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ポン太

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「あっ!!!サスケくんだ!!!」

「若ーーー!!!」
「間違ってなくて‥‥よかった‥‥‥。」と
寺田くんが、呟いたのを僕は聞き逃さなかった。

自信なかったんだ‥‥‥

そして、サスケくんに合流すると‥‥‥

僕は、初めに‥‥

「イズナちゃん‥‥君の旦那連れて来たよ!」

などと言って、狸の妖を渡すと‥‥‥

「何や!?なんや‥‥‥このべっぴんさんは!!!
人間よくやった!!!
そこのメス狸、オイラの嫁さんにしてやる!!!」

「‥‥‥はぁ、どう言う事ですか?」

イズナちゃんは、凄く嫌な顔をしていた。

なので、僕は説明をした。

「実は、狸の妖を捕まえたからイズナちゃんの彼氏に、どうかな~と思って連れて来た。」

「要りません‥‥。」

「そんな連れない事を言うな!!!
べっぴんさん!!!
ワシは、この森の王となる妖じゃ‥‥
今から媚を売っといても損は無いぞ!!!」

それを聞いて皆んな呆れていた。

「しかし、この森の王と言っても‥‥この森は、そんなに強い妖怪は居ないだろ!!!」

「何を言うてる‥‥!!!ワシぐらいの妖怪がゴロゴロ居るけん!!!」

それは、果たして強いのだろうか‥‥‥

と!思ったが‥‥サスケくんは魔に受けて

「なら、この森を征圧してみせよ!!!
さすれば、俺の従者として支えさせてやる。」

「はぁあぁぁぁー!!!ふざけた事を抜かすな!!!
誰が、お前なんかの配下になど!なるものか‥‥‥
お前なんかの配下に下るくらいなら‥‥死んだほうがマシじゃ!!!」

「よし! なら、死ね。」

すると‥‥「はい!」と イズナちゃんが返事をして体勢を低く構えると‥‥‥‥

物凄い!霊力を込めて、凄まじい!狸火を作り始めた!!!

「‥‥!!! なんや!!!ちょ‥‥ちょっと、待ってくれ!!!」

「あらら‥‥イズナちゃんもサスケくんも本気だよ!!!どうするの?ポン太‥‥」

「‥‥ちょ‥‥マジか!?
ポン太って、俺様の名前か‥‥? ワシは、そんなダサい名前じゃない!!!」

すると‥‥門倉くんが‥‥‥‥

「そんな事、言ってる場合じゃ無いんじゃないかな‥‥」

イズナちゃんの練り上げられる霊力!!!

「‥‥ちょ!マジなんか?マジなんか!?
本当に、ワシは死ぬんか‥‥‥‥?」

「やれ!イズナ‥‥‥」

その命令で‥‥

特大の狸火が、放たれた!!!

辺り一体が、一瞬光ると‥‥

紫色の爆炎が上がり森を焼き払った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「ミラ‥‥消火。」

「はい。」

ミラは、能力を使い!

燃え盛る森を氷漬けにした。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「サスケくん‥‥イズナちゃん‥‥やり過ぎ!!!」

「当たり前の事をした、までです。」

「そうだ! あの程度の小物が‥‥
舐め腐った口を聞きやがって!!!
死んで後悔しろ!!!」

すると‥‥‥‥

「ひぃーー!!!死んだ、死んだ!絶対!
死んだ!!!」と言いながら

こちらにお尻を向けて頭を抱えて震えるポン太の姿が‥‥

「な! なんで‥‥!?」

驚く!サスケくんとイズナちゃん‥‥‥‥

僕は、言う‥‥

「流石に、やり過ぎ!!!
殺すのは可哀想だから、僕が助けたんだ。」

「ゔぉぉおぉぉーーー!!!
生きてる!生きてる!!! この、俺様を閉じ込めていた檻が、助けてくれたのか‥‥!?」

「生きてて、良かったね。
間に合って良かったよ‥‥」

「しかし、あの質力の火力を耐えるとは‥‥‥」

「まぁ、同じ系統の術って事も、あったんじゃない。」

「そんな言葉で納得するほどアホでは無いんですが‥‥‥」

しかし、そんな会話に割って入るポン太!

泣きながら‥‥

「ゔぁりがどう‥‥命の恩人!!!
これからは、兄貴と呼ばせて頂きます。」

「いいよ。そんな事‥‥気にしないで!」

すると、サスケくんが‥‥

「俺は、お前を侮っていたのかも知れない‥‥
これ程の使い手とは、知らなかった。」

僕は、全てクラマの力だと2人に教えると

イズナちゃんは、少し悔しそうで‥‥

サスケくんは、何か考えてる様子だった。

その間に僕は、ポン太に掛けた結界を解き!
逃げる様に指示をした。

すると、ポン太は去り際に自分の名前を教えてくれた。

「お前にだけワシの名前を教えてやる!
ワシの名前は、狸の王にして‥‥
たぬきングだ!!!」

「はい!嘘ね。 気をつけて早く行きな!!!」

すると、たぬきング!改めてポン太は

「じゃーなぁー!兄貴!!!この恩は、一生忘れないぞ!!!」

などと叫んで!去って行った。

「よし!では、帰ろう!!!」

僕は、そうミラに言った。

そして、帰ろうとすると‥‥‥

門倉くんと寺田くんが、感謝の言葉をくれた。
僕は、笑顔で手を振ってその場を後にした。
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