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26.いつも通り
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あれ、でもいいのかな?
私、いつまでこの塔で暮らしてていいんだろう?
「ユキ様、私の魔力って、いつ落ち着くんですか?
いつまでもこの塔にいさせてもらって、
ミラさんたちにお世話されてるわけにはいかないですよね?」
ん?といった顔でユキ様が不思議そうに言う。
「塔にいつまでって、ずっとだぞ?」
「え?ずっと、なんですか?」
「ああ、そうか。王宮薬師の説明をしていなかったな。
王宮薬師は他国から狙われる存在だ。
だから、普段から王城の中に部屋を持って住んでいるんだ。
王宮内に住む者もいれば、敷地内に家を持っている者もいる。
この塔は魔力が強くないと使いにくいから、住んでいる者がいないだけだ。
お前の魔力が落ち着いたら、他の王宮薬師にも会わせるぞ?」
「え?じゃあ、店には戻れないんですか?」
「そうなんだよなぁ。最初に修行させるときは、無理だと思ってたんだ。
街の薬屋をやってるくらいじゃ、王宮薬師にはなれないだろうと思ってな。
あふれている魔力を使わせるのにちょうどいいから修行させるつもりだった。
まぁ、どっちにしても今のお前が作る薬は卸せないけどな。
魔力が落ち着くまでは、あと3か月はかかるだろう。
落ち着いたら薬はお前が作って、店番は誰か雇って続ければいいよ。」
そうなんだ…店には帰れないんだ。残念だけど、仕方ないな。
薬が作れるようになったら、隣のおばさんに頼もう。
あんな小さな店だけど、無くなったら街の人が困るだろうから。
「わかりました。」
「あ、ルーラ。わたくしからも説明するわ。
王宮薬師には女官や護衛が付くことが決まっているの。
王宮薬師は伯爵の位を持つ上、敬われる立場の者たちなのよ。
だから王城内に住んで、女官が最低でも3人はつくことになってるの。
ルーラが王宮薬師になっても、このまま変わらないのよ。」
「そうなんですか。じゃあ、ミラさんたちともずっと一緒なんですね。」
「そうよ。だから、安心して王宮薬師になってね?」
「はい、頑張ります!」
「俺もルーラの専属にしてもらったから、近衛騎士の仕事はもう無い。
これからは基本的に一緒にいるから、安心して守られてくれ。」
「ノエルさん、良いんですか?近衛騎士じゃなくて。」
「ああ。俺の力はルーラにもらったもんだ。
お前を守るために使うのが一番だろ?」
「…ありがとうございます。」
なんだか安心したらお腹がすいてきた。
それに気が付いたのか、ミラさんたちが食事を運んでくれた。
朝食も食べずに応接室に行ったから、昼過ぎの今はペコペコだった。
みんなそろっての食事は楽しくて、心までお腹いっぱいになった気がした。
私、いつまでこの塔で暮らしてていいんだろう?
「ユキ様、私の魔力って、いつ落ち着くんですか?
いつまでもこの塔にいさせてもらって、
ミラさんたちにお世話されてるわけにはいかないですよね?」
ん?といった顔でユキ様が不思議そうに言う。
「塔にいつまでって、ずっとだぞ?」
「え?ずっと、なんですか?」
「ああ、そうか。王宮薬師の説明をしていなかったな。
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だから、普段から王城の中に部屋を持って住んでいるんだ。
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落ち着いたら薬はお前が作って、店番は誰か雇って続ければいいよ。」
そうなんだ…店には帰れないんだ。残念だけど、仕方ないな。
薬が作れるようになったら、隣のおばさんに頼もう。
あんな小さな店だけど、無くなったら街の人が困るだろうから。
「わかりました。」
「あ、ルーラ。わたくしからも説明するわ。
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だから王城内に住んで、女官が最低でも3人はつくことになってるの。
ルーラが王宮薬師になっても、このまま変わらないのよ。」
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「そうよ。だから、安心して王宮薬師になってね?」
「はい、頑張ります!」
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これからは基本的に一緒にいるから、安心して守られてくれ。」
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「ああ。俺の力はルーラにもらったもんだ。
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「…ありがとうございます。」
なんだか安心したらお腹がすいてきた。
それに気が付いたのか、ミラさんたちが食事を運んでくれた。
朝食も食べずに応接室に行ったから、昼過ぎの今はペコペコだった。
みんなそろっての食事は楽しくて、心までお腹いっぱいになった気がした。
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