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第102話 真城さんの兄妹
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僕はトイレを終え、真城さんがいる部屋に戻るところで、家政婦さんに出会った。
「あれ? どうされたんですかこんなところで」
「ええ、ちょっとトイレに…」
「そうなんですね。でも、3階にもトイレありますのにわざわざ降りてきたんですね」
「え? 3階にもトイレあったんですか?」
「ありますよ」
真城さんはそんなこと言ってなかったぞ?
「そうなんですね。真城さんが2階のトイレに行くように言われたんでてっきり3階にはないものと思っていました」
「そうなんですね。まぁ、3階にもありますけど多分花園さんのことを考えてだと思います」
ん? 僕のことを考えて? どういうことだろう…
「どういう意味ですか?」
僕は家政婦さんに問いかけた。
すると、家政婦さんはにこにこしながら答えてくれた。
「3階にあるトイレは和式なんですよ」
「え、和式?」
「そうです。このお家に住んでいる人皆和式好きなため、ご家族皆様の部屋がある3階のトイレだけ和式にしてあるんです。多分そのことを考えてみゆき様は花園さんにわざと2階のトイレに行くように言ったんだと思います」
「…そうだったんですね」
最近の子は和式でトイレが出来ない子もいると聞くし、気をつかってくれたんだろう。僕も洋式と和式があったら迷わず洋式を使うけど、和式が使えないわけではない。というか男なら和式で尿を出すくらい問題ないのだが…
でも、僕のことを気をつかってくれたことには感謝したい。
僕は、家政婦さんと別れて3階の真城さんの部屋に戻った。
僕が部屋に戻ると、そこには真城さんがベットの上で座っていた。でも、先ほど僕が出て行った時と違っていた。真城さんは服を着替えていた。
「それってパジャマ?」
と僕は真城さんの格好を見てそう問いかけた。だって、どう見てもパジャマなんだもん。
真城さんの格好というのが、クマのぬいぐるみパジャマを着ていたからだ。よく小さい子供とかが好き好んで着たりしてそうな可愛いものだ。それを普段学校では無愛想な真城さんが着ているのはギャップが強すぎる。
「これは、部屋着…」
と少し頬を赤く染めながらそう答える。
な、なんだこれは…可愛いぞ!
でも、なぜか僕の中では可愛いけど…ギャップによる笑いの方が強かった。
「そ、そうなんだ……ぷ、ぷぷ…」
と笑いが口から吹き出しそうになるのを手で押さえて我慢する。でも、真城さんには僕が吹きそうなほど笑っていることがバレてしまう。
「き、着替える!」
と僕に笑われたのが恥ずかしいのか顔を赤く染めながらそう言って脱ごうと前のチャックをおろし始める。
でも、それは僕にとってはとんでもなく困ることで…
「に、似合ってるから脱いじゃダメ~!!」
男の僕の前で肌を露出させようとする真城さんを強引に止める。
真城さんの両腕を掴んで脱げなくする。それでも笑われるのが嫌な真城さん強引に暴れて着替えようとする。だから、ダメなんだって!
無理やり着替えようとしていたためバランスを崩して後ろに倒れるようにベットに倒れてしまった。
僕は、そのせいで真城さんを押し倒すかのような体制になってしまう。
まずい…
僕と真城さんは目が合った状態で、時間が止まる。少しチャックを下ろしているのでそこから少し白い肌が見える。真城さんは僕の顔を見て頬を赤くして固まっていた。という僕も突然の出来事で固まって動けなかった。
すると、タイミングを見計らったかのように真城さんの部屋のドアにノックする者が訪れる。
僕と真城さんはその音を聞いて、そのままの状態で首を動かしてそのドアの方を見た。
「失礼します、麦茶をお持ちしまし…」
といって家政婦さんがお盆に麦茶の入ったコップ2つを乗っけて現れた。が、僕が真城さんを押し倒しているような体制を見て、驚いて、そしてニヤニヤしながら
「お邪魔しました~」
と言って出て行った。そう麦茶の入ったコップも置いて行かずに…
…って、ちょっと待てぇ!!!
家政婦さんが出て行った廊下では家政婦さんのテンションの高い声が響いていた…
「あれ? どうされたんですかこんなところで」
「ええ、ちょっとトイレに…」
「そうなんですね。でも、3階にもトイレありますのにわざわざ降りてきたんですね」
「え? 3階にもトイレあったんですか?」
「ありますよ」
真城さんはそんなこと言ってなかったぞ?
「そうなんですね。真城さんが2階のトイレに行くように言われたんでてっきり3階にはないものと思っていました」
「そうなんですね。まぁ、3階にもありますけど多分花園さんのことを考えてだと思います」
ん? 僕のことを考えて? どういうことだろう…
「どういう意味ですか?」
僕は家政婦さんに問いかけた。
すると、家政婦さんはにこにこしながら答えてくれた。
「3階にあるトイレは和式なんですよ」
「え、和式?」
「そうです。このお家に住んでいる人皆和式好きなため、ご家族皆様の部屋がある3階のトイレだけ和式にしてあるんです。多分そのことを考えてみゆき様は花園さんにわざと2階のトイレに行くように言ったんだと思います」
「…そうだったんですね」
最近の子は和式でトイレが出来ない子もいると聞くし、気をつかってくれたんだろう。僕も洋式と和式があったら迷わず洋式を使うけど、和式が使えないわけではない。というか男なら和式で尿を出すくらい問題ないのだが…
でも、僕のことを気をつかってくれたことには感謝したい。
僕は、家政婦さんと別れて3階の真城さんの部屋に戻った。
僕が部屋に戻ると、そこには真城さんがベットの上で座っていた。でも、先ほど僕が出て行った時と違っていた。真城さんは服を着替えていた。
「それってパジャマ?」
と僕は真城さんの格好を見てそう問いかけた。だって、どう見てもパジャマなんだもん。
真城さんの格好というのが、クマのぬいぐるみパジャマを着ていたからだ。よく小さい子供とかが好き好んで着たりしてそうな可愛いものだ。それを普段学校では無愛想な真城さんが着ているのはギャップが強すぎる。
「これは、部屋着…」
と少し頬を赤く染めながらそう答える。
な、なんだこれは…可愛いぞ!
でも、なぜか僕の中では可愛いけど…ギャップによる笑いの方が強かった。
「そ、そうなんだ……ぷ、ぷぷ…」
と笑いが口から吹き出しそうになるのを手で押さえて我慢する。でも、真城さんには僕が吹きそうなほど笑っていることがバレてしまう。
「き、着替える!」
と僕に笑われたのが恥ずかしいのか顔を赤く染めながらそう言って脱ごうと前のチャックをおろし始める。
でも、それは僕にとってはとんでもなく困ることで…
「に、似合ってるから脱いじゃダメ~!!」
男の僕の前で肌を露出させようとする真城さんを強引に止める。
真城さんの両腕を掴んで脱げなくする。それでも笑われるのが嫌な真城さん強引に暴れて着替えようとする。だから、ダメなんだって!
無理やり着替えようとしていたためバランスを崩して後ろに倒れるようにベットに倒れてしまった。
僕は、そのせいで真城さんを押し倒すかのような体制になってしまう。
まずい…
僕と真城さんは目が合った状態で、時間が止まる。少しチャックを下ろしているのでそこから少し白い肌が見える。真城さんは僕の顔を見て頬を赤くして固まっていた。という僕も突然の出来事で固まって動けなかった。
すると、タイミングを見計らったかのように真城さんの部屋のドアにノックする者が訪れる。
僕と真城さんはその音を聞いて、そのままの状態で首を動かしてそのドアの方を見た。
「失礼します、麦茶をお持ちしまし…」
といって家政婦さんがお盆に麦茶の入ったコップ2つを乗っけて現れた。が、僕が真城さんを押し倒しているような体制を見て、驚いて、そしてニヤニヤしながら
「お邪魔しました~」
と言って出て行った。そう麦茶の入ったコップも置いて行かずに…
…って、ちょっと待てぇ!!!
家政婦さんが出て行った廊下では家政婦さんのテンションの高い声が響いていた…
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