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大魔女バーバ・ヤーガは、校長先生!?
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目の前には若い女性。
明らかに異次元な豪華なドレス。
まるで黒薔薇のように煌びやかだった。
「校長先生ですか?」
「……ようこそ、キエルくん。へぇ、このわたくしを『大魔女』とか『バーバ・ヤーガ』と呼ばず、初めに校長先生と呼びますか。よく出来ていますね」
「これから入学するんですから、そう呼ぶのは当然です」
「素晴らしい。それで、どうして当校に入りたいのですか?」
「もちろん、上を目指したいからです。『ウィザード』、『シャーマン』、『ウィッチクラフト』、『メフィストフェレス』と『ウォーロック』と目指していきたいんです」
偉大な魔法使いになれば、もう馬鹿にされる事もない。出逢ったアイル、友達になったラルだって守れる。僕は、大切な人を守る為に力が欲しい。
「なるほど。では、適正検査をしますね」
校長先生は目を閉じ、僕に右手を向けた。
あれで……何をする気だろう?
注視していると、何か暖かいものを感じた。……まさか、魔法か? 魔法で、僕のステータスとかを視ているのかも。
少しして、校長先生は目を開けた。
「……」
「ど、どうでしょうか?」
「……キエルくん。残念ですが、入学を認めるわけにはいきません」
衝撃的な言葉に、僕はショックを受けた。
「な、なぜですか!?」
「まず、この学校に入る条件に『Lv.50』以下という制限があるんです」
「50以下!? ……あ、僕は『Lv.56』もある」
「そうです。なのでレベルで引っ掛かっているんですよ。そもそも、キエルくん……君には特別な力があるようですね」
「え、分かるんですか?」
「ええ。貴方は、素晴らしいギフトをお持ちになられているようですね。これは、まず一般人では身に付かない神の加護に匹敵する恩寵です。ですから、それがあれば十分に強くなれます。学校に通う必要はないんです」
そ、そうなんだ。
確かに『モンスター撃破ボーナス』があるから、レベルはどんどん上がっていくし、お金にもそんなに困っていなかった。でも『職位』だけはどうにもならなかった。学校に通うしかないかなって思ったけど、レベル制限があるだなんて思わなかったな。
「僕は……どうすれば」
「気を落とさないで下さい、キエルくん。学校に通う必要はありませんが、わたくしは、貴方に興味があるんです。あのプリミティブ辺境伯が推薦状を書く程の逸材ですよ。これは滅多にない事です。
ですから今後は、わたくし自ら指導して差し上げましょう」
「「え……ええッ!? 校長先生自ら!?」」
僕もあの白衣の青年も驚いていた。
そういえば、白衣の人もいたんだ。
「セドナ校長先生! それはいくらなんでも……!」
「イガルク、落ち着きなさい。実を言うとですね、キエルくんの事を皇帝陛下からも聞かされておりました」
「「……なッ!」」
またも僕と白衣の人……イガルクさんと同調した。ま、まさか皇帝陛下からも手が回っていたとは。
「しかし……!」
「大丈夫です。イガルク、しばらくの間は貴方がわたくしの代理をするのです。貴方は『メフィストフェレス』ですから、生徒を導くに足る人物ですよ」
「……校長先生。はい、分かりました」
イガルクさんは一歩引いた。
視線は再び僕に。
「あの、セドナ先生……僕を個別指導してくれるんですか?」
「そうですね、魔法学校のルールは厳格です。破れば呪われてしまう……それが理ですからね。なのでイガルクに任せ、わたくしがキエルくんを育てますよ」
「ありがとうございます! プリミティブ辺境伯のお屋敷に『地下ダンジョン』があるので、しばらくそこでご指導願えればと思います」
「ああ、イガルクが作ったダンジョンですね」
そうだったんだ!
あの白衣の人……いや、イガルクさんがプリミティブ辺境伯のお屋敷のダンジョンを作り上げたんだ。白衣だけど凄い人なんだなぁ。
……って、今更だけど『メフィストフェレス』だったの!!
