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第七章:「帝国の影」
第九十七話: 「潮の誓い」
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夜の天蓮殿は、昼間の喧騒とは別の顔を見せていた。陽光に輝いていた広間は暗幕に覆われ、燭台の光だけが静かに影を落としている。公衆の目を避け、烈陽の重臣と夫婦武神、そしてリンと藍峯、赤狼らが一列に並んだ。
星華が前に進み、低い声で言葉を紡ぐ。
「これより、我らは密かなる誓約を結ぶ。表向きは中立を守るが、裏より武神リン殿とその同志を支援し、帝都に攪乱が起きた時には速やかに援護を施す。烈陽はその責務を負う。
天翔が短く頷き、重臣たちも続く。藍峯の顔には疲労と覚悟が交錯している。席に着いた守武財は、静かに手を差し出した。景嵐の名で戻るその道を余儀なくされる自らの覚悟が、彼の肩に重くのしかかっている。
リンが立ち上がる。声は穏やかだが、厳しさを含んでいる。
「条件ははっきりしている。烈陽は表立って我らを売らぬこと。裏よりの支援、情報提供、撤退路の確保を約束してほしい。守武財殿は必ず我らと連絡を取り、無益な暴露を行わぬこと。これが守られなければ、我らは動けぬ」
藍峯が静かに補足する。
「我らは既に魏志、壯国、晋平に連絡網を張り巡らせている。烈陽の船団と商人の協力があれば、物資と技術者、人材の送付は可能です」
星華は目を閉じ、深く息を吐いてから力強く言った。
「烈陽は約束する。表面は手を引いて見せるが、裏ではできる限りの手を打つ。守武財殿が景嵐として戻る際には、密かに港の一隅を用意し、偽の出自で入国させる。情報は我らの密偵網で中枢に流れ込ませよう」
天翔は拳を机に打ち、短く言葉を吐いた。
「海路は我らが押さえる。烈陽の漁船と商船が護送し、見張り網を張る。万一の際は港湾を封鎖し、匿う」
重臣たちが順に宣誓の言葉を口にすると、会は正式な「密約の儀」となった。儀式は簡素で、血や暴力を伴わぬ――しかし確かな絆を結ぶものである。星華が小箱を開け、中に仕込まれた印章を取り出す。印章は表面に烈陽の紋が刻まれており、これを以て裏書きの文書を封じる。藍峯が文を読み上げ、各者がその封を交代で押した。
その夜、準備は即座に動き始めた。
藍峯は赤狼や数名の精鋭を選び、港へと分配する人員と物資の名簿を手にした。短期で動かすべきは――
・偽装文書の用意(守武財の帰還を景嵐の名で行う際の身分偽装)
・港湾の一角を臨時の匿い場にする準備(小舟、倉庫の手配)
・情報網の接点確保(烈陽の密偵と魏志・壯国・晋平の連絡窓口の最終確認)
・技術者・採掘班の手配(晋平での地下資源調査の手始め)
・訓練キャンプの立ち上げ準備(壯国での徴兵強化に向けた訓練要員)
藍峯は赤狼に低声で言う。
「お前らは魏志へむかえ。人材と糧を確保するんだ。私は晋平へ向かい、まずは地元の採掘者と話をする。烈陽は表立った関与を見せず動く。覚悟を持て」
赤狼がにやりと笑い、拳を突き上げた。
「任せとけ。魏志の酒場にいる息子どもは、俺たちの手にかかれば兵になるぜ」
守武財は静かに近づき、リンと藍峯に短く告げる。
「戻るとき、私の名を公にはせぬでくれ。烈陽の協力はありがたく受けるが、私の振る舞いが烈陽に矛盾を起こさぬようにしてくれ」
リンは目を細め、短く頷く。
「約束です。だが、一つだけ忘れませぬよう。兄上が生きて戻ることを優先してください。帝国を変えるのは人です。死んで名を残すのが目的ではないのです」
守武財は静かに笑ったが、その笑みにも重みが宿っていた。
「その言葉を、胸に刻んで参ろう」
