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7話
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「えっ……?」
リディアの言ったことの意味がわからず聞き返す。
「普通、人に適正はあまり見せないんだよ。揉め事の発端になるからね」
生まれ持った適正は才能とも言うし、とリディアは付け足した。
「知ってる?最近、魔王軍を統べる王が代替わりしてね。友好条約はギリギリのところで保たれている状況なんだよ」
リディアはなんでもないように、軽く言った。
いやそれ、一大事なのでは?
「存じています。なんでもその王は血気盛んで、争いを好んでいるのだとか」
「それに戦争の準備をしている、とかな」
シャルは真剣な顔をして言い、アランも補足するように言った。
まじか。
知らなかったそんなの。
って、それやばくない?
その事についてよくよく考えてみる。
もしも、リスフィアに魔王軍が攻めてきたら。
それは、非常にまずい。
いくらリスフィアに優れた冒険者がいるからと言っても、所詮は人間。魔物や魔獣、魔人と単純な力比べをすると圧倒的に弱い。その上消耗戦となってしまうだろう。
魔獣や魔人は数に限りがあり、知性もあるため、撤退させるという手段を取ることが出来る。しかし、魔物は違う。魔物は特定のポイント、巣のような所から一定間隔で生まれ、知性がない。魔物は闘争本能に従って行動するのだ。
つまり、巣を壊滅させないと何度でも襲ってくるし、殺しきるまで抵抗する。そんなものが意志を持ち、大軍で襲ってくるとなると手に負えない。長期戦になると完全にこちらが不利となってしまう。さらに、隣国が背後にある限り、逃げることも難しい。滅ぶのも時間の問題となってしまうかもしれない。
2人の言葉にリディアは目を細め、声を落として言った。
「そう。それに、シャルロットは光の力を持ってるんだろ?それが周知になると国からの徴兵も有り得る」
この応接室には私たちのみで、他に誰もいないが念には念を入れて声を落としたのだろう。
あくまで可能性。それはリディアの話し方でわかった。けれど、馬鹿にはできない。十分に有り得る話である。
「これでこの話はおしまい。準備もできたようだし、ミリアもそれに入りなよ」
リディアはカプセルを指さし私の背中を押した。その力の向きに従い、私はカプセルに入る。上を見上げるとモニターがあり、検査中、と言う文字が映っている。
なんだか、SFとかでありそうな見た目だ。
内部はよく分からない回線や機械で埋め尽くされている。これ一体いくらするんだろう。もし、壊してしまった時のことを考え身を震わせていると、ピピッというモニターからアラーム音が鳴った。
モニターに適正が映しだされた。
【 弓 A 鞭 B 女神の寵愛 EX 俊敏 A 気配遮断 A 】
【 無属性 】
ファ?
なんだこれ??
信じられなくて2度見するも映っている文字は変わらない。目を擦ったり頭を振ったりしても意味は無かった。
印刷機が紙を吐き出した。
その紙を手にカプセルから出る。
改めて紙の文字を目で追っても変わることは無かった。
『女神の寵愛』というスキルや、無属性という文字が、やけに目に留まる。
『女神の寵愛』はそのまま。女神の寵愛を受けているという証。所謂レアスキル。持つ人が少ないためあまり知られていない。効果もよく分からない。
無属性は重力を操るだとか、時間を操るだとか、超次元的な魔法が扱える属性である。無属性を所持していた人物を数えるには両手で事足りるぐらいだったため、かなり謎に満ちている属性だ。
昔、魔法で重力をかけまくって擬似ブラックホールを作ったという猛者もいたらしい。
「ね、ねぇ、これ……」
シャルとアランに震える手で紙を渡す。
2人はまじまじと紙を見て、驚いた顔をした。庶民の私が魔法属性があることに驚いているのだろうか。私も驚いた。
「この女神の寵愛ってどんなスキルか知ってる……?」
鳩が豆鉄砲くらったような顔をした2人に聞いた。それでも可愛いって、美人はずるい。
横からすすす、と近づき、紙を見たリディアもそんな顔をした。
「え、ええと、女神の寵愛というスキルは、全てのスキルの適正値をワンランク上げるスキルです。しかもEXとなると……」
シャルは途中で言葉を止めた。新しく合格した人が応接室に入ってきたようだ。
「女神の寵愛はスキル所持者の幸運を著しく上げる能力もある」
アランがこそっと聞こえるか聞こえないかのギリギリの声量で教えてくれた。ありがたい。
「凄いですね、ミリア……」
綺麗な微笑みを浮かべたシャルが言った。
そういうシャルもチートみたいな感じだったのに……。
正直、2人に並べ立てないようなものだったら劣等感とか感じただろうし、素直に嬉しいけれども。
2人は、扉の方へ進み始めた。
ちょ、待って。
「じゃあ、また。この後クエスト受けるんだろ?」
それに気づいたリディアがカプセルに入りながら言った。
「うん、また後でね」
簡単な別れの挨拶をして2人を追いかける。扉の前できちんと待ってくれていた。
『女神の寵愛』と無属性魔法の適正。
これはあれかな。私が転生者だから適正があるのか。神様が情けでこの世界に転生させてくれた、みたいな。
無属性魔法の適性も私が時空を超えたから、と考えるとしっくりくる。兄さんも姉さんも魔法の適性はなかったみたいだし。
まあ、お金を稼ぐのに力は必要だし、有難く使わせてもらおう。ありがとう、神様。いるかわかんないけど。
リディアの言ったことの意味がわからず聞き返す。
「普通、人に適正はあまり見せないんだよ。揉め事の発端になるからね」
生まれ持った適正は才能とも言うし、とリディアは付け足した。
「知ってる?最近、魔王軍を統べる王が代替わりしてね。友好条約はギリギリのところで保たれている状況なんだよ」
リディアはなんでもないように、軽く言った。
いやそれ、一大事なのでは?
「存じています。なんでもその王は血気盛んで、争いを好んでいるのだとか」
「それに戦争の準備をしている、とかな」
シャルは真剣な顔をして言い、アランも補足するように言った。
まじか。
知らなかったそんなの。
って、それやばくない?
その事についてよくよく考えてみる。
もしも、リスフィアに魔王軍が攻めてきたら。
それは、非常にまずい。
いくらリスフィアに優れた冒険者がいるからと言っても、所詮は人間。魔物や魔獣、魔人と単純な力比べをすると圧倒的に弱い。その上消耗戦となってしまうだろう。
魔獣や魔人は数に限りがあり、知性もあるため、撤退させるという手段を取ることが出来る。しかし、魔物は違う。魔物は特定のポイント、巣のような所から一定間隔で生まれ、知性がない。魔物は闘争本能に従って行動するのだ。
つまり、巣を壊滅させないと何度でも襲ってくるし、殺しきるまで抵抗する。そんなものが意志を持ち、大軍で襲ってくるとなると手に負えない。長期戦になると完全にこちらが不利となってしまう。さらに、隣国が背後にある限り、逃げることも難しい。滅ぶのも時間の問題となってしまうかもしれない。
2人の言葉にリディアは目を細め、声を落として言った。
「そう。それに、シャルロットは光の力を持ってるんだろ?それが周知になると国からの徴兵も有り得る」
この応接室には私たちのみで、他に誰もいないが念には念を入れて声を落としたのだろう。
あくまで可能性。それはリディアの話し方でわかった。けれど、馬鹿にはできない。十分に有り得る話である。
「これでこの話はおしまい。準備もできたようだし、ミリアもそれに入りなよ」
リディアはカプセルを指さし私の背中を押した。その力の向きに従い、私はカプセルに入る。上を見上げるとモニターがあり、検査中、と言う文字が映っている。
なんだか、SFとかでありそうな見た目だ。
内部はよく分からない回線や機械で埋め尽くされている。これ一体いくらするんだろう。もし、壊してしまった時のことを考え身を震わせていると、ピピッというモニターからアラーム音が鳴った。
モニターに適正が映しだされた。
【 弓 A 鞭 B 女神の寵愛 EX 俊敏 A 気配遮断 A 】
【 無属性 】
ファ?
なんだこれ??
信じられなくて2度見するも映っている文字は変わらない。目を擦ったり頭を振ったりしても意味は無かった。
印刷機が紙を吐き出した。
その紙を手にカプセルから出る。
改めて紙の文字を目で追っても変わることは無かった。
『女神の寵愛』というスキルや、無属性という文字が、やけに目に留まる。
『女神の寵愛』はそのまま。女神の寵愛を受けているという証。所謂レアスキル。持つ人が少ないためあまり知られていない。効果もよく分からない。
無属性は重力を操るだとか、時間を操るだとか、超次元的な魔法が扱える属性である。無属性を所持していた人物を数えるには両手で事足りるぐらいだったため、かなり謎に満ちている属性だ。
昔、魔法で重力をかけまくって擬似ブラックホールを作ったという猛者もいたらしい。
「ね、ねぇ、これ……」
シャルとアランに震える手で紙を渡す。
2人はまじまじと紙を見て、驚いた顔をした。庶民の私が魔法属性があることに驚いているのだろうか。私も驚いた。
「この女神の寵愛ってどんなスキルか知ってる……?」
鳩が豆鉄砲くらったような顔をした2人に聞いた。それでも可愛いって、美人はずるい。
横からすすす、と近づき、紙を見たリディアもそんな顔をした。
「え、ええと、女神の寵愛というスキルは、全てのスキルの適正値をワンランク上げるスキルです。しかもEXとなると……」
シャルは途中で言葉を止めた。新しく合格した人が応接室に入ってきたようだ。
「女神の寵愛はスキル所持者の幸運を著しく上げる能力もある」
アランがこそっと聞こえるか聞こえないかのギリギリの声量で教えてくれた。ありがたい。
「凄いですね、ミリア……」
綺麗な微笑みを浮かべたシャルが言った。
そういうシャルもチートみたいな感じだったのに……。
正直、2人に並べ立てないようなものだったら劣等感とか感じただろうし、素直に嬉しいけれども。
2人は、扉の方へ進み始めた。
ちょ、待って。
「じゃあ、また。この後クエスト受けるんだろ?」
それに気づいたリディアがカプセルに入りながら言った。
「うん、また後でね」
簡単な別れの挨拶をして2人を追いかける。扉の前できちんと待ってくれていた。
『女神の寵愛』と無属性魔法の適正。
これはあれかな。私が転生者だから適正があるのか。神様が情けでこの世界に転生させてくれた、みたいな。
無属性魔法の適性も私が時空を超えたから、と考えるとしっくりくる。兄さんも姉さんも魔法の適性はなかったみたいだし。
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