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1140.転売屋は来年に向けて思いをはせる
感謝祭まであとわずか。
感謝祭の一大イベントといえばやはりオークションなのだが、正直これといった物がなくて困っている。
毎回参加しているわけではないものの、ここぞというときにはそれなりの品を提供してきたという自負はある。
が、ここにきてそれも難しくなっているのはなぜだろうか。
いや、一応あるんだぞ?
南方旅行で遺跡から回収した珍しい装備品とか、ダンジョンから回収された宝飾品とか。
だが、ノワールエッグとかオリハルコンとかのようなこれ!という物がないんだよなぁ。
一応色々と探してみたものの今回は大物なしで行くしかないだろう。
まぁ、そんなときもあるだろう。
「ってことで今回は目玉商材なしで行くとしよう。細かい物でもそれなりの値段にはなるだろうし、感謝祭の目玉は歌姫オリガにもっていかれるのは間違いない。」
「今回は致し方ないかと。」
「でも出品数はありますから。」
「この間の値引きセールでそれなりに吐き出してるし、こんなに倉庫が空っぽなのも久々だな。」
「この間の調査で回収されたのは主に素材でしたし、その多くが王都に出荷されましたから。」
ミラとハーシェさんに手伝ってもらいながら倉庫の中身を確認しながらオークションの出品物を確認。
西方戦争の関係で多めに眠らせておいた備蓄はほぼ空っぽ、この間のダンジョン調査で見つかった素材も売れるものは早々に王都へ出荷してある。
残ったのは拡張工事で使いそうな素材や新人用の武具がそこそこ。
いつもあれやこれやと倉庫にぶち込んでいることを考えれば、ここまで中身が少ないのも珍しい。
感謝祭が始まれば冒険者がダンジョンに潜ることもほぼなくなる。
しばらくは空っぽの状態が続くことだろう。
まぁ、年が明ければ冒険者はまた一気に動き出すのですぐに倉庫が埋まるのは間違いない。
廃鉱山の方も今は中身が少なくなっているが、発熱素材の生産は続いているのですぐにそれ系の素材で埋まるはず。
まぁ、向こうは北からの荷物を預かることも想定しているので多少空きがある方がいいんだけどな。
「失礼します、シロウ様今オークションの出品リストを入手いたしました。暫定分ではありますがシープ様より明日真贋鑑定をお願いしたいと言付かっております。」
「ギリギリに言ってくるってことはそんなに数がないのか。」
「そのようです。」
作業を進めていると、外に出ていたセーラさんが戻って来た。
持ってきてくれた目録を受け取り素早く目を通す。
ふむ、予想通り例年の半分ほどしか出品されないみたいだ。
チャリティオークションも行われたしめぼしい物は出荷されつくしたとみるべきだろう。
今回はあまり盛り上がらないだろうなぁ。
「ん?」
「どうしました?」
「いや、レイブさんがまた奴隷を出品してるなと思っただけだ。」
「でも今回は普通の方のようですね。これといって珍しい職業ではなさそうですが・・・。」
「西方国出身としか書いてないしな。奴隷なんだしどんな人がいてもおかしくないが、この時期にこの奴隷を取引するのはどうなんだ?前にハルカを買った時も売れなくなるからっていって買ったんだぞ?」
現在西方国とは目下戦争中ではあるが、それが始まる前に一方的にではあるけれど西方国人の売買を中止して国に戻せという要求を突き付けてきた。
そのころはまだ戦争するかもわかっておらずあまり事を荒立てないために取引を自粛する人も多かったのだが、戦争が始まった以上それに従う必要もなくなったのでこうやって普通に取引されているのかもしれない。
「何か思惑があるのかもしれませんね。」
「レイブさんだから十分あり得るが、特にこれと言って特徴がないのなら買う必要はないな。」
「買われないのですか?」
「別に西方関係者だから買わなきゃいけない理由はいし、なにより何もできない人を買う程人材に困っているわけじゃない。」
確かに隣町には西方関係者が多くいるが、その中で奴隷なのはハルカだけ。
ビアンカは奴隷ではあるけれど西方関係者じゃないからなぁ。
向こうに関係者が多いからと言って何もできない人を買い付けるほど金に余裕があるわけじゃない。
南方旅行で使った分はほぼほぼ回収、なんなら利益を生み出し始めているものの湯水のように金があるわけではないのでその辺はきっちりしている。
正直今年度は過去最高収益をたたき出したが、それでも使えばなくなってしまうものだ。
「確かにお屋敷は今の人数でも十分に回りますが、それ以外の仕事をするのにもう一人二人いてもよろしいかと。」
「具体的には?」
「書類の量も増えてきましたので事務方と経理で一人ずつは欲しいところです。そうすればミラ様もそして私共も今以上の実力を発揮できることでしょう。」
「人を雇うには扱わせる中身がやばすぎるか。」
「そう言うことです。」
なるほどなぁ。
人を雇えば済む話だが、人の口に戸は立てられないので秘密が漏れだす可能性がある。
稼いでいる金額が金額だけにそれを丸裸にされるのは非常にまずい。
でも奴隷ならば反抗することはできないので秘密が漏れだす心配がない。
さすがのセラフィムさん達も今の仕事量に限界を感じているようだ。
となると必要なのは算術ができる人材と事務処理能力の高い人材で、どこかの商家で働いていました!なんて人がいると非常にありがたいんだが・・・。
「ちなみに先ほどの西方関係者は算術が得意だそうです。」
「・・・パスで。」
「なぜです?」
「俺の勘がそう言ってる。」
別に男性だからいやって言ってるわけじゃないぞ?
