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5章 どうやら、可愛いは無敵じゃなかったようね
6、数年後のオリビア
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アイコン国へ移ってきてわりとすぐに、アランは小さな会社を立ち上げた。
一流大学の研究員とはいえ、まだなんの成果もあげていないアランにはまともに研究予算がつかず、それならば自分で捻出しようとしたのがきっかけだ。
会社の名前は「オリビアキッチン」。
オリビアキッチンの最初の商品は、自動で生クリームをホイップする調理器具だ。
「以前君が欲しがっていた泡だて器が完成した。
愛をこめて、オリビアにプレゼントする」
少し照れたアランから商品を差し出された時は胸がキュンとした。
泡だて器の底に魔石をはめこんだそれはボタン1つで動きだし、強、中、弱と力調整もできる優れもので、アッというまに人気商品に化ける。
商品名は「ラブ」。
アランはしっかり特許もとっていたので、「ラブ」は膨大な利益をオリビアキッチンにもたらせてくれたのだ。
「ラブ」はマッシャー、掃除機とシリーズ化され、そのどれもが大ヒットをはなつ。
ある日すっかり凄腕経営者となったアランに、私はファッションブランドを立ち上げる事を勧められたのだ。
「あのハギレファッションをブランド化するですって?」
初めてその話を聞いた時は首を左右にふった。
この国の貴婦人達の人気は一流デザイナーがつくる優雅なドレスだから、あれはカジュアル過ぎて売れないと直感したからだ。
「ハギレじゃなくてパッチワークと呼ぶんだ。
それにルネだって、とても気にいっていただろう。
そうだ。
出来上がった商品はすべてルネに贈る事にしよう。
ハミルトン王国の王女が着用しているなんて、これ以上の宣伝効果はないからな」
「それはルネが気に入ってくれた場合でしょ。
今のルネは邸にいた時のルネじゃない。
どんな贅沢なドレスも選り取り見取りなのよ。
昔のように、継ぎはぎドレスを喜んで着るとは思えないわ。
けど、アランがどうしてもやりたいなら協力は惜しまないけど」
こんな風に渋々立ち上げたブランドだったけど、アランの思惑どおりアッというまに国中の女性のハートをつかんだのだ。
ブランド名は「オリビアクローゼット」。
洋服だけじゃなく、小物まで大人気となった「オリビアクローゼット」は法人化され、このたび私は
そこの代表取締役に就任した。
この国初の女性取締役でもある。
「取締役ともなれば、これから危険も増えるだろう。
もし、オリビアが誰かに襲われでもしたら僕は生きてゆけない。
頼むから最高のボデイガードをつけてくれ」
「わかったわ」
アランに懇願された私は、今その最終面接会場にいた。
「まさか、こんなに大勢の人が応募してくれるなんて予想外だったわ」
隣に座る重役のミススミスに驚いてみせる。
「当たり前ですわ。
今回のボデイーガードの待遇も破格ですから。
社長が私達社員に優しすぎて、会社が倒産しないか心配ですわ」
と彼女は金髪の巻き毛をゆらせながら、笑顔で応じてくれた。
「そうならないように頑張るわね」
フフフと目を細めたと同時に扉がバタンと開き、その瞬間私は息をのんだ。
「受験番号1番。入ります」
力強い声とともに現れた男がヒョイ様だったからだ。
一流大学の研究員とはいえ、まだなんの成果もあげていないアランにはまともに研究予算がつかず、それならば自分で捻出しようとしたのがきっかけだ。
会社の名前は「オリビアキッチン」。
オリビアキッチンの最初の商品は、自動で生クリームをホイップする調理器具だ。
「以前君が欲しがっていた泡だて器が完成した。
愛をこめて、オリビアにプレゼントする」
少し照れたアランから商品を差し出された時は胸がキュンとした。
泡だて器の底に魔石をはめこんだそれはボタン1つで動きだし、強、中、弱と力調整もできる優れもので、アッというまに人気商品に化ける。
商品名は「ラブ」。
アランはしっかり特許もとっていたので、「ラブ」は膨大な利益をオリビアキッチンにもたらせてくれたのだ。
「ラブ」はマッシャー、掃除機とシリーズ化され、そのどれもが大ヒットをはなつ。
ある日すっかり凄腕経営者となったアランに、私はファッションブランドを立ち上げる事を勧められたのだ。
「あのハギレファッションをブランド化するですって?」
初めてその話を聞いた時は首を左右にふった。
この国の貴婦人達の人気は一流デザイナーがつくる優雅なドレスだから、あれはカジュアル過ぎて売れないと直感したからだ。
「ハギレじゃなくてパッチワークと呼ぶんだ。
それにルネだって、とても気にいっていただろう。
そうだ。
出来上がった商品はすべてルネに贈る事にしよう。
ハミルトン王国の王女が着用しているなんて、これ以上の宣伝効果はないからな」
「それはルネが気に入ってくれた場合でしょ。
今のルネは邸にいた時のルネじゃない。
どんな贅沢なドレスも選り取り見取りなのよ。
昔のように、継ぎはぎドレスを喜んで着るとは思えないわ。
けど、アランがどうしてもやりたいなら協力は惜しまないけど」
こんな風に渋々立ち上げたブランドだったけど、アランの思惑どおりアッというまに国中の女性のハートをつかんだのだ。
ブランド名は「オリビアクローゼット」。
洋服だけじゃなく、小物まで大人気となった「オリビアクローゼット」は法人化され、このたび私は
そこの代表取締役に就任した。
この国初の女性取締役でもある。
「取締役ともなれば、これから危険も増えるだろう。
もし、オリビアが誰かに襲われでもしたら僕は生きてゆけない。
頼むから最高のボデイガードをつけてくれ」
「わかったわ」
アランに懇願された私は、今その最終面接会場にいた。
「まさか、こんなに大勢の人が応募してくれるなんて予想外だったわ」
隣に座る重役のミススミスに驚いてみせる。
「当たり前ですわ。
今回のボデイーガードの待遇も破格ですから。
社長が私達社員に優しすぎて、会社が倒産しないか心配ですわ」
と彼女は金髪の巻き毛をゆらせながら、笑顔で応じてくれた。
「そうならないように頑張るわね」
フフフと目を細めたと同時に扉がバタンと開き、その瞬間私は息をのんだ。
「受験番号1番。入ります」
力強い声とともに現れた男がヒョイ様だったからだ。
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