12 / 29
12.意地悪なお姉様(ブランカ)
しおりを挟む
「……ひとりぼっち。かわいそう、お姉様。
わかったわ!私、お姉様に会ってくる!」
「ええ、それがいいわ」
うれしそうなお母様に見送られて部屋を出た。
お姉様はこの屋敷にはいないって使用人が言ってた。
どこにいるんだろう。
庭に出て探しに行こうとしたら、庭師に止められた。
庭師のくせにお嬢様に話しかけるんなんてしつけがなってないわ!
腹が立ったけど、庭師はお姉様のいる場所を教えてくれた。
「ここから先は行っちゃダメだ。
お前はエルヴィラ様が住む離れに近づくのを許されていないだろう。
早く本宅に戻りなさい」
「うるさいわね!庭師のくせに話しかけないでよ!」
「いいから戻れ!」
頭に来て言い返したら庭師に怒鳴られ、怖くなって本宅に戻った。
身体の大きい男に怒鳴られたらさすがに怖い。
なんてこの屋敷の使用人たちは生意気なんだろう。
お父様はどうして新しい使用人に変えてくれないのかな。
言うことを聞かない使用人なんて鞭で打って追い出せばいいのに。
その時はあきらめて部屋に戻ったけれど、
次の日に庭師がいないのを確認してお姉様がいるという離れを探した。
屋敷の奥はものすごく広い庭で、迷子になりそうだった。
うろうろしていると遠くに建物があるのが見えたから歩き出す。
そこでまた知らない使用人の女に声をかけられる。
お母様と同じくらいの年齢の使用人は、いつも見る使用人と違う服を着てた。
「これ以上こちらに来てはいけません。
本宅に戻りなさい」
にこりともしないで私に命令されてイラついた。
なんなの?使用人のくせにえらそう。
なんで庭師や使用人が私の行動を邪魔するんだろう。
「離れにいるお姉様に会いに行くだけよ。邪魔しないで」
「エルヴィラ様は誰にもお会いしません」
「なんでよ。お姉様はひとりぼっちなんでしょう?
かわいそうじゃない!」
「……ええ、そうですね。かわいそうかもしれません」
「だったら!」
「だからこそ、あなたを近づけることはできません」
「は?」
意味がわからない。
聞き返そうと思ったら、その使用人に抱えあげられて本宅に連れ戻された。
暴れても叫んでも止めてくれず、本宅に着いたら違う使用人に引き渡された。
「エルヴィラ様に近づこうとしていたわ。ちゃんと見張るように言って」
「申し訳ありません」
どうやら使用人の中でも立場が上だったのか、本宅の使用人に指示を出すと戻っていった。
あとちょっとで離れに行けたのに!
どうしてお姉様に会いに行くのを邪魔するんだろう。
こうして何度も離れに行こうとして、使用人に止められる。
ある日、ついに離れの建物に近づくところまで行けたら、何かに弾き飛ばされた。
バチン!!
「…!? いったぁい!」
何が起きたのかわからなかった。何もない場所なのに、何かに弾き飛ばされた。
転がった時のおしりと手が痛い。手を見たら擦りむけて血がにじんでいた。
「……またあなたですか。この離れに近づくことはできません。
次にここに近づいたら、もっと痛い目にあいますよ。
もう二度と近づかないように」
あの使用人が離れから出てきたと思ったら、それだけ言って離れに戻っていった。
座り込んでいる私を助けもせず、そのまま。
腹が立って離れに向かって行こうとしたら、もう一度弾き飛ばされた。
バチーン!!
あ、飛ばされた。そう思ったらもうわけがわからなくなった。
気がついたら包帯だらけになって本宅の部屋に寝かされていた。
その後もなんとかお姉様に会おうと手紙を送ったり、
敷地の出入り口で待ち伏せて声をかけたりしたが、お姉様の返事はいつも冷たかった。
お姉様は私を見るといつも困った顔になる。本当に私のこと嫌いなの?
姉妹なんだから、仲良くすればいいのに。
そんな生活が二年過ぎた頃、久しぶりに商会のミラちゃんと会った。
お母様が買い物をしている間は遊んでなさいと言われて、
いつものようにミラちゃんの部屋にいく。
しばらくは人形遊びしていたけれど、
またミラちゃんにお姉様の自慢をされて、思わず言ってしまった。
「私にもお姉様ができたのよ!とっても綺麗なんだから!」
「え?ブランカちゃんにお姉様なんていないでしょ?」
「いるの。エルヴィラっていう名なのよ」
「は?それって、公爵家のエルヴィラ様のこと?