ハワードもウーラさんもジョンもソラだっているし、必要なら男性でも女性でも買う。
でもこの人を買うのはよろしくないと俺の中の何かが知らせてくるんだ。
何がどうダメなのかはわからない、でも今までの経験上こういうのは当たる可能性が高い。
「アナタがそう言うのなら買わないことにしましょう。」
「よろしいのですか?事務方が増えればハーシェ様の仕事も楽になりますが。」
「そうかもしれませんけど、やっぱりセーラさんのように安心して任せられる人がいいので。」
「お褒めにあずかり光栄ですが、ミラ様も同じですか?」
「はい。シロウ様が必要だと思わないのであれば問題ありません。」
ミラもハーシェさんも自分のつらさよりも俺の方を優先してくれる。
もちろんそれはありがたい話なのだが、できるだけ二人の負担も軽減してあげたいところだ。
「シロウ様は愛されておいでですね。」
「ありがたい話だ。とはいえ来年度に向けて人を増やすことは考えるべきだろう。事務方が増えればミラに鑑定作業を任せることもできるしな。今の店じゃ手狭だし、新しい店を融通してもらえるように掛け合ってもいいかもしれない。」
「新しいお店ですか、素敵ですね。」
「できれば今のように倉庫のあるお店が欲しいところです。」
今のところ店を移転するつもりはないのだが下水道工事が終わればいよいよ上物の建設が始まる。
どのような区画割にするかはおおよそ決まってはいるけれど、現住民の引っ越しや取り壊しなどもあるので具体的にだれがどこに店を出すとかは決まっていない。
端の方でもいいから倉庫のある店が欲しいよなぁ、荷物の運搬とかを考えると。
「ま、来年のことは来年考えればいいさ。ともかく今回のオークションはこれできまり、レイブさんの奴隷も買わない。」
「かしこまりました。」
「そういや年越しうどんの準備ってどうなってる?」
「今回はハワードさんを中心に頑張っていただく予定です。シロウ様はいろいろとお忙しいでしょうから。」
「別にそれぐらいは手伝うぞ?」
「お気持ちはありがたいですけど、アナタの事ですからまた何か新しいことをするかもしれませんし。」
ぐぬぬ、それに関しては何も言えない。
今のところこれといった物は考えていないのだが、せっかくのイベント事だけにまた何かを思い出す可能性は十分にある。
っていうか毎回そうだしな。
思い出したら即行動、それが結果として金を生み出すのだからやらない理由はない。
その結果がこの状況というわけだ。
事務方のスペシャリストが人を増やせというぐらいだし、マジで増員を考えねば。
「ちなみに今は何かを考えていますか?」
「まぁ、一応は。」
「ふふ、そうだと思いました。」
まったく、うちの女達には何もかもお見通しのようだ。
別に隠していたわけではないんだが、それをする時間があるかどうかがわからなくて保留にしたままここまで来てしまった。
今年も残す所あとわずか。
それを実行するかどうかは正直俺の一存ではどうにもできないわけで。
「セーラさん、感謝祭以降の予定ってどうなってたっけ。」
「その時期にはもう仕事を入れないことにしております。もちろん年明けに頑張って頂くことになりますが、せっかくの感謝祭ですから。」
「ふむ、なら時間はあるわけか。」
「どうしますか?」
「ちょっと隣町に飛んでハルカの話を聞いてくる。それ次第では忙しくなるかもしれん。」
「もちろん大丈夫ですよ。」
「どうぞ思うままにしてみてください。」
折角二人を休ませようとか思っていたのにお膳立てされたらやらないわけにいかないじゃないか。
これからまた忙しくなるかもしれないというのに女神のような笑顔を浮かべる二人。
そうやって甘やかすから新しい仕事がポンポン増えて忙しくなるんだぞ?
