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第二章 狩る者と狩られる者の探り合い
【第五話 習性】5-2 お主も悪よのう
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警察犬よろしく風の匂いを頼りに進んでいけば、血の匂いはどんどん強くなっていった。
複数の動物の血が混ざりあった匂いは、外界にいる従属種の特徴。どういう経緯で人間をやめるかは人それぞれだけど、従属種として目覚めた後に生き方について何も教えてもらえないとこうなるのだ。
彼らは生きるためには血を飲まなければならない。でもどうやって手に入れればいいか分からない。だから手頃な小動物に手を出して、どうにか餓えをしのぐ。
だけど小動物の血は吸血鬼や従属種にとってはあまり栄養価が高くない。そのせいで頻繁に動物を殺さなければならない。現代社会で生きてきた人間にとって、それは受け入れられるまで大きな葛藤を伴うのだ。
葛藤から逃れるために、多くの人は思考を放棄する。それはその人の人間性を殺し、満たされない餓えは徐々に徐々に理性を狂わせていく。まともに働かない理性の下での食事は人間らしさを失い、身体中に食事の痕跡を残して血の匂いを纏うようになる。それが外界にいる従属種――モロイだ。本当なら親である吸血鬼が生きていく術を与えなければならないのに、面白半分で人間であることを奪った彼らはそれをしない。
「――近いよ」
そこは都会には珍しい木々の前。とても大きな公園で、突っ切った向こう側はもはや新宿ではない。
私がその先を示すと、キョウは嫌そうに顔を顰めた。自分に向けられたものではないそれに意味が分からなくて首を傾げれば、「面倒だな」という呟きが返される。
「なんで?」
「この先は俺の担当じゃない」
「別にいいんじゃないの?」
「事前に合意が取れてないと後で揉めるんだよ」
「ふうん? でもこないだ東京タワーにいたじゃん。ここから結構遠いけどあれは良かったの?」
「上からの命令だ。あの時は近場に行ける奴がいなかったからな。それ以外で予定になかったことをすると、後から無駄に責任問題にまで発展させられるんだよ」
ああ、それは面倒そうだ。
ハンターなんて特殊な仕事は、上が現場の人間を管理できているという前提があってこそ認められているものだろう。上層部としてはハンター同士の揉め事も極力避けたいだろうから、揉めそうなことは事前にすり合わせておく必要があると見た。
それにキョウが話してくれた昇級の仕組みを考えれば、ハンターにとってモロイを狩ることはもはや競争のようなもの。しかも彼は他のハンターと多分仲が悪いから余計にしがらみも多そうだ。
「ならやめる? 何日かしたらこっちに移動してくれるかもしれないし」
「折角見つけたのに見逃せって? 他の奴に取られるだろ」
「でも見つからない可能性もそこそこあると思うよ。この匂いなら結構モロイ歴長そうだもん。ってことは隠れるの上手ってことでしょ?」
「……こんなところからの臭いでそんなことまで分かるのか?」
キョウが怪訝そうな顔でこちらを見る。いつもの不快感ではなく、信じられないという気持ちを滲ませているから、私の鼻の良さを思い知ったということだろう。ふふ、気分が良い。
「古い血の匂いが染み付いてる。腐ったような臭いもするし体臭も強いから、一月二月は野良のモロイをやってると思うよ。それに……」
「なんだ」
「人間の血の匂いもする。少し古いけどね」
私が声を落として言えば、キョウもまたモロイがいるであろう方向に向けた視線を強める。そのまましばらく考えるように黙り込んで、視線を動かさずに口を開いた。
「……なら行くか。待ってる間にまた人間を食うかもしれない」
「いいの? 面倒なんでしょ?」
「昼間の時点でこの辺りにも目撃情報はなかったんだ。こっちから逃げたってことにすればいい」
「そういう場合って追いかけていいの?」
「いや? でも今はアンタがいるだろ」
やっと向けられたキョウの目はほんの少しだけ細められていて、口角もちょっぴり上がっていた。つまり悪い顔だ。格好良いのでがっつり網膜に刻み込みたい。
