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(四章)姫様、現場を確認する
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※※※
化け狸の里があるという場所は、濃い緑の植物が溢れていた。
やや霧が降りていて、重々しい木々の葉には蔦が絡んでいる。岩の道の左右にも雑草がはえ、少し古い時代の風景の中に踏み込んだみたいだった。
「いくつか里があるんですけど、ここが大妖怪の化け大狸〝タヌマヌシ〟様の領地になります」
先を案内しながら、カマルが言った。
リリアは、木々の葉が、高い位置で不自然にアーチを作っているのを見上げる。
「まぁ、そうなんじゃないかなとは思ってた。道の左右へ、植物が寄っているものね」
かなり大きな〝狸〟なのだろう、という姿が浮かぶ。
付き添い歩きながら、アサギがリリアを見た。
「姫様、足元に気を付けて」
「あ、うん。分かってるわ」
足元にごろごろとした石も転がっていたので、途中からリリアは浮いて移動した。転ばないか少し心配していたカマルが、安心して軽快な足取りで先を進み出す。
しばらくもしないうちに、目の前の道が行き止まりになった。
――否、これが例の岩だ。
それが壁のようになっているのだと気付き、リリアはまじまじと観察しながら、ゆっくりと見上げていった。
大きな岩は、続く道をどーんと塞いでいる。
「かなり大きいわねぇ……」
岩のてっぺんは、屋敷の二階の窓よりも高いだろう。
これを素手で運んだ大妖怪の大きさを思うと、どれほどのデカさなのだろうな、という感想も過ぎる。アサギが『とても大きい』と述べていた理由が、分かった気がした。
「こんなのを、もふもふの小さな狸に押し付けるだなんて、ひどい狸親父ね」
「もふもふって……あの、俺、もふもふ枠なんですか? 姫様の方が尻尾もゴージャスでもふもふなのでは……いちおうオスなので、可愛いという感じで言われるのも、ちょっと複雑なんですが」
カマルが、困った様子でもごもご口にした。
すると横から、リリアと岩を見上げたままアサギが言う。
「あなたは人型の見た目まんまの、ミニマムキャラです」
「そうなの!? でも俺の一族、みんな背丈同じくらいですよ!?」
「人間界では、子供サイズです」
ふっ、この未熟者め、と三百年の妖狐感でアサギが言った。ニヤニヤと優越感で見下ろしたのち、「さてと」と目を戻す。
「この程度の岩のあやかしだと、姫様が威圧したら、起きそうですけどね」
「そうは思わないけど。だって、かなり大きいわよ?」
「岩のあやかしも、小妖怪の一つですよ」
そう告げたアサギが、指を一つ、また一つ立てて教える。
「岩のあやかしの眠りを覚ます方法は、先に申し上げた『力づくで起こす』。もしくは、魔力で強さを上回ることです。俺と姫様の妖力は、それを軽くこえています」
「ああ、だから『威圧』なんて言い方をしたのね」
「でもその方法は、どちらも彼には使えません。姫様も、妖力のぶつけ合いの練習で感覚を掴んでいるので、もう分かっていると思いますが――彼は、すごく弱い」
バッサリ評価を口にされたカルマが、ずーんっと小さくなる。
けれどアサギは、分かってやっているのか、まるでトドメでもさすかのようにリリアへ続ける。
「本来の狸姿でもお分かりでしょう。仔狐ですが、大妖怪らしく俺よりも大きくなった姫様に比べると、こーんなんですよ」
……そんな、指で小さいことを示さなくたって。
リリアは、反応に困ってしまった。アサギはあやかし関係だと、格下に厳しいところでもあるのだろうか。
リリアは滅多に狐姿にはならなかった。人型でいる方が力も抑えられるというのもあるけれど……馬や牛と並んでも目立つ大きさは、年頃の乙女としては恥じらいもある。
「小さなあやかしでも、目覚めさせて、どかせられる方法はないの?」
じーっと見てくるカマルに気付いて、リリアはアサギに話を振った。
「そうですねぇ。力づくで動かして目覚めさせるとなると、ぶつける妖力は重さ以上の量が必要になります。ですから真っ向から重さと勝負するより、一時重さをなくせたのなら、うまい具合にいくかなと」
