幼馴染3人で結婚しましたが問題が起きました。わたくしには何が正解なのかわかりません

バオバブの実

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side ロズマリン

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 あのいびつな輪の中でいち早く根をあげたのは私だった。結局世間の目を気にする小心者だったのよ。
 夜会の後手紙を書き夜明けを待たずに邸を出た。小さなトランクとリュートを持って。

 "3人で幸せになりましょう"
 アナベルのあの言葉はなんだったのか?
 そもそも私たちは同等ではないのだ。ふたりは侯爵の家柄にして正式な夫婦。かたや私は伯爵の娘、そして愛人。
 この事実は私の心の奥底に小さな棘として疼いていた。いいえ、あるいはもっと前から。

「ロズマリン、サイラス様とアナベル様の婚約が正式に整ったよ。これからは付き合い方を気をつけないといけないよ」
 「!?」
 お父様から告げられた言葉は10才の私には衝撃的であった。
「なんで?私だってサイラスのことが好きだわ!」
「お前とサイラス様では家格が釣り合わないのだよ。仕方のないことだ。
 母親が生きていたのならもっと上手く伝えただろうが…男親だとこんなつまらない理由を率直に言うしかない。こらえてくれ」

 アナベルが申し訳なさそうに「ロズマリン、ごめんなさい」と言った時私は子どもながら心のうちを隠した。嫉妬心から泣き喚くなんて私のプライドが許さなかった。
 この頃から少しずつ荒んでいった。奇行も増えた。

 でも学園生活は楽しかったな。サイラスを独り占めできたから。
 身分の低い私がアナベルを出し抜いてサイラスと深い仲になる、これはもう彼女より優位にたったような気がしてゾクゾクしたわ。
 だから私の家にアナベルが喧嘩を売りに来た時は驚いた。
 ただかわいいだけのお嬢様かと思ったら鬼の形相で来るんですもの。
 喧嘩も割と強いのね。見直したわ。
 実はね、あの時あなたのことが大好きになったのよ、アナベル。
 下手したらサイラスよりもね。
 だからふたりの邪魔はもうしない。そう思っていたの。
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