彼がそんな顔をしたのは実際に悪いことを考えているから。そう、キョウは私を言い訳に使おうとしているのだ。普段は禁止されていることでも、協定を結んだ吸血鬼に言われてしまえば末端の自分にはどうしようもなかったとでも報告するつもりなのだろう。うーん、悪い。悪いぞキョウ。
「お主も悪よのう」
と言いながら私のお口がにんまりと弧を描いてしまったのは、私もまたこういうちょっとした悪さが大好きだからだ。いたずらをしているようで大変心が躍る。
「問題あるか?」
「ないない。むしろ楽しいから大歓迎」
話がまとまると、私達は静かに公園の中に向かって歩き出した。
ここから先はあまり無駄話をしない方がいい。向こうからは私達が見えなければ吸血鬼やハンターだと気付きようがないけれど、それらしい会話なんかしてしまえばアウトだ。従属種に聞こえる範囲なら私にとっては相当近いものの、人間のキョウにとってはそうでもない。影になることでできる一瞬での移動は私達吸血鬼の特権。従属種は吸血鬼の能力をほとんど持たないけれど、一回くらいならどうにか影での移動を使えるのだ。
それは吸血鬼から見ればお粗末なものだけど、人間にとっては違う。そして影を使えるということは、その従属種が自分の体質に慣れるほど長く従属種として生きているということを意味している。つまりそれだけ理性を失い凶暴性を持っている可能性が高いのだ。そんな奴を取り逃がすのは極力避けたい。
「あのへんかな」
公園をしばらく進めば、あまり大きくない建物の近くで一際悪臭が放たれているのが分かった。この公園はちゃんと整備されているし、昼間の人気は多いから隠れる場所なんてないと思っていたけれど、そんなものは必要なかったらしい。
相手は恐らくこの建物の影にいる。常にここに隠れているわけじゃなくて、今は偶然ここで休憩でもしているのだろう。
私の言葉にキョウは頷くと、静かに腰からナイフを取り出した。ここなら銃を使えるだろうにナイフにしてくれたのは、恐らく私がすぐに殺さないで欲しいと思っていると理解してくれているから。未だ私に対する敵意は消えないけれど、協定や取引はちゃんと覚えてくれているようで安心だ。
ナイフを構えたキョウは、ちらりと横目で私を見てきた。なんだろう、よく分からない。けどまあ頷いとけばいいかなと思ってこくりと首を動かすと、その瞬間、彼は一気に走り出していた。あ、そういう感じ? もしかして一緒に行くぞってことだったのかな。それとも待っとけって意味なのだろうか。
結局よく分からないからとりあえず追いかけてみる。一瞬ぎょっとされたということは待っとけって意味だったのか。もう遅いよ。
「――動くな!」
建物の裏側に回り込んだキョウが声を張り上げる。その先の暗闇の中には男の姿。既に彼はこちらを向いて身構えていて、キョウの声と同時にその身体を黒く霧散させた。
「ッ!?」
影となった男は一瞬でキョウの眼前へ。それでもキョウは身体を捻り、男に向かってナイフを振るう。
一閃。
舞ったのは布の切れ端だけ。男が後ろに飛んで刃を避けたのだ。
大きく飛び退いた男が着地する。と思いきや、彼の身体は再び後ろへと浮かび上がった。
不自然なくの字を描いた身体は低い放物線を描いて飛んでいく。彼が元いた場所に残っていたのは、腰を落とし左肘を突き出したキョウの姿。
「ひゅーう! 格好良いー!」
「ッ茶化すな!」
あ、結構余裕あるんだ。口では私の茶々に答えながらも、同時にキョウの脚は地面を蹴っていた。
キョウに飛ばされ倒れ落ちた男は既に立ち上がろうとしている。キョウはその上に飛び乗って、素早く男の首にナイフを押し当てた。
「動くと死ぬぞ」
「それじゃ駄目だよ」
「何? ……ックソ!!」
その瞬間、男の両手がキョウの首を狙う。それを避けようとしてキョウが体勢を崩せば、モロイの身体能力は簡単に大の男の身体を弾き飛ばした。
「ほら、言ったじゃん」
首元にナイフを突きつけて降参するのは理性と知性のある者だけ。このモロイのそれらはもう野生動物よりも薄いから、痛みがなければ抵抗をやめない。
狂った猛獣は再びキョウに襲いかかろうとして、しかし何かに気付いたように動きを止めた。彼が見ているのは私。理性は鈍っても代わりに研ぎ澄まされた本能は、私が何者かを彼に語りかける。
「駄目だよ、逃げちゃ」
私の言葉に男はだらりと脱力。一連の動きを見ていたキョウは怪訝な顔でこちらに振り向いて、そして驚愕したように目を見開いた。
「アンタ、その目……」
キョウの真っ黒な瞳に私が映る。暗闇の中に立つ私の姿は周りの黒とほとんど同化しているのに、鮮やかな紫色の瞳だけが、はっきりとそこに映し出されていた。
複数の動物の血が混ざりあった匂いは、外界にいる従属種の特徴。どういう経緯で人間をやめるかは人それぞれだけど、従属種として目覚めた後に生き方について何も教えてもらえないとこうなるのだ。
彼らは生きるためには血を飲まなければならない。でもどうやって手に入れればいいか分からない。だから手頃な小動物に手を出して、どうにか餓えをしのぐ。
だけど小動物の血は吸血鬼や従属種にとってはあまり栄養価が高くない。そのせいで頻繁に動物を殺さなければならない。現代社会で生きてきた人間にとって、それは受け入れられるまで大きな葛藤を伴うのだ。
葛藤から逃れるために、多くの人は思考を放棄する。それはその人の人間性を殺し、満たされない餓えは徐々に徐々に理性を狂わせていく。まともに働かない理性の下での食事は人間らしさを失い、身体中に食事の痕跡を残して血の匂いを纏うようになる。それが外界にいる従属種――モロイだ。本当なら親である吸血鬼が生きていく術を与えなければならないのに、面白半分で人間であることを奪った彼らはそれをしない。
「――近いよ」
そこは都会には珍しい木々の前。とても大きな公園で、突っ切った向こう側はもはや新宿ではない。
私がその先を示すと、キョウは嫌そうに顔を顰めた。自分に向けられたものではないそれに意味が分からなくて首を傾げれば、「面倒だな」という呟きが返される。
「なんで?」
「この先は俺の担当じゃない」
「別にいいんじゃないの?」
「事前に合意が取れてないと後で揉めるんだよ」
「ふうん? でもこないだ東京タワーにいたじゃん。ここから結構遠いけどあれは良かったの?」
「上からの命令だ。あの時は近場に行ける奴がいなかったからな。それ以外で予定になかったことをすると、後から無駄に責任問題にまで発展させられるんだよ」
ああ、それは面倒そうだ。
ハンターなんて特殊な仕事は、上が現場の人間を管理できているという前提があってこそ認められているものだろう。上層部としてはハンター同士の揉め事も極力避けたいだろうから、揉めそうなことは事前にすり合わせておく必要があると見た。
それにキョウが話してくれた昇級の仕組みを考えれば、ハンターにとってモロイを狩ることはもはや競争のようなもの。しかも彼は他のハンターと多分仲が悪いから余計にしがらみも多そうだ。
「ならやめる? 何日かしたらこっちに移動してくれるかもしれないし」
「折角見つけたのに見逃せって? 他の奴に取られるだろ」
「でも見つからない可能性もそこそこあると思うよ。この匂いなら結構モロイ歴長そうだもん。ってことは隠れるの上手ってことでしょ?」
「……こんなところからの臭いでそんなことまで分かるのか?」
キョウが怪訝そうな顔でこちらを見る。いつもの不快感ではなく、信じられないという気持ちを滲ませているから、私の鼻の良さを思い知ったということだろう。ふふ、気分が良い。
「古い血の匂いが染み付いてる。腐ったような臭いもするし体臭も強いから、一月二月は野良のモロイをやってると思うよ。それに……」
「なんだ」
「人間の血の匂いもする。少し古いけどね」
私が声を落として言えば、キョウもまたモロイがいるであろう方向に向けた視線を強める。そのまましばらく考えるように黙り込んで、視線を動かさずに口を開いた。
「……なら行くか。待ってる間にまた人間を食うかもしれない」
「いいの? 面倒なんでしょ?」
「昼間の時点でこの辺りにも目撃情報はなかったんだ。こっちから逃げたってことにすればいい」
「そういう場合って追いかけていいの?」
「いや? でも今はアンタがいるだろ」
やっと向けられたキョウの目はほんの少しだけ細められていて、口角もちょっぴり上がっていた。つまり悪い顔だ。格好良いのでがっつり網膜に刻み込みたい。
彼がそんな顔をしたのは実際に悪いことを考えているから。そう、キョウは私を言い訳に使おうとしているのだ。普段は禁止されていることでも、協定を結んだ吸血鬼に言われてしまえば末端の自分にはどうしようもなかったとでも報告するつもりなのだろう。うーん、悪い。悪いぞキョウ。