ブランカのお姉様じゃないわ。母親が違うし身分も違うんだから。
そんな失礼なこと言っちゃいけないのよ?」
「母親が違う……?身分がって、どういうこと?」
そこで初めてお姉様と母親が違うことを知った。
お姉様が頑なに私たちと仲良くなってくれない理由も。
だけど、もう家族になって二年も過ぎているのよ?
いい加減すねるのをやめて、仲良くなってくれてもいいと思うの。
いつまでも一人でいるから意地悪なままなんだから。
思いつくことは全部試した。
なんとかお姉様の性格を良くしようと頑張った。
でも、よっぽど性格が悪いのか、まったくうまくいかなかった。
そのうち、お姉様のせいでお父様とお母様がケンカするようになってしまった。
お姉様が学園を卒業したらお姉様が公爵になる。
そうしたら私たちはこの屋敷から出て行かなくてはいけない。
お母様はそれが近づくにつれてイラつくようになって、
お父様を責めるようになっていた。
「まだ認めてもらえないんですか!?」
「仕方ないだろう。エルヴィラが認めない限り、お前たちは家族になれない」
「いつまで我慢しなきゃいけないんですか!
あなたは公爵家の当主なのに、どうしてエルヴィラ様に逆らえないのですか!
娘なら父親の言うことに従うのが当然でしょう!」
理由はわからないけれど、お姉様はお父様にも意地悪をしているようだ。
お父様が当主なら、お姉様に従う必要はないのに、どうしてなんだろう。
「お父様!」
「なんだ、ブランカ」
「お父様が公爵なんでしょう?」
「あぁ、そうだよ」
「じゃあ、お父様の次は私が公爵を継げばいいのよ!
お姉様が継いだら私たちは追い出されてしまうんでしょう?
私だってお父様の娘なんだから、私が継いでも問題ないはずよ」
「だが、エルヴィラは王子と婚約している。
さすがに陛下だって認めてくれないだろう……」
「それって、ベッティル様のことでしょう?
学園でいつも違う女の人を連れているって有名よ?
エルヴィラとなんて結婚したくないって言ってるって」
「何、それは本当か?」
「本当よ。そうよ、ベッティル様にもお願いして、
一緒にお姉様を公爵家から追い出してしまえばいいのよ!」
その次の日からベッティル様とイザベラ様に近づいて、お姉様のことを相談した。
お姉様と仲良くするのはもうあきらめた。仕方ないもん。
私があんなに頑張ったのに、お姉様の性格が悪すぎた。
あんな性格の悪いお姉様が公爵家を継いだら、私たち家族は追い出されてしまう。
幸いベッティル様とイザベラ様は私たち家族の味方になってくれた。
そうして、お姉様が卒業する前に婚約破棄をし、公爵家から追い出す作戦が始まった。
わかったわ!私、お姉様に会ってくる!」
「ええ、それがいいわ」
うれしそうなお母様に見送られて部屋を出た。
お姉様はこの屋敷にはいないって使用人が言ってた。
どこにいるんだろう。
庭に出て探しに行こうとしたら、庭師に止められた。
庭師のくせにお嬢様に話しかけるんなんてしつけがなってないわ!
腹が立ったけど、庭師はお姉様のいる場所を教えてくれた。
「ここから先は行っちゃダメだ。
お前はエルヴィラ様が住む離れに近づくのを許されていないだろう。
早く本宅に戻りなさい」
「うるさいわね!庭師のくせに話しかけないでよ!」
「いいから戻れ!」
頭に来て言い返したら庭師に怒鳴られ、怖くなって本宅に戻った。
身体の大きい男に怒鳴られたらさすがに怖い。
なんてこの屋敷の使用人たちは生意気なんだろう。
お父様はどうして新しい使用人に変えてくれないのかな。
言うことを聞かない使用人なんて鞭で打って追い出せばいいのに。
その時はあきらめて部屋に戻ったけれど、
次の日に庭師がいないのを確認してお姉様がいるという離れを探した。
屋敷の奥はものすごく広い庭で、迷子になりそうだった。
うろうろしていると遠くに建物があるのが見えたから歩き出す。
そこでまた知らない使用人の女に声をかけられる。
お母様と同じくらいの年齢の使用人は、いつも見る使用人と違う服を着てた。
「これ以上こちらに来てはいけません。
本宅に戻りなさい」
にこりともしないで私に命令されてイラついた。
なんなの?使用人のくせにえらそう。
なんで庭師や使用人が私の行動を邪魔するんだろう。
「離れにいるお姉様に会いに行くだけよ。邪魔しないで」
「エルヴィラ様は誰にもお会いしません」
「なんでよ。お姉様はひとりぼっちなんでしょう?
