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第139話 デート1
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ガタンゴトンッ
電車で揺られながら僕は目的地を目指していた。
その目的地は真城さんが待っている場所。その目的地に向かう電車に今僕は乗っていた。
目的地に着く頃には僕の顔に緊張の色が現れるようになっていた。さすがにデートと思うと緊張してしまう。当然、デートだと思っているのは僕だけだろうけど…
それでも女の子と2人で出かける機会など毛頭ない僕にはデートだと思ってもいいと思う。
そんなことを考えていると、目的地の駅に到着した。さて、楽しもう。そして楽しんでもらおう。
期待と不安と緊張が入り乱れながら僕は真城さんの待つ水族館へと向かった。
「おまたせ」
僕は駆け足で真城さんに駆け寄った。待ち合わせの場所にはすでに真城さんが待っていた。
「どうも」
真城さんはいつもと変わらないように見えつつも真城さんからも緊張の色が顔から見えていた。
それもそのはずだ。
ここは水族館入口。今日の僕は男の格好している。その意味が分かるだろうか。僕は名前を名乗らずに、この前水族館デートに成功した男であるナンパ男として出会っているのだ。
僕も思ったさ。まさかこっちの僕の方に連絡が来ると思っていなかった。連絡先は交換していた。女装している時の僕は真城さんとはSNSしか交換していない。だから連絡が来た時びっくりした。連絡先教えたっけと思ったが、一瞬でこの前教えたんだと言うことを思い出した。それでもビックリはした。返事を返している間はずっと指が震えていたことを今でも鮮明に覚えている。そしてその結果今こうして真城さんと水族館に行くことになった。
「では、行こうか」
と僕が提案すると真城さんはその提案を受け入れてくれた。
「そうですね」
いつも通りの真城さんの反応だった。
僕と真城さんは並んで水族館の中へと入っていった。
「……」
「……」
僕達は無言のまま水族館の中を歩いていた。話すことがない。と言うよりは2人とも純粋に水族館を楽しんでいた。そのため、無言になってしまっていた。これは困ったことだということに気がついた。これではデートでは……
と思い始めた時、横を歩く真城さんを見た。そこには普段見せない真城さんがそこに立っていた。学校にいる時よりもおめかしをしている…と僕は思う。もしかしたら普段見慣れない普段着姿にそう思ってしまっているのかもしれない。
なにか話さなくても隣を並んで歩いている、それだけで僕はいいと思ってしまった。
電車で揺られながら僕は目的地を目指していた。
その目的地は真城さんが待っている場所。その目的地に向かう電車に今僕は乗っていた。
目的地に着く頃には僕の顔に緊張の色が現れるようになっていた。さすがにデートと思うと緊張してしまう。当然、デートだと思っているのは僕だけだろうけど…
それでも女の子と2人で出かける機会など毛頭ない僕にはデートだと思ってもいいと思う。
そんなことを考えていると、目的地の駅に到着した。さて、楽しもう。そして楽しんでもらおう。
期待と不安と緊張が入り乱れながら僕は真城さんの待つ水族館へと向かった。
「おまたせ」
僕は駆け足で真城さんに駆け寄った。待ち合わせの場所にはすでに真城さんが待っていた。
「どうも」
真城さんはいつもと変わらないように見えつつも真城さんからも緊張の色が顔から見えていた。
それもそのはずだ。
ここは水族館入口。今日の僕は男の格好している。その意味が分かるだろうか。僕は名前を名乗らずに、この前水族館デートに成功した男であるナンパ男として出会っているのだ。
僕も思ったさ。まさかこっちの僕の方に連絡が来ると思っていなかった。連絡先は交換していた。女装している時の僕は真城さんとはSNSしか交換していない。だから連絡が来た時びっくりした。連絡先教えたっけと思ったが、一瞬でこの前教えたんだと言うことを思い出した。それでもビックリはした。返事を返している間はずっと指が震えていたことを今でも鮮明に覚えている。そしてその結果今こうして真城さんと水族館に行くことになった。
「では、行こうか」
と僕が提案すると真城さんはその提案を受け入れてくれた。
「そうですね」
いつも通りの真城さんの反応だった。
僕と真城さんは並んで水族館の中へと入っていった。
「……」
「……」
僕達は無言のまま水族館の中を歩いていた。話すことがない。と言うよりは2人とも純粋に水族館を楽しんでいた。そのため、無言になってしまっていた。これは困ったことだということに気がついた。これではデートでは……
と思い始めた時、横を歩く真城さんを見た。そこには普段見せない真城さんがそこに立っていた。学校にいる時よりもおめかしをしている…と僕は思う。もしかしたら普段見慣れない普段着姿にそう思ってしまっているのかもしれない。
なにか話さなくても隣を並んで歩いている、それだけで僕はいいと思ってしまった。
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