なんて思いながら二人の好意に甘えるのだった。
感謝祭の一大イベントといえばやはりオークションなのだが、正直これといった物がなくて困っている。
毎回参加しているわけではないものの、ここぞというときにはそれなりの品を提供してきたという自負はある。
が、ここにきてそれも難しくなっているのはなぜだろうか。
いや、一応あるんだぞ?
南方旅行で遺跡から回収した珍しい装備品とか、ダンジョンから回収された宝飾品とか。
だが、ノワールエッグとかオリハルコンとかのようなこれ!という物がないんだよなぁ。
一応色々と探してみたものの今回は大物なしで行くしかないだろう。
まぁ、そんなときもあるだろう。
「ってことで今回は目玉商材なしで行くとしよう。細かい物でもそれなりの値段にはなるだろうし、感謝祭の目玉は歌姫オリガにもっていかれるのは間違いない。」
「今回は致し方ないかと。」
「でも出品数はありますから。」
「この間の値引きセールでそれなりに吐き出してるし、こんなに倉庫が空っぽなのも久々だな。」
「この間の調査で回収されたのは主に素材でしたし、その多くが王都に出荷されましたから。」
ミラとハーシェさんに手伝ってもらいながら倉庫の中身を確認しながらオークションの出品物を確認。
西方戦争の関係で多めに眠らせておいた備蓄はほぼ空っぽ、この間のダンジョン調査で見つかった素材も売れるものは早々に王都へ出荷してある。
残ったのは拡張工事で使いそうな素材や新人用の武具がそこそこ。
いつもあれやこれやと倉庫にぶち込んでいることを考えれば、ここまで中身が少ないのも珍しい。
感謝祭が始まれば冒険者がダンジョンに潜ることもほぼなくなる。
しばらくは空っぽの状態が続くことだろう。
まぁ、年が明ければ冒険者はまた一気に動き出すのですぐに倉庫が埋まるのは間違いない。
廃鉱山の方も今は中身が少なくなっているが、発熱素材の生産は続いているのですぐにそれ系の素材で埋まるはず。
まぁ、向こうは北からの荷物を預かることも想定しているので多少空きがある方がいいんだけどな。
「失礼します、シロウ様今オークションの出品リストを入手いたしました。暫定分ではありますがシープ様より明日真贋鑑定をお願いしたいと言付かっております。」
「ギリギリに言ってくるってことはそんなに数がないのか。」
「そのようです。」
作業を進めていると、外に出ていたセーラさんが戻って来た。
持ってきてくれた目録を受け取り素早く目を通す。
ふむ、予想通り例年の半分ほどしか出品されないみたいだ。
チャリティオークションも行われたしめぼしい物は出荷されつくしたとみるべきだろう。
今回はあまり盛り上がらないだろうなぁ。
「ん?」
「どうしました?」
「いや、レイブさんがまた奴隷を出品してるなと思っただけだ。」
「でも今回は普通の方のようですね。これといって珍しい職業ではなさそうですが・・・。」
「西方国出身としか書いてないしな。奴隷なんだしどんな人がいてもおかしくないが、この時期にこの奴隷を取引するのはどうなんだ?前にハルカを買った時も売れなくなるからっていって買ったんだぞ?」
現在西方国とは目下戦争中ではあるが、それが始まる前に一方的にではあるけれど西方国人の売買を中止して国に戻せという要求を突き付けてきた。
そのころはまだ戦争するかもわかっておらずあまり事を荒立てないために取引を自粛する人も多かったのだが、戦争が始まった以上それに従う必要もなくなったのでこうやって普通に取引されているのかもしれない。
「何か思惑があるのかもしれませんね。」
「レイブさんだから十分あり得るが、特にこれと言って特徴がないのなら買う必要はないな。」
「買われないのですか?」
「別に西方関係者だから買わなきゃいけない理由はいし、なにより何もできない人を買う程人材に困っているわけじゃない。」
確かに隣町には西方関係者が多くいるが、その中で奴隷なのはハルカだけ。
ビアンカは奴隷ではあるけれど西方関係者じゃないからなぁ。
向こうに関係者が多いからと言って何もできない人を買い付けるほど金に余裕があるわけじゃない。
南方旅行で使った分はほぼほぼ回収、なんなら利益を生み出し始めているものの湯水のように金があるわけではないのでその辺はきっちりしている。
正直今年度は過去最高収益をたたき出したが、それでも使えばなくなってしまうものだ。
「確かにお屋敷は今の人数でも十分に回りますが、それ以外の仕事をするのにもう一人二人いてもよろしいかと。」
「具体的には?」
「書類の量も増えてきましたので事務方と経理で一人ずつは欲しいところです。そうすればミラ様もそして私共も今以上の実力を発揮できることでしょう。」
「人を雇うには扱わせる中身がやばすぎるか。」
「そう言うことです。」
なるほどなぁ。
人を雇えば済む話だが、人の口に戸は立てられないので秘密が漏れだす可能性がある。
稼いでいる金額が金額だけにそれを丸裸にされるのは非常にまずい。
でも奴隷ならば反抗することはできないので秘密が漏れだす心配がない。
さすがのセラフィムさん達も今の仕事量に限界を感じているようだ。
となると必要なのは算術ができる人材と事務処理能力の高い人材で、どこかの商家で働いていました!なんて人がいると非常にありがたいんだが・・・。
「ちなみに先ほどの西方関係者は算術が得意だそうです。」
「・・・パスで。」
「なぜです?」
「俺の勘がそう言ってる。」
別に男性だからいやって言ってるわけじゃないぞ?
ハワードもウーラさんもジョンもソラだっているし、必要なら男性でも女性でも買う。
でもこの人を買うのはよろしくないと俺の中の何かが知らせてくるんだ。
何がどうダメなのかはわからない、でも今までの経験上こういうのは当たる可能性が高い。
「アナタがそう言うのなら買わないことにしましょう。」
「よろしいのですか?事務方が増えればハーシェ様の仕事も楽になりますが。」
「そうかもしれませんけど、やっぱりセーラさんのように安心して任せられる人がいいので。」
「お褒めにあずかり光栄ですが、ミラ様も同じですか?」
「はい。シロウ様が必要だと思わないのであれば問題ありません。」
ミラもハーシェさんも自分のつらさよりも俺の方を優先してくれる。
もちろんそれはありがたい話なのだが、できるだけ二人の負担も軽減してあげたいところだ。
「シロウ様は愛されておいでですね。」
「ありがたい話だ。とはいえ来年度に向けて人を増やすことは考えるべきだろう。事務方が増えればミラに鑑定作業を任せることもできるしな。今の店じゃ手狭だし、新しい店を融通してもらえるように掛け合ってもいいかもしれない。」
「新しいお店ですか、素敵ですね。」
「できれば今のように倉庫のあるお店が欲しいところです。」
今のところ店を移転するつもりはないのだが下水道工事が終わればいよいよ上物の建設が始まる。
どのような区画割にするかはおおよそ決まってはいるけれど、現住民の引っ越しや取り壊しなどもあるので具体的にだれがどこに店を出すとかは決まっていない。
端の方でもいいから倉庫のある店が欲しいよなぁ、荷物の運搬とかを考えると。
「ま、来年のことは来年考えればいいさ。ともかく今回のオークションはこれできまり、レイブさんの奴隷も買わない。」
「かしこまりました。」
「そういや年越しうどんの準備ってどうなってる?」
「今回はハワードさんを中心に頑張っていただく予定です。シロウ様はいろいろとお忙しいでしょうから。」
「別にそれぐらいは手伝うぞ?」
「お気持ちはありがたいですけど、アナタの事ですからまた何か新しいことをするかもしれませんし。」
ぐぬぬ、それに関しては何も言えない。
今のところこれといった物は考えていないのだが、せっかくのイベント事だけにまた何かを思い出す可能性は十分にある。
っていうか毎回そうだしな。
思い出したら即行動、それが結果として金を生み出すのだからやらない理由はない。
その結果がこの状況というわけだ。
事務方のスペシャリストが人を増やせというぐらいだし、マジで増員を考えねば。
「ちなみに今は何かを考えていますか?」
「まぁ、一応は。」
「ふふ、そうだと思いました。」
まったく、うちの女達には何もかもお見通しのようだ。
別に隠していたわけではないんだが、それをする時間があるかどうかがわからなくて保留にしたままここまで来てしまった。
今年も残す所あとわずか。
それを実行するかどうかは正直俺の一存ではどうにもできないわけで。
「セーラさん、感謝祭以降の予定ってどうなってたっけ。」
「その時期にはもう仕事を入れないことにしております。もちろん年明けに頑張って頂くことになりますが、せっかくの感謝祭ですから。」
「ふむ、なら時間はあるわけか。」
「どうしますか?」
「ちょっと隣町に飛んでハルカの話を聞いてくる。それ次第では忙しくなるかもしれん。」
「もちろん大丈夫ですよ。」
「どうぞ思うままにしてみてください。」
折角二人を休ませようとか思っていたのにお膳立てされたらやらないわけにいかないじゃないか。
これからまた忙しくなるかもしれないというのに女神のような笑顔を浮かべる二人。
そうやって甘やかすから新しい仕事がポンポン増えて忙しくなるんだぞ?
なんて思いながら二人の好意に甘えるのだった。
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