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妹は私の物をなんでも欲しがり奪って行く。妹は私の婚約者まで欲しがるが、婚約者は物じゃありません
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「お姉様、お姉様の婚約者のルゴフレッド様を頂戴」
はぁ?とも思わない。妹が私の物を欲しがるのはいつもの事だし、
婚約者のルゴフレッドを欲しがる事も予想できていた。
「あのね、モニカ。ルゴフレッドは物じゃないんだからあげるとかはできないのよ」
今までモニカになんでも奪われてきたけど、ルゴフレッドは奪われるわけにはいかない。
「ほら、飴ちゃんあげるからこれで我慢しなさい」
私はこんな時のためにいつもポケットに飴を入れている。
「わぁい、お姉様大好きー」
モニカは飴を奪い満足したのか私の部屋を出て行く。
頭お花畑の妹とかちょろいわ。
モニカにとって飴>ルゴフレッドなのかしら。
私以外の家族は馬鹿なので私に男爵としての面倒な仕事は全部おしつけ、
自分達は領地を奪う守る。訓練。そんな日々を過ごしていた。
私と言えば、税の徴税管理領地の管理、そんな忌み嫌われる面倒な事ばかりさせられていた。
おかげで"悪役令嬢徴税人リンナ"の称号を勝手につけられていた。
領民からも私は税を取り上げ、払えない者を処刑する悪役令嬢だと言われていた。
悪役令嬢と言われても、誰かがやらなきゃいけない仕事を私がやってるだけなんですが。
税を払えず処刑されるのは誰が悪いのかぐらい無学の馬鹿でも分かりますよね。
貴方自身が悪いんですよ。自業自得ですよ。
ああ、そんな理不尽が脳に侵入してくる。
税の管理領地の収支管理戸籍管理、ああ、なんで私1人で全部仕事を押し付けられているのかしら。
そんな当然の怒りを叫びながらも仕事をしていく。
「お姉様ー。お姉様の婚約者のルゴフレッド様を頂戴」
うるさい。飴を舐め終えたらまた来やがったこいつ。
部屋を出て飴を思い切り投げる。
え?何が起きたのか分かってはいるが分かりたくない。
私は突然襲いかかる恐怖に立ち尽くす。
私が投げた飴は時速400キロは超えていたはず。
モニカは時速400キロより早く動き、着地点で待ち構え飴を掴む。
モニカのこの反射神経。速さ。戦って勝てるのか。
今まで気づかなかった。ありえない、そんな事。
今回ほど明らかに目で見た事はないが、気づいては忘れていた。
忘れているふりをしていた。
「お姉様ー大好きー」
モニカが甘くかったるい声を出しながら近づいてくる。
威圧も敵意も何もぶつけてこない。
もし何かをぶつけられれば私は簡単に膝をつくだろう。
自害の勧めをぶつけられれば、自害するだろう。
が、何もしてこない。
感じ取れるのは好意。温情。慈悲。情け。
脅威ではないと、格下だと認識した上で敵意も向けず生かされている。
握られている、生殺与奪を。
このまま私は妹に何もかも奪われ、家族に仕事をおしつけられ生きていくのか。
『家族に虐げられてるお前を助けに来た』
私を救ってくれる叔父様を脳が創っていた。
が、来ない、そんな叔父様は。
実在するのは長男だが家督と男爵位を弟に譲ったのだからと
いつまでも弟に金をたかり遊び惚けてる正真正銘のクズ叔父様。
いない、私を救ってくれる叔父様など。
なら、救うしかない。私が私を。
はぁ?とも思わない。妹が私の物を欲しがるのはいつもの事だし、
婚約者のルゴフレッドを欲しがる事も予想できていた。
「あのね、モニカ。ルゴフレッドは物じゃないんだからあげるとかはできないのよ」
今までモニカになんでも奪われてきたけど、ルゴフレッドは奪われるわけにはいかない。
「ほら、飴ちゃんあげるからこれで我慢しなさい」
私はこんな時のためにいつもポケットに飴を入れている。
「わぁい、お姉様大好きー」
モニカは飴を奪い満足したのか私の部屋を出て行く。
頭お花畑の妹とかちょろいわ。
モニカにとって飴>ルゴフレッドなのかしら。
私以外の家族は馬鹿なので私に男爵としての面倒な仕事は全部おしつけ、
自分達は領地を奪う守る。訓練。そんな日々を過ごしていた。
私と言えば、税の徴税管理領地の管理、そんな忌み嫌われる面倒な事ばかりさせられていた。
おかげで"悪役令嬢徴税人リンナ"の称号を勝手につけられていた。
領民からも私は税を取り上げ、払えない者を処刑する悪役令嬢だと言われていた。
悪役令嬢と言われても、誰かがやらなきゃいけない仕事を私がやってるだけなんですが。
税を払えず処刑されるのは誰が悪いのかぐらい無学の馬鹿でも分かりますよね。
貴方自身が悪いんですよ。自業自得ですよ。
ああ、そんな理不尽が脳に侵入してくる。
税の管理領地の収支管理戸籍管理、ああ、なんで私1人で全部仕事を押し付けられているのかしら。
そんな当然の怒りを叫びながらも仕事をしていく。
「お姉様ー。お姉様の婚約者のルゴフレッド様を頂戴」
うるさい。飴を舐め終えたらまた来やがったこいつ。
部屋を出て飴を思い切り投げる。
え?何が起きたのか分かってはいるが分かりたくない。
私は突然襲いかかる恐怖に立ち尽くす。
私が投げた飴は時速400キロは超えていたはず。
モニカは時速400キロより早く動き、着地点で待ち構え飴を掴む。
モニカのこの反射神経。速さ。戦って勝てるのか。
今まで気づかなかった。ありえない、そんな事。
今回ほど明らかに目で見た事はないが、気づいては忘れていた。
忘れているふりをしていた。
「お姉様ー大好きー」
モニカが甘くかったるい声を出しながら近づいてくる。
威圧も敵意も何もぶつけてこない。
もし何かをぶつけられれば私は簡単に膝をつくだろう。
自害の勧めをぶつけられれば、自害するだろう。
が、何もしてこない。
感じ取れるのは好意。温情。慈悲。情け。
脅威ではないと、格下だと認識した上で敵意も向けず生かされている。
握られている、生殺与奪を。
このまま私は妹に何もかも奪われ、家族に仕事をおしつけられ生きていくのか。
『家族に虐げられてるお前を助けに来た』
私を救ってくれる叔父様を脳が創っていた。
が、来ない、そんな叔父様は。
実在するのは長男だが家督と男爵位を弟に譲ったのだからと
いつまでも弟に金をたかり遊び惚けてる正真正銘のクズ叔父様。
いない、私を救ってくれる叔父様など。
なら、救うしかない。私が私を。
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