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第3章 迷宮道中膝栗毛!!
第124話 えっ、そんなんできるんですか!
しおりを挟む「な、なんですとー!」
「マジかよ。」
俺とファルちゃんは驚愕した!なんだよそれ!ありえないだろ!おじいちゃんじゃねえか!でも声は若い。どういう仕組みだ!
「アンタ、エルフってわけではないよな?」
ああ!そうか!エルフ、ファルちゃんと同じ種族ならありえるのか!コイツも三百歳くらいだと言ってた様な気がする。
「否、残念ながら違う。」
「な、なんだよ、違うのかよ!」
俺は思わずずっこけそうになった。それすら違うとはどういうことだ?説明がつかないじゃないか。
「もしかして、ゾンビとか幽霊?」
「否、拙者はれっきとした生身の人間だ。」
もう、わけわからん!目の前にいるのは一体、何の化け物なんだ。
「拙者にも理由はわからんよ。ただ一つ確かなのは、この修練の間は時が進まぬようだ。」
「???と、時が進まない?」
「なるほど。やっぱりここは異次元空間なんだな。」
「左様。さすがは魔術師。やはり空間探知の魔術にて悟ったようだな。」
「?????わからん、わからん!」
ファルちゃんは察したようだが、俺には全くわからない。
「異次元空間ってのは、普通の世界とは原理法則が違うんだ。ここの場合は時間という概念がないんだろう。一応、理論上はその法則は異次元空間を作り出す際に自由に設定できるそうだ。」
「えっ、そんなんできるんですか!」
そんな大それたことができるのか!魔法って恐い。
「あくまで理論上の話だ。近年の魔術師で再現出来たヤツは一人もいない。あるとすれば、古代、神話時代の伝説ぐらいだ。そんなことができるのは神そのものか、古代人ぐらいだろう。」
神とか神話とか、話が大きくなってきたな。ここはそんな大げさな場所なんだろうか?理解が追いつかない。
「最初にも話しただろう?古代遺跡のことを。信憑性が出てきたわけだ。まだ、断定は出来ねえけどな。」
「じゃあ、お宝もあるかもしれないってことか!」
「お前の頭の中はそれしかないのかよ。おめでたいヤツだ!」
「フフ。あながち間違っているわけではないかもしれぬ。試練を与えるからには、その先に何らかの報酬が待ち受けているとも仮定できよう。」
「マジっすか!」
「どうだかねえ……。」
お面の人の一言へのリアクションは真っ二つにわかれた。鬼が出るか蛇がでるか?先に進んでみないことには何もわからない。
「案ずるよりも産むが易し、先に進めばどの道判明することだ。」
お面の人は奥の方にあった扉を開けようとしていた。見た目は壁に掘られた彫刻みたいだった。開くようには見えないシロモノだった。
「フム。やはり、一人では何も反応がなかったが、今ならば、封印が外れたようだな。」
開きそうになかった扉がズズズと音を立てて開こうとしていた。扉の先は……なんというか、虹色?みたいに何か変な光を放っていた。
「転送門か。この先はまた違う異空間に通じてるってことだろうな。」
「これ、ホントに入っても大丈夫なんか?」
「何、ビビってんだよ。お宝はいらねえのか?」
「わっ!ちょ、待てよ!」
ファルちゃんはためらいなく、扉へ入っていく。続いてお面の人も入っていった。
「しゃーねーな。行くしかないか!」
次の試練は何なのか?何が待ち受けているのか?本当にお宝はあるのか?いややいや、それよりもエルちゃんの救出が先でしょ!不安も多いが彼女のことが心配なので、決死の思いで飛び込んでいった。
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