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(一章)夜のお散歩デビュー 下
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そして、夜も早い時間、支度を整えて庭先へと出た。
眩しい月明かりが降り注いでいた。
ツヴァイツァーが日頃、庭師と一緒になって整えている伯爵邸の庭園広場。そこに屋敷の人達が全員参加で、夜のティーパーティーが開かれた。
「父様。それじゃ、ちょっと行ってくるわね」
「可愛いリリア、いいかい、アサギから離れてはいけないよ?」
「分かってる!」
とっぷり日も暮れた〝飛行〟なんて、させたことがない。
好奇心旺盛な娘であるので、ツヴァイツァーは少し心配そうにした。ふわりと浮かび上がったリリアは、気持ちのまま犬歯を見せるように勝気に笑いかける。
「それでは、姫様行きますよ」
「うん!」
黒狐のアサギが、二本の尾を揺らして夜空を目指した。その後を追って、リリアは一緒に月夜へ舞い上がる。
こんなにも高く飛んだのは初めてだ。
一気に上へと浮かび上がったリリアは、ハタと眼下の光景に気付く。
月光が降り注ぐ夜の大地。そこには朝や、日中の光景とは違う、青白く美しい夜の光景が広がっていた。
高度が上がるにつれて、その光景は新鮮にリリアの目に映った。明かりの灯った伯爵邸や、村の家々の灯りが、全部ひっくるめて一つの美しい風景となる。
「どうです、姫様。これが、俺たちの見ている世界ですよ」
アサギが、ようやくいったん止まってそう言った。
夏の気配を運んできている夜風が、肌を打って最高に気持ちいい。リリアは獣耳をぷるぷるさせると、随分高いところまできた実感をかみしめて全身で応える。
「キレイねぇ! すっごく爽快感があるわ!」
興奮するまま彼の周りを、くるっと飛んだ。それを黒狐の姿でニヨニヨと眺めているアサギは、とても満足そうだった。
「そうでしょう、そうでしょうとも。妖怪国はもっと綺麗ですよ。人間界では姿消しの魔法を使う小さなあやかしも、妖怪国の夜では、互いを照らし合うために発光していますからね」
「でも行かないわよ。父様がいるから」
リリアは、キパッとそう答えた。
下に広がる光景を眺めるその横顔には、穏やかな笑みが浮かんでいた。十二歳になった幼い彼女の眼差しは、同じ年頃の少女より随分大人びる。
リリアは知っているのだ。
母が、リリアを父のもとに残した理由を。
妖怪国は、人間界と時間の流れが少し違っている。
どのくらい違っているのか、リリアは体感したことがない。でも、ちょっとの間に一晩、二晩と、一人で過ごす父を思えば、実行してみることなどできなかった。
――リリアにとって、父が、ここに居る理由の全てだ。
たとえ、領地の外で、ひどく自分を嫌っている人間たちがいたとしても。
だからこそ、たった数十年しか一緒にいられない父のいる世界から、リリアは逃げたくないのだ。
「――知ってますよ。そんなの、知っています」
向こうから、いつもより優しいアサギの声が聞こえた。
「ただ、緊急避難の必要があった時には、問答無用で妖怪国に隠させて頂きますからね」
場の空気を戻すように冗談を言われる。
昔からアサギは、リリアのことを一番よく知っていた。いつだって、一番に考えて大切にしてくれている。
リリアは、思わず苦笑交じりに「ふふっ」と声をもらした。
「そんなこと起こらない。母様に、父様のことを頼まれたの。私が、そんなことさせない」
「我々だってそのつもりです。――さて」
そこでアサギが、声の調子を戻して明るく言う。
「ここだと、領地の境にある森の上空が一番の絶景ポイントなのですが、旦那様達が心配してしまいますので、もう少し慣れてからにしましょう。まずは妖狐としての飛行を練習です。俺にしっかりついてきてくださいね」
アサギが、長く優雅なもふもふの二本の尾を揺らして夜空を飛ぶ。あとに続いたリリアは、彼の毛並みが、月光にあたって細かくきらきらと輝きをこぼしているように見えた。
下降の感覚をつかむように地上の近くまで向かった。それから、家先で待ってくれていた村人達に挨拶していきながら、民家の少し上を飛行していく。
