「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第107話 理由

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僕は花瓶を持って教室に戻ってきた。あれから3分たった。
しかし、いまだに教室には真城さんしかいなかった。
てか、みんな来るの遅すぎだろ…
朝のホームルームが始まるまであと25分だ。
いつも10分前になるとぞろぞろとやってくるので、この時間では来る人もいないのだ。
こんな時間に来てるのは日直くらいだろう。まぁ、今日は日直じゃない真城がいるわけだが…
僕は持っていた花瓶を持って行く前の場所に戻して、自分の席に向かった。
さて…
僕は後ろに振り返って昨日の話をしようと考えた。ただただ暇だからだ。
僕は後ろの席に顔と体を向けた。
「そういえば、昨日はあの後どうだったの?」
「…どうとは?」
「ん~、なんだろわかんない」
「そ、そう…」
昨日のことを振ったが特に話題がなかった。
これでは全く暇つぶしになりそうもない。
仕方ないが、朝の様子がおかしかったことを聞いてみるか…
まだ朝なのだが、僕は聞くことにした。
「どうして朝はあんな様子だったの?」
「あ、あんな様子?」
「うん、あの~、僕が挨拶したら顔を背けたじゃない?」
「……」
「その理由が知りたくて」
「……」
だんまりである。何か聞いてはまずいことだったのかもしれない。

「言いたくなかったら言わなくていいよ」
と言ってみる。もし機嫌を損ねてしまったのならこれでどうにかなってほしいという願いを込めてみた。でも、なぜかこの発言を聞いて真城さんは話をしてもいいと言い始めたのだから不思議で仕方なかった。
そして、まず真城さんが言ったことは僕の中では衝撃だった。
その言葉は…
「私たち付き合ってるだよね」
これだ。この言葉だ。僕にはこれの意味がよくわからなかった。なぜだか1日経っただけで付き合っていることになってしまっていたのだ。ホント驚きである。

「だからちょっと恥ずかしくなって朝は顔を背けてしまったの…ごめんなさい」
「い、いいよそんなこと…それより…」
なぜ朝真城さんが顔を背けたのかという理由はわかった。
しかし、それよりもなぜ付き合っていることになっているのか、それがわからなかった。
ホント会話してるだけなのに次から次へと疑問が生まれては疲れる。
「ど、どうして僕たちが付き合ってることにな…」
と僕がしゃべっているとガラガラッと教室のドアが開く音がする。
なんとタイミングの悪い…
「お、はよ~」
そう言ってテンションの高いミサキが教室に入ってきた。今日は1人のようだ。
どうして1人なんだ? そう疑問に思ったが今は真城さんとの会話の途中だ。
僕はもう一度言おうと思って真城さんがいた方を見た。だが、そこにはもう真城さんの姿はなかった。
どこ行った!
すると真城さんはミサキの元に向かって行って何か話をしていた。
はぁ、僕と話すよりもミサキと話す方が好きみたいだ。
ちょっと残念。僕は、机に伏せて眠ることにした。 
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