「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第129話 追試を乗り越えろ3

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妹に説明を終えた後、妹と共にリビングに入った。そこには僕達よりも先に入った3人がリビングのソファーに座って待っていた。僕は秋の隣が空いていたのでそこに座った。ちょうど机を挟んで正面に真城さんが座っていた。

「真城さん、早速始めていいかな」
「うん、いいよ。何から勉強する?」
と真城さんは丁寧な口調で話してくれる。まるでお姉さんのような雰囲気を漂わせているみたいだ。
「えっと…これからお願い」
そう言って差し出したのは数学の教科書だ。僕が差し出したそれを見て真城さんは「わかった」と言って早速教え始めた。しかし、僕はそれを止めた。

「どうしたの?」
「出来れば前の時の範囲からちゃんと教えてくれると助かります」
と僕が言うと、真城さんも納得してくれた。そして、前のテストの範囲からちゃんと教え始めてくれる。

作戦通り…
と言うよりも前のテストの範囲を特に教えて欲しかったのだ。この勉強会だって(誰も勉強会とは言ってない)このために、頼んだようなものだから、そうでなくては困る。

「ここはね……こうやるの」
「うん」
「でね、ここが…こう」
「うん…」
「で……」
「ごめん、わかりません」
「え?」
「わかりません」
「どこが?」
「2問目から…」
「……」

数分の沈黙が過ぎただろうか。
隣ではわいわいと音が聞こえる。そうテレビからだ。誰かが勉強をしている僕の隣でテレビをみている不届きものがいる。

「2問目からやろっか」
「お願いします」
先程よりも丁寧に教えてくる。少しずつ問題が解けるようになってきた。この調子でいけば来週の追試までには間に合いそうだ。

だが、そんなに甘くはなかった…
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