藍峯たちはその夜、烈陽の小舟に乗り込み、再び海へと渡って行った。だが彼らの出立は単なる帰還ではない。魏志・壯国・晋平へ向かい、三国を動かす最初の手配と連絡を行う旅立ちであった。烈陽には密やかな動員令が下り、漁夫は船団を整え、港の倉は物資で満たされていく。
岸辺に残った玲霞は、潮の香りを胸いっぱいに吸い込み、静かに祈るように目を閉じた。
――人々は動き出した。声なき戦いが始まる。烈陽の誓いは海を越え、やがて大陸の暗部へと波紋を広げるだろう。
港、霧に包まれた桟橋にて。
守武財は漆黒の外套をまとい、静かに船影を見上げていた。烈陽の四天王の一角として知将の名を馳せた彼が、今度は仮面をかぶり「景嵐」として龍華帝国に潜入しようとしている。
だが彼の言葉の端々、動きの癖、発する気配ひとつが烈陽の匂いを孕む。帝都の奸臣たちは敏い。ほんの一つの違和感が、正体暴露に直結しかねない。
その穴を埋めるために、赤狼の精鋭十数名が影のように控えていた。彼らは烈陽随一の潜入と暗躍の達人。必要とあらば守武財の口を塞ぎ、また必要とあらば“景嵐の流儀”を演出してくれる。
元海賊の頭領赤狼が低く囁く。
「将軍、ここから先は“烈陽の守武財”ではなく、“龍華の景嵐”です。我らはその舞台を整える影にすぎませぬ」
守武財は短く頷いた。
「わかっている。知将の策ではなく、役者の技が求められる戦だ。…だが俺は必ず生き延び、この目で腐敗を暴く」
港の別れ際、藍峯は守武財の前に立ち、冷静かつ厳しい声で言った。
「守武財殿。お前は景嵐の名を背負い、これから役を演じる。無駄死にはするな。任務は重要だが、まず生きて帰ることを最優先せよ。烈陽はその無事を何よりも願っているはずだ」
守武財は薄く笑みを返した。
「心得ている。浅はかな死はしない。この腐敗を暴き、生きて帰る。藍峯殿、お主も死ぬなよ」
夜の港は霧に包まれていた。黒い水面に映る小舟の影は、まるで海そのものに溶け込むかのようだ。リンと藍峯、そして赤狼の精鋭たちは、表向きは交易商人を装い、ひそやかに港に到着した。人の流れに紛れ、龍華帝国の監視を避けながら、彼らは内陸への道を進む準備を整える。
藍峯は短く指示を出す。
「各員、目を光らせろ。魏志国への移動中も、帝国側の目は常にある。だが慌てることはない。我らの行動は既に先方に伝えてある」
赤狼たちはそれを聞いて軽く頷き、影として隊列を整える。リンは静かに海風を受けながら、彼らの顔を確認する。潜入の舞台は整った。
港を離れ、内陸への道を進む途中、藍峯が低声で告げる。
「魏志国の案内人が既に待機している。道中の安全は確保されているはずだ」
やがて、森に囲まれた小道の先に、軽装の男が現れた。魏志国の案内人である。柔らかな目つきと、警戒心を和らげる微笑みを浮かべながら、彼は一行に手を差し伸べる。
「お待ちしていました、武神リン殿。私どもは烈陽国との連絡を受け、準備を整えております。道中はご安心ください」
リンは目を細め、短く頷く。
「心得ている。案内は任せる」
赤狼も小さく笑い、軽く拳を握る。
「任せとけ。俺たちが陰になり陽になり、道を整える」
森の小道を抜けると、徐々に町並みが見えてきた。魏志国の国境に近づくにつれ、雰囲気は穏やかになり、警戒していた帝国側の監視も影を潜めている。案内人は慎重に、しかし的確に道を指示し、隊列は安全に進むことができた。
やがて、魏志国の都へと続く幹線に到達する。町の門番も一行を止めることはなかった。事前に連絡を受けていたため、帝国や他国からの不測の干渉はなく、計画通りに魏志国に入国することができたのだ。
リンは静かに息をつき、藍峯に目を向ける。
「順調ですね」
藍峯はわずかに笑みを返す。
「ここまでは。これから先も、気を抜かず進みましょう。魏志国ではまず、地元の協力者との接触と物資の手配を優先します」
赤狼たちは影としての任務に集中し、リンの一行は魏志国の地に足を踏み入れた。表立った危険はなくとも、戦いはすでに静かに始まっていた。声なき戦線は海を越え、帝国の背後で広がりつつある。
星華が前に進み、低い声で言葉を紡ぐ。
「これより、我らは密かなる誓約を結ぶ。表向きは中立を守るが、裏より武神リン殿とその同志を支援し、帝都に攪乱が起きた時には速やかに援護を施す。烈陽はその責務を負う。
天翔が短く頷き、重臣たちも続く。藍峯の顔には疲労と覚悟が交錯している。席に着いた守武財は、静かに手を差し出した。景嵐の名で戻るその道を余儀なくされる自らの覚悟が、彼の肩に重くのしかかっている。
リンが立ち上がる。声は穏やかだが、厳しさを含んでいる。
「条件ははっきりしている。烈陽は表立って我らを売らぬこと。裏よりの支援、情報提供、撤退路の確保を約束してほしい。守武財殿は必ず我らと連絡を取り、無益な暴露を行わぬこと。これが守られなければ、我らは動けぬ」
藍峯が静かに補足する。
「我らは既に魏志、壯国、晋平に連絡網を張り巡らせている。烈陽の船団と商人の協力があれば、物資と技術者、人材の送付は可能です」
星華は目を閉じ、深く息を吐いてから力強く言った。
「烈陽は約束する。表面は手を引いて見せるが、裏ではできる限りの手を打つ。守武財殿が景嵐として戻る際には、密かに港の一隅を用意し、偽の出自で入国させる。情報は我らの密偵網で中枢に流れ込ませよう」
天翔は拳を机に打ち、短く言葉を吐いた。
「海路は我らが押さえる。烈陽の漁船と商船が護送し、見張り網を張る。万一の際は港湾を封鎖し、匿う」
重臣たちが順に宣誓の言葉を口にすると、会は正式な「密約の儀」となった。儀式は簡素で、血や暴力を伴わぬ――しかし確かな絆を結ぶものである。星華が小箱を開け、中に仕込まれた印章を取り出す。印章は表面に烈陽の紋が刻まれており、これを以て裏書きの文書を封じる。藍峯が文を読み上げ、各者がその封を交代で押した。
その夜、準備は即座に動き始めた。
藍峯は赤狼や数名の精鋭を選び、港へと分配する人員と物資の名簿を手にした。短期で動かすべきは――
・偽装文書の用意(守武財の帰還を景嵐の名で行う際の身分偽装)
・港湾の一角を臨時の匿い場にする準備(小舟、倉庫の手配)
・情報網の接点確保(烈陽の密偵と魏志・壯国・晋平の連絡窓口の最終確認)
・技術者・採掘班の手配(晋平での地下資源調査の手始め)
・訓練キャンプの立ち上げ準備(壯国での徴兵強化に向けた訓練要員)
藍峯は赤狼に低声で言う。
「お前らは魏志へむかえ。人材と糧を確保するんだ。私は晋平へ向かい、まずは地元の採掘者と話をする。烈陽は表立った関与を見せず動く。覚悟を持て」
赤狼がにやりと笑い、拳を突き上げた。
「任せとけ。魏志の酒場にいる息子どもは、俺たちの手にかかれば兵になるぜ」
守武財は静かに近づき、リンと藍峯に短く告げる。
「戻るとき、私の名を公にはせぬでくれ。烈陽の協力はありがたく受けるが、私の振る舞いが烈陽に矛盾を起こさぬようにしてくれ」
リンは目を細め、短く頷く。
「約束です。だが、一つだけ忘れませぬよう。兄上が生きて戻ることを優先してください。帝国を変えるのは人です。死んで名を残すのが目的ではないのです」
守武財は静かに笑ったが、その笑みにも重みが宿っていた。
「その言葉を、胸に刻んで参ろう」
藍峯たちはその夜、烈陽の小舟に乗り込み、再び海へと渡って行った。だが彼らの出立は単なる帰還ではない。魏志・壯国・晋平へ向かい、三国を動かす最初の手配と連絡を行う旅立ちであった。烈陽には密やかな動員令が下り、漁夫は船団を整え、港の倉は物資で満たされていく。
岸辺に残った玲霞は、潮の香りを胸いっぱいに吸い込み、静かに祈るように目を閉じた。
