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◆クエスト報酬
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公園内に現れるモンスターは、大体狩りつくした。
俺のレベルは『1』から『5』へアップ。
ステータスは単純でレベルアップすれば【物理攻撃力】と【物理防御力】が上昇する。
レベル30以降は【魔法攻撃力《MATK》】と【魔法防御力】も上昇するようになるようだ。
「気づいたら一時間も遊んでたな」
「そうですね。随分と汗を掻きました」
清々しい顔で微笑む知花。
疲れを一切出さず、余裕の顔。
知花は、昔から運動が得意のようだった。
「なにかやってたのか」
「中学校の頃、陸上部や水泳部、サッカー部や野球部、剣道から柔道に至るまで体験入部しましたから」
そんな武勇伝的なものがあったらしい。
「凄いな。結局、どこの部活に入ったんだ?」
「どこにも。なので帰宅部でした」
「マジか。もったいないな、才能の塊なのに」
「結局、自分で運動する方が自由ですし、やらなければならい事もあったので」
「やらなければ……ならない事?」
「それは秘密です」
なんだか誤魔化された。
気になる所だが、もう時間も遅い。
レベリングというか、今日のゲーム体験をここまでとし――東雲さんがいるビルへ戻った。
* * *
「おかえり、佐藤くん。知花も」
足を組み、なにかをポチポチしている東雲さん。
「ただいまです。東雲さんもSFOを?」
「ああ。私は、日本サーバーの管理を任されているからね。ユーザーの詳細、マップやモンスターに不具合が無いか報告しなければならないんだ」
「大変なんですね」
「まあね。それより、少しは稼げたい?」
俺は【Lv.5】になり、【480ベル】入手したことを話した。
東雲さんは、はじめてには上出来だと褒めてくれた。
「現実世界にモンスターが出てくるなんて、不思議な感覚です」
「まあ、最初の内は慣れないかもね。傍から見たら、何をしているか分からないし、夜の時間帯でプレイするとお巡りさんのお世話になることも多いという」
「でしょうね。職質されなかったのが幸いです」
「だから時間帯には気を付けた方がいいぞ。だが、深夜帯は出現モンスターが強い代わりに、獲得経験値は二倍。報酬も二倍になるんだ。美味しいぞ」
へえ、それは魅力的だな。
とにかく、討伐クエストを報告した。
どうやら、知花の受注したクエストは【アックスコボルト:30体討伐】だったようで、それはクリアされていた。
クエスト完了となると――
【EXP:3000】
【BELL:3000】
【祝福のダガーナイフ×1】
かなりの報酬を貰えた。
「こ、こんなに?」
「兄様、クエストを無事に完了させると良いお小遣いになりますよ~」
「凄いな。3000ベルって、日本円でいくらだ?」
「そのまま3000円になりますよ」
「え!?」
「換金手数料とか引き落し手数料など色々掛かりますけどね。もちろん、いっぱい稼げば税金も払わないとです」
そういうものなのかぁ。
けれど、それでも夢はあるな。
ゲーム内通過がそのまま日本円になるとか、魅力満載じゃないか。
興奮していると東雲さんが補足を入れた。
「――とはいえ、まだβテスト中だ。正式サービスが開始されない限り、換金不可能でね」
「マジですか……」
「落ち込むことはない。SFOの正式サービスは二ヶ月後。七月七日にARコンタクトが発売される予定なんだ」
「そうだったんですね」
「βテストのアカウントは、そのまま引き継がれる。だから、今稼いでおけば最強のまま遊べるぞ。ランカーシステムも実装される予定だしな」
ランカーになれれば、いろんな特典があるようだ。
なにそれ、面白そう。
「それでは、わたしと兄様はそろそろ帰りますので」
「そうだな、もうこんな時間だ。知花、暫くは兄の佐藤くんと共にSFOを遊ぶといい」
「そうします。でも……」
「分かっている。SFOの可能性は無限大だ。いずれ拡張現実ではなく――」
キセルを咥える東雲さん。
なにか言おうとしていたが、俺の顔を見るなり沈黙した。
なんだ、気になるな。
ビルを後にし、アパートへ戻った。
