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3章 将軍っていらないよね
14.王妃の仕事
振り返ってみると、王妃の間の扉が開いて、王妃が立ってこちらを見ている。
後ろにいる女官たちがおろおろしているのが見える。
1か月と少ししかたってないのに、以前見た王妃とは違い、
栗色の髪はボサボサ、目にはクマが出来て、泣いた跡が頬に残っている。
そういえば二人目を身ごもってるんだったな。
まだ初期だからか、お腹は全然目立っていないけれど。
「…兄貴、王妃の間には何の用があって来たんだ?」
「…王妃が仕事をせずに泣いてばかりで困ってると女官から苦情が来て…。
何とか説得しようと思ってきたんだ。」
「はぁぁぁぁ。なるほどね。タイミング悪い時に来たな…。」
「レオルド様!聞いてますか!?」
自分を無視して話し続けている兄貴と俺を見て苛立ったのだろう。
もともとはたれ目がちな目が、つり上がっているように見える。
「義姉さん、聞いてるって、もしかしてさっきの戯言?」
「戯言って、ひどい。私は真剣にお願いしてるんです!
このままじゃつらいので、リリーアンヌ様を返してください!」
あ、まずい。そう思ったときには遅かった。
怒りのあまり魔力をぶつけてしまったようだ。
王妃だけじゃなく、後ろにいた女官たちも腰が抜けてしまっている。
これは…一度きっちり話をしないとダメだな。
「兄貴、とりあえず中に入って座っていいか?」
「…あぁ、すまない。」
「…俺が何を話すか、わかって言ってんの?」
「わかってる。…好きに言ってもらっていい。
もう隠してる状態じゃないんだ。」
あぁ、これはもうそういう状況なのか。議会から話が来たってところかな。
とりあえずまだ座りこんでいる女官たちはほっといて、中に入る。
王妃は兄貴が抱き上げてソファまで連れて行った。
俺はその後をついて行って、向かい側のソファに座る。
お茶…は出てきそうにないから、もう話してしまうか。
「義姉さん、さきほどの発言だが、何を考えて言った?」
「何をって…?」
何で怒られてるのかわからないって顔してる。
本当に、この人は何も考えていないんだな。
「まず第一に、王妃の仕事は代理に任せていいものじゃない。」
「それは知ってるわ…でも。」
「第二に、リリーアンヌは俺のものであって、
王宮のものでも義姉さんのものでもない。」
「そんな…身内じゃないの。」
あー怒鳴りたい。でも、まだ待て。ここで泣かれたら話にならない。
「義姉さんは、王妃の仕事を人に任せるってことが、
どういうことか理解している?」
「ダメなの?だって、妊娠中なのよ?」
「確かに、王の子を生むのは妃の仕事でしょう。」
「でしょう?」
「ええ。妃のね。王妃である必要はない。」
「…え?」
「おそらく、近いうちに義姉さんは側妃に落とされる。」
「え?」
後ろにいる女官たちがおろおろしているのが見える。
1か月と少ししかたってないのに、以前見た王妃とは違い、
栗色の髪はボサボサ、目にはクマが出来て、泣いた跡が頬に残っている。
そういえば二人目を身ごもってるんだったな。
まだ初期だからか、お腹は全然目立っていないけれど。
「…兄貴、王妃の間には何の用があって来たんだ?」
「…王妃が仕事をせずに泣いてばかりで困ってると女官から苦情が来て…。
何とか説得しようと思ってきたんだ。」
「はぁぁぁぁ。なるほどね。タイミング悪い時に来たな…。」
「レオルド様!聞いてますか!?」
自分を無視して話し続けている兄貴と俺を見て苛立ったのだろう。
もともとはたれ目がちな目が、つり上がっているように見える。
「義姉さん、聞いてるって、もしかしてさっきの戯言?」
「戯言って、ひどい。私は真剣にお願いしてるんです!
このままじゃつらいので、リリーアンヌ様を返してください!」
あ、まずい。そう思ったときには遅かった。
怒りのあまり魔力をぶつけてしまったようだ。
王妃だけじゃなく、後ろにいた女官たちも腰が抜けてしまっている。
これは…一度きっちり話をしないとダメだな。
「兄貴、とりあえず中に入って座っていいか?」
「…あぁ、すまない。」
「…俺が何を話すか、わかって言ってんの?」
「わかってる。…好きに言ってもらっていい。
もう隠してる状態じゃないんだ。」
あぁ、これはもうそういう状況なのか。議会から話が来たってところかな。
とりあえずまだ座りこんでいる女官たちはほっといて、中に入る。
王妃は兄貴が抱き上げてソファまで連れて行った。
俺はその後をついて行って、向かい側のソファに座る。
お茶…は出てきそうにないから、もう話してしまうか。
「義姉さん、さきほどの発言だが、何を考えて言った?」
「何をって…?」
何で怒られてるのかわからないって顔してる。
本当に、この人は何も考えていないんだな。
「まず第一に、王妃の仕事は代理に任せていいものじゃない。」
「それは知ってるわ…でも。」
「第二に、リリーアンヌは俺のものであって、
王宮のものでも義姉さんのものでもない。」
「そんな…身内じゃないの。」
あー怒鳴りたい。でも、まだ待て。ここで泣かれたら話にならない。
「義姉さんは、王妃の仕事を人に任せるってことが、
どういうことか理解している?」
「ダメなの?だって、妊娠中なのよ?」
「確かに、王の子を生むのは妃の仕事でしょう。」
「でしょう?」
「ええ。妃のね。王妃である必要はない。」
「…え?」
「おそらく、近いうちに義姉さんは側妃に落とされる。」
「え?」
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