かわいそうじゃない!」
「……ええ、そうですね。かわいそうかもしれません」
「だったら!」
「だからこそ、あなたを近づけることはできません」
「は?」
意味がわからない。
聞き返そうと思ったら、その使用人に抱えあげられて本宅に連れ戻された。
暴れても叫んでも止めてくれず、本宅に着いたら違う使用人に引き渡された。
「エルヴィラ様に近づこうとしていたわ。ちゃんと見張るように言って」
「申し訳ありません」
どうやら使用人の中でも立場が上だったのか、本宅の使用人に指示を出すと戻っていった。
あとちょっとで離れに行けたのに!
どうしてお姉様に会いに行くのを邪魔するんだろう。
こうして何度も離れに行こうとして、使用人に止められる。
ある日、ついに離れの建物に近づくところまで行けたら、何かに弾き飛ばされた。
バチン!!
「…!? いったぁい!」
何が起きたのかわからなかった。何もない場所なのに、何かに弾き飛ばされた。
転がった時のおしりと手が痛い。手を見たら擦りむけて血がにじんでいた。
「……またあなたですか。この離れに近づくことはできません。
次にここに近づいたら、もっと痛い目にあいますよ。
もう二度と近づかないように」
あの使用人が離れから出てきたと思ったら、それだけ言って離れに戻っていった。
座り込んでいる私を助けもせず、そのまま。
腹が立って離れに向かって行こうとしたら、もう一度弾き飛ばされた。
バチーン!!
あ、飛ばされた。そう思ったらもうわけがわからなくなった。
気がついたら包帯だらけになって本宅の部屋に寝かされていた。
その後もなんとかお姉様に会おうと手紙を送ったり、
敷地の出入り口で待ち伏せて声をかけたりしたが、お姉様の返事はいつも冷たかった。
お姉様は私を見るといつも困った顔になる。本当に私のこと嫌いなの?
姉妹なんだから、仲良くすればいいのに。
そんな生活が二年過ぎた頃、久しぶりに商会のミラちゃんと会った。
お母様が買い物をしている間は遊んでなさいと言われて、
いつものようにミラちゃんの部屋にいく。
しばらくは人形遊びしていたけれど、
またミラちゃんにお姉様の自慢をされて、思わず言ってしまった。
「私にもお姉様ができたのよ!とっても綺麗なんだから!」
「え?ブランカちゃんにお姉様なんていないでしょ?」
「いるの。エルヴィラっていう名なのよ」
「は?それって、公爵家のエルヴィラ様のこと?
ブランカのお姉様じゃないわ。母親が違うし身分も違うんだから。
そんな失礼なこと言っちゃいけないのよ?」
「母親が違う……?身分がって、どういうこと?」
そこで初めてお姉様と母親が違うことを知った。
お姉様が頑なに私たちと仲良くなってくれない理由も。
だけど、もう家族になって二年も過ぎているのよ?
いい加減すねるのをやめて、仲良くなってくれてもいいと思うの。
いつまでも一人でいるから意地悪なままなんだから。
思いつくことは全部試した。
なんとかお姉様の性格を良くしようと頑張った。
でも、よっぽど性格が悪いのか、まったくうまくいかなかった。
そのうち、お姉様のせいでお父様とお母様がケンカするようになってしまった。
お姉様が学園を卒業したらお姉様が公爵になる。
そうしたら私たちはこの屋敷から出て行かなくてはいけない。
お母様はそれが近づくにつれてイラつくようになって、
お父様を責めるようになっていた。
「まだ認めてもらえないんですか!?」
「仕方ないだろう。エルヴィラが認めない限り、お前たちは家族になれない」
「いつまで我慢しなきゃいけないんですか!
あなたは公爵家の当主なのに、どうしてエルヴィラ様に逆らえないのですか!
娘なら父親の言うことに従うのが当然でしょう!」
理由はわからないけれど、お姉様はお父様にも意地悪をしているようだ。
お父様が当主なら、お姉様に従う必要はないのに、どうしてなんだろう。
「お父様!」
「なんだ、ブランカ」
「お父様が公爵なんでしょう?」
「あぁ、そうだよ」
「じゃあ、お父様の次は私が公爵を継げばいいのよ!
お姉様が継いだら私たちは追い出されてしまうんでしょう?
