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父は国王と王妃の結婚の一人として、母は社交界で支えてくれた。
十三歳の立派な王妃。
誰もがそう認めてくれたが、それはセレスティーヌとアルフレッドが休みもなく働いていたからだ。
三年もすれば落ち着いてきた。
(心に余裕ができたその時、〝魔が差してしまった〟のね)
セレスティーヌはそう思うことにしていた。
それは結局アルフレッドのためにならないと分かったら、こうして彼の目標が達成したことを心から喜べている。
「声かけましたところ、マーシルを含むお嬢様付きだった三人が名乗りを上げました。急ぎ準備をしているところです。馬車のほうで合流できるでしょう」
「嬉しいわ。また、みんなで小旅行ね」
美味しいものを食べさせて、アクセサリーもプレゼントで買ってあげたい。
そう笑って、セレスティーヌは着替えが入った鞄を受け取る。メイドは少し気にしたような笑みを口元に浮かべて、声をかけた。
「惹かれることは、なかったのですか?」
それが五年夫婦だったアルフレッドを差していることは、セレスティーヌも分かった。
セレスティーヌは静かに息を吸い込む。
「――ええ。彼には味方が必要だったの、あくまで私は〝一番の友人〟として協力しただけだから」
他に男性を知らなかったセレスティーヌも、成長しながらアルフレッドを意識したことはあった。
『もう少しの辛抱だ。一番の友人である君にこんなことを頼むなんて申し訳ないが、新しい王妃が見つかるまで、どうか』
彼にそう告げられたあの時、セレスティーヌは期待することに終止符を打ったのだ。
まだ、たったの十六歳だった。
異性を意識したことも、初恋も知らなかったセレスティーヌは、王妃をとてもうまくやれているほどとても賢くて――潔く自分の運命を受け入れたのだ。
望みがないと実感すれば、セレスティーヌにとって諦めることは驚くほど容易いことだった。
期待しないと決めたら、気持ちはとても楽になった。
(彼は一番の、私の友達)
心の中で何度も唱える。
それも、セレスティーヌにとっても事実であった。
あくまで幼馴染で、アルフレッドが信頼している一番の友達。そう彼のそばに居続けようとセレスティーヌは思ったのだ。
彼が新しい妻を迎えても、必要になったら夫婦に手を貸す。
時には、愚痴だって聞いてあげるつもりだ。
子供ができて乳母を頼まれたら、勉強してできる限りのことをしてあげよう。
「……楽しい小旅行になるといいですね」
メイドは察したのか、それとも優秀なメイドとして身を引いたのか、そう優しい声で言ってきた。
「ええ、楽しんでくるわ」
気持ちを〝今〟に向ければ、セレスティーヌは胸にわくわく感が戻ってきた。
(さぁっ、休みをたっぷり楽しむわよー!)
今日からは自由だ。
十三歳からの仕事を終えたセレスティーヌは、意気揚々と部屋を出ると、メイドたちが待つ馬車へと駆けて向かった。
◇∞◇∞◇
離縁して三日が過ぎた。
『なぜ離縁を』
『お考え直しくださいませ』
そんな言葉もようやく耳にしなくなった今日、アルフレッドは定期的に行われている報告会から戻ったところで、ハタと過ぎた時間に気付いた。
「そうこうしている間に、もう三日過ぎか……」
休憩でソファに腰を落ち着けた彼は、頬杖をついて侍従が紅茶を用意するのを眺める。
(さすがに彼女も、しばらくは元気がないだろうな)
王妃の仕事なんてできっこない。
前国王夫妻の国葬の準備を進めながら、初めてお願いした際に泣きそうな顔でそう言った。彼が頼み込んだら理解してくれて、うなずいてくれた一番の幼馴染のセレスティーヌ。
けれどいざ始まってみると、勉強が遣り甲斐でもあった彼女には天職でもあったようだ。
セレスティーヌは王妃業を、意外にも楽しそうにしていた。
彼女のそんな笑顔と前向きさが、突然の前国王夫妻を亡くした悲しみに暮れていた王城を明るくしたのだ。
『あなたの役に立てるのが嬉しいのよ』
たびたび口癖のように笑顔を向けていたセレスティーヌ。
それを思い出したら、アルフレッドの口元に「ふっ」と自然な笑みがこぼれる。
最高の友人を得られたものだと思う。
だが、彼女に献身的で健気な笑顔を向けられるたび、彼の胸を満たす何かは年々強まっていた。
これがなんなのかは、アルフレッドも分からない。
彼女ともう夫婦でないことを、離縁したその日から名残惜しく感じている。
(いや、俺も彼女と同じ気持ちになんだろう)
アルフレッドは考え直し、ティーカップを手に取った。
友人と片時も離れず三年を過ごしたのだ。
急に暇もできたし、セレスティーヌは時間の使い道に困っているかもしれない。
「カフェでお茶でもするか。セレスティーヌに手紙を書く、準備を」
「離縁されたのに、ですか?」
侍従がおずおずと聞き返してきた。
「外で人の目がある場所なら問題ないだろう。彼女は俺の一番の友人だ」
「……分かりました」
お望みのままにと答えた侍従は、何がなんやらといった様子で首を捻っている。
(何かそんなにおかしいんだ?)