再び、知花との同棲生活だ。
……って、そうだ。
俺は知花と一緒に暮らすんだった。
俺のレベルは『1』から『5』へアップ。
ステータスは単純でレベルアップすれば【物理攻撃力】と【物理防御力】が上昇する。
レベル30以降は【魔法攻撃力《MATK》】と【魔法防御力】も上昇するようになるようだ。
「気づいたら一時間も遊んでたな」
「そうですね。随分と汗を掻きました」
清々しい顔で微笑む知花。
疲れを一切出さず、余裕の顔。
知花は、昔から運動が得意のようだった。
「なにかやってたのか」
「中学校の頃、陸上部や水泳部、サッカー部や野球部、剣道から柔道に至るまで体験入部しましたから」
そんな武勇伝的なものがあったらしい。
「凄いな。結局、どこの部活に入ったんだ?」
「どこにも。なので帰宅部でした」
「マジか。もったいないな、才能の塊なのに」
「結局、自分で運動する方が自由ですし、やらなければならい事もあったので」
「やらなければ……ならない事?」
「それは秘密です」
なんだか誤魔化された。
気になる所だが、もう時間も遅い。
レベリングというか、今日のゲーム体験をここまでとし――東雲さんがいるビルへ戻った。
* * *
「おかえり、佐藤くん。知花も」
足を組み、なにかをポチポチしている東雲さん。
「ただいまです。東雲さんもSFOを?」
「ああ。私は、日本サーバーの管理を任されているからね。ユーザーの詳細、マップやモンスターに不具合が無いか報告しなければならないんだ」
「大変なんですね」
「まあね。それより、少しは稼げたい?」
俺は【Lv.5】になり、【480ベル】入手したことを話した。
東雲さんは、はじめてには上出来だと褒めてくれた。
「現実世界にモンスターが出てくるなんて、不思議な感覚です」
「まあ、最初の内は慣れないかもね。傍から見たら、何をしているか分からないし、夜の時間帯でプレイするとお巡りさんのお世話になることも多いという」
「でしょうね。職質されなかったのが幸いです」
「だから時間帯には気を付けた方がいいぞ。だが、深夜帯は出現モンスターが強い代わりに、獲得経験値は二倍。報酬も二倍になるんだ。美味しいぞ」
へえ、それは魅力的だな。
とにかく、討伐クエストを報告した。
どうやら、知花の受注したクエストは【アックスコボルト:30体討伐】だったようで、それはクリアされていた。
クエスト完了となると――
【EXP:3000】
【BELL:3000】
【祝福のダガーナイフ×1】
かなりの報酬を貰えた。
「こ、こんなに?」
「兄様、クエストを無事に完了させると良いお小遣いになりますよ~」
「凄いな。3000ベルって、日本円でいくらだ?」
「そのまま3000円になりますよ」
「え!?」
「換金手数料とか引き落し手数料など色々掛かりますけどね。もちろん、いっぱい稼げば税金も払わないとです」
そういうものなのかぁ。
けれど、それでも夢はあるな。
ゲーム内通過がそのまま日本円になるとか、魅力満載じゃないか。
興奮していると東雲さんが補足を入れた。
「――とはいえ、まだβテスト中だ。正式サービスが開始されない限り、換金不可能でね」
「マジですか……」
「落ち込むことはない。SFOの正式サービスは二ヶ月後。七月七日にARコンタクトが発売される予定なんだ」
「そうだったんですね」
「βテストのアカウントは、そのまま引き継がれる。だから、今稼いでおけば最強のまま遊べるぞ。ランカーシステムも実装される予定だしな」
ランカーになれれば、いろんな特典があるようだ。
なにそれ、面白そう。
「それでは、わたしと兄様はそろそろ帰りますので」
「そうだな、もうこんな時間だ。知花、暫くは兄の佐藤くんと共にSFOを遊ぶといい」
「そうします。でも……」
「分かっている。SFOの可能性は無限大だ。いずれ拡張現実ではなく――」
キセルを咥える東雲さん。
なにか言おうとしていたが、俺の顔を見るなり沈黙した。
なんだ、気になるな。
ビルを後にし、アパートへ戻った。
再び、知花との同棲生活だ。
……って、そうだ。
俺は知花と一緒に暮らすんだった。
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