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予期せぬ訪問者
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デュラン邸の温室でルシファンヌは黒薔薇の手入れをしていた。
「お嬢、また黒薔薇を献上するんで?」
アダンは手伝いながら不機嫌に言った。
「ええ、わたくしを男爵に推してくれた宰相へ、お礼よ」
男爵の爵位を継げるよう有力な貴族たちに黒薔薇を贈った。女に弱い者にはルシファンヌ自身を添えて。
中には奥方に怯えて不倫を拒絶する者もいる。そんな時は夫人を抱き込んで高価な宝石を黒薔薇とともに贈った。
案外この方が有益なんじゃないかと思うくらい味方につけた夫人たちは後押ししてくれた。
「ねぇアダン、男爵になるのなんて簡単だったわ」
ふふっと笑いながらルシファンヌが言った。
「それはようございましたね」
アダンは正直よくわからなかった。男爵になることがそんなに大切なのか。曖昧に答えながらふと思い出したように
「そういえばクレマン様はポアソン伯爵のコゼット様と婚約したそうですよ」
と庭師仲間に聞いた話を口にした。
「…そうなの」
ルシファンヌは今までのことを思い出していた。
「お嬢はクレマン様のことが好きなんですか?」
アダンはおよそデリカシーのない聞き方をした。
「そうねぇ…そうかと思っていたけどそうでもないわ」
ポアソン伯爵家のコゼットとの婚約と聞いてそれはそうだろうとルシファンヌは思った。
男爵と伯爵との婚姻など身分が違いすぎるのだ、自分との結婚は正直考えていなかった。ただクレマンが結婚してからも時々愛し合うことができればいいと、ルシファンヌは自分に都合のいいように思いを巡らせていた。
「息子は、シャルルは死んでしまった。もうお嬢を幸せにすることは叶わない。
だからクレマン様ならお嬢を幸せにしてくれると思ったんですがね」
アダンがしみじみと言った。
「…ふふ、思いどおりにはいかないわね」
「ルシファンヌ様、お客様がお見えです」
メイドが少し慌てた様子で知らせた。
「誰?」
「それが、ポアソン伯爵令息様です」
思ってもみなかった客だと言わんばかりにメイドが答えた。それで慌てたらしい。
「エンゾ・ポアソン…」
ルシファンヌは呟き目を閉じた。
「わかった、すぐ行きます」
メイドを帰すとルシファンヌはアダンと向き合った。
「お嬢、油断なさるな」
「そうね、気を引き締めて」
ふたりともエンゾが何やら嗅ぎ回っていることは知っていた。
「大丈夫。こちらも無策じゃないんで」
彼女は不敵な笑いを見せた。
「突然お伺いして申し訳ありません。
エンゾ・ポアソンと申します」
サラサラと金髪が揺れた。クレマンとはまた違ったタイプの男だとルシファンヌは思った。
「いえいえ、ようこそポアソン様。今日はどういったご用件で?」
「…単刀直入に申しましょう。クレマンのことで話がしたかったのです」
「クレマン・ベルクール様、…確かあなたの妹君コゼット様と婚約したとお伺いしましたが?」
「知っているのなら早い。あなたとクレマン、もし噂どおり付き合いがあるのなら別れていただきたい!」
直球すぎるとルシファンヌは思った。よほどの馬鹿か、あるいは罠がはってあるのか…
「それならばわたくしも単刀直入に。クレマン様が勝手に通ってくるのです。別れる別れないはあの方に言っていただきたいものですわ」
「クレマンは純粋な男だ。君を愛していると全く聞き入れてくれない。あなたの方から身を引いてもらいたい。
せっかく女男爵になれたんだ、今さら伯爵夫人を狙ってどうする気です?」
ルシファンヌはあからさまにムッとした。女男爵になれた?伯爵夫人を狙う?このことが彼女をひいては女全体を馬鹿にしたように聞こえたからだ。
そこで
「クレマン様と結婚だなんて考えておりませんわ。
コゼット様と結婚しても今までどおりこの屋敷に通っていただいてわたくしを愛してさえくだされば良いのです」
と、わざと言ってみた。
「なっ!」
エンゾは顔を真っ赤にして怒った。
「やはりな!大したあばずれだ!」
