17 / 44
(四章)お散歩にて、もふもふの突撃 上
しおりを挟む
ひとまず、ようやく久々の外出をしてみることにした。
余分に妖力が余っているのを感じて、ふわりと窓から外に出る。いったん狐の姿に戻ってアサギもついてきた。
「旦那様には、あと一日は大人しくすることを伝えてありますので、散歩も近場でしましょう」
「うん、分かってるわ。へたに雷撃を落としたくないし。畑にやっちゃったら、村の人達も悲しんじゃ――は、は、はっくちゅッ」
「うわっとぉ!?」
どかーんっと雷撃が空気中に走り、アサギが人間の姿に変身して地上に降りた。そのまま落下した彼が、そこで見事にすちゃっと着地を決めた。
「姫様っ、見てましたか! 今の俺、めっちゃイケメン狐じゃありませんでした!?」
……真剣にそう尋ねられても、リリアは分からない。
「そもそもイケメン狐って、何?」
原っぱに降り立ったアサギは、続いてぶんぶん手を振って歩きに誘ってくる。
くしゃみをしたリリアは、鼻を擦りながら「相変わらずポジティブねぇ」と頭にある大きな狐耳を傾げた。
地上へと降りて、久しぶりに草に触れる感触を楽しみながら歩いた。
屋敷の敷地内にある原から、木々のある方へと進む。
日差しが、きらきらと木の葉の間から降り注いでいて、綺麗だ。太陽の光は心地良く、まだまだ本格的な夏には遠い。
ここはツヴァイツァーが、庭師と面倒を見ている異国の木の樹園だった。昔、助けた大妖怪からお礼に頂いたもので、大事にしていたレイド伯爵家であっという間に茂ったのだとか。
春になると、桃色の花をたくさん付ける立派な木だった。
リリアの母であるオウカ姫も、とても馴染みのある異国の花なのだとか。
「景色に誘われて、この木に腰掛けていたところを、旦那様に見られたのですよ」
「それ、何度も聞いたわ。『異国の天女がいる!』が、父様の第一声だったんでしょ? 母様、びっくりしたって言ってたもの」
「ははは、旦那様ってほんとおバカですよねー。というかオウカ姫も、びっくりしたんじゃなくって、一目惚れで動けなかっただけなんですよー」
アサギが、けろっとしてプライベート事情を暴露する。
リリアは、惚れた、と母が言っていたのを思い出す。言葉を交わしていた時には、もう好きだった、だから言葉を交わし続けたのだと。
当時、幼かったリリアには、ちょっと難しかった。
でも、もっと話していたい、という気持ちだったんだろうなと、恋愛に憧れるようになってから思うようになった。
「母様、次にこっちに来られるのは、秋頃くらいかしらね」
「妖力の影響力を考えると、それくらいは待つかと思います。領地をみておられて、忙しくもされていますから。それがいったん落ち着いた頃合いで、じゃないですかね」
そんなことを話しながら歩いていた。
ふと、リリアは不自然な草音を聞いて足を止めた。動物かしらと目を向けると、そばからアサギが「いや、これは」と思案の呟きをもらした。
その時だった。リリアの目の前に突如、丸々っとした狸が迫った。
「う、うっぎゃああああデブ狸のおバケ――――っ!?」
「どうか知恵をお貸しくださいませ天狐の姫様――――っ!」
同時に、二人の叫びが上がった。
その直後、ずどーんっ、と先程の比にならない雷撃が落ちた。
ちゃっかり妖力でガードしたアサギのかたわら、「ぴぎゃっ」と可哀そうな悲鳴をこぼして、狸が吹き飛ぶ。
ひゅーんっと空を舞ったそれが、べしょっと落ちた。
「あら、意外と小さい」
覗き込んで、リリアはようやくそれが『大きなオバケではない』ことに気付いた。
ぷすぷすと若干焦げているのは、丸いボディーをした、もふもふ狸だった。
「彼、なんか言ってましたね」
アサギが、その狸をぞんざいに片手で鷲掴みにして、目の高さまで持ち上げた。こちらへと向けられると、ダメージ満載の悲壮な表情を浮かべた狸の顔があった。
「か、格上の妖狐の、俺への扱いがひどすぎる……兄さん、優しくするなら最初から最後まで優しくして……」
「そんな義理はありません」
ザクっ、と掴んでいるアサギの爪が刺さった。
「痛い! 調子に乗ってすみませんでした!」
「ウチの可愛い仔狐に、許可もなく突進してくるとは何事ですか。あなたの住処、焼き払いますよ」
「ひぃえええええぇぇ、それでいて相変わらず格上の狐って容赦ねぇ! 弱肉強食を感じる!」
人の言葉を話す狸が、ガタガタ震えた。
確かに先程、何やら言っていたなと思い出していたので、リリアはまぁまぁとアサギを宥めた。彼が察して、彼女の視線の高さまで狸を下げる。
「でも鷲掴みのままなのね……」
「あやかし相手に遠慮はしません、図に乗られる前に、体に教え込みます」
「極端にひどいよ! あんた、狐に多いS体質なの!?」
直後、狸の頭にアサギが拳骨を落とした。
「……妖狐の姫様に、知恵を貸して頂きたいのです」
「……………」
アサギ、無言で『ひとまず話せ』ってやったわね……。
リリアは、くすんっと鼻をすすった狸を前に思った。
「えーっと、なんでそれを私に……? 人間界育ちだし、あやかしから見ると、まだ十五年と数ヶ月の――」
「俺っ、妖狐の姫様みたいな力なんて持ってないんだよおおおぉぉっ!」
「ひぇ!?」
いきなり、小さな前足でガシリと手を握られて、リリアはびっくりした。
それをアサギが、冷徹な目で見ていた。
「お願い姫様協力してくださ――いったぁ!」
アサギが、次はパコーンッといい音を立てて狸の頭を叩いた。
その容赦のないツッコミという仕打ちは、大の大人が小動物をいじめているようにしか見えない。
これでは話が進まない。リリアは、さすがにかわいそうにもなって、アサギから狸を解放させた。いったん話を聞くべく、その場で三人向かい合って座る。
「私の名前はリリアよ、こっちは執事で黒狐のアサギ。あなたは?」
「俺は、小妖怪の化け狸、カマルです」
頭にたんこぶを二つ作った、もふもふで丸っとした狸、カマルがそう自己紹介した。
カマルは、斜め前からじーっと自分を見続けているアサギに、ガタガタ震えていた。
「もう、俺を見る視線が、捕食者の目……」
「あなたも、数十年は生きた立派なあやかしでしょう。何を言っているんですか」
「俺は日々、面白おかしく食っちゃ寝で過ごしている小さなあやかしですよ……」
それはそれで、誰かにとっては『羨ましい』とも思わせる生活だ。
リリアは、ふわふわの狸の愛らしい空想を思い浮かべてしまった。ハッと我に返ると、オッホンと咳払いする。
「それで? 一体なんの協力なのよ? 言っておくけど、私はまだ十五歳の娘よ」
「けれどその妖力量、質、どれをとってもまさに大妖怪です」
途端、カマルがピッと背筋を伸ばしてそう言った。……狸の姿なのだけれど、律儀に小さな足できちんと正座をしているのがすごい。
またしても、小動物に癒されてリリアの気がそれる。そんなことにも気付かず、カマルが大絶賛を小さな両前足で示して続けた。
「もう格が違います。狐のお姿も、大変美しいです」
そういえば、きちんとしたあやかしは、本来の姿も見えるらしい。
リリアは、現在の自分の狐姿を、少し恥ずかしく思ってもいた。まだまだ小娘の自覚はあるのに、狐姿だとアサギよりも〝背が高い〟のだ。
「そ、そうかしら。怖くないの?」
年頃なので、大きい、怖い、と言われないか気になる。
するとカマルは、もふもふっとした体を揺らして「いーえ!」と力いっぱい言った。
「何をおっしゃいます、とても美しいですよ! いやはや、人型も大変お美しいです。しかも大妖怪! 身から溢れる品からも、俺らとは違っています」
そう褒められたら、話を聞いてやろうという気になってしまう。純粋に尊敬され、褒められるのは悪くない。
「姫様は、それでいいんですか? まぁ俺は別にいいんですけどね。尊敬しちゃっている相手は、人間ではなく生粋のあやかしですが。あやかし視点で褒められまくってます」
アサギが、同じく正座姿勢でスパッと口を挟んできた。
「いちいち思考に突っ込みを入れてこないで」
リリアは、アサギにぴしゃりと言い返してから、カマルへ向き直った。
余分に妖力が余っているのを感じて、ふわりと窓から外に出る。いったん狐の姿に戻ってアサギもついてきた。
「旦那様には、あと一日は大人しくすることを伝えてありますので、散歩も近場でしましょう」
「うん、分かってるわ。へたに雷撃を落としたくないし。畑にやっちゃったら、村の人達も悲しんじゃ――は、は、はっくちゅッ」
「うわっとぉ!?」
どかーんっと雷撃が空気中に走り、アサギが人間の姿に変身して地上に降りた。そのまま落下した彼が、そこで見事にすちゃっと着地を決めた。
「姫様っ、見てましたか! 今の俺、めっちゃイケメン狐じゃありませんでした!?」
……真剣にそう尋ねられても、リリアは分からない。
「そもそもイケメン狐って、何?」
原っぱに降り立ったアサギは、続いてぶんぶん手を振って歩きに誘ってくる。