――人々は動き出した。声なき戦いが始まる。烈陽の誓いは海を越え、やがて大陸の暗部へと波紋を広げるだろう。
港、霧に包まれた桟橋にて。
守武財は漆黒の外套をまとい、静かに船影を見上げていた。烈陽の四天王の一角として知将の名を馳せた彼が、今度は仮面をかぶり「景嵐」として龍華帝国に潜入しようとしている。
だが彼の言葉の端々、動きの癖、発する気配ひとつが烈陽の匂いを孕む。帝都の奸臣たちは敏い。ほんの一つの違和感が、正体暴露に直結しかねない。
その穴を埋めるために、赤狼の精鋭十数名が影のように控えていた。彼らは烈陽随一の潜入と暗躍の達人。必要とあらば守武財の口を塞ぎ、また必要とあらば“景嵐の流儀”を演出してくれる。
元海賊の頭領赤狼が低く囁く。
「将軍、ここから先は“烈陽の守武財”ではなく、“龍華の景嵐”です。我らはその舞台を整える影にすぎませぬ」
守武財は短く頷いた。
「わかっている。知将の策ではなく、役者の技が求められる戦だ。…だが俺は必ず生き延び、この目で腐敗を暴く」
港の別れ際、藍峯は守武財の前に立ち、冷静かつ厳しい声で言った。
「守武財殿。お前は景嵐の名を背負い、これから役を演じる。無駄死にはするな。任務は重要だが、まず生きて帰ることを最優先せよ。烈陽はその無事を何よりも願っているはずだ」
守武財は薄く笑みを返した。
「心得ている。浅はかな死はしない。この腐敗を暴き、生きて帰る。藍峯殿、お主も死ぬなよ」
夜の港は霧に包まれていた。黒い水面に映る小舟の影は、まるで海そのものに溶け込むかのようだ。リンと藍峯、そして赤狼の精鋭たちは、表向きは交易商人を装い、ひそやかに港に到着した。人の流れに紛れ、龍華帝国の監視を避けながら、彼らは内陸への道を進む準備を整える。
藍峯は短く指示を出す。
「各員、目を光らせろ。魏志国への移動中も、帝国側の目は常にある。だが慌てることはない。我らの行動は既に先方に伝えてある」
赤狼たちはそれを聞いて軽く頷き、影として隊列を整える。リンは静かに海風を受けながら、彼らの顔を確認する。潜入の舞台は整った。
港を離れ、内陸への道を進む途中、藍峯が低声で告げる。
「魏志国の案内人が既に待機している。道中の安全は確保されているはずだ」
やがて、森に囲まれた小道の先に、軽装の男が現れた。魏志国の案内人である。柔らかな目つきと、警戒心を和らげる微笑みを浮かべながら、彼は一行に手を差し伸べる。
「お待ちしていました、武神リン殿。私どもは烈陽国との連絡を受け、準備を整えております。道中はご安心ください」
リンは目を細め、短く頷く。
「心得ている。案内は任せる」
赤狼も小さく笑い、軽く拳を握る。
「任せとけ。俺たちが陰になり陽になり、道を整える」
森の小道を抜けると、徐々に町並みが見えてきた。魏志国の国境に近づくにつれ、雰囲気は穏やかになり、警戒していた帝国側の監視も影を潜めている。案内人は慎重に、しかし的確に道を指示し、隊列は安全に進むことができた。
やがて、魏志国の都へと続く幹線に到達する。町の門番も一行を止めることはなかった。事前に連絡を受けていたため、帝国や他国からの不測の干渉はなく、計画通りに魏志国に入国することができたのだ。
リンは静かに息をつき、藍峯に目を向ける。
「順調ですね」
藍峯はわずかに笑みを返す。
「ここまでは。これから先も、気を抜かず進みましょう。魏志国ではまず、地元の協力者との接触と物資の手配を優先します」
赤狼たちは影としての任務に集中し、リンの一行は魏志国の地に足を踏み入れた。表立った危険はなくとも、戦いはすでに静かに始まっていた。声なき戦線は海を越え、帝国の背後で広がりつつある。
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