私だってお父様の娘なんだから、私が継いでも問題ないはずよ」
「だが、エルヴィラは王子と婚約している。
さすがに陛下だって認めてくれないだろう……」
「それって、ベッティル様のことでしょう?
学園でいつも違う女の人を連れているって有名よ?
エルヴィラとなんて結婚したくないって言ってるって」
「何、それは本当か?」
「本当よ。そうよ、ベッティル様にもお願いして、
一緒にお姉様を公爵家から追い出してしまえばいいのよ!」
その次の日からベッティル様とイザベラ様に近づいて、お姉様のことを相談した。
お姉様と仲良くするのはもうあきらめた。仕方ないもん。
私があんなに頑張ったのに、お姉様の性格が悪すぎた。
あんな性格の悪いお姉様が公爵家を継いだら、私たち家族は追い出されてしまう。
幸いベッティル様とイザベラ様は私たち家族の味方になってくれた。
そうして、お姉様が卒業する前に婚約破棄をし、公爵家から追い出す作戦が始まった。
203
あなたにおすすめの小説
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
どう見ても貴方はもう一人の幼馴染が好きなので別れてください
ルイス
恋愛
レレイとアルカは伯爵令嬢であり幼馴染だった。同じく伯爵令息のクローヴィスも幼馴染だ。
やがてレレイとクローヴィスが婚約し幸せを手に入れるはずだったが……
クローヴィスは理想の婚約者に憧れを抱いており、何かともう一人の幼馴染のアルカと、婚約者になったはずのレレイを比べるのだった。
さらにはアルカの方を優先していくなど、明らかにおかしな事態になっていく。
どう見てもクローヴィスはアルカの方が好きになっている……そう感じたレレイは、彼との婚約解消を申し出た。
婚約解消は無事に果たされ悲しみを持ちながらもレレイは前へ進んでいくことを決心した。
その後、国一番の美男子で性格、剣術も最高とされる公爵令息に求婚されることになり……彼女は別の幸せの一歩を刻んでいく。
しかし、クローヴィスが急にレレイを溺愛してくるのだった。アルカとの仲も上手く行かなかったようで、真実の愛とか言っているけれど……怪しさ満点だ。ひたすらに女々しいクローヴィス……レレイは冷たい視線を送るのだった。
「あなたとはもう終わったんですよ? いつまでも、キスが出来ると思っていませんか?」
【完結】私と婚約破棄して恋人と結婚する? ならば即刻我が家から出ていって頂きます
水月 潮
恋愛
ソフィア・リシャール侯爵令嬢にはビクター・ダリオ子爵令息という婚約者がいる。
ビクターは両親が亡くなっており、ダリオ子爵家は早々にビクターの叔父に乗っ取られていた。
ソフィアの母とビクターの母は友人で、彼女が生前書いた”ビクターのことを託す”手紙が届き、亡き友人の願いによりソフィアの母はビクターを引き取り、ソフィアの婚約者にすることにした。
しかし、ソフィアとビクターの結婚式の三ヶ月前、ビクターはブリジット・サルー男爵令嬢をリシャール侯爵邸に連れてきて、彼女と結婚するからソフィアと婚約破棄すると告げる。
※設定は緩いです。物語としてお楽しみ頂けたらと思います。
*HOTランキング1位到達(2021.8.17)
ありがとうございます(*≧∀≦*)
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
あなた方の愛が「真実の愛」だと、証明してください
こじまき
恋愛
【全3話】公爵令嬢ツェツィーリアは、婚約者である公爵令息レオポルドから「真実の愛を見つけたから婚約破棄してほしい」と言われてしまう。「そう言われては、私は身を引くしかありませんわね。ただし最低限の礼儀として、あなた方の愛が本当に真実の愛だと証明していただけますか?」
有能婚約者を捨てた王子は、幼馴染との真実の愛に目覚めたらしい
マルローネ
恋愛
サンマルト王国の王子殿下のフリックは公爵令嬢のエリザに婚約破棄を言い渡した。
理由は幼馴染との「真実の愛」に目覚めたからだ。
エリザの言い分は一切聞いてもらえず、彼に誠心誠意尽くしてきた彼女は悲しんでしまう。
フリックは幼馴染のシャーリーと婚約をすることになるが、彼は今まで、どれだけエリザにサポートしてもらっていたのかを思い知ることになってしまう。一人でなんでもこなせる自信を持っていたが、地の底に落ちてしまうのだった。
一方、エリザはフリックを完璧にサポートし、その態度に感銘を受けていた第一王子殿下に求婚されることになり……。
王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~
由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。
両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。
そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。
王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。
――彼が愛する女性を連れてくるまでは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる