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第四十六話 水族館で…part10
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…どうしようか。
もう、いい時間になってしまった。
夕日も落ちてこようとしている。
そんな時間なのだ。もう帰ることにしようとしているが、なぜかそれがもったいなくて、真城さん伝えることができずに帰ろうと言えない。今は凄まじく悩ましいことをかかけている。
だが、僕が凄まじく悩んでいることも全然気にすることもなく真城さんはこう言い放った。
「…そろそろ帰りましょうか。いい時間ですし、それにもう回るところも全て回りましたから、満足しました」
ですよね~。悩んでいるのが、バカみたいだ。
これから、どこに行くわけでもなく、でもこのまま帰るのも…でも帰らなくちゃな。
未練がましいが…
「そうだね、僕もちょうど帰らなくちゃなと考えてたところだったんだ」
「そうなんですか?では、水族館を出ましょう」
といつも通りの真城さんだ。
今思えば、学校で会えるじゃないか。
そう思ったら、少しマシになった。
これで、帰るのも苦にならない。
僕たちはそれから、水族館を出て、駅に向かった。
そして、駅に着いた。だが、まだ電車が来るまでは少し時間がある。
そして僕は、あのことを聞くことにした。
そう、あのことを…
「…あのさぁ、聞いていい?」
「何をですか?」
首をかしげる真城さん。
そして僕は、僕のことを聞く。
「と、友達に騙されていたと言っていたけれど、それは一体どんな?」
「…どうしてそんなこと聞くんですか」
と真城さんはあまりはしたくなさそうだ。
でも、僕が今日真城さんに出会ってから一番聞きたかったことだ。
だから、今聞かなきゃいけないことだと思っている。
「言いたくないかもしれないけど、もしよければ教えてもらえないかな?」
「……」
そして、少し沈黙があった。
僕は、真城さんが口を開くのを待つ。
そして、真城さんの口が開いた。
「私には、花園さんっていう友達がいるんです。その子はあなたと一緒で突然出会ってそれがきっかけで話し始めたの。」
僕は、真城さんの話が終わるまで黙って話を聞く。
「それで、その子は友達がいないらしくて、私としか学校で話すところも見たことがなかったの。だから、私は、彼女となら友達になって、そして…」
そこで、少しタメが入った。
そして、真城さんはこう言った。
「…一緒にお昼ご飯が食べられると思ってたの…」
「だけど、花園さんは私じゃない、仲のいい人が学校にいたの。私はそれを見た時、あぁ、私はその人以下なんだ~、て思っちゃったんだ。そしたら、腹が立っちゃってもうどうでもいいと思うと、今までどうり話すことができなくなってしまったんだ…」
真城さんの話を聞く限り、僕は勘違いをされているようだ。
でも、そんな結果を生んでしまった原因は、僕にある。こんなにも僕のことを思ってくれているのが、よくわかってしまった…嬉しいだけに、罪悪感が出てきてしまう。
でも、わかってしまったからには、絶対に真城さんと仲直りしてみせる!
「ありがとう教えてくれて。君は、その子と仲直りしたい?」
「う、うん、前みたいに仲良く話たい…」
「君がそう思っているなら、向こうもそう思ってるはずだよ。だから、大丈夫!きっと仲直りできるはずさ!」
「本当ですか?」
「もちろん、僕が保証するよ!」
と自信満々に答える。
なぜなら、仲直りできるまであきらめるつもりはないからだ。
僕が諦めない限り、それが嘘になることはないのだ。
「ふふっ、なんでそんなに自信満々なんですか。でもなんででしょうか、根拠がないのにいける気がします」
「だから、頑張りますね!」
と真城さんはそう言った。
この答えを聞いて、僕も頑張ろうと思える。
いや、頑張らないといけないんだ。と僕は明日からの決意を固めた。
それから、電車が駅のホームに来て、僕と真城さんは同じ電車に乗り、帰路に着いた。
電車の中では、疲れてしまったのか、それとも何かを考えているのか、僕たちの間には会話はなかった。
そして、電車は駅のホームに着いた。
僕の方が家が近いので、先に降りる。
「今日はありがとう。楽しかったよ!」
「はい、私もです」
「…じゃあ、また…」
僕と真城さんは短い会話だったが、僕たちにはそれで十分だった。
そして、ドアは閉まった。
僕は手を振り、真城さんも手を振ってくれた。
そして、真城さんを乗せた電車は、走り出した。
…真城さんとの一日デートはこうして終わった。
もう、いい時間になってしまった。
夕日も落ちてこようとしている。
そんな時間なのだ。もう帰ることにしようとしているが、なぜかそれがもったいなくて、真城さん伝えることができずに帰ろうと言えない。今は凄まじく悩ましいことをかかけている。
だが、僕が凄まじく悩んでいることも全然気にすることもなく真城さんはこう言い放った。
「…そろそろ帰りましょうか。いい時間ですし、それにもう回るところも全て回りましたから、満足しました」
ですよね~。悩んでいるのが、バカみたいだ。
これから、どこに行くわけでもなく、でもこのまま帰るのも…でも帰らなくちゃな。
未練がましいが…
「そうだね、僕もちょうど帰らなくちゃなと考えてたところだったんだ」
「そうなんですか?では、水族館を出ましょう」
といつも通りの真城さんだ。
今思えば、学校で会えるじゃないか。
そう思ったら、少しマシになった。
これで、帰るのも苦にならない。
僕たちはそれから、水族館を出て、駅に向かった。
そして、駅に着いた。だが、まだ電車が来るまでは少し時間がある。
そして僕は、あのことを聞くことにした。
そう、あのことを…
「…あのさぁ、聞いていい?」
「何をですか?」
首をかしげる真城さん。
そして僕は、僕のことを聞く。
「と、友達に騙されていたと言っていたけれど、それは一体どんな?」
「…どうしてそんなこと聞くんですか」
と真城さんはあまりはしたくなさそうだ。
でも、僕が今日真城さんに出会ってから一番聞きたかったことだ。
だから、今聞かなきゃいけないことだと思っている。
「言いたくないかもしれないけど、もしよければ教えてもらえないかな?」
「……」
そして、少し沈黙があった。
僕は、真城さんが口を開くのを待つ。
そして、真城さんの口が開いた。
「私には、花園さんっていう友達がいるんです。その子はあなたと一緒で突然出会ってそれがきっかけで話し始めたの。」
僕は、真城さんの話が終わるまで黙って話を聞く。
「それで、その子は友達がいないらしくて、私としか学校で話すところも見たことがなかったの。だから、私は、彼女となら友達になって、そして…」
そこで、少しタメが入った。
そして、真城さんはこう言った。
「…一緒にお昼ご飯が食べられると思ってたの…」
「だけど、花園さんは私じゃない、仲のいい人が学校にいたの。私はそれを見た時、あぁ、私はその人以下なんだ~、て思っちゃったんだ。そしたら、腹が立っちゃってもうどうでもいいと思うと、今までどうり話すことができなくなってしまったんだ…」
真城さんの話を聞く限り、僕は勘違いをされているようだ。
でも、そんな結果を生んでしまった原因は、僕にある。こんなにも僕のことを思ってくれているのが、よくわかってしまった…嬉しいだけに、罪悪感が出てきてしまう。
でも、わかってしまったからには、絶対に真城さんと仲直りしてみせる!
「ありがとう教えてくれて。君は、その子と仲直りしたい?」
「う、うん、前みたいに仲良く話たい…」
「君がそう思っているなら、向こうもそう思ってるはずだよ。だから、大丈夫!きっと仲直りできるはずさ!」
「本当ですか?」
「もちろん、僕が保証するよ!」
と自信満々に答える。
なぜなら、仲直りできるまであきらめるつもりはないからだ。
僕が諦めない限り、それが嘘になることはないのだ。
「ふふっ、なんでそんなに自信満々なんですか。でもなんででしょうか、根拠がないのにいける気がします」
「だから、頑張りますね!」
と真城さんはそう言った。
この答えを聞いて、僕も頑張ろうと思える。
いや、頑張らないといけないんだ。と僕は明日からの決意を固めた。
それから、電車が駅のホームに来て、僕と真城さんは同じ電車に乗り、帰路に着いた。
電車の中では、疲れてしまったのか、それとも何かを考えているのか、僕たちの間には会話はなかった。
そして、電車は駅のホームに着いた。
僕の方が家が近いので、先に降りる。
「今日はありがとう。楽しかったよ!」
「はい、私もです」
「…じゃあ、また…」
僕と真城さんは短い会話だったが、僕たちにはそれで十分だった。
そして、ドアは閉まった。
僕は手を振り、真城さんも手を振ってくれた。
そして、真城さんを乗せた電車は、走り出した。
…真城さんとの一日デートはこうして終わった。
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