かみたま降臨 -神様の卵が降臨、生後30分で侯爵家を追放で生命の危機とか、酷いじゃないですか?-

牛一/冬星明

文字の大きさ
31 / 34

30.飛べないワイバーンはただの豚。

しおりを挟む
ぶおぉ、ぶおぉ、ぶおぉと後続の魔物らがワイバーンの死体を見て回れ右をして逃げ出して行く。
スタンピードの危機は去った。

「やったぞ。俺達の勝ちだ」

イリエは歓喜の声を上げた。
一緒に声を掛ける子供らも居れば、ソリンのようにその場にぺたりと座り込む者もいた。
三人の眷属守護が|狂戦士バーサーカーから解放されて、その場に倒れた。
死ぬような事はないがしばらく動けない。
ヨヌツとリリーは倒されたワイバーンに寄って、集まって来た騎士らと何かを話している。
そして、アーイシャとその周辺の護衛が東の空を見て震えていた。

「魔物はどうなったか?」
「討伐が終わりました」
「そのような馬鹿な事があるか?」
「事実でございます。年行かぬ子供らは撃退しました」
「黙れ。夢でも見たか」

何やら門の方が慌ただしくなって来た。
ウェアン駐留軍のご登場だ。

「どこだ、魔物大軍はどこだ?」
「あちらに逃げております」
「門の兵長をしております。ダライアスと申します」
「詳しく話せ」
「まず、魔物本隊はこの城壁町を避けるように森の方へ進路を変えました」
「まことか!」
「この城壁町に迫っていた魔物らも、ワイバーンを見て逃げて行きました」
「わ、ワイバーンだと」
「あちらに」

ダライアスが東の方を指差すと、駐留軍の隊長の目にワイバーンとアーイシャの姿が映ったようだ。
凄く慌てて近づいてくると下馬すると跪いた。

「アーイシャ様。遅れて申し訳ございません」
「別に遅れた訳ではないですよ。私は別件で来た。偶然にワイバーンの襲撃に出会っただけです」
「襲撃ですか?」
「この聖樹の薬師がすべて倒してしまいました」
「ははは、アーイシャ様もご冗談を言われるようになられましたか」

ワイバーンが幼女に倒されたと信じられる訳がない。
それが普通だろう。
アーイシャは最後の一匹を倒す瞬間をはっきりと見ているので疑う余地がないだけだ。
そして、それを追求する時間がなかった。
アーイシャの力強い言葉で隊長に命令した。

「これから訪れる厄災に備えよ。直ちに住民を役所の地下の避難壕に避難させよ」
「厄災とは?」
「見えぬか。アレだ」

アーイシャが指差した先に白い悪魔が映っていた。
黒かった粒が近づいてくると鱗の輝きで白く見え、白い悪魔の軍団となっていた。
もうウェアン住民を皆殺しにする死神だ。
駐留隊長はあんぐりと口を開けた儘で固まっていた。

「ワイバーン500匹。貴方ならどうやって討伐できますか?」
「ど、ど、どう・・・・・・・・・・・・あ、アーイシャ様。お逃げ下さい」
「聖女が逃げ出してはもうお家再興の道も無くなります。そうかと言って戦って勝てるなど思えません。」
「アーイシャ様」
「住民の避難を確認すれば、すぐに逃げます」
「危険でございます」
「私を助けたいならば、急ぎなさい」
「判りました」

ウェアン駐留軍が回れ右をして住民の避難が始まる。
聖女アーイシャは殿しんがりを引き受けるつもりだ。
他の者も白い悪魔に気が付いたみたいだ。

さて、仲間意識が強いワイバーンは復讐に燃えている。
見逃してくれるだろうか?
近所のおばさんらを見捨てるほど、子供らにはズル賢いクレバーさがない。
私と一緒に逃げてくれるだろうか?
無理だろうな。

「なぁ、ジュリ。俺でもワイバーンに勝てるか?」
「すべての攻撃を躱し、接近した時に首か、胸を貫けば、倒せないことはないけど・・・・・・・・・・・・お薦めしないわ。殺されに行くようなモノね」
「倒せるんだな」

イリエで舌をぺろりと出して唇を舐めた。
ですよね。
次はヨヌツだ。

「大盾で受けても大丈夫ですか?」
「その盾ならブレスは防げるでしょうけど、あの爪は防げないわ。方向をズラせば、3回くらいは持つと思うわ」
「3回ですか」
「正面から受けては駄目よ。ブレスを吐きそうなら口を叩き付けてやりなさい。自分のブレスで自滅するわ」
「判りました。やってみましょう」

ブレス出す時に口を閉じさせれば、逆流した炎が肺を焼いて絶命する事がある。
投げ槍やバリスタが偶然に当たった時に起きる奇跡的な技だ。
ソリンも杖を持ち直した。
貴方まで戦う気なのぉ?

