「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

文字の大きさ
103 / 155

第103話 真城さんの兄登場!

しおりを挟む
コンコン
とドアを叩く音が聞こえてきた。そしてドアは開かれて男の人が入ってきた。
その男の人は部屋の中にいる僕たち2人がいることを確認すると僕の方に近づいてきた。

「こんにちは、みゆきの友達だよね? 僕は兄の智です。よろしくね」

と丸メガネをかけ、長身の男が真城さんの兄と名乗って入ってきた。
僕は突然の真城さんのお兄さんの登場でビックリしながらも立って挨拶を交わした。

「あ、はい、こちらこそよろしくお願いします!」

「よろしくね。えっと、名前を教えてもらってもいいかな?」

あ、忘れてた…
きょどりすぎて名前を言うのを忘れてしまうという失態を犯してしまったようだ。僕は、改めて自己紹介をする。

「花園みくりです」

「そうかみくりちゃんというのか」

「は、はい…」

顔が近づいてくる。真城さんのお兄さんは僕の顔をじっくり見て僕の顔を脳に覚えこませるかのように見ている。
僕は、その行為が嫌ですぐにお兄さんと距離をとった。なぜなら、顔を見られるという恥ずかしさと女装しているのがバレる恐れがあるからだ。それだけは避けなくてはいけない。
僕が距離をとったのがおかしいのか、お兄さんは驚いた顔をした。
しかし、僕の行動を見ていた真城さんが驚いた顔をしているお兄さんに向かってこう言った。

「女の子にそれをやったらダメだって前言ったじゃん!」

と怒って注意をする。
この発言でいつもやってしまっていることなんだということを僕は知った。

「そ、そうだったな… すまないついつい女の子に興味がないから顔を覚えようとするとこうやって顔のパーツを覚えてないとわからないんだ。ははは」

なんだろう。この発言からは変態な気配しかしない。というか女の子に興味がない…って?
きょとんとした顔をしてみているとこちらに気づいたようで教えてくれた。

「あぁ、女の子に興味がないんじゃなくて、僕は男が好きなんだよ」

とすがすがしい顔をで答えてくれた。ほんとやめてほしい。だって僕は男なんだから…

「そ、そうなんですか…」
とバレないように女の子っぽく答える。しかし、それでは意味がなかったようだ。

「うん、でもね君のことは少し気になるんだよね~。どうしてだろう、女の子がきになるなんて初めてだよ」

ゾクッ!
僕は背中に嫌な汗が流れる。エアコンも効いていた涼しいはずの部屋なのに背中が濡れる。
僕は、ゾットした顔をして立ち尽くしていると、なぜか真城さんも恐ろしいことを見てしまったような顔をしていた。もしかして、今の発言で僕が男だということに感づいたのではないかと思った…でも、そうではなかった。驚いたのはお兄さんのことのようだ。お兄さんの方を見ている。

「お、お兄ちゃんが女の子に目覚めた…そんなバカな…」

僕と真城さんは2人してお兄さんの発言に驚いしまっていた…
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...