僕の兄は◯◯です。

山猫

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一章

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「俺は?俺は?」


「し◯かちゃん」


「え、何故にヒロイン?」


「なぁなぁ何故にし◯かちゃーん?」と正面で僕の肩を揺らす広太の手を「止めるザマス!」とはね除ける。


「ス◯夫ママ…!?」とオーバーリアクションを取る広太を低い位置から見つめて、ばーかと小さく笑った。


いつでもどこでも、頼んでもいないのに側にいて、支えてくれた明るい幼馴染み。


コイツが側に居るだけで何となく癒されてしまうのは、やはり自分でも知らぬ間に、心を許してしまっているから……なんだと思う。


こういう何気ないやりとりも好きだなーって思えるのは、きっとコイツだから。


「?……ちょっ、そんなに見つめんといて。惚れてまう!」


「ゴミ虫め」


「お前なんか俺に恨みでもあんの!?」


「いや…急に言いたくなって……は、恥ずかしい!」


「え? ゴミ虫の言葉のどこに恥じらい要素が?」


そんな軽口を叩きながら、その後の一日はいつも通りつつがなく終了した。


……あ、因みにチャーハンの味は良くも悪くもなく、むしろ無味だった、まる




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