114 / 155
第114話 転校生7
しおりを挟む
「……」
僕たち2人はリビングのソファーに向かい合う形で座っていた。
そこへ妹が両手に一つずつ手に持ってお茶を運んでくる。その途中喉が渇いたのか左に持っていたお茶を少し飲んでいた。そして僕たちの元に来た妹は左に持っていたお茶の入ったコップを秋の前に置いた。
「あれ? 僕の分は?」
というと妹はきょとんとした顔で「いるの?」と聞いてきて、渋々持ってきていたもう一つのお茶を僕の前においてくれた。別に新しいお茶を持ってきてくれたので良かったんだけど。
てか、これお前が口つけたやつじゃ…ドキドキ…
妹は僕の前にお茶を置いた後、また冷蔵庫の方に戻ってコップに自分用にお茶をついで戻ってくる。僕は目の前に置かれた妹が口をつけたお茶を見ながらドキドキしていた。しかし、妹は自分の分のお茶を持ってくると僕の隣ではなく秋の隣に座った。そしてその目は秋の方を見ていた。まるで恋でもしている乙女のような目をして…
僕は、自分が気にしていたことが馬鹿馬鹿しくなって、気にせず目の前のお茶に口をつけた。
うん、いつものお茶の味だ。
妹が口をつけただけで味が変わるわけもないのにそんなことを考えてしまっていた。
さて、本題に入らないと母さんが戻ってきてしまう。
僕は、机を挟んで座る秋の目を見る。秋もそれに気づいたらしく僕の目を見てきた。
「で、そろそろ質問の答えをしゃべってくれないか?」
秋は妹が持ってきてくれた冷たいお茶を飲んでまた机の上に置いた。
「そうだな。でも、俺じゃなくてみくり、お前の母さんに聞いた方がいいと思うけど?」
と秋は僕に話した。どうして母さんに聞いた方がいいんだ? と僕の頭の上にクエッションマークでも出ていたのか秋はそのまま理由も話してくれた。
「よく考えろよ。俺は男だぞ!」
そうだな。
「なら、女装してまで編入できたのは…」
と秋がそこまで話してくれて、バカな僕でもやっと理解できた。
そうだ、女子校に男が転校してくるなんて芸当ができるのは…僕の母さんくらいしかいない。
やっと理解できた僕を見てそれ以上先にことは言わなかった。
「理解できたようだな!」
「あぁ、理解できたけど、なんで秋はあの学校に編入してきたの? 高校に通ってたでしょ、そこはどうなったの?」
と僕は疑問に思ったことを聞きまくる。
「それも含めておまえの母さんに聞いてくれ」
秋はそういうと「帰るわ」と言ってカバンを持って玄関に歩いていく。
「もう帰るの~」と妹が秋に向かって残念そうに言ったが秋は「また来るから」と言って帰って行った。
僕は手を振りながら秋を見送った。
秋は、僕の家に来たが特に話さず帰って行ってしまった。もしかしたら、答えづらい事を聞いてしまっていたのかもしれない。僕はそれを含めて母さんの帰りを待った。
僕たち2人はリビングのソファーに向かい合う形で座っていた。
そこへ妹が両手に一つずつ手に持ってお茶を運んでくる。その途中喉が渇いたのか左に持っていたお茶を少し飲んでいた。そして僕たちの元に来た妹は左に持っていたお茶の入ったコップを秋の前に置いた。
「あれ? 僕の分は?」
というと妹はきょとんとした顔で「いるの?」と聞いてきて、渋々持ってきていたもう一つのお茶を僕の前においてくれた。別に新しいお茶を持ってきてくれたので良かったんだけど。
てか、これお前が口つけたやつじゃ…ドキドキ…
妹は僕の前にお茶を置いた後、また冷蔵庫の方に戻ってコップに自分用にお茶をついで戻ってくる。僕は目の前に置かれた妹が口をつけたお茶を見ながらドキドキしていた。しかし、妹は自分の分のお茶を持ってくると僕の隣ではなく秋の隣に座った。そしてその目は秋の方を見ていた。まるで恋でもしている乙女のような目をして…
僕は、自分が気にしていたことが馬鹿馬鹿しくなって、気にせず目の前のお茶に口をつけた。
うん、いつものお茶の味だ。
妹が口をつけただけで味が変わるわけもないのにそんなことを考えてしまっていた。
さて、本題に入らないと母さんが戻ってきてしまう。
僕は、机を挟んで座る秋の目を見る。秋もそれに気づいたらしく僕の目を見てきた。
「で、そろそろ質問の答えをしゃべってくれないか?」
秋は妹が持ってきてくれた冷たいお茶を飲んでまた机の上に置いた。
「そうだな。でも、俺じゃなくてみくり、お前の母さんに聞いた方がいいと思うけど?」
と秋は僕に話した。どうして母さんに聞いた方がいいんだ? と僕の頭の上にクエッションマークでも出ていたのか秋はそのまま理由も話してくれた。
「よく考えろよ。俺は男だぞ!」
そうだな。
「なら、女装してまで編入できたのは…」
と秋がそこまで話してくれて、バカな僕でもやっと理解できた。
そうだ、女子校に男が転校してくるなんて芸当ができるのは…僕の母さんくらいしかいない。
やっと理解できた僕を見てそれ以上先にことは言わなかった。
「理解できたようだな!」
「あぁ、理解できたけど、なんで秋はあの学校に編入してきたの? 高校に通ってたでしょ、そこはどうなったの?」
と僕は疑問に思ったことを聞きまくる。
「それも含めておまえの母さんに聞いてくれ」
秋はそういうと「帰るわ」と言ってカバンを持って玄関に歩いていく。
「もう帰るの~」と妹が秋に向かって残念そうに言ったが秋は「また来るから」と言って帰って行った。
僕は手を振りながら秋を見送った。
秋は、僕の家に来たが特に話さず帰って行ってしまった。もしかしたら、答えづらい事を聞いてしまっていたのかもしれない。僕はそれを含めて母さんの帰りを待った。
0
あなたにおすすめの小説
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる