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76話 夜の街
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街では人が賑わって居た。
「私たちも何か食べない?」
笠井さんは僕に尋ねて来た。
そういえば、お腹が空いて来たところだった。
「そうだね。でも僕あんまり来た事ないから、よくわからないんだけど」
「それは、私に任せて。さっき言ったけどよく来てたんだから」
普段みんなは何して過ごしているのか不思議だったけど、こうやって夜の街に出て楽しんで居たんだと初めて知った。
今日、笠井さんについてきて正解だった。初めて知る事が多いからだ。
「ここが私のおすすめ。さ、入ろ」
笠井さんが僕の腕を掴んで、店の中へと誘っていく。
と言っても、道から直接お店の敷地に入れる形になっている店。
中というよりも外の延長で屋根があるだけと言った方が分かりやすいかもしれない。
お店は賑わっているようで、テーブルも一つしか空いてなかった。
椅子なしの立ち食いスタイルだ。
「おや、勇者のお方。何にします?」
僕らの姿を見て、店の人が注文を聞いてきた。不思議だったのが、僕らの事を勇者だと知っている事が気になった。勇者ひとりひとりを知っているとは思わない。特に僕は目立たないからな。
店員に笠井さんが注文をしていく。
僕はよく知らないから、彼女に任せる事にした。注文を終えると店員は離れていく。
2人っきりになったところで、突然隣のテーブルの酔っ払いのおじさんが話しかけてきた。
「お前ら勇者か」
「そうだけど、なにか?」
笠井さんが酔っ払いのおじさんに返事をする。すると、おじさんは「へっ」と笑い出した。
「お前ら勇者が使えないから、王様は死んだんだ。よくもまぁ、この国に居られるな」
と罵声を浴びせてくる。
「なに、私たちのせいで王様が死んだわけじゃないわ! あれは、病気でしょ」
笠井さんも酔っ払いに本気で反論する。
「へっ、お前らはだから使えねぇって言ってるんだ。あれが、病気なわけねぇだろう。殺されたんだよ、王様は!」
と酔っ払いは言う。
殺されたと思っている僕は、おじさんの話は嘘ではないと思ってしまうが、こんな街で飲んでいる酔っ払いの言う事は、真実味がない。
そこで、僕は真意を確かめるべくおじさんに聞いてみる事にした。
「どうして、そう思うんですか?」
そう尋ねてみると、再びおじさんは「へっ」と笑った。
「私たちも何か食べない?」
笠井さんは僕に尋ねて来た。
そういえば、お腹が空いて来たところだった。
「そうだね。でも僕あんまり来た事ないから、よくわからないんだけど」
「それは、私に任せて。さっき言ったけどよく来てたんだから」
普段みんなは何して過ごしているのか不思議だったけど、こうやって夜の街に出て楽しんで居たんだと初めて知った。
今日、笠井さんについてきて正解だった。初めて知る事が多いからだ。
「ここが私のおすすめ。さ、入ろ」
笠井さんが僕の腕を掴んで、店の中へと誘っていく。
と言っても、道から直接お店の敷地に入れる形になっている店。
中というよりも外の延長で屋根があるだけと言った方が分かりやすいかもしれない。
お店は賑わっているようで、テーブルも一つしか空いてなかった。
椅子なしの立ち食いスタイルだ。
「おや、勇者のお方。何にします?」
僕らの姿を見て、店の人が注文を聞いてきた。不思議だったのが、僕らの事を勇者だと知っている事が気になった。勇者ひとりひとりを知っているとは思わない。特に僕は目立たないからな。
店員に笠井さんが注文をしていく。
僕はよく知らないから、彼女に任せる事にした。注文を終えると店員は離れていく。
2人っきりになったところで、突然隣のテーブルの酔っ払いのおじさんが話しかけてきた。
「お前ら勇者か」
「そうだけど、なにか?」
笠井さんが酔っ払いのおじさんに返事をする。すると、おじさんは「へっ」と笑い出した。
「お前ら勇者が使えないから、王様は死んだんだ。よくもまぁ、この国に居られるな」
と罵声を浴びせてくる。
「なに、私たちのせいで王様が死んだわけじゃないわ! あれは、病気でしょ」
笠井さんも酔っ払いに本気で反論する。
「へっ、お前らはだから使えねぇって言ってるんだ。あれが、病気なわけねぇだろう。殺されたんだよ、王様は!」
と酔っ払いは言う。
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「どうして、そう思うんですか?」
そう尋ねてみると、再びおじさんは「へっ」と笑った。
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