こんなはずじゃなかった

B介

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眠れる獅子ども3

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キーッと邪魔する森脇先輩を、途中で来た林に抑えてもらい、一気に膨らませた。

皆を待たせているだろうと、シャチ、ワニを抱えてプライベートビーチに向かう。


もう既に水鉄砲は始まっていて、ギャーギャーすごい騒ぎだった。


勢いに乗り遅れた俺達は、このデカイ浮き輪?をどうするか目を合わせていると、後ろからいきなり、圭介に肩に担がれ、ワニごと連れ去られた。

ザバァンッ!!

海に落とされ、海水の中、必死に起き上がると、また持ち上げられ、ワニに乗せられた。

「何なんだよ!!」

俺の話も聞かず、圭介はワニを引っ張りながら泳ぎ出した。

おおっ!なんか快適!!


砂浜から離れ、多分足はもうつかないだろうところで、ワニに掴まりながら浮かぶ圭介は、ニッと白い歯を見せて笑う。

「ワニと睡蓮、独り占めだ。」

男らしいが無邪気な笑顔に一瞬ドキッとなった。

「最近、2人になれる瞬間あまりなかったからさ。…ほら、みんなあんなに小さい。広い海で2人っきりだ。」

圭介の言葉に、胸がズキンと痛む。

そう、圭介にも告白されながら、俺は流れとはいえ、身体を許してしまった。

そのせいか、圭介に気まずくて、何となく2人を避けていたかも……


まだ恋が分からないとはいえ、2人にも、他の奴らにもなんか、申し訳ないな。


パシャッと圭介の顔に海水をかける。


「さっき落としたお返しだよ。」

ニッと笑うと、圭介は一瞬キョトンとしたのち、ワニをひっくり返した。

バランスを崩した俺は、ドボンッと海に落ちた。

すると、圭介に抱きかかえら、向き合う形となる。

俺はプハッと手で髪を掻き分け、目を開くと、目の前には圭介の顔がある。

切れ長の瞳を見つめると、チュッと唇を啄まれた。

そして、はむっと、下唇を啄む。

「圭介!!」

急な行動に戸惑うと、圭介は嬉しそうに笑いながら、また軽めのキスをする。

俺は真っ赤になりながら、圭介の顔を押して、腕から逃れようとするが、離してくれない。

「おい!離せー!」

「もうちょい!もうちょっとだけ!!」

海の中で、睡蓮のお尻を揉む圭介!!

「おい!コラ!」

流石にゴツンと頭を叩くと観念して手を離した。


「イテテ!!殴る事ないじゃん!!」

「いいから今度は、お前がワニに乗れ!俺が岸まで運んでやるよ!」

俺がそういうと、嬉しそうにワニに飛び乗る圭介。

なんか、マッチョがワニに跨っているのウケるな。

クスクス笑うと、少し照れたようにムッとする圭介を、俺はワニごと引っ張る。

圭介は楽しそうに、もっと速くとか叫んでいるが無視だ。


砂浜につくと、森脇先輩が俺の腰に抱きついてくる。まだ、ふてくされているようだ、そんな俺達を一瞬ムッとして圭介が見るが、先程のキスで余裕があるようで、ワニを脇に抱え、先を歩く。

あっ、水着の紐がゆるんでる。結び直そうと、立ち止まりながら、腰に抱きつく森脇先輩を見る。

「先輩離れてください。水着結べないし、歩き辛い。」

イヤイヤと首を横に振る森脇先輩に、俺はフーッと息を吐き、紐をいじりながら、歩き出す。

すると、いきなり歩き出した俺に、森脇先輩も必死に無理な体勢で動き、森脇先輩も歩きずらかったらしく、砂浜に埋まっていた石に躓き、咄嗟にすがりつくが転んでしまったようだ。

森脇が転んだ事で慌てて振り返る。

「大丈夫ですか!!」

すると、俺の足元で転んだまま、顔を真っ青?真っ赤?器用なグラデーションにしながら、大きく目を見開いて固まる森脇先輩。

ん?


俺は前を向くと、皆が顔を真っ赤にして、その場で固まっていた。


へ?

あ、あれ?なんかスースーする…


ハッと思い、下を見ると俺の息子がこんにちはをしていて、水着が足首にかかり、砂がグチャッとついていた。

その水着には森脇先輩の手が……

俺は状況を理解した瞬間、真っ赤にし、慌てて股間を抑えた。

な、な、な、な!!何でだよ!!

頭から湯気が出そうになりながら、

こっちをガン見し、顔を赤らめる男らを睨んだ。

「見るなー!!あっち向け!!」

その声に、ハッと覚醒して、慌てて逆を向く、田島、小川、林、安田は良い子だ。

顔を赤らめぽ~っとしたままガン見する双子と櫟原先輩。

ニヤニヤしながら真剣に見つめる、白樺と二階堂。

驚き過ぎて、固まる兵藤と西園寺。

猛獣のような目つきで見てくる豪と圭介。

そんな中、ニヤニヤしながら、マリマリ先輩が、固まって動けない森脇先輩を起こして、俺の水着を上げてくれた。

「サービスありがとうねー!睡蓮ちゃん!」

ニコニコ言われて撃沈する俺は。海へと叫びながらダッシュし、多分世界いけんじゃ?くらい猛スピードで泳いだ。


森脇先輩のばかー!!
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