「私は何もできないから回復にシスターシミナと一緒に回復で頑張る」

ソリンらしい。
シスターシミナは戦いで怪我をした冒険者に回復魔法を掛けていた。
リリーは逃げたそうだ。
戦う気になった皆を説得して逃げようと言っている。
気が合うのはリリーだけだ。

「ジュリ。私達の魔法でも通じますか?」
「貴方達は皆と一緒に逃げなさい」
「やぁ、一緒に戦う」
「ジュリを守る」
「ジュリと一緒」
「ワイバーンに魔力を通したいなら、魔力をギリギリまで圧縮して使いなさい。それでワイバーンの鱗も貫けるわ」
「判った」「判った」「判った」「判った」

子供達の笑顔が眩しい。
私の可愛いもふもふ達を力の限り守ろう。
もう全部出し切って上げる。
倒すだけ倒して、最後は自爆魔法で半分を道連れにしてやる。
それで皆が殺されるのを見なくて済むわ。

「みんな、一緒に協力するのよ」
「あ~~~い」、「あ~~~い」
「やるぞ」
「力を合わせるぞ」
「おう」、「おぅ」

一緒に・・・・・・・・・・・・合わせ技か。
あっ、それだ!
科学とエセ魔法の合体技があった。
あれよ。

『化学反応とエセ爆裂業火エクスプロージョン

圧倒的な火力を求めた変態魔導師の技があったわ。
初級の魔法使いだけでも使える『エセ爆裂業火エクスプロージョン』だ。
学会では馬鹿にされた。
本物の火の最上級魔法『爆裂業火エクスプロージョン』を撃てる魔導師を10人集める方が手間も掛からない。
100人の初級魔法使いを使った自爆魔法だ。
準備に手間を掛かる上に爆発に巻き込まれて死人を作る。
使い勝手が悪くて学会では評価されなかった。
悲劇の変態魔導師。
時間と世界を変えて、私が評価して上げるわ。

「アーイシャ。バリスタを借りる」
「好きに使いなさい」
「ダライアスさん。手伝って」
「手伝いなさい」
「判りました」

門をくぐって階段を上がって、大型バリスタのある屋上に上がると、私の槍をセットとした。
設計段階で対空用の槍を装備できるようにしてあった。
私の槍を標準にしたので最初から使える。
南向きの大型バリスタを兵士が兵長ダライアスの命令で回転させた。

「ダライアスさん。狙う必要はありません。ワイバーンを飛び越して、かなり上の方を狙って下さい」
「そんなのでいいのか?」
「射程に入ったらいつでもいいので撃って下さい」
「判った」

魔物を狙う大型の矢なら400mくらいの射程だが、対空の槍ならば1500m先まで飛んで行く。
今回は上空なので1,000mくらいかな?

「アーイシャ。下馬して大盾の後ろで隠れていて。皆も城門の中に入って、壁に体を付けていなさい。外を見ては駄目よ」
「大盾に!? 何をするつもりですか?」
「超特大の爆裂業火エクスプロージョンれてやるのよ。町の人にも大きな建物か、壁の裏に隠れるように伝達しておいて。時間がない。ワイバーンが来たら待たないわよ」

アーイシャがすぐに指示を出した。
時間が欲しい。
ワイバーンはその気になれば、一瞬でやって来られる。
人々が恐怖に震え上がるのを楽しむようにワイバーンは悠然と力を鼓舞してやって来た。
それでも馬より速い。

「お嬢ちゃん。そろそろ行けるぜ!」
「いつでもどうぞ」
「全員、待避!」

ダライアスの声を伝令が次々と『全員、待避!』を復唱して身を隠して行く。
返事の旗が揚がる。

「行けます」
「放て!」

ダライアスが叫ぶと大型バリスタから私の槍が打ち出された。
私はアンカーの魔法を発動して槍を追う。
一度に10工程の魔法が使える。
槍を投げる時は槍に神力を流し、肉体強化で投げる力を増し、槍の底辺の光の壁を作り、槍と壁の間で爆破魔法を発動し、軌道修正と威力アップの風魔法を操作する。
これだけで5工程の魔法を同時に使っている。

残る5つ魔法では、変態魔導師の魔法は再現できない。
だから、大型バリスタの力を借りた。
槍を私の手の延長にするアンカーの魔法が1つ。
最高点に到達し、ゆっくり降下しつつワイバーンの群れの上空に達した。
これまで貯めに貯めまくった水素と酸素を影収納から4ヶ所同時に全解放して『展開』する。
そして、魔力を最大まで貯めた2つ魔石を取り出して、その周辺で4つの火の魔法『爆破バースト』を同時に発動した。

爆破バースト』×4

初級の火の魔法『火の玉ファイラーポール』の最上級の初級魔法だ。
圧縮して爆発力のみを強化した魔法だ。
それが四つ同時に爆発し、圧縮された2つの魔石がぶつかり合って、ぶつかった魔力が熱変換されて巨大な爆発を引き起こす。
これが『エセ爆裂業火エクスプロージョン』だ。

小さな爆発がワイバーンの上空で膨大な熱力の塊が生み出された。
3,000度の爆風が周辺の水素と酸素を引火して、巨大な大爆発ビッグバンを生み出した。
業火がワイバーンの群れを覆い尽くして、爆風がワイバーンを大地へと叩き付けた。
衝撃波と熱風がこちらに迫る。
私は目の前に光の魔法『光壁ライト・オォール』を作り出す。
直撃が無くとも周辺の温度が一気に上がって熱風が頬に襲った。
その熱風だけで咽せる兵士もいた。
爆風が町を通り過ぎると、屋根が燃え上がって町中が火の海と化していた。
わぁ、ヤバい。

町の壁は土造りなので燃えていないが、潰れた家屋もあるようだ。
屋根は藁なので燃えている。
教会と畑と魔女の森は結界を張っていたのでまったく無傷だ。
ワイバーンの群れを見ていた者は目をやられた上に、服が燃えて大変な事になっていた。
アーイシャは自前の光の壁を作っていたから無傷だが、兵士の中には服が燃えている者もいた。
興味本位で顔が焼きただれている者もいた。

「後々に悪影響がないだけが幸いね」

私はポツリと呟いた。
焼き爛れた顔も死んでいなければ、回復魔法か、回復ポーションで復帰できる。
問題がないと思おう。

東の空に黒い黒煙が覆い尽くす。
その爆煙が消えてくると大地に落ちたワイバーンの群れが見えた。
あははは、やった。やった。成功だ。
笑いが零れた。

変態魔導師の魔力反発を利用した大爆発である『魔石爆弾』は成功した。
私は城壁の端に顔を出して、アーイシャに向かって叫んだ。

「アーイシャ。飛べないワイバーンはただの豚よ」

私はそう言うと城壁を駆けて、落ちたワイバーンの群れに走った。
アーイシャは最初に理解が追い付かず、周囲の惨状に動転していたが、私の声で正気を取り戻した。
そして、すっと息を吸って吠えた。

『飛べないワイバーンはただの豚。騎士は私に続け!』

再び騎乗して馬を走らせ、15人の騎士もそれに続く。
イリエ達や子供達も飛び出した。
門にいた兵士も飛び出す。
ここからは総力戦だ。

その中にシスターシミナは居なかった。
恐らく、町の方に行ったのだろう。
町は大火災だ。
熱風を浴びた者は大火傷をしている。
怪我人も多いだろう。
回復魔法が使えるシスターは貴重だ。