そう言って持っていた書類をテーブルに投げつけた。
「これはあの火事の記録、当日の証言もある。あなたは庭師のアダンという男を使ってレジェ夫妻をなきものにし、放火した。違いますか?」
ルシファンヌはゆっくり書類に目を通した。…大丈夫だ、確実なものは何もない。この証言もアダンと自分のつながりも曖昧でまして火事現場にいた証明にもならない。彼女は笑いながら
「お話にならないわ」
と書類を返した。
「…ならこちらはどうです?」
そう言ってエンゾは今度は別の書類を手渡した。
ルシファンヌはまたゆっくり書類に目を通す。今度は動揺を隠すよう目を閉じた。
それはロイク・デュランの件の書類だった。
やはり急ぎすぎたわ…
ルシファンヌは心の中で呟いた。
早く1人になりたくて、早く自由になりたくてロイクを殺すため毒薬を使った。本当は年月をかけて弱らせるはずだったのに。その薬の購入ルートをエンゾに握られてしまった。
この男を侮ってはだめ、ロイクのような間違えた対処はしない、彼女はある決意をした。
ちょうどその時ノックの音がして先ほどのメイドがお茶を持ってきた。
「ありがとう、あとはわたくしが」
と、ルシファンヌはワゴンごとティーセットを引き取った。
メイドは小声で
「大丈夫ですか?怒鳴り声が部屋の外まで聞こえて」
と言い少し震えていた。
「ええ…でも少し怖いわ。アダンを呼んできてくれる?」
エンゾに聞こえないよう、ルシファンヌはそれだけ言うとメイドを早々に部屋から出した。
「我が家自慢のローズティーですのよ」
そう言って慣れた手つきでお茶を淹れる。甘い薔薇のかおりが立ちこめた。
「どうぞ」
エンゾの前にローズティーが置かれた。エンゾは怪しむように見つめている。
「ふふ、毒など入っていませんわ」
彼女はそう言って同じく淹れたローズティーを飲むふりをした。
エンゾはさっき興奮して喉が渇いていたせいもあってすっかり騙されてごくごくとローズティーを勢いよく飲んだ。
やがて…
ガチャン!
カップを落とした。
「なんだ?…何を飲ませた?」
エンゾが喘ぎながら言った。
「毒ではありませんよ。まあ、人によっては毒かしら?」
ルシファンヌはにっこり笑った。
「媚薬です」
「お嬢、また黒薔薇を献上するんで?」
アダンは手伝いながら不機嫌に言った。
「ええ、わたくしを男爵に推してくれた宰相へ、お礼よ」
男爵の爵位を継げるよう有力な貴族たちに黒薔薇を贈った。女に弱い者にはルシファンヌ自身を添えて。
中には奥方に怯えて不倫を拒絶する者もいる。そんな時は夫人を抱き込んで高価な宝石を黒薔薇とともに贈った。
案外この方が有益なんじゃないかと思うくらい味方につけた夫人たちは後押ししてくれた。
「ねぇアダン、男爵になるのなんて簡単だったわ」
ふふっと笑いながらルシファンヌが言った。
「それはようございましたね」
アダンは正直よくわからなかった。男爵になることがそんなに大切なのか。曖昧に答えながらふと思い出したように
「そういえばクレマン様はポアソン伯爵のコゼット様と婚約したそうですよ」
と庭師仲間に聞いた話を口にした。
「…そうなの」
ルシファンヌは今までのことを思い出していた。
「お嬢はクレマン様のことが好きなんですか?」
アダンはおよそデリカシーのない聞き方をした。
「そうねぇ…そうかと思っていたけどそうでもないわ」
ポアソン伯爵家のコゼットとの婚約と聞いてそれはそうだろうとルシファンヌは思った。
男爵と伯爵との婚姻など身分が違いすぎるのだ、自分との結婚は正直考えていなかった。ただクレマンが結婚してからも時々愛し合うことができればいいと、ルシファンヌは自分に都合のいいように思いを巡らせていた。
「息子は、シャルルは死んでしまった。もうお嬢を幸せにすることは叶わない。
だからクレマン様ならお嬢を幸せにしてくれると思ったんですがね」
アダンがしみじみと言った。
「…ふふ、思いどおりにはいかないわね」
「ルシファンヌ様、お客様がお見えです」
メイドが少し慌てた様子で知らせた。
「誰?」
「それが、ポアソン伯爵令息様です」
思ってもみなかった客だと言わんばかりにメイドが答えた。それで慌てたらしい。
「エンゾ・ポアソン…」
ルシファンヌは呟き目を閉じた。
「わかった、すぐ行きます」
メイドを帰すとルシファンヌはアダンと向き合った。
「お嬢、油断なさるな」
「そうね、気を引き締めて」
ふたりともエンゾが何やら嗅ぎ回っていることは知っていた。
「大丈夫。こちらも無策じゃないんで」
彼女は不敵な笑いを見せた。
「突然お伺いして申し訳ありません。
エンゾ・ポアソンと申します」
サラサラと金髪が揺れた。クレマンとはまた違ったタイプの男だとルシファンヌは思った。
「いえいえ、ようこそポアソン様。今日はどういったご用件で?」
「…単刀直入に申しましょう。クレマンのことで話がしたかったのです」
「クレマン・ベルクール様、…確かあなたの妹君コゼット様と婚約したとお伺いしましたが?」
「知っているのなら早い。あなたとクレマン、もし噂どおり付き合いがあるのなら別れていただきたい!」
直球すぎるとルシファンヌは思った。よほどの馬鹿か、あるいは罠がはってあるのか…
「それならばわたくしも単刀直入に。クレマン様が勝手に通ってくるのです。別れる別れないはあの方に言っていただきたいものですわ」
「クレマンは純粋な男だ。君を愛していると全く聞き入れてくれない。あなたの方から身を引いてもらいたい。
せっかく女男爵になれたんだ、今さら伯爵夫人を狙ってどうする気です?」
ルシファンヌはあからさまにムッとした。女男爵になれた?伯爵夫人を狙う?このことが彼女をひいては女全体を馬鹿にしたように聞こえたからだ。
そこで
「クレマン様と結婚だなんて考えておりませんわ。
コゼット様と結婚しても今までどおりこの屋敷に通っていただいてわたくしを愛してさえくだされば良いのです」
と、わざと言ってみた。
「なっ!」
エンゾは顔を真っ赤にして怒った。
「やはりな!大したあばずれだ!」
そう言って持っていた書類をテーブルに投げつけた。
「これはあの火事の記録、当日の証言もある。あなたは庭師のアダンという男を使ってレジェ夫妻をなきものにし、放火した。違いますか?」
ルシファンヌはゆっくり書類に目を通した。…大丈夫だ、確実なものは何もない。この証言もアダンと自分のつながりも曖昧でまして火事現場にいた証明にもならない。彼女は笑いながら
「お話にならないわ」
と書類を返した。
「…ならこちらはどうです?」
そう言ってエンゾは今度は別の書類を手渡した。
ルシファンヌはまたゆっくり書類に目を通す。今度は動揺を隠すよう目を閉じた。
それはロイク・デュランの件の書類だった。
やはり急ぎすぎたわ…
ルシファンヌは心の中で呟いた。
早く1人になりたくて、早く自由になりたくてロイクを殺すため毒薬を使った。本当は年月をかけて弱らせるはずだったのに。その薬の購入ルートをエンゾに握られてしまった。
この男を侮ってはだめ、ロイクのような間違えた対処はしない、彼女はある決意をした。
ちょうどその時ノックの音がして先ほどのメイドがお茶を持ってきた。
「ありがとう、あとはわたくしが」
と、ルシファンヌはワゴンごとティーセットを引き取った。
メイドは小声で
「大丈夫ですか?怒鳴り声が部屋の外まで聞こえて」
と言い少し震えていた。
「ええ…でも少し怖いわ。アダンを呼んできてくれる?」
エンゾに聞こえないよう、ルシファンヌはそれだけ言うとメイドを早々に部屋から出した。
「我が家自慢のローズティーですのよ」
そう言って慣れた手つきでお茶を淹れる。甘い薔薇のかおりが立ちこめた。
「どうぞ」
エンゾの前にローズティーが置かれた。エンゾは怪しむように見つめている。
「ふふ、毒など入っていませんわ」
彼女はそう言って同じく淹れたローズティーを飲むふりをした。
エンゾはさっき興奮して喉が渇いていたせいもあってすっかり騙されてごくごくとローズティーを勢いよく飲んだ。
やがて…
ガチャン!
カップを落とした。
「なんだ?…何を飲ませた?」
エンゾが喘ぎながら言った。
「毒ではありませんよ。まあ、人によっては毒かしら?」
ルシファンヌはにっこり笑った。
「媚薬です」
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