うーんとアサギが思案顔で述べた。
「そんなことできるの?」
「岩のあやかしは、弱い妖力を何十倍もの重さにするんです。だからこっちは、妖力の効果が逆に作用するように向けてやる。その効果を過剰に出してやれば、本体分の重さも余分に軽くなるかと思います」
アサギが、大きな岩に手を向けて説明する。話を聞くカマルは「なるほど!」と感心しきりだ。
「軽くなったところを、この彼がころんっとひっくり返してやれば、岩のあやかしも驚いて目覚めます」
「つまりカマルが、自分の手で『どかせられる』というわけね」
「はい。構図的に言えば、小さな化け狸にも可能な、至極簡単な方法です」
リリアにアサギが頷くと、そばからカマルが言う。
「それなら、俺にでもできそうですね! 一体どうすればいいんですか?」
「その下準備が、地味に手間なので忍耐が必要です」
「忍耐、ですか?」
「とくに集中力のない姫様には、手伝えるのかどうか心配です」
ふぅ、とアサギが思案顔で溜息をつく。
失礼な。こうして目的ができてからは、勉強だってまぁまぁの集中力を発揮して、めきめき知識だって身につけているではないか。
「私はやるわよ! その下準備になら、妖力を貸してもいいんでしょう?」
はいはい!とリリアは、浮いてアサギの目の前まで移動して主張した。
「姫様、そんなに可愛らしく視界いっぱいを遮らないでください。術の道具を作るのを察して言ってきたこと、撫で撫でして褒めたくなっちゃうじゃないですか」
「兄さん、俺との差がありすぎだね! 清々しくてすごいや! でも姫様には優しいんだなぁって安心しました――いったぁ!」
叫んだ最後、ふぎゅっと断末魔をとぎらせて、カマルがアサギの足で地面に沈められる。
リリアは、その様子に大きな目をパチパチさせてしまった。
「カマルって、慣れてくるとすごく話すのね……」
「元来、お喋り好きな種族ですよ。若ければ若いほど顕著なのですが、無駄にテンションが高いのが、俺は昔から性に合いません」
「そこ、アサギと似ているような気がす――」
「小さいあやかしでも使えるその方法ですが」
アサギが、わざわざ手を打ってまでリリアの台詞を遮り、話を戻した。
「妖力で熱を加えれば冷たくなり、冷やすと熱くなる『逆さ草』という妖怪国の植物があります。実はそれ、我が屋敷の原の下に生えています」
「えっ、なんでそんなのがあるの!?」
リリアはびっくりして、直前までの性格云々の下りも、頭の中から吹き飛んだ。
「ん? ……というか、下、って?」
「植物ではありますが、土の中で育って茂るんですよ。姫様の雷撃の吸収剤で植えてみたところ、この土地に濃く漂っている妖力で、すくすく育ちまして」
なんだか、そうして聞くと、性質からして『へその曲がった草』みたいに思える。
説明しながら足をどかされ、カマルがよいしょと立ち上がった。ひどい目に遭ったと服に付いた汚れをはたきつつ、話し続けているアサギを見る。
「その草に微力な妖力を加えながら、編んで繋げていきます。そして最終的には、あの大岩をぐるぐる巻けるくらいまでの長さを作ります」
リリアは、え、と一瞬言葉を詰まらせてしまった。
改めて見上げてみれば、大きな岩は建物の三階に相当する。一度、ふわりと飛んで上から眺めてみると、横幅だってかなりあった。
「……これを飾り付けるくらいの草を、編むの?」
「だから言ったでしょう。集中力が続くのか心配だ、と」
追ってアサギに言われたリリアは、ハッとして首をぷるぷると左右に振ると、近くまでふわふわ降りながら意気込みを告げる。
「やるわ! どうせできないだろうと踏んで、カマルに提案してきた狸親父を、ぎゃふんと言わせるために!」
それを聞いたカマルが、ぶわっと感激の表情をした。
「姫様っ、俺のために!?」
「あなたの理解力も心配になりましたが、姫様、趣旨が変わっていますよ」
そもそもリリアは、花かんむりを作るのも苦手である。
カマルと「よっしゃやるわよ!」と男同士の友情でも築いたみたいに、熱く握手を交わす様子を眺めながら、アサギはやれやれと歎息した。
「まぁ、ぶちっと千切れなければ、形は歪でも構わないんですけどね」