バタン、バタン、バタンとワイバーン達がのたうち回っている。
流石、ワイバーンは竜の端くれなのでしぶとい。
だがしかし、息を出来ずに起き上がれないワイバーンがほとんどだ。
私は走りながら足の裏で爆破を繰り返して跳躍を混ぜている。
それでも魔力強化された馬の全力に敵わない。
アーイシャらに追い抜かれた。
じわりじわりとイリエ達と子供達が追い付いてくる。
私の威厳が・・・・・・・・・・・・どこで使わずにどうする。
ここは“加速装備”だ。

アーイシャ達の視界から私が消える。
次に気が付くと、倒れたワイバーンの群れの一角を目撃しているだおる。
これが私のチートだ。
子供達が「ジュリ。凄い」と声を上げる。
そうでしょう。そうでしょう。

アーイシャ達とイリエ達が生き残っているワイバーンに攻撃を加える。
地を這って立ち上がる事もできない瀕死のワイバーンだ。
悪あがきする首や腕を避けて攻撃を加える。
イリエ達と子供らが避けながら的確に倒して行く。

アーイシャが持っている杖で首元を攻撃した。
えっ?
嘘ぉ、弱過ぎるでしょう。
その貧弱な攻撃力は、何?
騎士団の剣は貧弱過ぎた。
私はアーイシャの方に回って、残っているダマスカル鋼の剣や槍を配り、私は残っている銀の剣3本を放り投げた。

「常に魔力を流しなさい。そうしないと簡単に折れるわよ」
「これは!?」
「青い光・・・・・・・・・・・・」
「聖剣ですか?」
「聖剣じゃないわよ。私が作ったエセ聖剣よ。魔剣にも劣る劣化モノだけど、魔物が相手なら十分に使えるわ。こんな感じで」

私は四本目のエセ聖剣を持ってワイバーンの首をすっと切った。
魔力を流せば、ワイバーン程度の鱗をバターのように斬る事が出来る。
本物に劣らない切れ味だ。
銀製なので衝撃に脆い。
切れない魔剣とぶつかれば、銀の剣がポキリと折れるのは明白だ。

「ワイバーンの爪には触れないでね。衝撃で折れるわ」
「そうか。判った」
「丁寧に使えば、聖剣と同じ威力が出せるわ」

私は神力を張った剣の方が強力だが、続けて3回も“加速装備”を発動したので、神力も魔力も節約中だ。
魔力回復ポーションも過剰摂取だ。
もう使えない。
最後に魔石に貯めた魔力のみとなった。
だが、まだ魔力量に加速装備”2回分を残している。
魔石爆弾のお陰で魔力が節約できた。

アーイシャと騎士に剣を配ると残り討伐に走った。
再び、“加速装備”だ。
山や峠などの奥に落ちた奴を討伐する。
倒せるだけ倒しておく。
索敵の外から近づいて来る奴を気に掛ける。
強引な念話が勝手に入って来た。

“私の子供や孫、玄孫やしゃご来孫らいそんを殺しているのは誰だ”

図体がデカく。
もう竜と見間違う大きさだった。

「貴方の子供や孫を殺したのは私よ」
“お前か”
「攻めてきたのは貴方達よ。殺されても文句はないでしょう」
“下等な人間如きがほざくな”
「その下等な人間に殺されたのよ。飛龍も大した事はないわね」
“ほざくな”
「私が投げる槍を受け止められたら謝って上げるわ」
“がははは、我が鱗はあらゆるモノを弾き返す。そんな事も知らぬのか”

私は短槍を取り出して、神力をたっぷりと注いで撃ち出した。
腕をクロスして受け止めようとする。
馬鹿め、神の卵を舐めるな。

“ばぁ、馬鹿な。何故、貫ける。我が鱗は聖剣すら受け止めるのに・・・・・・・・・・・・?”

クロスした腕を通過して心臓を貫通して死に絶えた。
はい、回収。
超特大の魔石が手に入った。
ヤッタね。

山でのたうち回っているワイバーンを倒しながら、本体ごと魔石を回収して、皆が戦っている間にこっそりと姿を眩ました。
町は大惨事だ。
流石にヤリ過ぎました。
御免なさい。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。 …しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた! 「元気に育ってねぇクロウ」 (…クロウ…ってまさか!?) そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム 「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが 「クロウ•チューリア」だ ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う 運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる "バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う 「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と! その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ 剣ぺろと言う「バグ技」は "剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ この物語は 剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語 (自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!) しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

処理中です...