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3章ハミルトン王国での出来事
2、ルネと王妃と私
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「神に召される前にアランに会えて良かったです。
これでもう心残りはありません」
金色を基調とした華やかな部屋におかれた豪華なベッドに横たわるアランのお母様は、痩せた枯れ木のような腕をソッとアランの方へ伸ばした。
「お母様らしからぬ弱気発言はおやめください。
ここにいるルネが魔法でお母様の病をすぐに治してくれますから」
アランがお母様の手をギュッと両手で包み込みながら優しい声をだす。
「ルネ…。
まさか王様の隠し子のルネじゃないでしょうね」
「そのまさかです。
けどルネには何の罪もない。
ルネは心優しい娘で今回も…」
「そんな話は聞きたくありません。
卑しい女の血が流れている娘なんか、穢らわしいだけです。
うまくアランをたぶらかして、私の惨めな最後を見届けにきたのね」
ゼイゼイと呼吸を荒くしながら、お母様がアランの手をふりほどいた時だった。
「私なんかが生まれてきて申し訳ありません。
ずーとお詫びがしたいと思っていました。
お願いですから、私に病気を治させてください」
突然ルネが膝をおり、床に額がつくほど頭をさげたのは。
けどお母様はプイと顔をそむけて、ゾッとするような冷たい声をはいたのだ。
「治すふりをして、自分で留めをさすつもりでしょ」
「それは違います。
どうか、どうか私を信じてください」
ルネは震える声でそう言うと、ゆっくりと顔をあげる。
可哀想に……。
ルネの顔は涙でグシャグシャになっていた。
「ちょっと!
私のルネにイチャモンつけないでよ!」
あまりにルネが健気に思えて気がつけば私はアランのお母様、いえこの国の王妃に喧嘩をうっていたのだ。
「失礼ね。これでもワタクシはこの国の王妃ですよ。
アナタは一体誰ですか?」
「誰って、私はアランの同居人のオリビアよ。
それより王妃なら側妃とかそういうのには慣れっこでしょ。
たかが隠し子の1人ぐらいで、いつまでガタガタ言ってるのよ。
器が小さいにもほどがあるわね。
これじゃ、ハミルトンの未来も真っ暗だわ」
「まあああー。
こんな無礼な人と暮らしているなんて。
アランには幻滅しました」
お母様はそう言った直後「アア」とうなり声をあげ、両手で胸をおさえて苦しみ始めたのだ。
「「「王妃様!」」」
部屋の隅で待機していた護衛騎士や侍女達が、血相を変えてワラワラと駆け寄ってきたけれど、ルネが彼らを手で制止する。
そしてルネはゆっくりとお母様の胸に手をかざした。
するとルネの掌から淡い銀色の光がこぼれ、ゆっくりとお母様の身体の中へ流れてゆくのだった。
「不思議だわ。すっかり体調が良くなりました。
ルネが私を治してくれたのですね。
あんなに酷い事を言ったワタクシが憎いでしょに……。
ワタクシはルネのお母様と王様は、本気で愛し合っている気がして悔しかったのです。
だからルネに辛く当たってしまって、本当に器の小さな女だわね」
すっかり健康な顔色を取り戻したお母様は、両手でルネをギュッと抱きしめる。
「それだけ王様を愛しておられたのですよ。
私も好きな人がいるので、お母様の気持ちは痛いほどわかります」
「まあ。好きな人が!
それはどんな方なのでしょうか。
ワタクシの命の恩人のお相手だもの。とても気になるわ」
そう言うとお母様はとても柔らかい眼差しをルネにむけた。
その様子はまるで本当の母と娘のようだった。
きっとこれからルネの立場も変わってゆくのね。
ルネはマリーと違って、たくさん苦労をしてきたんだもん。
これからは誰よりも幸せになって欲しい。
これでもう心残りはありません」
金色を基調とした華やかな部屋におかれた豪華なベッドに横たわるアランのお母様は、痩せた枯れ木のような腕をソッとアランの方へ伸ばした。
「お母様らしからぬ弱気発言はおやめください。
ここにいるルネが魔法でお母様の病をすぐに治してくれますから」
アランがお母様の手をギュッと両手で包み込みながら優しい声をだす。
「ルネ…。
まさか王様の隠し子のルネじゃないでしょうね」
「そのまさかです。
けどルネには何の罪もない。
ルネは心優しい娘で今回も…」
「そんな話は聞きたくありません。
卑しい女の血が流れている娘なんか、穢らわしいだけです。
うまくアランをたぶらかして、私の惨めな最後を見届けにきたのね」
ゼイゼイと呼吸を荒くしながら、お母様がアランの手をふりほどいた時だった。
「私なんかが生まれてきて申し訳ありません。
ずーとお詫びがしたいと思っていました。
お願いですから、私に病気を治させてください」
突然ルネが膝をおり、床に額がつくほど頭をさげたのは。
けどお母様はプイと顔をそむけて、ゾッとするような冷たい声をはいたのだ。
「治すふりをして、自分で留めをさすつもりでしょ」
「それは違います。
どうか、どうか私を信じてください」
ルネは震える声でそう言うと、ゆっくりと顔をあげる。
可哀想に……。
ルネの顔は涙でグシャグシャになっていた。
「ちょっと!
私のルネにイチャモンつけないでよ!」
あまりにルネが健気に思えて気がつけば私はアランのお母様、いえこの国の王妃に喧嘩をうっていたのだ。
「失礼ね。これでもワタクシはこの国の王妃ですよ。
アナタは一体誰ですか?」
「誰って、私はアランの同居人のオリビアよ。
それより王妃なら側妃とかそういうのには慣れっこでしょ。
たかが隠し子の1人ぐらいで、いつまでガタガタ言ってるのよ。
器が小さいにもほどがあるわね。
これじゃ、ハミルトンの未来も真っ暗だわ」
「まあああー。
こんな無礼な人と暮らしているなんて。
アランには幻滅しました」
お母様はそう言った直後「アア」とうなり声をあげ、両手で胸をおさえて苦しみ始めたのだ。
「「「王妃様!」」」
部屋の隅で待機していた護衛騎士や侍女達が、血相を変えてワラワラと駆け寄ってきたけれど、ルネが彼らを手で制止する。
そしてルネはゆっくりとお母様の胸に手をかざした。
するとルネの掌から淡い銀色の光がこぼれ、ゆっくりとお母様の身体の中へ流れてゆくのだった。
「不思議だわ。すっかり体調が良くなりました。
ルネが私を治してくれたのですね。
あんなに酷い事を言ったワタクシが憎いでしょに……。
ワタクシはルネのお母様と王様は、本気で愛し合っている気がして悔しかったのです。
だからルネに辛く当たってしまって、本当に器の小さな女だわね」
すっかり健康な顔色を取り戻したお母様は、両手でルネをギュッと抱きしめる。
「それだけ王様を愛しておられたのですよ。
私も好きな人がいるので、お母様の気持ちは痛いほどわかります」
「まあ。好きな人が!
それはどんな方なのでしょうか。
ワタクシの命の恩人のお相手だもの。とても気になるわ」
そう言うとお母様はとても柔らかい眼差しをルネにむけた。
その様子はまるで本当の母と娘のようだった。
きっとこれからルネの立場も変わってゆくのね。
ルネはマリーと違って、たくさん苦労をしてきたんだもん。
これからは誰よりも幸せになって欲しい。
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