くしゃみをしたリリアは、鼻を擦りながら「相変わらずポジティブねぇ」と頭にある大きな狐耳を傾げた。
地上へと降りて、久しぶりに草に触れる感触を楽しみながら歩いた。
屋敷の敷地内にある原から、木々のある方へと進む。
日差しが、きらきらと木の葉の間から降り注いでいて、綺麗だ。太陽の光は心地良く、まだまだ本格的な夏には遠い。
ここはツヴァイツァーが、庭師と面倒を見ている異国の木の樹園だった。昔、助けた大妖怪からお礼に頂いたもので、大事にしていたレイド伯爵家であっという間に茂ったのだとか。
春になると、桃色の花をたくさん付ける立派な木だった。
リリアの母であるオウカ姫も、とても馴染みのある異国の花なのだとか。
「景色に誘われて、この木に腰掛けていたところを、旦那様に見られたのですよ」
「それ、何度も聞いたわ。『異国の天女がいる!』が、父様の第一声だったんでしょ? 母様、びっくりしたって言ってたもの」
「ははは、旦那様ってほんとおバカですよねー。というかオウカ姫も、びっくりしたんじゃなくって、一目惚れで動けなかっただけなんですよー」
アサギが、けろっとしてプライベート事情を暴露する。
リリアは、惚れた、と母が言っていたのを思い出す。言葉を交わしていた時には、もう好きだった、だから言葉を交わし続けたのだと。
当時、幼かったリリアには、ちょっと難しかった。
でも、もっと話していたい、という気持ちだったんだろうなと、恋愛に憧れるようになってから思うようになった。
「母様、次にこっちに来られるのは、秋頃くらいかしらね」
「妖力の影響力を考えると、それくらいは待つかと思います。領地をみておられて、忙しくもされていますから。それがいったん落ち着いた頃合いで、じゃないですかね」
そんなことを話しながら歩いていた。
ふと、リリアは不自然な草音を聞いて足を止めた。動物かしらと目を向けると、そばからアサギが「いや、これは」と思案の呟きをもらした。
その時だった。リリアの目の前に突如、丸々っとした狸が迫った。
「う、うっぎゃああああデブ狸のおバケ――――っ!?」
「どうか知恵をお貸しくださいませ天狐の姫様――――っ!」
同時に、二人の叫びが上がった。
その直後、ずどーんっ、と先程の比にならない雷撃が落ちた。
ちゃっかり妖力でガードしたアサギのかたわら、「ぴぎゃっ」と可哀そうな悲鳴をこぼして、狸が吹き飛ぶ。
ひゅーんっと空を舞ったそれが、べしょっと落ちた。
「あら、意外と小さい」
覗き込んで、リリアはようやくそれが『大きなオバケではない』ことに気付いた。
ぷすぷすと若干焦げているのは、丸いボディーをした、もふもふ狸だった。
「彼、なんか言ってましたね」
アサギが、その狸をぞんざいに片手で鷲掴みにして、目の高さまで持ち上げた。こちらへと向けられると、ダメージ満載の悲壮な表情を浮かべた狸の顔があった。
「か、格上の妖狐の、俺への扱いがひどすぎる……兄さん、優しくするなら最初から最後まで優しくして……」
「そんな義理はありません」
ザクっ、と掴んでいるアサギの爪が刺さった。
「痛い! 調子に乗ってすみませんでした!」
「ウチの可愛い仔狐に、許可もなく突進してくるとは何事ですか。あなたの住処、焼き払いますよ」
「ひぃえええええぇぇ、それでいて相変わらず格上の狐って容赦ねぇ! 弱肉強食を感じる!」
人の言葉を話す狸が、ガタガタ震えた。
確かに先程、何やら言っていたなと思い出していたので、リリアはまぁまぁとアサギを宥めた。彼が察して、彼女の視線の高さまで狸を下げる。
「でも鷲掴みのままなのね……」
「あやかし相手に遠慮はしません、図に乗られる前に、体に教え込みます」
「極端にひどいよ! あんた、狐に多いS体質なの!?」
直後、狸の頭にアサギが拳骨を落とした。
「……妖狐の姫様に、知恵を貸して頂きたいのです」
「……………」
アサギ、無言で『ひとまず話せ』ってやったわね……。
リリアは、くすんっと鼻をすすった狸を前に思った。
「えーっと、なんでそれを私に……? 人間界育ちだし、あやかしから見ると、まだ十五年と数ヶ月の――」
「俺っ、妖狐の姫様みたいな力なんて持ってないんだよおおおぉぉっ!」
「ひぇ!?」
いきなり、小さな前足でガシリと手を握られて、リリアはびっくりした。
それをアサギが、冷徹な目で見ていた。
「お願い姫様協力してくださ――いったぁ!」
アサギが、次はパコーンッといい音を立てて狸の頭を叩いた。
その容赦のないツッコミという仕打ちは、大の大人が小動物をいじめているようにしか見えない。
これでは話が進まない。リリアは、さすがにかわいそうにもなって、アサギから狸を解放させた。いったん話を聞くべく、その場で三人向かい合って座る。
「私の名前はリリアよ、こっちは執事で黒狐のアサギ。あなたは?」
「俺は、小妖怪の化け狸、カマルです」
頭にたんこぶを二つ作った、もふもふで丸っとした狸、カマルがそう自己紹介した。
カマルは、斜め前からじーっと自分を見続けているアサギに、ガタガタ震えていた。
「もう、俺を見る視線が、捕食者の目……」
「あなたも、数十年は生きた立派なあやかしでしょう。何を言っているんですか」
「俺は日々、面白おかしく食っちゃ寝で過ごしている小さなあやかしですよ……」
それはそれで、誰かにとっては『羨ましい』とも思わせる生活だ。
リリアは、ふわふわの狸の愛らしい空想を思い浮かべてしまった。ハッと我に返ると、オッホンと咳払いする。
「それで? 一体なんの協力なのよ? 言っておくけど、私はまだ十五歳の娘よ」
「けれどその妖力量、質、どれをとってもまさに大妖怪です」
途端、カマルがピッと背筋を伸ばしてそう言った。……狸の姿なのだけれど、律儀に小さな足できちんと正座をしているのがすごい。
またしても、小動物に癒されてリリアの気がそれる。そんなことにも気付かず、カマルが大絶賛を小さな両前足で示して続けた。
「もう格が違います。狐のお姿も、大変美しいです」
そういえば、きちんとしたあやかしは、本来の姿も見えるらしい。
リリアは、現在の自分の狐姿を、少し恥ずかしく思ってもいた。まだまだ小娘の自覚はあるのに、狐姿だとアサギよりも〝背が高い〟のだ。
「そ、そうかしら。怖くないの?」
年頃なので、大きい、怖い、と言われないか気になる。
するとカマルは、もふもふっとした体を揺らして「いーえ!」と力いっぱい言った。
「何をおっしゃいます、とても美しいですよ! いやはや、人型も大変お美しいです。しかも大妖怪! 身から溢れる品からも、俺らとは違っています」
そう褒められたら、話を聞いてやろうという気になってしまう。純粋に尊敬され、褒められるのは悪くない。
「姫様は、それでいいんですか? まぁ俺は別にいいんですけどね。尊敬しちゃっている相手は、人間ではなく生粋のあやかしですが。あやかし視点で褒められまくってます」
アサギが、同じく正座姿勢でスパッと口を挟んできた。
「いちいち思考に突っ込みを入れてこないで」
リリアは、アサギにぴしゃりと言い返してから、カマルへ向き直った。
52
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
お掃除侍女ですが、婚約破棄されたので辺境で「浄化」スキルを極めたら、氷の騎士様が「綺麗すぎて目が離せない」と溺愛してきます
咲月ねむと
恋愛
王宮で侍女として働く私、アリシアは、前世の記憶を持つ転生者。清掃員だった前世の知識を活かし、お掃除に情熱を燃やす日々を送っていた。その情熱はいつしか「浄化」というユニークスキルにまで開花!…したことに本人は全く気づいていない。
そんなある日、婚約者である第二王子から「お前の周りだけ綺麗すぎて不気味だ!俺の完璧な美貌が霞む!」という理不尽な理由で婚約破棄され、瘴気が漂うという辺境の地へ追放されてしまう。
しかし、アリシアはへこたれない。「これで思う存分お掃除ができる!」と目を輝かせ、意気揚々と辺境へ。そこで出会ったのは、「氷の騎士」と恐れられるほど冷徹で、実は極度の綺麗好きである辺境伯カイだった。
アリシアがただただ夢中で掃除をすると、瘴気に汚染された土地は浄化され、作物も豊かに実り始める。呪われた森は聖域に変わり、魔物さえも彼女に懐いてしまう。本人はただ掃除をしているだけなのに、周囲からは「伝説の浄化の聖女様」と崇められていく。
一方、カイはアリシアの完璧な仕事ぶり(浄化スキル)に心酔。「君の磨き上げた床は宝石よりも美しい。君こそ私の女神だ」と、猛烈なアタックを開始。アリシアは「お掃除道具をたくさんくれるなんて、なんて良いご主人様!」と、これまた盛大に勘違い。
これは、お掃除大好き侍女が、無自覚な浄化スキルで辺境をピカピカに改革し、綺麗好きなハイスペックヒーローに溺愛される、勘違いから始まる心温まる異世界ラブコメディ。
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる