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第18話 レベル投げの運
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「レベル投げは基本的には『運』が絡むみたいなんだ」
「運、ですか」
EXダンジョンに入った俺は、歩きながらもマルガに【レベル投げ】スキルを説明していた。
「そうなんだ。フルクがパーティにいるだけで運のパラメータが『30』上がっているらしい。最大は99だから如何に大きいか分かるよね」
「せ、聖女様の力は凄いんですね。お料理も出来て、運も上がるとか……。しかも、アウルムさんは『レベル0』ですか。それ故に無限にスキルを使用できてしまう、と」
俺は頷く。
すると、マルガは感心して感激していた。
「凄いです。レベルを投げられる勇者様ですか……! そういう勇者様の伝説は初めて聞きます。わたくし、今までいろんな伝承とか書物を読みましたが、アウルムさんのような方は初めてです。これは、歴史に名を残すかもしれませんね」
「魔王は倒せなかったけどな……おっと第一エリア前に到着っと」
フルクとマルガを後ろへ。
前衛はもちろん俺だ。
「わたしはヒールとかしますねッ」
「ああ、頼む。……そういえば、マルガは何が出来るんだ? 辺境伯ともなると、何か力があるんだよな」
気になって質問してみると――胸元をゴソゴソされて『耳かき』を取り出した。なぜえ!?
「これです」
「こ、これって……耳かき」
それを見たフルクが目を白黒させた。俺もだが。いや、それって……武器じゃないよなぁ。
「武器です。立派な武器ですよ~。なんと名もあるんです」
「一応、聞いても?」
俺が訊くと、マルガは堂々と答えた。
「アルス・マグナです」
なんかカッコイイし!
耳かきが『アルス・マグナ』……なんだそれ。世の中、いろんな武器があるものだ。よく見れば杖に分類されるらしい。
「杖……つまり、マルガさんは魔法使い?」
「そうです、フルクさん。わたしは魔法使いです。でも、ただの魔法使いではありませんよ。わたくしのいわゆる職業は『マギステル』というもの」
嘘だろ……? 聞かされて、俺は驚く。マギステルは、どの魔法使い職よりも上位。頂点なのである。こりゃ期待できるな。
「どんな魔法が使えるんですか?」
「良い質問です、フルク様。なんと、わたくしは『アニムス』という大魔法しか扱えないのです!」
えっへんと無駄に大きい胸を張り、ドヤ顔。なぜそんな自信満々なんだ……って、マテ。
大魔法がひとつだけ!?
「あー…なんだ、マギステルだけど、魔法はひとつしか使えないと?」
そうです、とマルガはキッパリとハッキリと断言した。おいおい……なんの為のマギステルだよ……。いやだが、まだそのアニムスという魔法が強いかもしれない。
「大丈夫です。このアニムスの実力を見て戴ければ、わたくしがお役に立てると分かると思います」
「ほう。じゃあ見せて貰おうか」
第一エリアに侵入する。
そこでマルガの魔法を見せてもらい、判断する。果たして、どんな効果なんだかな。
「運、ですか」
EXダンジョンに入った俺は、歩きながらもマルガに【レベル投げ】スキルを説明していた。
「そうなんだ。フルクがパーティにいるだけで運のパラメータが『30』上がっているらしい。最大は99だから如何に大きいか分かるよね」
「せ、聖女様の力は凄いんですね。お料理も出来て、運も上がるとか……。しかも、アウルムさんは『レベル0』ですか。それ故に無限にスキルを使用できてしまう、と」
俺は頷く。
すると、マルガは感心して感激していた。
「凄いです。レベルを投げられる勇者様ですか……! そういう勇者様の伝説は初めて聞きます。わたくし、今までいろんな伝承とか書物を読みましたが、アウルムさんのような方は初めてです。これは、歴史に名を残すかもしれませんね」
「魔王は倒せなかったけどな……おっと第一エリア前に到着っと」
フルクとマルガを後ろへ。
前衛はもちろん俺だ。
「わたしはヒールとかしますねッ」
「ああ、頼む。……そういえば、マルガは何が出来るんだ? 辺境伯ともなると、何か力があるんだよな」
気になって質問してみると――胸元をゴソゴソされて『耳かき』を取り出した。なぜえ!?
「これです」
「こ、これって……耳かき」
それを見たフルクが目を白黒させた。俺もだが。いや、それって……武器じゃないよなぁ。
「武器です。立派な武器ですよ~。なんと名もあるんです」
「一応、聞いても?」
俺が訊くと、マルガは堂々と答えた。
「アルス・マグナです」
なんかカッコイイし!
耳かきが『アルス・マグナ』……なんだそれ。世の中、いろんな武器があるものだ。よく見れば杖に分類されるらしい。
「杖……つまり、マルガさんは魔法使い?」
「そうです、フルクさん。わたしは魔法使いです。でも、ただの魔法使いではありませんよ。わたくしのいわゆる職業は『マギステル』というもの」
嘘だろ……? 聞かされて、俺は驚く。マギステルは、どの魔法使い職よりも上位。頂点なのである。こりゃ期待できるな。
「どんな魔法が使えるんですか?」
「良い質問です、フルク様。なんと、わたくしは『アニムス』という大魔法しか扱えないのです!」
えっへんと無駄に大きい胸を張り、ドヤ顔。なぜそんな自信満々なんだ……って、マテ。
大魔法がひとつだけ!?
「あー…なんだ、マギステルだけど、魔法はひとつしか使えないと?」
そうです、とマルガはキッパリとハッキリと断言した。おいおい……なんの為のマギステルだよ……。いやだが、まだそのアニムスという魔法が強いかもしれない。
「大丈夫です。このアニムスの実力を見て戴ければ、わたくしがお役に立てると分かると思います」
「ほう。じゃあ見せて貰おうか」
第一エリアに侵入する。
そこでマルガの魔法を見せてもらい、判断する。果たして、どんな効果なんだかな。
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