異世界最強の癒しの手になりました(仮)

B介

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ウランと討伐

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ガルのチートさに刺激されてか、本日はウランの討伐に引っ付いてきてしまった。

ウランは部屋でゆっくり出来ないアウトドアタイプだ。

上位ランクはレベルの高い依頼を専門とするから、無い場合はギルドにいたり、他の仕事をしたり修行をしたりしているが、ウランはとにかく討伐に出かける。

朝、討伐依頼を選んでいるウランを見つけ、我儘をいい付いてきた。


本日はBランクのモンスター討伐&採取らしい。

アンフラワーという大きな植物モンスターを倒して蜜を採取する依頼らしい。

アンフラワーは、肉食で根を使い移動して林や森の中に隠れて擬態して獲物を待ち、食うらしい。
しかも蔦を使ったり、毒の他に幾つかの液を放出する様で、危ないからダメだとウランに言われたが、足にしがみついておねだりして俺の粘り勝ち。

だから、さっきから不機嫌なウランは一言も喋らない。


無言で歩くのはつまらない~!!


「ねー!!ウラン!!」

「………。」


「ウラン!!ウラン!!」

「…………。」


「ウラン!ウラン!ウラン!!」

「だー!!煩い!!」

やっとこっち向いた。

にへらっと笑って背中に張り付くと、ウランは唇をグッと一文字に結び、顔を赤くして、またプイッと前を向いてしまった。


「ウランー!俺、強くなりたいんだよー!!修行もいいけどさー!経験積みたいんだよー!」

ねぇ!ねぇ!と背中に抱きついたまま揺さぶると、ウランは気にせず、俺を引き釣りながら進んでいく。

俺は負けじと張り付いていると、ウランは立ち止まる。

「わかったから!!ただ、Bランクはまだ早いと思うし、俺がお前を守れるかわかんねーから不安なんだよ!!」

ウランはヒューの時に守りきれなかった事を引きずっているらしい。

だから自分と2人という事に怒っているのではなく気にしていたのだ。


「ダー!!くそっ!!カッコ悪いな俺!!Bランク如きで不安がってんなんて!!…だから不機嫌なんじゃなく、自分のカッコ悪さにイライラしているだけだ!気にすんな!」


頭をぐしゃぐしゃと掻くウランが可愛いく思えて、背中に飛び乗る。


「じゃあ、俺がウランを守ってやるから、俺をウランが守ってくれ!これなら2人で大丈夫だろ?」


俺をおんぶする様に背中に手を回して、口元を笑わすウラン。

「意味わかんねーな。」

そう言いつつ、先程より優しいウランの顔に俺もご機嫌になった。


鼻歌をオンブされながら歌っていると、ウランはピタッと足を止めた。


俺も鼻歌を辞めて静かにウランの様子を見た。

ウランは集中しながら、ゆっくりと屈んで地面に手をついた。


俺はウランの背中から降りて、緊張しつつ腰のナイフを握る。


ウランは目を瞑り、地面に集中すると、ゆっくりと立ち上がった。

「近いな。100メートル先に何かを感じる。ヒヨリ。バリアをかけろ。側を離れんなよ。」

俺は自分とウランにバリアを貼り、コクリと頷きながらウランの後ろを歩く。

すると、徐々に何か音が聞こえるのと、以前嗅いだ血の匂いがした。


ウランは俺の肩を掴むと屈めさせ、草陰に隠れた。


耳元で囁く様に小さい声を発した。

「前を見ろ。あれがアンフラワーだ。食事中だ。」

草陰から覗くと、どデカい花が蔦で捉えた猪の様な生き物を食べていた。

白い花は血で赤く染まり、蔦の先に牙がついた口の様な物があり、それで肉に噛み付いている。


ギャーーー残酷!!


余りの獣の様な食べ方に少しちびりそうになりました。

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