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29.試験結果
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掲示を見ようとしている学生が多くて前に進めない。
人が少なくなるまで待とうとしたら、
ロドルフ様とレベッカ様がそれぞれ取り巻きを連れて来るのが見えた。
「あら、もう来ていたのね」
「ナディア、結果を見たのか?」
「いえ、まだです。人が多くて」
「避けるように言えばいいだろう」
ロドルフ様の言葉で、掲示の前にいた学生たちが左右に避けていく。
さすが王族というべきか。
レベッカ様もそれが当然だと思っているのなら、
私が高位貴族らしくないだけかもしれない。
「これで見えるだろう」
「ふふふ。楽しみだわ」
掲示の前へと向かうロドルフ様とレベッカ様の後ろをついていく。
不安そうな顔をしたミリアに大丈夫だと笑いかける。
「なっ!?」
「どうして!!」
掲示を見た二人が叫んでいる。
ゆっくりと追いついて掲示を見る。
1位 ナディア・クラデル
2位 ロドルフ・バシュラール
3位 ミリア・ポワズ
4位 レベッカ・バラチエ
「ナディア様!一位です!」
「ミリアも三位じゃない!」
「え?私が三位ですか?……本当です!どうして……」
私が一位を取ったこともうれしいけれど、ミリアが三位にいるのもうれしい。
ミリアは自分が上位にいることが信じられないのか何度も目をこすった。
「どうして、私が一位じゃないのよ!」
「そうだ!俺が一位に決まっているのに!」
結果に納得できないロドルフ様とレベッカ様が叫んでいるが、
おそらく結果が変わることはないと思う。
「ロドルフ様、レベッカ様、お二人も試験監督は学園長でしたよね?
学園長が評価を間違えることはないと思います」
「だが、おかしいだろう。三位の者も知らないぞ!」
「そうよ!ポワズ家なんて知らないわよ!」
「ミリア・ポワズはここにいる私の侍女です」
「は?」
「侍女ですって?どうしてそんな女が私よりも上なのよ!」
それはどうしてだろう?
ミリアも首をかしげているので、何も説明できない。
「私から説明しようか?」
のんびりとした声がしたと思ったら、学園長がこちらに向かってくる。
騒ぎになると思って誰かが呼びに行ったのかもしれない。
「学園長、この結果はどういうことだ?」
「そうです!説明してください!」
「ああ、試験の結果は間違えていない。一位のナディア嬢の魔術は完璧だった。
まだまだ余力はありそうだったが、
学園で習う以上の試験はしなくていいとシリウス様にも言われている。
ロドルフ王子とレベッカ嬢も同じ試験で評価している」
「だが、そこの侍女の結果がおかしい以上、
ナディアの評価も疑わなくてはならなくなる!」
学園長に言われても納得できないロドルフ様に、
ミリアは自分のせいかと思い始めておろおろしている。
「魔術演習の試験結果だけではなく、魔術理論の結果を見ればわかる」
「魔術理論だと?」
「そういえば今回から結果を張り出しているはず」
魔術演習とは別の壁に学科の結果が張り出されている。
魔術理論の結果を見れば
1位 ナディア・クラデル
2位 ミリア・ポワズ
:
23位 ロドルフ・バシュラール
:
:
44位 レベッカ・バラチエ
ミリアが二位。そしてロドルフ様とレベッカ様は上位ではなかった。
「学科などどうでもいいだろう!」
「そうよ。魔術演習ができていれば問題ないじゃない」
「それは違う。魔術は理論と魔力量、技術、その三つがそろっていなければならない。
ロドルフ王子とレベッカ嬢はきちんと理論を理解していない。
魔術式を間違えて覚えていてもそのまま。
むりやり発動させるだけで効力も威力もない見せかけだけの魔術だ」
以前、ロドルフ様とレベッカ様の魔術を見た時、
魔術式を間違えたまま発動していた。
ただ訓練を重ねても理論を学ばなければ変わることはない。
「シリウス様に警告されたのだ。
理論をおろそかにすれば魔術の技術も伸びないと。
だから今回から学科の試験結果も公表することにしたのだが。
それでも学ぼうとしなかったとは……」
なぜ魔術理論が必要なのかを説明されたのにも関わらず、
それでも納得できない二人は悔しそうにミリアを指さす。
「でも、そこの女は今まで魔術演習で上位じゃなかっただろう!
急に三位になるなんて何か不正行為があったとしか思えない!」
「ミリア嬢は前回まで魔術理論をまったくと言っていいほど理解していなかった。
だから魔術がうまく発動できなかったのだろう。
今回はしっかり学び直した結果、きちんと発動できていた。
それでも魔術演習でロドルフ王子に敵わなかったのは、魔力量の問題だ」
ミリアに学科を教えていたことが魔術演習にも影響していたなんて。
「ナディア様のおかげです。ありがとうございます!」
「ふふふ。ミリアも上位でうれしいわ」
満足のいく結果にミリアと笑い合う。
喜んでいるのは私たちだけで、周りの学生たちは呆然としている。
私が勝つとは誰も予想していなかったのだから仕方ないか。
「さて、ロドルフ王子とレベッカ嬢は退学されるということでよろしいですかな?」
人が少なくなるまで待とうとしたら、
ロドルフ様とレベッカ様がそれぞれ取り巻きを連れて来るのが見えた。
「あら、もう来ていたのね」
「ナディア、結果を見たのか?」
「いえ、まだです。人が多くて」
「避けるように言えばいいだろう」
ロドルフ様の言葉で、掲示の前にいた学生たちが左右に避けていく。
さすが王族というべきか。
レベッカ様もそれが当然だと思っているのなら、
私が高位貴族らしくないだけかもしれない。
「これで見えるだろう」
「ふふふ。楽しみだわ」
掲示の前へと向かうロドルフ様とレベッカ様の後ろをついていく。
不安そうな顔をしたミリアに大丈夫だと笑いかける。
「なっ!?」
「どうして!!」
掲示を見た二人が叫んでいる。
ゆっくりと追いついて掲示を見る。
1位 ナディア・クラデル
2位 ロドルフ・バシュラール
3位 ミリア・ポワズ
4位 レベッカ・バラチエ
「ナディア様!一位です!」
「ミリアも三位じゃない!」
「え?私が三位ですか?……本当です!どうして……」
私が一位を取ったこともうれしいけれど、ミリアが三位にいるのもうれしい。
ミリアは自分が上位にいることが信じられないのか何度も目をこすった。
「どうして、私が一位じゃないのよ!」
「そうだ!俺が一位に決まっているのに!」
結果に納得できないロドルフ様とレベッカ様が叫んでいるが、
おそらく結果が変わることはないと思う。
「ロドルフ様、レベッカ様、お二人も試験監督は学園長でしたよね?
学園長が評価を間違えることはないと思います」
「だが、おかしいだろう。三位の者も知らないぞ!」
「そうよ!ポワズ家なんて知らないわよ!」
「ミリア・ポワズはここにいる私の侍女です」
「は?」
「侍女ですって?どうしてそんな女が私よりも上なのよ!」
それはどうしてだろう?
ミリアも首をかしげているので、何も説明できない。
「私から説明しようか?」
のんびりとした声がしたと思ったら、学園長がこちらに向かってくる。
騒ぎになると思って誰かが呼びに行ったのかもしれない。
「学園長、この結果はどういうことだ?」
「そうです!説明してください!」
「ああ、試験の結果は間違えていない。一位のナディア嬢の魔術は完璧だった。
まだまだ余力はありそうだったが、
学園で習う以上の試験はしなくていいとシリウス様にも言われている。
ロドルフ王子とレベッカ嬢も同じ試験で評価している」
「だが、そこの侍女の結果がおかしい以上、
ナディアの評価も疑わなくてはならなくなる!」
学園長に言われても納得できないロドルフ様に、
ミリアは自分のせいかと思い始めておろおろしている。
「魔術演習の試験結果だけではなく、魔術理論の結果を見ればわかる」
「魔術理論だと?」
「そういえば今回から結果を張り出しているはず」
魔術演習とは別の壁に学科の結果が張り出されている。
魔術理論の結果を見れば
1位 ナディア・クラデル
2位 ミリア・ポワズ
:
23位 ロドルフ・バシュラール
:
:
44位 レベッカ・バラチエ
ミリアが二位。そしてロドルフ様とレベッカ様は上位ではなかった。
「学科などどうでもいいだろう!」
「そうよ。魔術演習ができていれば問題ないじゃない」
「それは違う。魔術は理論と魔力量、技術、その三つがそろっていなければならない。
ロドルフ王子とレベッカ嬢はきちんと理論を理解していない。
魔術式を間違えて覚えていてもそのまま。
むりやり発動させるだけで効力も威力もない見せかけだけの魔術だ」
以前、ロドルフ様とレベッカ様の魔術を見た時、
魔術式を間違えたまま発動していた。
ただ訓練を重ねても理論を学ばなければ変わることはない。
「シリウス様に警告されたのだ。
理論をおろそかにすれば魔術の技術も伸びないと。
だから今回から学科の試験結果も公表することにしたのだが。
それでも学ぼうとしなかったとは……」
なぜ魔術理論が必要なのかを説明されたのにも関わらず、
それでも納得できない二人は悔しそうにミリアを指さす。
「でも、そこの女は今まで魔術演習で上位じゃなかっただろう!
急に三位になるなんて何か不正行為があったとしか思えない!」
「ミリア嬢は前回まで魔術理論をまったくと言っていいほど理解していなかった。
だから魔術がうまく発動できなかったのだろう。
今回はしっかり学び直した結果、きちんと発動できていた。
それでも魔術演習でロドルフ王子に敵わなかったのは、魔力量の問題だ」
ミリアに学科を教えていたことが魔術演習にも影響していたなんて。
「ナディア様のおかげです。ありがとうございます!」
「ふふふ。ミリアも上位でうれしいわ」
満足のいく結果にミリアと笑い合う。
喜んでいるのは私たちだけで、周りの学生たちは呆然としている。
私が勝つとは誰も予想していなかったのだから仕方ないか。
「さて、ロドルフ王子とレベッカ嬢は退学されるということでよろしいですかな?」
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