「お主も悪よのう」
と言いながら私のお口がにんまりと弧を描いてしまったのは、私もまたこういうちょっとした悪さが大好きだからだ。いたずらをしているようで大変心が躍る。
「問題あるか?」
「ないない。むしろ楽しいから大歓迎」
話がまとまると、私達は静かに公園の中に向かって歩き出した。
ここから先はあまり無駄話をしない方がいい。向こうからは私達が見えなければ吸血鬼やハンターだと気付きようがないけれど、それらしい会話なんかしてしまえばアウトだ。従属種に聞こえる範囲なら私にとっては相当近いものの、人間のキョウにとってはそうでもない。影になることでできる一瞬での移動は私達吸血鬼の特権。従属種は吸血鬼の能力をほとんど持たないけれど、一回くらいならどうにか影での移動を使えるのだ。
それは吸血鬼から見ればお粗末なものだけど、人間にとっては違う。そして影を使えるということは、その従属種が自分の体質に慣れるほど長く従属種として生きているということを意味している。つまりそれだけ理性を失い凶暴性を持っている可能性が高いのだ。そんな奴を取り逃がすのは極力避けたい。
「あのへんかな」
公園をしばらく進めば、あまり大きくない建物の近くで一際悪臭が放たれているのが分かった。この公園はちゃんと整備されているし、昼間の人気は多いから隠れる場所なんてないと思っていたけれど、そんなものは必要なかったらしい。
相手は恐らくこの建物の影にいる。常にここに隠れているわけじゃなくて、今は偶然ここで休憩でもしているのだろう。
私の言葉にキョウは頷くと、静かに腰からナイフを取り出した。ここなら銃を使えるだろうにナイフにしてくれたのは、恐らく私がすぐに殺さないで欲しいと思っていると理解してくれているから。未だ私に対する敵意は消えないけれど、協定や取引はちゃんと覚えてくれているようで安心だ。
ナイフを構えたキョウは、ちらりと横目で私を見てきた。なんだろう、よく分からない。けどまあ頷いとけばいいかなと思ってこくりと首を動かすと、その瞬間、彼は一気に走り出していた。あ、そういう感じ? もしかして一緒に行くぞってことだったのかな。それとも待っとけって意味なのだろうか。
結局よく分からないからとりあえず追いかけてみる。一瞬ぎょっとされたということは待っとけって意味だったのか。もう遅いよ。
「――動くな!」
建物の裏側に回り込んだキョウが声を張り上げる。その先の暗闇の中には男の姿。既に彼はこちらを向いて身構えていて、キョウの声と同時にその身体を黒く霧散させた。
「ッ!?」
影となった男は一瞬でキョウの眼前へ。それでもキョウは身体を捻り、男に向かってナイフを振るう。
一閃。
舞ったのは布の切れ端だけ。男が後ろに飛んで刃を避けたのだ。
大きく飛び退いた男が着地する。と思いきや、彼の身体は再び後ろへと浮かび上がった。
不自然なくの字を描いた身体は低い放物線を描いて飛んでいく。彼が元いた場所に残っていたのは、腰を落とし左肘を突き出したキョウの姿。
「ひゅーう! 格好良いー!」
「ッ茶化すな!」
あ、結構余裕あるんだ。口では私の茶々に答えながらも、同時にキョウの脚は地面を蹴っていた。
キョウに飛ばされ倒れ落ちた男は既に立ち上がろうとしている。キョウはその上に飛び乗って、素早く男の首にナイフを押し当てた。
「動くと死ぬぞ」
「それじゃ駄目だよ」
「何? ……ックソ!!」
その瞬間、男の両手がキョウの首を狙う。それを避けようとしてキョウが体勢を崩せば、モロイの身体能力は簡単に大の男の身体を弾き飛ばした。
「ほら、言ったじゃん」
首元にナイフを突きつけて降参するのは理性と知性のある者だけ。このモロイのそれらはもう野生動物よりも薄いから、痛みがなければ抵抗をやめない。
狂った猛獣は再びキョウに襲いかかろうとして、しかし何かに気付いたように動きを止めた。彼が見ているのは私。理性は鈍っても代わりに研ぎ澄まされた本能は、私が何者かを彼に語りかける。
「駄目だよ、逃げちゃ」
私の言葉に男はだらりと脱力。一連の動きを見ていたキョウは怪訝な顔でこちらに振り向いて、そして驚愕したように目を見開いた。
「アンタ、その目……」
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