明らかに異次元な豪華なドレス。
まるで黒薔薇のように煌びやかだった。
「校長先生ですか?」
「……ようこそ、キエルくん。へぇ、このわたくしを『大魔女』とか『バーバ・ヤーガ』と呼ばず、初めに校長先生と呼びますか。よく出来ていますね」
「これから入学するんですから、そう呼ぶのは当然です」
「素晴らしい。それで、どうして当校に入りたいのですか?」
「もちろん、上を目指したいからです。『ウィザード』、『シャーマン』、『ウィッチクラフト』、『メフィストフェレス』と『ウォーロック』と目指していきたいんです」
偉大な魔法使いになれば、もう馬鹿にされる事もない。出逢ったアイル、友達になったラルだって守れる。僕は、大切な人を守る為に力が欲しい。
「なるほど。では、適正検査をしますね」
校長先生は目を閉じ、僕に右手を向けた。
あれで……何をする気だろう?
注視していると、何か暖かいものを感じた。……まさか、魔法か? 魔法で、僕のステータスとかを視ているのかも。
少しして、校長先生は目を開けた。
「……」
「ど、どうでしょうか?」
「……キエルくん。残念ですが、入学を認めるわけにはいきません」
衝撃的な言葉に、僕はショックを受けた。
「な、なぜですか!?」
「まず、この学校に入る条件に『Lv.50』以下という制限があるんです」
「50以下!? ……あ、僕は『Lv.56』もある」
「そうです。なのでレベルで引っ掛かっているんですよ。そもそも、キエルくん……君には特別な力があるようですね」
「え、分かるんですか?」
「ええ。貴方は、素晴らしいギフトをお持ちになられているようですね。これは、まず一般人では身に付かない神の加護に匹敵する恩寵です。ですから、それがあれば十分に強くなれます。学校に通う必要はないんです」
そ、そうなんだ。
確かに『モンスター撃破ボーナス』があるから、レベルはどんどん上がっていくし、お金にもそんなに困っていなかった。でも『職位』だけはどうにもならなかった。学校に通うしかないかなって思ったけど、レベル制限があるだなんて思わなかったな。
「僕は……どうすれば」
「気を落とさないで下さい、キエルくん。学校に通う必要はありませんが、わたくしは、貴方に興味があるんです。あのプリミティブ辺境伯が推薦状を書く程の逸材ですよ。これは滅多にない事です。
ですから今後は、わたくし自ら指導して差し上げましょう」
「「え……ええッ!? 校長先生自ら!?」」
僕もあの白衣の青年も驚いていた。
そういえば、白衣の人もいたんだ。
「セドナ校長先生! それはいくらなんでも……!」
「イガルク、落ち着きなさい。実を言うとですね、キエルくんの事を皇帝陛下からも聞かされておりました」
「「……なッ!」」
またも僕と白衣の人……イガルクさんと同調した。ま、まさか皇帝陛下からも手が回っていたとは。
「しかし……!」
「大丈夫です。イガルク、しばらくの間は貴方がわたくしの代理をするのです。貴方は『メフィストフェレス』ですから、生徒を導くに足る人物ですよ」
「……校長先生。はい、分かりました」
イガルクさんは一歩引いた。
視線は再び僕に。
「あの、セドナ先生……僕を個別指導してくれるんですか?」
「そうですね、魔法学校のルールは厳格です。破れば呪われてしまう……それが理ですからね。なのでイガルクに任せ、わたくしがキエルくんを育てますよ」
「ありがとうございます! プリミティブ辺境伯のお屋敷に『地下ダンジョン』があるので、しばらくそこでご指導願えればと思います」
「ああ、イガルクが作ったダンジョンですね」
そうだったんだ!
あの白衣の人……いや、イガルクさんがプリミティブ辺境伯のお屋敷のダンジョンを作り上げたんだ。白衣だけど凄い人なんだなぁ。
……って、今更だけど『メフィストフェレス』だったの!!
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