――その直後、気持ちが高ぶったリリアの妖力が反応して、カマルが三度目の派手な放電を受けていた。
化け狸の里があるという場所は、濃い緑の植物が溢れていた。
やや霧が降りていて、重々しい木々の葉には蔦が絡んでいる。岩の道の左右にも雑草がはえ、少し古い時代の風景の中に踏み込んだみたいだった。
「いくつか里があるんですけど、ここが大妖怪の化け大狸〝タヌマヌシ〟様の領地になります」
先を案内しながら、カマルが言った。
リリアは、木々の葉が、高い位置で不自然にアーチを作っているのを見上げる。
「まぁ、そうなんじゃないかなとは思ってた。道の左右へ、植物が寄っているものね」
かなり大きな〝狸〟なのだろう、という姿が浮かぶ。
付き添い歩きながら、アサギがリリアを見た。
「姫様、足元に気を付けて」
「あ、うん。分かってるわ」
足元にごろごろとした石も転がっていたので、途中からリリアは浮いて移動した。転ばないか少し心配していたカマルが、安心して軽快な足取りで先を進み出す。
しばらくもしないうちに、目の前の道が行き止まりになった。
――否、これが例の岩だ。
それが壁のようになっているのだと気付き、リリアはまじまじと観察しながら、ゆっくりと見上げていった。
大きな岩は、続く道をどーんと塞いでいる。
「かなり大きいわねぇ……」
岩のてっぺんは、屋敷の二階の窓よりも高いだろう。
これを素手で運んだ大妖怪の大きさを思うと、どれほどのデカさなのだろうな、という感想も過ぎる。アサギが『とても大きい』と述べていた理由が、分かった気がした。
「こんなのを、もふもふの小さな狸に押し付けるだなんて、ひどい狸親父ね」
「もふもふって……あの、俺、もふもふ枠なんですか? 姫様の方が尻尾もゴージャスでもふもふなのでは……いちおうオスなので、可愛いという感じで言われるのも、ちょっと複雑なんですが」
カマルが、困った様子でもごもご口にした。
すると横から、リリアと岩を見上げたままアサギが言う。
「あなたは人型の見た目まんまの、ミニマムキャラです」
「そうなの!? でも俺の一族、みんな背丈同じくらいですよ!?」
「人間界では、子供サイズです」
ふっ、この未熟者め、と三百年の妖狐感でアサギが言った。ニヤニヤと優越感で見下ろしたのち、「さてと」と目を戻す。
「この程度の岩のあやかしだと、姫様が威圧したら、起きそうですけどね」
「そうは思わないけど。だって、かなり大きいわよ?」
「岩のあやかしも、小妖怪の一つですよ」
そう告げたアサギが、指を一つ、また一つ立てて教える。
「岩のあやかしの眠りを覚ます方法は、先に申し上げた『力づくで起こす』。もしくは、魔力で強さを上回ることです。俺と姫様の妖力は、それを軽くこえています」
「ああ、だから『威圧』なんて言い方をしたのね」
「でもその方法は、どちらも彼には使えません。姫様も、妖力のぶつけ合いの練習で感覚を掴んでいるので、もう分かっていると思いますが――彼は、すごく弱い」
バッサリ評価を口にされたカルマが、ずーんっと小さくなる。
けれどアサギは、分かってやっているのか、まるでトドメでもさすかのようにリリアへ続ける。
「本来の狸姿でもお分かりでしょう。仔狐ですが、大妖怪らしく俺よりも大きくなった姫様に比べると、こーんなんですよ」
……そんな、指で小さいことを示さなくたって。
リリアは、反応に困ってしまった。アサギはあやかし関係だと、格下に厳しいところでもあるのだろうか。
リリアは滅多に狐姿にはならなかった。人型でいる方が力も抑えられるというのもあるけれど……馬や牛と並んでも目立つ大きさは、年頃の乙女としては恥じらいもある。
「小さなあやかしでも、目覚めさせて、どかせられる方法はないの?」
じーっと見てくるカマルに気付いて、リリアはアサギに話を振った。
「そうですねぇ。力づくで動かして目覚めさせるとなると、ぶつける妖力は重さ以上の量が必要になります。ですから真っ向から重さと勝負するより、一時重さをなくせたのなら、うまい具合にいくかなと」
うーんとアサギが思案顔で述べた。
「そんなことできるの?」
「岩のあやかしは、弱い妖力を何十倍もの重さにするんです。だからこっちは、妖力の効果が逆に作用するように向けてやる。その効果を過剰に出してやれば、本体分の重さも余分に軽くなるかと思います」
アサギが、大きな岩に手を向けて説明する。話を聞くカマルは「なるほど!」と感心しきりだ。
「軽くなったところを、この彼がころんっとひっくり返してやれば、岩のあやかしも驚いて目覚めます」
「つまりカマルが、自分の手で『どかせられる』というわけね」
「はい。構図的に言えば、小さな化け狸にも可能な、至極簡単な方法です」
リリアにアサギが頷くと、そばからカマルが言う。
「それなら、俺にでもできそうですね! 一体どうすればいいんですか?」
「その下準備が、地味に手間なので忍耐が必要です」
「忍耐、ですか?」
「とくに集中力のない姫様には、手伝えるのかどうか心配です」
ふぅ、とアサギが思案顔で溜息をつく。
失礼な。こうして目的ができてからは、勉強だってまぁまぁの集中力を発揮して、めきめき知識だって身につけているではないか。
「私はやるわよ! その下準備になら、妖力を貸してもいいんでしょう?」
はいはい!とリリアは、浮いてアサギの目の前まで移動して主張した。
「姫様、そんなに可愛らしく視界いっぱいを遮らないでください。術の道具を作るのを察して言ってきたこと、撫で撫でして褒めたくなっちゃうじゃないですか」
「兄さん、俺との差がありすぎだね! 清々しくてすごいや! でも姫様には優しいんだなぁって安心しました――いったぁ!」
叫んだ最後、ふぎゅっと断末魔をとぎらせて、カマルがアサギの足で地面に沈められる。
リリアは、その様子に大きな目をパチパチさせてしまった。
「カマルって、慣れてくるとすごく話すのね……」
「元来、お喋り好きな種族ですよ。若ければ若いほど顕著なのですが、無駄にテンションが高いのが、俺は昔から性に合いません」
「そこ、アサギと似ているような気がす――」
「小さいあやかしでも使えるその方法ですが」
アサギが、わざわざ手を打ってまでリリアの台詞を遮り、話を戻した。
「妖力で熱を加えれば冷たくなり、冷やすと熱くなる『逆さ草』という妖怪国の植物があります。実はそれ、我が屋敷の原の下に生えています」
「えっ、なんでそんなのがあるの!?」
リリアはびっくりして、直前までの性格云々の下りも、頭の中から吹き飛んだ。
「ん? ……というか、下、って?」
「植物ではありますが、土の中で育って茂るんですよ。姫様の雷撃の吸収剤で植えてみたところ、この土地に濃く漂っている妖力で、すくすく育ちまして」
なんだか、そうして聞くと、性質からして『へその曲がった草』みたいに思える。
説明しながら足をどかされ、カマルがよいしょと立ち上がった。ひどい目に遭ったと服に付いた汚れをはたきつつ、話し続けているアサギを見る。
「その草に微力な妖力を加えながら、編んで繋げていきます。そして最終的には、あの大岩をぐるぐる巻けるくらいまでの長さを作ります」
リリアは、え、と一瞬言葉を詰まらせてしまった。
改めて見上げてみれば、大きな岩は建物の三階に相当する。一度、ふわりと飛んで上から眺めてみると、横幅だってかなりあった。
「……これを飾り付けるくらいの草を、編むの?」
「だから言ったでしょう。集中力が続くのか心配だ、と」
追ってアサギに言われたリリアは、ハッとして首をぷるぷると左右に振ると、近くまでふわふわ降りながら意気込みを告げる。
「やるわ! どうせできないだろうと踏んで、カマルに提案してきた狸親父を、ぎゃふんと言わせるために!」
それを聞いたカマルが、ぶわっと感激の表情をした。
「姫様っ、俺のために!?」
「あなたの理解力も心配になりましたが、姫様、趣旨が変わっていますよ」
そもそもリリアは、花かんむりを作るのも苦手である。
カマルと「よっしゃやるわよ!」と男同士の友情でも築いたみたいに、熱く握手を交わす様子を眺めながら、アサギはやれやれと歎息した。
「まぁ、ぶちっと千切れなければ、形は歪でも構わないんですけどね」
――その直後、気持ちが高ぶったリリアの妖力が反応して、カマルが三度目の派手な放電を受けていた。
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