アサギは、二本の尾と凛々しい狐姿を褒められ、まんざらでもなさそうだった。毛並みが良いと褒められた時は、とくに愉快そうに目を細めていた。
「まるで悪巧むような顔に見えるわ」
「ただの狐顔のせいです。姫様、人からされるブラッシングって最高ですねー」
「私も一緒にさせようったって、そうはいかないからね」
「あら、バレてました?」
いったん、伯爵邸の庭園上空まで戻った。夜空散歩は良好であるとツヴァイツァー達に伝えたのち、再びリリアはアサギと飛行練習に入った。
空中での追い駆けっこを提案され、アサギの二本の尻尾を追った。
不思議と、とても楽しくなってきた。気付いた時には、互いにじゃれるように雷撃と炎をぶつけあっていた。
地上にいたツヴァイツァーが、何やら驚きの声を上げる。アサギがすかさず「大丈夫ですよー」と一言だけ投げ返した。
しばらく、夜空に放電の明かりと、赤黒い炎の光が続いた。
「どうです姫様、楽しいでしょう? これが妖狐の遊びです。こうやって妖力の使い方を覚えていきます。姫様は無意識とはいえ、俺の力の威力に合わせて相殺されていて、コントロールもお上手です」
「なんとなくこれくらいなら同じかな、って思ってやったの」
「その感覚を今後、意識してよりよく感じるようにやってみてください。そうすれば次第に、ご自身の妖力を正確に扱えるようになるでしょう」
空中散歩に加えて、妖力のぶつけ合いのデビューも無事に果たし、リリアは満足げなアサギに導かれるがまま地上へと戻った。
待っていたツヴァイツァーに、アサギは先程の攻撃合いは妖狐の遊びであることを説明した。妖力のコントロールのため、明日から地上でも授業の一つに加えると告げた。
その間、彼はずっと、村人達に褒められた毛並みを自慢するように、胸を張ってお座りしていた。
人語を介す黒狐に、料理長が半ば理解したような顔でこう言った。
「つまり、貴族のお坊ちゃんが、剣を嗜むのと同じってわけですか」
リリアは、あやかしの中でも戦闘に長けた種族だ。それを聞いた使用人一同、ツヴァイツァーと共に「なるほど」と納得の声を揃えたのだった。
眩しい月明かりが降り注いでいた。
ツヴァイツァーが日頃、庭師と一緒になって整えている伯爵邸の庭園広場。そこに屋敷の人達が全員参加で、夜のティーパーティーが開かれた。
「父様。それじゃ、ちょっと行ってくるわね」
「可愛いリリア、いいかい、アサギから離れてはいけないよ?」
「分かってる!」
とっぷり日も暮れた〝飛行〟なんて、させたことがない。
好奇心旺盛な娘であるので、ツヴァイツァーは少し心配そうにした。ふわりと浮かび上がったリリアは、気持ちのまま犬歯を見せるように勝気に笑いかける。
「それでは、姫様行きますよ」
「うん!」
黒狐のアサギが、二本の尾を揺らして夜空を目指した。その後を追って、リリアは一緒に月夜へ舞い上がる。
こんなにも高く飛んだのは初めてだ。
一気に上へと浮かび上がったリリアは、ハタと眼下の光景に気付く。
月光が降り注ぐ夜の大地。そこには朝や、日中の光景とは違う、青白く美しい夜の光景が広がっていた。
高度が上がるにつれて、その光景は新鮮にリリアの目に映った。明かりの灯った伯爵邸や、村の家々の灯りが、全部ひっくるめて一つの美しい風景となる。
「どうです、姫様。これが、俺たちの見ている世界ですよ」
アサギが、ようやくいったん止まってそう言った。
夏の気配を運んできている夜風が、肌を打って最高に気持ちいい。リリアは獣耳をぷるぷるさせると、随分高いところまできた実感をかみしめて全身で応える。
「キレイねぇ! すっごく爽快感があるわ!」
興奮するまま彼の周りを、くるっと飛んだ。それを黒狐の姿でニヨニヨと眺めているアサギは、とても満足そうだった。
「そうでしょう、そうでしょうとも。妖怪国はもっと綺麗ですよ。人間界では姿消しの魔法を使う小さなあやかしも、妖怪国の夜では、互いを照らし合うために発光していますからね」
「でも行かないわよ。父様がいるから」
リリアは、キパッとそう答えた。
