑まれたのもそのせいだろう。
昔のように細々としていればよかったものを、買い占めや無理な値段での販売などが目に余り攻撃される対象になってしまった。
何事もほどほどが一番だ。
ということで責められない程度に譲歩しつつしっかりと儲けさせてもらうとしよう。
なにもチケット転売だけがすべてじゃない。
せっかくの歌姫ブームだ、しっかり便乗させてもらおうじゃないか。
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