「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第122話 堀田秋6

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次の日、僕は学校に着いた朝、秋と話をした。
昨日母さんから教えてもらって軽く理解できたけれど、疑問に思ったこともあったので詳しく聞くことにした。
「昨日母さんから聞いた」
僕がそう言うと秋は特にリアクションもしなかった。
「そうか」
この一言だった。本当なら一昨日のうちに聞いておく話だったので、秋も僕が母さんから事情を聞くことはわかっていたのだろう。僕はそのまま話を続けた。
「なぁそれでさ、気になったんだけど、お前はどうして退学になったんだ?」
と僕が聞くと
「ん? 聞かなかったのか?」
と首をかしげた。
僕はそれに応えるかのように首をすぼめた。すると秋は僕が教えてもらってないとわかると、あまり話したくはないようだったが話してくれた。
「…仕方ない。みくりお前にだけ教えてやるよ」
そう言って秋は自分に何があって退学したのか話してくれた。

「…喧嘩した」
秋は教えてやると言って口を開くとその言葉をだけしか言わない。
「……」
僕はその先に何か言ってくれるのを待った。しかし、それ以降何も喋らない。
「……? それだけか?」
僕は一向に秋がその先を話してくれないので、ついつい聞いてしまう。
「察してくれ」
と秋は言った。そして秋はフッと息を吐くとそれ以上何も言わなくなってしまった。

かっこいい言い方をしたがそれで納得するとでも思っているのだろうか…

僕はそれ以上のことを聞こうとをした。
その時、近くを通りかかった伊藤先生が絡んできた。
「何してるの男二人で、先生も混ぜてよ~」
教室に向かっていたであろう先生が僕たち二人を発見して話しかけてきた。
「二人で隠れて話してるってことは大事な話をしていたのかい」
「まぁ、そうですね」
先生の問いかけには僕が答えた。
「そうなの? 僕も混ぜてくれないと~」
朝から面倒な絡まれ方をされる。
「大丈夫です」
秋は絡んできた先生にそう言った。
そしてとどめに僕が
「大事な話は終わったので帰ってもらっていいですか」
というと先生は僕たちに冷たい扱いをされて急に嘘泣きを始めた。

ホント面倒だ…

すると、僕たちが先生を冷たく扱っているところでチャイムの音が鳴り始めた。
このチャイムは朝のホームルームの開始のチャイムだ。
まずい、このままでは遅刻になってしまう…
そう思った瞬間目の前に嘘泣きをしている先生がいた。

そういえば担任この人だ…

本当ならチャイムがなったと同時くらいに先生が教室に入ってくる。そのタイミングにいないとほぼ遅刻扱いになる。でも今目の前にその先生がいる。ということはまだ遅刻扱いになっていないことを意味していた。
僕と秋は顔を見合わせた。そして、先生をほって教室に帰ろうとした。
だが、嘘泣きをしていた先生は突然僕たちを見て笑ったと思うと、急に走り出した。
そして、僕たちに向かってこう言った。
「ははは、先生よりも後に来た生徒は遅刻にしてやる~」
そう言って僕たちを抜いていく。
それを見て僕は思った。

この先生大人げない!

僕と秋は先生の後を追って走り始めた。
教室までそれほど距離がないため、ちんたらしてたら先に教室に入られてしまう。
僕たちは廊下を全力疾走で走り始めた。

「「待て~~!!」」

僕たちは先生に並んだ。先生も僕たちが並んできたことで先生も全力疾走し始めた。

どこまで僕たちを遅刻扱いにさせたいんだこの人。

と思いながら、教室までの短い距離を三人は全力で走って行った…
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