下に広がる光景を眺めるその横顔には、穏やかな笑みが浮かんでいた。十二歳になった幼い彼女の眼差しは、同じ年頃の少女より随分大人びる。
リリアは知っているのだ。
母が、リリアを父のもとに残した理由を。
妖怪国は、人間界と時間の流れが少し違っている。
どのくらい違っているのか、リリアは体感したことがない。でも、ちょっとの間に一晩、二晩と、一人で過ごす父を思えば、実行してみることなどできなかった。
――リリアにとって、父が、ここに居る理由の全てだ。
たとえ、領地の外で、ひどく自分を嫌っている人間たちがいたとしても。
だからこそ、たった数十年しか一緒にいられない父のいる世界から、リリアは逃げたくないのだ。
「――知ってますよ。そんなの、知っています」
向こうから、いつもより優しいアサギの声が聞こえた。
「ただ、緊急避難の必要があった時には、問答無用で妖怪国に隠させて頂きますからね」
場の空気を戻すように冗談を言われる。
昔からアサギは、リリアのことを一番よく知っていた。いつだって、一番に考えて大切にしてくれている。
リリアは、思わず苦笑交じりに「ふふっ」と声をもらした。
「そんなこと起こらない。母様に、父様のことを頼まれたの。私が、そんなことさせない」
「我々だってそのつもりです。――さて」
そこでアサギが、声の調子を戻して明るく言う。
「ここだと、領地の境にある森の上空が一番の絶景ポイントなのですが、旦那様達が心配してしまいますので、もう少し慣れてからにしましょう。まずは妖狐としての飛行を練習です。俺にしっかりついてきてくださいね」
アサギが、長く優雅なもふもふの二本の尾を揺らして夜空を飛ぶ。あとに続いたリリアは、彼の毛並みが、月光にあたって細かくきらきらと輝きをこぼしているように見えた。
下降の感覚をつかむように地上の近くまで向かった。それから、家先で待ってくれていた村人達に挨拶していきながら、民家の少し上を飛行していく。
アサギは、二本の尾と凛々しい狐姿を褒められ、まんざらでもなさそうだった。毛並みが良いと褒められた時は、とくに愉快そうに目を細めていた。
「まるで悪巧むような顔に見えるわ」
「ただの狐顔のせいです。姫様、人からされるブラッシングって最高ですねー」
「私も一緒にさせようったって、そうはいかないからね」
「あら、バレてました?」
いったん、伯爵邸の庭園上空まで戻った。夜空散歩は良好であるとツヴァイツァー達に伝えたのち、再びリリアはアサギと飛行練習に入った。
空中での追い駆けっこを提案され、アサギの二本の尻尾を追った。
不思議と、とても楽しくなってきた。気付いた時には、互いにじゃれるように雷撃と炎をぶつけあっていた。
地上にいたツヴァイツァーが、何やら驚きの声を上げる。アサギがすかさず「大丈夫ですよー」と一言だけ投げ返した。
しばらく、夜空に放電の明かりと、赤黒い炎の光が続いた。
「どうです姫様、楽しいでしょう? これが妖狐の遊びです。こうやって妖力の使い方を覚えていきます。姫様は無意識とはいえ、俺の力の威力に合わせて相殺されていて、コントロールもお上手です」
「なんとなくこれくらいなら同じかな、って思ってやったの」
「その感覚を今後、意識してよりよく感じるようにやってみてください。そうすれば次第に、ご自身の妖力を正確に扱えるようになるでしょう」
空中散歩に加えて、妖力のぶつけ合いのデビューも無事に果たし、リリアは満足げなアサギに導かれるがまま地上へと戻った。
待っていたツヴァイツァーに、アサギは先程の攻撃合いは妖狐の遊びであることを説明した。妖力のコントロールのため、明日から地上でも授業の一つに加えると告げた。
その間、彼はずっと、村人達に褒められた毛並みを自慢するように、胸を張ってお座りしていた。
人語を介す黒狐に、料理長が半ば理解したような顔でこう言った。
「つまり、貴族のお坊ちゃんが、剣を嗜むのと同じってわけですか」
リリアは、あやかしの中でも戦闘に長けた種族だ。それを聞いた使用人一同、ツヴァイツァーと共に「なるほど」と納得の声を揃えたのだった。
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