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第2話 猫耳ちゃんを助けよう。
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私は首長竜の血を飲んで満足すると眠ってしまった。
目を覚ますと知らない天井だった。
何処かの洞窟かしら?
両端に巨大な柱が立てられており、二つの柱に挟まれて木の柵が設置されている。
洞窟の牢獄だ。
普通の村ではないと、ナビちゃんから聞いていたけど、どんな村なのかしら?
「ナビちゃん。聞こえている」
“聞こえております”
「もう説明してくれても良いわよね」
“この村は首狩り族の村です”
「私、殺されるの?」
“忍さんを殺せる奴などいません。そもそも首狩り族は勇者の首を狩る部族であり、周辺の部族を滅ぼし、その一族を奴隷にして売っている村です”
「村を滅ぼすの?」
“村の勇者を狩って、そこに住む住民を奴隷にします。滅ぼされた村の生き残りは身を隠して、隠れ里でこっそりと生きております”
「隠れ里に行っても意味がないというのは、そういう意味ね」
“入れてくれるかも判りませんし、隠れ里に入れたとしても出る事が出来ないでしょう。忍さんが大人しく隠れ里で生きて行くならべつです”
それは無理だ。
折角、異世界に来たのに一ヶ所でずっといるのは嫌だ。
で、首狩り族か。
私、奴隷にされちゃったのかしら?
“その通りです。この村に出入りする商人が安全に人の住む村まで運んでくれます”
「遠くの普通の村を目指した方が良かったわ」
“貧弱な忍さんが無事に森を抜けられると思いますか?”
「無理なの?」
“この首狩り族を避けるという事は、ミノタウロス、トロール、オーガの住む領域を通る事になります。仮に脱出できたとしてもオーク、コボルト、ゴブリンが待っています。一生苗床として幽閉される事を望みますか?”
「嫌よ。討伐すれば、良いじゃない」
“今の忍さんではゴブリンにも勝てません。自分のステータスを見て下さい”
そう言われてステータス画面を確認する。
おぉ、少し上がっていた。
1ヶ月ほど歩いた為か、HPなどが5ほど伸びており、他の数字も4か、3ほど上がっていた。
でも、ゴブリンの平均的なステータスは私の約5倍らしく、私では敵わない。
しかも一匹ではなく群れで襲ってくる。
捕獲した雌の獲物は漏れなく、巣穴に招かれる。
勇者がゴブリン討伐に来る事がなければ、私はずっとゴブリンの巣で住む事になる。
最悪の人生だ。
私は強くならなければならない。
でも、鍛えるか、魔物を倒してレベルを上げないとステータスは上がらない。
ゴブリンくらいは倒せるに強くならないといけない。
加護の効果で1年掛かる所を1ヶ月に短縮され、5歳並のステータスが6歳並に上昇した。
一年も鍛えれば、それなりのステータスになりそうだ。
“予想外の加護の効果です。ですが、怠惰に過ごすとわずかずつですが下がる事もあります”
「下がるの?」
“下がります。お気を付け下さい。魔物を倒せば経験値が入り、無条件でステータスが20%の上昇があります。こちらで得たステータスは下がりません”
「この20%の上昇と言うのが微妙だな。加護の力で100倍くらい上げても良いと思わない」
“八百万の神々に変な期待はしない方が良いです。忍さんのファンの願いは『異世界で幸多からんことを』と言う事です。ぶっちゃけた話、波瀾万丈の人生でも、平穏無事の人生でも、ここで地震が起きて土に埋もれて一生を終えても構わないのです”
「埋もれて一生を終えるのはダメでしょう」
“問題ありません。忍さんなら土に埋もれていても妄想で楽しい夢を見続ける事が出来ます。少なくともファンの方々はそう思うと神々は想像します。兎に角、寿命まで生きていれば、願いを叶えた事になるのです”
それは駄目でしょう。
私の加護は死ななければ良いというモノらしい。
八百万の神々に色々と突っ込みたい。
でも、ここに居ないのだ。
判った事は不死だけど寿命はある事だ。
「飯だ」
ナビちゃんと話していると、首狩り族の方が食事を持って来た。
マンガ肉と水が2セット?
マンガ肉は私と一緒に狩られて首長竜の肉っぽい。
お腹が減っている私の為におおめに持って来てくれたとは思えない。
後ろの毛皮の塊がもそっと動いた。
(「ご、は、ん」)
寝返りを打って這いずりながら食事に近付いて行く。
毛皮の置物ではなく、先輩だった。
良く見ると頭の上でピクピクと動くモノがあった。
おぉ、猫耳だ。
骨と皮しかないような腕が伸びるが、弱々しく這いずろうとする。
だが、体は一向に進む気配がない。
「ねぇ、ナビちゃん。この子がマンガ肉を食べられると思う?」
“衰弱した体で肉を食べれば、最悪は死に至る事もあります”
私は木の柵に手を掛けて大声を上げた。
『誰か。この子の食事に流動食を持って来て。お肉じゃ駄目よ』
何度が大声を張り上げるが、食事を持って来た奴が戻ってくる事はない。
猫耳の子はかなり弱っている。
衰弱死する。
私より小さい子が死んで行くのを見過ごせない。
木の柵くらい、一撃で壊せる力はないの?
“6歳程度の力しかない忍さんに出来る事はありません”
「ナビちゃん。この子が死にそうなのよ。放っておける訳がないでしょう。何か手はないの?」
“忍さん。諦めは肝心だと思います”
「そう言わずにナビちゃんも何か考えてよ。助ける方法は何もないの?」
“そりゃ、無い事もありません”
「何、どんな方向があるの?」
“あまりお薦めできません”
「ナビちゃんは私の案内役よね。この子を助ける方向を案内しなさい」
“その言い方は狡いです”
「命令します。教えなさい」
ナビちゃんの教えてくれた方法は簡単だった。
まず、マンガ肉を2セット完食する。
(「わ、た、し、の」)
猫耳ちゃんが凄く悲しそうな目で私を見た。
もう涙も出ないのか、瞳がウルウルするだけで罪悪感が半端ない。
こんなに美味しくない後ろめたい食事は初めてだ。
お水も2杯飲んでお腹一杯になると、陶器のお皿を割って、その破片を拾った。
破片を持った右手がプルプルと震える。
『男は見栄で、女は度胸よ』
私は目を閉じて左手のリストに破片で大きく傷付けた。
リストカットだ。
普通の人が遣れば、自殺行為の危険な技だ。
ナビちゃん曰く、神々の加護は攻撃に対して効果が発揮される。
私が私を傷付ける分には効果が現れない。
痛い、抉れた腕に痛みが走った。
涙目になりながら、その腕を猫耳ちゃんの口に近づけた。
スッポンの生血ならぬ乙女の生血だ。
流動食の代わりに生血を飲ませるとか、トンでもない発想だ。
〔良い子は真似をしないで下さい〕
私、小学5年生11歳。体重28kgとかなり小柄だ。
子役でもスタイルは気にする。
血液の量は体重の7~8%とナビちゃんが言う。
換算すると、1.96~2.24リットルだ。
約400mℓ、コップ2杯の血液の20%を失うと出血性ショックで死に近づく。
猫耳ちゃんが私のリストからゴクリ、ゴクリと生血を呑み込んでゆく。
うわぁ~~~、気が遠くなって行く。
さらに、500mℓペットボトルの血が失えば、意識を保つ事が出来なくなり、その倍の1ℓで絶命だ。
この状態に近づいた時点で加護が発動し、傷口が塞がり、失われた血液が再生される。
当然、後遺症も残らない。
神々の加護があるから出来る裏技だ。
しばらくして意識を取り戻した。
猫耳ちゃんが私の手首をずっと舐めていた。
生血の流動食を5日程続ける。
猫耳ちゃんが元気になった。
もちろん、私にも後遺症は残らなかった。
お肌もプリプリだ。
気分が悪いという事もない。
健康そのものなのだが、衰弱状態って何?
名前:佐々木 忍。
種族:人種。
職業:未定。
レベル1
HP:15⇒20⇒(衰弱)10
MP:8⇒11⇒(衰弱)7
SP:3⇒8⇒(衰弱)1
ごうげき:3⇒6⇒(衰弱)2
しゅび:2⇒7⇒(衰弱)1
まりょく:3⇒6⇒(衰弱)2
ちから:2⇒6⇒(衰弱)1
みのまもり:2⇒7⇒(衰弱)1
すばやさ:9⇒14⇒(衰弱)8
きようさ:9⇒13⇒(衰弱)8
みりょく:1⇒6⇒20
うん:5⇒5⇒4
特殊能力:八百万の神々の加護。
称号:転移者。神々に毛嫌いされし者。悪食。(新)獣人を救いし者。
スキル:理解、翻訳。(新)眷属召喚〔使用不可能状態〕。
目を覚ますと知らない天井だった。
何処かの洞窟かしら?
両端に巨大な柱が立てられており、二つの柱に挟まれて木の柵が設置されている。
洞窟の牢獄だ。
普通の村ではないと、ナビちゃんから聞いていたけど、どんな村なのかしら?
「ナビちゃん。聞こえている」
“聞こえております”
「もう説明してくれても良いわよね」
“この村は首狩り族の村です”
「私、殺されるの?」
“忍さんを殺せる奴などいません。そもそも首狩り族は勇者の首を狩る部族であり、周辺の部族を滅ぼし、その一族を奴隷にして売っている村です”
「村を滅ぼすの?」
“村の勇者を狩って、そこに住む住民を奴隷にします。滅ぼされた村の生き残りは身を隠して、隠れ里でこっそりと生きております”
「隠れ里に行っても意味がないというのは、そういう意味ね」
“入れてくれるかも判りませんし、隠れ里に入れたとしても出る事が出来ないでしょう。忍さんが大人しく隠れ里で生きて行くならべつです”
それは無理だ。
折角、異世界に来たのに一ヶ所でずっといるのは嫌だ。
で、首狩り族か。
私、奴隷にされちゃったのかしら?
“その通りです。この村に出入りする商人が安全に人の住む村まで運んでくれます”
「遠くの普通の村を目指した方が良かったわ」
“貧弱な忍さんが無事に森を抜けられると思いますか?”
「無理なの?」
“この首狩り族を避けるという事は、ミノタウロス、トロール、オーガの住む領域を通る事になります。仮に脱出できたとしてもオーク、コボルト、ゴブリンが待っています。一生苗床として幽閉される事を望みますか?”
「嫌よ。討伐すれば、良いじゃない」
“今の忍さんではゴブリンにも勝てません。自分のステータスを見て下さい”
そう言われてステータス画面を確認する。
おぉ、少し上がっていた。
1ヶ月ほど歩いた為か、HPなどが5ほど伸びており、他の数字も4か、3ほど上がっていた。
でも、ゴブリンの平均的なステータスは私の約5倍らしく、私では敵わない。
しかも一匹ではなく群れで襲ってくる。
捕獲した雌の獲物は漏れなく、巣穴に招かれる。
勇者がゴブリン討伐に来る事がなければ、私はずっとゴブリンの巣で住む事になる。
最悪の人生だ。
私は強くならなければならない。
でも、鍛えるか、魔物を倒してレベルを上げないとステータスは上がらない。
ゴブリンくらいは倒せるに強くならないといけない。
加護の効果で1年掛かる所を1ヶ月に短縮され、5歳並のステータスが6歳並に上昇した。
一年も鍛えれば、それなりのステータスになりそうだ。
“予想外の加護の効果です。ですが、怠惰に過ごすとわずかずつですが下がる事もあります”
「下がるの?」
“下がります。お気を付け下さい。魔物を倒せば経験値が入り、無条件でステータスが20%の上昇があります。こちらで得たステータスは下がりません”
「この20%の上昇と言うのが微妙だな。加護の力で100倍くらい上げても良いと思わない」
“八百万の神々に変な期待はしない方が良いです。忍さんのファンの願いは『異世界で幸多からんことを』と言う事です。ぶっちゃけた話、波瀾万丈の人生でも、平穏無事の人生でも、ここで地震が起きて土に埋もれて一生を終えても構わないのです”
「埋もれて一生を終えるのはダメでしょう」
“問題ありません。忍さんなら土に埋もれていても妄想で楽しい夢を見続ける事が出来ます。少なくともファンの方々はそう思うと神々は想像します。兎に角、寿命まで生きていれば、願いを叶えた事になるのです”
それは駄目でしょう。
私の加護は死ななければ良いというモノらしい。
八百万の神々に色々と突っ込みたい。
でも、ここに居ないのだ。
判った事は不死だけど寿命はある事だ。
「飯だ」
ナビちゃんと話していると、首狩り族の方が食事を持って来た。
マンガ肉と水が2セット?
マンガ肉は私と一緒に狩られて首長竜の肉っぽい。
お腹が減っている私の為におおめに持って来てくれたとは思えない。
後ろの毛皮の塊がもそっと動いた。
(「ご、は、ん」)
寝返りを打って這いずりながら食事に近付いて行く。
毛皮の置物ではなく、先輩だった。
良く見ると頭の上でピクピクと動くモノがあった。
おぉ、猫耳だ。
骨と皮しかないような腕が伸びるが、弱々しく這いずろうとする。
だが、体は一向に進む気配がない。
「ねぇ、ナビちゃん。この子がマンガ肉を食べられると思う?」
“衰弱した体で肉を食べれば、最悪は死に至る事もあります”
私は木の柵に手を掛けて大声を上げた。
『誰か。この子の食事に流動食を持って来て。お肉じゃ駄目よ』
何度が大声を張り上げるが、食事を持って来た奴が戻ってくる事はない。
猫耳の子はかなり弱っている。
衰弱死する。
私より小さい子が死んで行くのを見過ごせない。
木の柵くらい、一撃で壊せる力はないの?
“6歳程度の力しかない忍さんに出来る事はありません”
「ナビちゃん。この子が死にそうなのよ。放っておける訳がないでしょう。何か手はないの?」
“忍さん。諦めは肝心だと思います”
「そう言わずにナビちゃんも何か考えてよ。助ける方法は何もないの?」
“そりゃ、無い事もありません”
「何、どんな方向があるの?」
“あまりお薦めできません”
「ナビちゃんは私の案内役よね。この子を助ける方向を案内しなさい」
“その言い方は狡いです”
「命令します。教えなさい」
ナビちゃんの教えてくれた方法は簡単だった。
まず、マンガ肉を2セット完食する。
(「わ、た、し、の」)
猫耳ちゃんが凄く悲しそうな目で私を見た。
もう涙も出ないのか、瞳がウルウルするだけで罪悪感が半端ない。
こんなに美味しくない後ろめたい食事は初めてだ。
お水も2杯飲んでお腹一杯になると、陶器のお皿を割って、その破片を拾った。
破片を持った右手がプルプルと震える。
『男は見栄で、女は度胸よ』
私は目を閉じて左手のリストに破片で大きく傷付けた。
リストカットだ。
普通の人が遣れば、自殺行為の危険な技だ。
ナビちゃん曰く、神々の加護は攻撃に対して効果が発揮される。
私が私を傷付ける分には効果が現れない。
痛い、抉れた腕に痛みが走った。
涙目になりながら、その腕を猫耳ちゃんの口に近づけた。
スッポンの生血ならぬ乙女の生血だ。
流動食の代わりに生血を飲ませるとか、トンでもない発想だ。
〔良い子は真似をしないで下さい〕
私、小学5年生11歳。体重28kgとかなり小柄だ。
子役でもスタイルは気にする。
血液の量は体重の7~8%とナビちゃんが言う。
換算すると、1.96~2.24リットルだ。
約400mℓ、コップ2杯の血液の20%を失うと出血性ショックで死に近づく。
猫耳ちゃんが私のリストからゴクリ、ゴクリと生血を呑み込んでゆく。
うわぁ~~~、気が遠くなって行く。
さらに、500mℓペットボトルの血が失えば、意識を保つ事が出来なくなり、その倍の1ℓで絶命だ。
この状態に近づいた時点で加護が発動し、傷口が塞がり、失われた血液が再生される。
当然、後遺症も残らない。
神々の加護があるから出来る裏技だ。
しばらくして意識を取り戻した。
猫耳ちゃんが私の手首をずっと舐めていた。
生血の流動食を5日程続ける。
猫耳ちゃんが元気になった。
もちろん、私にも後遺症は残らなかった。
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まりょく:3⇒6⇒(衰弱)2
ちから:2⇒6⇒(衰弱)1
みのまもり:2⇒7⇒(衰弱)1
すばやさ:9⇒14⇒(衰弱)8
きようさ:9⇒13⇒(衰弱)8
みりょく:1⇒6⇒20
うん:5⇒5⇒4
特殊能力:八百万の神々の加護。
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