24 / 34
23.ジュリのお手軽な四次元魔法。
しおりを挟む
赤茶けた荒れ果てた荒野が教会の裏に広がる。
森の木を切り、雪が降って積もる。
そして、雪が解けると土を流して、この赤茶けた大地が顔を出したそうだ。
その上に城壁町は建設された。
農家は土が流れないように工夫しており、放置すると赤茶けた大地が顔を出すらしい。
大地の色は家々の壁の色とよく似ていた。
イリエに町を案内された時に気が付いたのだが、西側は城壁まで家々が軒を連ねるのに対して、東側は閑散としていた。
大広場まで坂を上がるとそれがよく判った。
「どうして東側は家が少ないの?」
「井戸があるのが大通りの近くあるか、じゃなく。あるからです」
「あのね。あのね。井戸は凄く深くのぉ」
「水を取るのが大変なのぉ」
子供らは井戸から水を取る真似をしながら水汲みの大変さを私に伝えようとしていた。
緩やかに東から西に下っている。
水の魔法が使える貴族や深い井戸を掘れる大店しか東側に家を持たない。
下った貧困層は少しでも井戸の近い場所に集まり、城壁に近い教会付近は閑散としていた。
「運ぶが大変」
「一杯頑張るのぉ」
「お仕事」
「頑張る」
小さな子が水運びで頑張ると自慢した。
水運びは重労働だ。
このジュリに任せなさい。
地面に手を付けると一気に深度400mはある円柱の井戸を掘った。
ジョロジョロという音が聞こえる。
中が暗い。
光の精霊を呼んで井戸の底に降りて貰う。
地下水が流れ込んでいた。
すぐに水が貯まり、20mくらいで止まった。
こりゃ、普通の手押しポンプではくみ上げられない。
頭の中で設計図を描いて、壁に沿って一気に魔力を流し、土の魔法で造り出す。
ジャジャァ~~ン。
深井戸用手押しポンプの完成だ。
浅井戸と深井戸の弁の位置が地上か、地下かの違いだ。
長く伸びた井戸筒の先に弁を設置する事で10mの壁を越える事ができる。
正にコロンブスの卵だ。
取っ手を動かすと水が出てくるので子供らがはしゃいで水を交代で出し合った。
シスターシミナはまるで魔法を見ているように驚いている。
その魔法で造りました。
はしゃいで水を被って喜んでいるけど、その水がかなり冷たいよ。
風邪を引く。
私は薪を取り出して、焚き火を作っておく事にした。
リリーが『深井戸用手押しポンプ』に興味を持って聞いてくる。
「どういう原理なの?」
「タダの手押しポンプよ」
「教えなさい・・・・・・・・・・・・じゃなく。教えて下さい。ご主人様」
私は簡単な浅井戸ポンプの設計図を書いて見せた。
リリーの目がキラキラだ。
真空とかと理解していると思えないが、ともかく形は理解できたようだ。
「水が漏れない道具ならいいのね」
「そうね。私が作ったのは、この部分を筒の下に添えただけ」
「簡単そうに言うけど難しくない」
「魔法で造る分には難しくないわよ。でも、職人に造らせるとなると、こっちのポンプじゃないと難しいと思うわ」
休憩を貰ったリリーがそのまま何処かに消えて行った。
さて、本題だ。
子供らと畑を作る約束をした。
10m四方に魔力を流し、土の魔法で一気に開墾だ。
ジャジャァ~~ン。
もう良いって?
深度3mくらいまで砂層に変えて整地の完成だ
その上に森で回収した土を乗せる。
黒々した土が流れないように柵で覆ってある。
子供らには土を山の帯状をいくつも作って貰い、その上に種を植えて行く。
シスターシミナが聞いて来た。
「ジュリさん。魔法でやった方が早くありませんか?」
「全部やったら、子供らのする事がないじゃない。泥んこ遊びはみんな好きでしょう」
「ありがとうございます」
「イリエ。子供らがはしゃぎ過ぎて仕事をしなくならないように指導してよ」
「何で俺だけ」
「私も手伝うよ」
「うぬ」
イリエ達が私の言った通りに土を盛って山を作っていった。
最初は野菜の種から試そう。
種を解析すると、何科のどんな種かは判るのだが形や味は判らない。
家庭菜園で試すのもありだ。
今回は小松菜、キャベツ、白菜、トマトだ。
子供が泥んこ遊びをやっている間に井戸の隣に露天風呂を造っておく。
手押しポンプで自分達でも風呂を焚ける仕様だが、今回は魔法でお湯を満たす。
入り口には屋根付きの脱衣所を併設だ。
私と同じ迷彩柄の男の子は浴衣、女の子はワンピースを名札の付いた籠に入れておく。
最後に裸足の子供らに靴を用意した。
裏戸を開けて、子供らに声を掛ける。
「種捲きが終わったら、順番に入って行って」
「わぁ、何これ?」
「お風呂だよ」
「おっきい」
シスターシミナに声を掛けて、子供らの服を脱がせて泥を落とさせてから風呂に入れて行くようにお願いした。
手伝っていなかったリリーが帰ってくると、お風呂を見て突撃だ。
ソリンも脱がされた。
泥んこになったイリエとヨヌツには特製の水桶とタオルを渡して裏戸を閉めた。
男子禁制だ。
ちっちゃい子はギリギリOKだよ。
男女別浴という風習もないのでイリエが裏戸をバンバンと叩いて五月蠅かった。
「どうしても入りたかったら、私らが終わった後で入りなさい」
「お前の裸なんて見たくない。俺は気にしないから一緒に入れろ」
「ソリンとリリーは女の子よ」
湯船に浸かると良い気分だ。
胸の膨らみが豊かなのはシスターシミナの胸が浮いている。
ソリンがふっくらと大きくなっている程度で、リリーはぺったんこだ。
「あんたに言われたくないわ・・・・・・・・・・・・じゃなくて、ご主人様に敵いません」
敵うも何も、私はお腹がぽっこりの幼児体型だよ。
ソリンに胸がもう少しあれば、「良いではないか、良いではないか」と胸を揉んで、からかって遊ぶのだが、このメンバーでは楽しみがない。
シスターシミナに石鹸で背中を流して貰った。
脱衣所を開けると私が言う。
「私からのプレゼントだよ。字が読めない者はシスターシミナに読んで貰って」
「ジュリ、ありがとう」
「皆でありがとうございますと言いましょう」
『ありがとうございます』
中々に良い気分だ。
記念に柿の種を植えて、皆で円になってお祈りをする。
「早く芽を出せ、カキの種。出さねばはさみで、ほじくるぞ」
皆で歌った後はお昼寝だ。
柿の種は翌日に芽が出たので唄を変えた。
「早く実がなれ、カキの木よ。ならねばはさみで、ちょん切るぞ」
こうして何日も何日も子供達と歌った。
そして、そして、長い長い歳月が流れ、柿の種に実がなったとさ。
めでたし、めでたし。
「めでたしじゃないわよ」
「リリー。何を怒っているの?」
「可笑しいでしょう」
「何が可笑しいの?」
桃栗三年、柿八年、梅は酸い酸い十三年、梨はゆるゆる十五年、柚子の大馬鹿十八年、蜜柑のまぬけは二十年と言われる。
私は甘い蜜柑を食べていた。
「たった一月で蜜柑が実になるのよ。可笑しいでしょう」
「美味しいよ」
「うん、美味しい」
「甘い」
子供達は素直だ。
リリーはちょっと頭が固い。
私だって自重した。
一晩で柿の木がなったら可笑しいと思って10日ほど緩めの成長に加減した。
蜜柑に至っては1月も掛けた。
毎日、1本ずつ増やしていったので、桃、りんご、ぶどうなどの果実の実が沢山なっている。
「道具屋の爺さんが『魔女の森』って命名したわ」
「攻めて薬師の森って呼んで欲しかった」
「ご主人様は『聖樹の薬師様』と呼ばれています」
「聖樹ね」
教会の横に立っていた楠の木があった。
教会と同じくらいの高さだった木が畑と果実園の影響を受けて、二倍くらいの大きさに成長していた。
この辺りの人は私も見ると頭を下げるか、祈るようになっていた。
「それは教会が配っているポーションが原因だろう」
「タダの劣化ポーションよ」
「風邪くらいなら一発で治る。皆、喜んでいるぞ」
回復ポーション(小)擬きだ。
家庭菜園で作った薬草に魔力を込めて練り上げると、飲み薬が完成する。
魔力循環を覚えた子供らに『なんちゃってポーション』の作り方を教えた。
魔力を通す事で薬草の効果を数倍高める事ができる。
森の魔素を含む薬草を使えば、回復ポーション(小)も作れる。
これは庭の薬草なので効果は低めだ。
冒険者がポーション代わりに寄付をして持って帰る。
銅貨10枚で1本は安すぎたか?