離縁してもセレスティーヌと会わなくなるとか、考えるほうがおかしいだろうとアルフレッドは鼻頭に皺を寄せてしまう。
たが、問題が起こった。
次の予定のためちょうどヴィジスタイン公爵がやってきたので、ついでに会えそうなカフェを選定してもらおうと思った。そうしたら彼は驚いた顔で、珍しく固まってしまったのだ。
「どうした?」
「あの、娘でしたら城を出たその日、別荘に遊びに行きました」
「――は?」
アルフレッドの『は』をなんと取ったのか、ヴィジスタイン公爵は尋ねてもいないのに言ってくる。
「乗馬やら森の探索から兼のビクニック、釣りやらと毎日報告の手紙が届きます。かなり楽しいのか悖る目安は書かれておらず。兄との狩りを本日する予定だそうで、今日それをするとなると、明日はたっぷり休むはずですから、今日明日の帰宅の可能性はないかと。つまりバカンスを楽しんでいます」
目を見開いたアルフレッドの視線と、侍従の『ええぇ、うそでしょ』の視線に耐え切れなくなったのか、ヴィジスタイン公爵は余計な一言も添えた。
十三歳の立派な王妃。
誰もがそう認めてくれたが、それはセレスティーヌとアルフレッドが休みもなく働いていたからだ。
三年もすれば落ち着いてきた。
(心に余裕ができたその時、〝魔が差してしまった〟のね)
セレスティーヌはそう思うことにしていた。
それは結局アルフレッドのためにならないと分かったら、こうして彼の目標が達成したことを心から喜べている。
「声かけましたところ、マーシルを含むお嬢様付きだった三人が名乗りを上げました。急ぎ準備をしているところです。馬車のほうで合流できるでしょう」
「嬉しいわ。また、みんなで小旅行ね」
美味しいものを食べさせて、アクセサリーもプレゼントで買ってあげたい。
そう笑って、セレスティーヌは着替えが入った鞄を受け取る。メイドは少し気にしたような笑みを口元に浮かべて、声をかけた。
「惹かれることは、なかったのですか?」
それが五年夫婦だったアルフレッドを差していることは、セレスティーヌも分かった。
セレスティーヌは静かに息を吸い込む。
「――ええ。彼には味方が必要だったの、あくまで私は〝一番の友人〟として協力しただけだから」
他に男性を知らなかったセレスティーヌも、成長しながらアルフレッドを意識したことはあった。
『もう少しの辛抱だ。一番の友人である君にこんなことを頼むなんて申し訳ないが、新しい王妃が見つかるまで、どうか』
彼にそう告げられたあの時、セレスティーヌは期待することに終止符を打ったのだ。
まだ、たったの十六歳だった。
異性を意識したことも、初恋も知らなかったセレスティーヌは、王妃をとてもうまくやれているほどとても賢くて――潔く自分の運命を受け入れたのだ。
望みがないと実感すれば、セレスティーヌにとって諦めることは驚くほど容易いことだった。
期待しないと決めたら、気持ちはとても楽になった。
(彼は一番の、私の友達)
心の中で何度も唱える。
それも、セレスティーヌにとっても事実であった。
あくまで幼馴染で、アルフレッドが信頼している一番の友達。そう彼のそばに居続けようとセレスティーヌは思ったのだ。
彼が新しい妻を迎えても、必要になったら夫婦に手を貸す。
時には、愚痴だって聞いてあげるつもりだ。
子供ができて乳母を頼まれたら、勉強してできる限りのことをしてあげよう。
「……楽しい小旅行になるといいですね」
メイドは察したのか、それとも優秀なメイドとして身を引いたのか、そう優しい声で言ってきた。
「ええ、楽しんでくるわ」
気持ちを〝今〟に向ければ、セレスティーヌは胸にわくわく感が戻ってきた。
(さぁっ、休みをたっぷり楽しむわよー!)
今日からは自由だ。
十三歳からの仕事を終えたセレスティーヌは、意気揚々と部屋を出ると、メイドたちが待つ馬車へと駆けて向かった。
◇∞◇∞◇
離縁して三日が過ぎた。
『なぜ離縁を』
『お考え直しくださいませ』
そんな言葉もようやく耳にしなくなった今日、アルフレッドは定期的に行われている報告会から戻ったところで、ハタと過ぎた時間に気付いた。
「そうこうしている間に、もう三日過ぎか……」
休憩でソファに腰を落ち着けた彼は、頬杖をついて侍従が紅茶を用意するのを眺める。
(さすがに彼女も、しばらくは元気がないだろうな)
王妃の仕事なんてできっこない。
前国王夫妻の国葬の準備を進めながら、初めてお願いした際に泣きそうな顔でそう言った。彼が頼み込んだら理解してくれて、うなずいてくれた一番の幼馴染のセレスティーヌ。
けれどいざ始まってみると、勉強が遣り甲斐でもあった彼女には天職でもあったようだ。
セレスティーヌは王妃業を、意外にも楽しそうにしていた。
彼女のそんな笑顔と前向きさが、突然の前国王夫妻を亡くした悲しみに暮れていた王城を明るくしたのだ。
『あなたの役に立てるのが嬉しいのよ』
たびたび口癖のように笑顔を向けていたセレスティーヌ。
それを思い出したら、アルフレッドの口元に「ふっ」と自然な笑みがこぼれる。
最高の友人を得られたものだと思う。
だが、彼女に献身的で健気な笑顔を向けられるたび、彼の胸を満たす何かは年々強まっていた。
これがなんなのかは、アルフレッドも分からない。
彼女ともう夫婦でないことを、離縁したその日から名残惜しく感じている。
(いや、俺も彼女と同じ気持ちになんだろう)
アルフレッドは考え直し、ティーカップを手に取った。
友人と片時も離れず三年を過ごしたのだ。
急に暇もできたし、セレスティーヌは時間の使い道に困っているかもしれない。
「カフェでお茶でもするか。セレスティーヌに手紙を書く、準備を」
「離縁されたのに、ですか?」
侍従がおずおずと聞き返してきた。
「外で人の目がある場所なら問題ないだろう。彼女は俺の一番の友人だ」
「……分かりました」
お望みのままにと答えた侍従は、何がなんやらといった様子で首を捻っている。
(何かそんなにおかしいんだ?)
離縁してもセレスティーヌと会わなくなるとか、考えるほうがおかしいだろうとアルフレッドは鼻頭に皺を寄せてしまう。
たが、問題が起こった。
次の予定のためちょうどヴィジスタイン公爵がやってきたので、ついでに会えそうなカフェを選定してもらおうと思った。そうしたら彼は驚いた顔で、珍しく固まってしまったのだ。
「どうした?」
「あの、娘でしたら城を出たその日、別荘に遊びに行きました」
「――は?」
アルフレッドの『は』をなんと取ったのか、ヴィジスタイン公爵は尋ねてもいないのに言ってくる。
「乗馬やら森の探索から兼のビクニック、釣りやらと毎日報告の手紙が届きます。かなり楽しいのか悖る目安は書かれておらず。兄との狩りを本日する予定だそうで、今日それをするとなると、明日はたっぷり休むはずですから、今日明日の帰宅の可能性はないかと。つまりバカンスを楽しんでいます」
目を見開いたアルフレッドの視線と、侍従の『ええぇ、うそでしょ』の視線に耐え切れなくなったのか、ヴィジスタイン公爵は余計な一言も添えた。
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