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嵐の前の静けさ
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曇り空の下わたくしたち3人はブランデン邸の一室でお茶をいただいて寛いでいました。
あれからロズマリンはわたくしを仲間外れにすることなく3人で過ごすことが多くなっていました。
そうそう例の街のカフェにはみんなで行きましたわ。わたくしは初めての街歩きでドキドキしましたが意外と3人のお出かけは楽しかったものでした。
ロズマリンは石畳の道でつまづきそうなわたくしを支えてくれたり、迷子になりそうだったのを手を引っ張って導いてくれたりとある意味サイラス様より頼もしかったのです。
「これでも飲んでみる?」
一瞬どこへ行ったのかと思ったらサイラス様が赤ワインを片手に戻ってきました。
「やだ、昼間から。それにアナベルは飲んだことないんじゃないの?」
「なに少しなら大丈夫。こんな天気だ、もうどこへも出かけないだろう」
初めて飲むワインはとても美味しい。この何とも言えない良い香りが芳醇な香りというのかしら…口当たりも少し甘いような…
それは初めてのわたくしが飲みやすいようにとサイラス様が選んだものでした。
とても気持ちよくてフワフワとした気分でわたくしはとりとめもなく考え事が浮かんでは消え…また浮かび…
サイラス様とわたくしは結婚する
ロズマリンは…消えてもらう?
そんなのやだわ
サイラス様とロズマリンがいっしょになる
わたくしが身を引く?
そんなのもっとやだわ
いっそみんなバラバラになってひとりの人生を歩む?
そんなのもっともっともっとやだわ!
ふたりの顔を交互に見ながらそんな考えがぐるぐるします。
ふとまたサイラス様の言葉を思い出しました。
「優劣はない。平等に愛すると誓うよ」
サイラス様とふたりきりは嬉しいけど焦ってしまうのよね。ロズマリンがいてくれるとわたくしはなぜかほっとする。
わたくしが出来ないことを彼女がやってくれる。
その時
「雨が降ってきたわ!」
ロズマリンはイライラした様子で叫びました。
わたくしはそのフワフワとした気分から急に戻されサイラス様と顔を見合わせました。
そうです。ロズマリンは雨が降ると駄目なのです。
「こんなの通り雨さ。うちでこのまま雨宿りすればいい。」
サイラス様は興奮させまいと静かに話しました。
「わたくしもこれでは帰れないわ。止むまでいっしょにいましょ、ね。
それよりなにか楽しいこと考えましょうよ」
わたくしもサイラス様に倣い穏やかに話しました。
「そうだなぁ、うん、例えばアナベルと僕の婚約披露パーティとか」
「なによ!ふたりが楽しいだけじゃない!」
「来月やることは決まっている。ロズマリンも楽しんでくれなきゃつまらないじゃないか。なにかいいアイデアないかな?」
しばらく沈黙
「…いいこと考えた…」
ロズマリンがニッと笑いました。悪い笑みです。碌なことではないでしょう。
「なに?」
恐る恐る聞くと
「ダメダメ、内緒。ふたりへのサプライズなんだから」
あれからロズマリンはわたくしを仲間外れにすることなく3人で過ごすことが多くなっていました。
そうそう例の街のカフェにはみんなで行きましたわ。わたくしは初めての街歩きでドキドキしましたが意外と3人のお出かけは楽しかったものでした。
ロズマリンは石畳の道でつまづきそうなわたくしを支えてくれたり、迷子になりそうだったのを手を引っ張って導いてくれたりとある意味サイラス様より頼もしかったのです。
「これでも飲んでみる?」
一瞬どこへ行ったのかと思ったらサイラス様が赤ワインを片手に戻ってきました。
「やだ、昼間から。それにアナベルは飲んだことないんじゃないの?」
「なに少しなら大丈夫。こんな天気だ、もうどこへも出かけないだろう」
初めて飲むワインはとても美味しい。この何とも言えない良い香りが芳醇な香りというのかしら…口当たりも少し甘いような…
それは初めてのわたくしが飲みやすいようにとサイラス様が選んだものでした。
とても気持ちよくてフワフワとした気分でわたくしはとりとめもなく考え事が浮かんでは消え…また浮かび…
サイラス様とわたくしは結婚する
ロズマリンは…消えてもらう?
そんなのやだわ
サイラス様とロズマリンがいっしょになる
わたくしが身を引く?
そんなのもっとやだわ
いっそみんなバラバラになってひとりの人生を歩む?
そんなのもっともっともっとやだわ!
ふたりの顔を交互に見ながらそんな考えがぐるぐるします。
ふとまたサイラス様の言葉を思い出しました。
「優劣はない。平等に愛すると誓うよ」
サイラス様とふたりきりは嬉しいけど焦ってしまうのよね。ロズマリンがいてくれるとわたくしはなぜかほっとする。
わたくしが出来ないことを彼女がやってくれる。
その時
「雨が降ってきたわ!」
ロズマリンはイライラした様子で叫びました。
わたくしはそのフワフワとした気分から急に戻されサイラス様と顔を見合わせました。
そうです。ロズマリンは雨が降ると駄目なのです。
「こんなの通り雨さ。うちでこのまま雨宿りすればいい。」
サイラス様は興奮させまいと静かに話しました。
「わたくしもこれでは帰れないわ。止むまでいっしょにいましょ、ね。
それよりなにか楽しいこと考えましょうよ」
わたくしもサイラス様に倣い穏やかに話しました。
「そうだなぁ、うん、例えばアナベルと僕の婚約披露パーティとか」
「なによ!ふたりが楽しいだけじゃない!」
「来月やることは決まっている。ロズマリンも楽しんでくれなきゃつまらないじゃないか。なにかいいアイデアないかな?」
しばらく沈黙
「…いいこと考えた…」
ロズマリンがニッと笑いました。悪い笑みです。碌なことではないでしょう。
「なに?」
恐る恐る聞くと
「ダメダメ、内緒。ふたりへのサプライズなんだから」
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