これでもかなり暴利だ。
「10本に1本はジュリ様が作った奴があります。彼らは当りポーションと呼んでいます」
「お手本に作った奴ね」
「作った奴ね。じゃなくて、ご主人様。気が付いて下さい。本物を一本買うのも、この擬き10本を買うのも同じ値段だという事です」
回復ポーション(小)擬きなのに、回復ポーション(小)並に回復する。
手軽な回復だ。
簡単な回復ならこれで十分と思われているらしい。
偶に効果の良いが混じってお得が半端ないと言う。
知らないよ。
容器も安い。
ガラスじゃなく、子供が作った磁器だ。
窯で焼いた物と子供が土の魔法で造った物が混在する。
子供達の職業訓練だ。
最後の硬化が出来ないので私が仕上げをしているが、毎日のように木の周りで輪になって魔力循環の訓練を続けているので魔法が使える子供が増えている。
「私もまだ出来ていないのに・・・・・・・・・・・・」
魔法が使えるようになった子供らをリリーが凄く羨ましそうな顔で睨む。
子供は習得が早かった。
悔しいとリリーの顔に出ている。
平和だね。
私は甘い蜜柑を食べながら出来た果実に満足していた。
森の木を切り、雪が降って積もる。
そして、雪が解けると土を流して、この赤茶けた大地が顔を出したそうだ。
その上に城壁町は建設された。
農家は土が流れないように工夫しており、放置すると赤茶けた大地が顔を出すらしい。
大地の色は家々の壁の色とよく似ていた。
イリエに町を案内された時に気が付いたのだが、西側は城壁まで家々が軒を連ねるのに対して、東側は閑散としていた。
大広場まで坂を上がるとそれがよく判った。
「どうして東側は家が少ないの?」
「井戸があるのが大通りの近くあるか、じゃなく。あるからです」
「あのね。あのね。井戸は凄く深くのぉ」
「水を取るのが大変なのぉ」
子供らは井戸から水を取る真似をしながら水汲みの大変さを私に伝えようとしていた。
緩やかに東から西に下っている。
水の魔法が使える貴族や深い井戸を掘れる大店しか東側に家を持たない。
下った貧困層は少しでも井戸の近い場所に集まり、城壁に近い教会付近は閑散としていた。
「運ぶが大変」
「一杯頑張るのぉ」
「お仕事」
「頑張る」
小さな子が水運びで頑張ると自慢した。
水運びは重労働だ。
このジュリに任せなさい。
地面に手を付けると一気に深度400mはある円柱の井戸を掘った。
ジョロジョロという音が聞こえる。
中が暗い。
光の精霊を呼んで井戸の底に降りて貰う。
地下水が流れ込んでいた。
すぐに水が貯まり、20mくらいで止まった。
こりゃ、普通の手押しポンプではくみ上げられない。
頭の中で設計図を描いて、壁に沿って一気に魔力を流し、土の魔法で造り出す。
ジャジャァ~~ン。
深井戸用手押しポンプの完成だ。
浅井戸と深井戸の弁の位置が地上か、地下かの違いだ。
長く伸びた井戸筒の先に弁を設置する事で10mの壁を越える事ができる。
正にコロンブスの卵だ。
取っ手を動かすと水が出てくるので子供らがはしゃいで水を交代で出し合った。
シスターシミナはまるで魔法を見ているように驚いている。
その魔法で造りました。
はしゃいで水を被って喜んでいるけど、その水がかなり冷たいよ。
風邪を引く。
私は薪を取り出して、焚き火を作っておく事にした。
リリーが『深井戸用手押しポンプ』に興味を持って聞いてくる。
「どういう原理なの?」
「タダの手押しポンプよ」
「教えなさい・・・・・・・・・・・・じゃなく。教えて下さい。ご主人様」
私は簡単な浅井戸ポンプの設計図を書いて見せた。
リリーの目がキラキラだ。
真空とかと理解していると思えないが、ともかく形は理解できたようだ。
「水が漏れない道具ならいいのね」
「そうね。私が作ったのは、この部分を筒の下に添えただけ」
「簡単そうに言うけど難しくない」
「魔法で造る分には難しくないわよ。でも、職人に造らせるとなると、こっちのポンプじゃないと難しいと思うわ」
休憩を貰ったリリーがそのまま何処かに消えて行った。
さて、本題だ。
子供らと畑を作る約束をした。
10m四方に魔力を流し、土の魔法で一気に開墾だ。
ジャジャァ~~ン。
もう良いって?
深度3mくらいまで砂層に変えて整地の完成だ
その上に森で回収した土を乗せる。
黒々した土が流れないように柵で覆ってある。
子供らには土を山の帯状をいくつも作って貰い、その上に種を植えて行く。
シスターシミナが聞いて来た。
「ジュリさん。魔法でやった方が早くありませんか?」
「全部やったら、子供らのする事がないじゃない。泥んこ遊びはみんな好きでしょう」
「ありがとうございます」
「イリエ。子供らがはしゃぎ過ぎて仕事をしなくならないように指導してよ」
「何で俺だけ」
「私も手伝うよ」
「うぬ」
イリエ達が私の言った通りに土を盛って山を作っていった。
最初は野菜の種から試そう。
種を解析すると、何科のどんな種かは判るのだが形や味は判らない。
家庭菜園で試すのもありだ。
今回は小松菜、キャベツ、白菜、トマトだ。
子供が泥んこ遊びをやっている間に井戸の隣に露天風呂を造っておく。
手押しポンプで自分達でも風呂を焚ける仕様だが、今回は魔法でお湯を満たす。
入り口には屋根付きの脱衣所を併設だ。
私と同じ迷彩柄の男の子は浴衣、女の子はワンピースを名札の付いた籠に入れておく。
最後に裸足の子供らに靴を用意した。
裏戸を開けて、子供らに声を掛ける。
「種捲きが終わったら、順番に入って行って」
「わぁ、何これ?」
「お風呂だよ」
「おっきい」
シスターシミナに声を掛けて、子供らの服を脱がせて泥を落とさせてから風呂に入れて行くようにお願いした。
手伝っていなかったリリーが帰ってくると、お風呂を見て突撃だ。
ソリンも脱がされた。
泥んこになったイリエとヨヌツには特製の水桶とタオルを渡して裏戸を閉めた。
男子禁制だ。
ちっちゃい子はギリギリOKだよ。
男女別浴という風習もないのでイリエが裏戸をバンバンと叩いて五月蠅かった。
「どうしても入りたかったら、私らが終わった後で入りなさい」
「お前の裸なんて見たくない。俺は気にしないから一緒に入れろ」
「ソリンとリリーは女の子よ」
湯船に浸かると良い気分だ。
胸の膨らみが豊かなのはシスターシミナの胸が浮いている。
ソリンがふっくらと大きくなっている程度で、リリーはぺったんこだ。
「あんたに言われたくないわ・・・・・・・・・・・・じゃなくて、ご主人様に敵いません」
敵うも何も、私はお腹がぽっこりの幼児体型だよ。
ソリンに胸がもう少しあれば、「良いではないか、良いではないか」と胸を揉んで、からかって遊ぶのだが、このメンバーでは楽しみがない。
シスターシミナに石鹸で背中を流して貰った。
脱衣所を開けると私が言う。
「私からのプレゼントだよ。字が読めない者はシスターシミナに読んで貰って」
「ジュリ、ありがとう」
「皆でありがとうございますと言いましょう」
『ありがとうございます』
中々に良い気分だ。
記念に柿の種を植えて、皆で円になってお祈りをする。
「早く芽を出せ、カキの種。出さねばはさみで、ほじくるぞ」
皆で歌った後はお昼寝だ。
柿の種は翌日に芽が出たので唄を変えた。
「早く実がなれ、カキの木よ。ならねばはさみで、ちょん切るぞ」
こうして何日も何日も子供達と歌った。
そして、そして、長い長い歳月が流れ、柿の種に実がなったとさ。
めでたし、めでたし。
「めでたしじゃないわよ」
「リリー。何を怒っているの?」
「可笑しいでしょう」
「何が可笑しいの?」
桃栗三年、柿八年、梅は酸い酸い十三年、梨はゆるゆる十五年、柚子の大馬鹿十八年、蜜柑のまぬけは二十年と言われる。
私は甘い蜜柑を食べていた。
「たった一月で蜜柑が実になるのよ。可笑しいでしょう」
「美味しいよ」
「うん、美味しい」
「甘い」
子供達は素直だ。
リリーはちょっと頭が固い。
私だって自重した。
一晩で柿の木がなったら可笑しいと思って10日ほど緩めの成長に加減した。
蜜柑に至っては1月も掛けた。
毎日、1本ずつ増やしていったので、桃、りんご、ぶどうなどの果実の実が沢山なっている。
「道具屋の爺さんが『魔女の森』って命名したわ」
「攻めて薬師の森って呼んで欲しかった」
「ご主人様は『聖樹の薬師様』と呼ばれています」
「聖樹ね」
教会の横に立っていた楠の木があった。
教会と同じくらいの高さだった木が畑と果実園の影響を受けて、二倍くらいの大きさに成長していた。
この辺りの人は私も見ると頭を下げるか、祈るようになっていた。
「それは教会が配っているポーションが原因だろう」
「タダの劣化ポーションよ」
「風邪くらいなら一発で治る。皆、喜んでいるぞ」
回復ポーション(小)擬きだ。
家庭菜園で作った薬草に魔力を込めて練り上げると、飲み薬が完成する。
魔力循環を覚えた子供らに『なんちゃってポーション』の作り方を教えた。
魔力を通す事で薬草の効果を数倍高める事ができる。
森の魔素を含む薬草を使えば、回復ポーション(小)も作れる。
これは庭の薬草なので効果は低めだ。
冒険者がポーション代わりに寄付をして持って帰る。
銅貨10枚で1本は安すぎたか?
これでもかなり暴利だ。
「10本に1本はジュリ様が作った奴があります。彼らは当りポーションと呼んでいます」
「お手本に作った奴ね」
「作った奴ね。じゃなくて、ご主人様。気が付いて下さい。本物を一本買うのも、この擬き10本を買うのも同じ値段だという事です」
回復ポーション(小)擬きなのに、回復ポーション(小)並に回復する。
手軽な回復だ。
簡単な回復ならこれで十分と思われているらしい。
偶に効果の良いが混じってお得が半端ないと言う。
知らないよ。
容器も安い。
ガラスじゃなく、子供が作った磁器だ。
窯で焼いた物と子供が土の魔法で造った物が混在する。
子供達の職業訓練だ。
最後の硬化が出来ないので私が仕上げをしているが、毎日のように木の周りで輪になって魔力循環の訓練を続けているので魔法が使える子供が増えている。
「私もまだ出来ていないのに・・・・・・・・・・・・」
魔法が使えるようになった子供らをリリーが凄く羨ましそうな顔で睨む。
子供は習得が早かった。
悔しいとリリーの顔に出ている。
平和だね。
私は甘い蜜柑を食べながら出来た果実に満足していた。
10
あなたにおすすめの小説
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる