31 / 155
第三十一話 助けてみさえもん
しおりを挟む
「助けて~、みさえもーん!」
と僕はそう言って、みさきに泣きついた。
「誰が、みさえもんだ! てか、抱きつくな!」
とみさきはいう。
ハッとして僕はみさきから離れる。
いかんいかん。このままでは、セクハラで訴えられてしまう。
そして我に返った僕は、
「ゴホンッ。では、本題に入ろうか」
「どうした?急に真面目になりやがって、忙しいやつだな!」
「そんなことより!私の相談にのってくれー。てか、教えてくれ~」
僕はみさきにまた泣きついた。
だが、今回は抱きついてはいないぞ!
泣いているだけだ。
まったくかっこよくないが…
「ど、どうしたんだ?」
とみさきは優しいので僕の話を聞いてくれそうだ。
「実は、真城さんに…無視されるんだ」
「…あ~、そんな事か」
そんな事だと!
男が女の子に無視されるのが、どんなにツライか知らないからそんなことが言えるんだ。
「そんな事って、どうしてそんな軽く言えるんだ」
「何怒ってるか知らねーけど、わたしからすると、みゆきがあんたと仲良くしてた時の方が不思議だったぜ?」
「どういうこと?」
と僕はみさきに問いかける。
みさきの言っていることがよく分からなかったからだ。
「だって、みゆきは……人間恐怖症だからな…」
…人間恐怖症?
その言葉を聞いても僕には、ピンッとこなかった。
意味がわからない訳では無いのだけれど、真城さんと話していてそうは思えなかったからだ。
「ほんとなのそれ?」
と僕は聞いた。
すると、みゆきは少し考えて
「まぁ、そこまで重症ではないと思うけど。昔から私以外とは話さしている所は見たことなかったし、昔自分で言ってたから私はそうなんだと思ってる」
と答えてくれた。
「でも、私とは最初話してくれてたし、その時だって、そうは思えなかったけどな」
そうなのだ。人間恐怖症だったら、僕と話しているのはおかしいはずだ。
「それは、わたしも驚いたよ。みゆきは、あんたと楽しそうに話していたんだからな。たぶん、あんたの事は恐怖するには値しなかったんじゃねえか!」
恐怖するに値しない存在と言うのは喜んでいいのか分からないな。
「なら、どうして今は無視するんだ?」
「はあ、分からねぇけど、あれなんじゃねぇか?みゆきの中であんたの事を恐怖するに値する存在になっちまったんじゃねぇか」
「どうして?」
「知らねぇよ、そんなの本人に聞けよ!!」
「本人に聞けるなら聞きたいよ!でも、無視されてて、話すらできないんだよ!」
とついつい怒り気味で言ってしまう。
みさきも分かったようで
「ごめんごめん、そんなに怒んなくてもいいじゃん…て、まぁ、あんたも相当困っているようだし、しゃあないから、わたしから聞いといてやるよ!」
なんだ、優しいな。
今の僕にはこんな小さな優しさも、すごくありがたい。
「では、頼む」
「しゃあないから、頼まれてやるよ!」
今はみさきに負けせるしかなさそうだ。
頼んだぞ!と心の中で言うのだった。
と僕はそう言って、みさきに泣きついた。
「誰が、みさえもんだ! てか、抱きつくな!」
とみさきはいう。
ハッとして僕はみさきから離れる。
いかんいかん。このままでは、セクハラで訴えられてしまう。
そして我に返った僕は、
「ゴホンッ。では、本題に入ろうか」
「どうした?急に真面目になりやがって、忙しいやつだな!」
「そんなことより!私の相談にのってくれー。てか、教えてくれ~」
僕はみさきにまた泣きついた。
だが、今回は抱きついてはいないぞ!
泣いているだけだ。
まったくかっこよくないが…
「ど、どうしたんだ?」
とみさきは優しいので僕の話を聞いてくれそうだ。
「実は、真城さんに…無視されるんだ」
「…あ~、そんな事か」
そんな事だと!
男が女の子に無視されるのが、どんなにツライか知らないからそんなことが言えるんだ。
「そんな事って、どうしてそんな軽く言えるんだ」
「何怒ってるか知らねーけど、わたしからすると、みゆきがあんたと仲良くしてた時の方が不思議だったぜ?」
「どういうこと?」
と僕はみさきに問いかける。
みさきの言っていることがよく分からなかったからだ。
「だって、みゆきは……人間恐怖症だからな…」
…人間恐怖症?
その言葉を聞いても僕には、ピンッとこなかった。
意味がわからない訳では無いのだけれど、真城さんと話していてそうは思えなかったからだ。
「ほんとなのそれ?」
と僕は聞いた。
すると、みゆきは少し考えて
「まぁ、そこまで重症ではないと思うけど。昔から私以外とは話さしている所は見たことなかったし、昔自分で言ってたから私はそうなんだと思ってる」
と答えてくれた。
「でも、私とは最初話してくれてたし、その時だって、そうは思えなかったけどな」
そうなのだ。人間恐怖症だったら、僕と話しているのはおかしいはずだ。
「それは、わたしも驚いたよ。みゆきは、あんたと楽しそうに話していたんだからな。たぶん、あんたの事は恐怖するには値しなかったんじゃねえか!」
恐怖するに値しない存在と言うのは喜んでいいのか分からないな。
「なら、どうして今は無視するんだ?」
「はあ、分からねぇけど、あれなんじゃねぇか?みゆきの中であんたの事を恐怖するに値する存在になっちまったんじゃねぇか」
「どうして?」
「知らねぇよ、そんなの本人に聞けよ!!」
「本人に聞けるなら聞きたいよ!でも、無視されてて、話すらできないんだよ!」
とついつい怒り気味で言ってしまう。
みさきも分かったようで
「ごめんごめん、そんなに怒んなくてもいいじゃん…て、まぁ、あんたも相当困っているようだし、しゃあないから、わたしから聞いといてやるよ!」
なんだ、優しいな。
今の僕にはこんな小さな優しさも、すごくありがたい。
「では、頼む」
「しゃあないから、頼まれてやるよ!」
今はみさきに負けせるしかなさそうだ。
頼んだぞ!と心の中で言うのだった。
0
あなたにおすすめの小説
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる