毒親育ちのトラウマ集

萌乃頭巾

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詐欺精神科医

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詐欺精神科医

1ヶ月だけ精神科に入院した
1年遅れで大学に入学したが、やはり馴染めずに退学しようかどうかを教授に話していた
教授は普段は精神科医で医師もしており、精神科への入院を勧めてきた

「1ヶ月入院すれば見違えるくらい変わる!」
「自分が所属していて、後輩が医院長をしている病院があるからそこに1ヶ月入院すべきだ!」

他にも何回も【1ヶ月入院すれば-】と言われた
私自身、1ヶ月やそこらでそんな良くなるほど軽症だなんて思ってなかった
しかしここまでプロが言っているのだから、自分で思っているほど大したことがなかったのかもしれない
また、私が知らないだけでとてつもなく優秀な医療があるのかもしれない
そんな期待半分、不安半分なまま入院することになった

医院長と入院について話す機会があった
「どれくらい入院するつもりでいますか?」
「1ヶ月くらいを考えています」
「うーん、1ヶ月かぁー…」
「教授から1ヶ月入院すれば見違えるくらい変わると言われて」
「あーなるほど…」

思えばここで引き返しておけばよかった

入院中も何回も私の顔を見に来てくれたが、はっきり言ってしまえば嫌々朝顔の観察日記を付けているような、温かさや思いやりが全く感じられず、ただ形だけ【顔を見に来ている】だけで、むしろ虚しかった
来ないで欲しかった

患者は意外とお年寄りが多く、年齢層も高めで、看護師の方はみんな優しくて、食事も美味しかった
1回だけ作業療法に参加したが、職員の方と合わなかった
如何にもなんの苦労もしてきてなさそうな、あっけらかんとした人だった

また近所の動物園?へ行った
これは参加してよかった

あとは2、3日に1回ほどカウンセリング、そして発達障害などの脳の検査をした

カウンセラーの方は若い女性の方で、話しやすかった
検査は40代ほどの男性で、本人も言っていたが良い意味で医療従事者っぽくない人でとてもよかった

後半は寝れないことが多く、12時過ぎたら眠剤を貰いに行くのが日課になっていた

退院後、教授と話す機会があった
「どう?入院してみて何か変わった?」
「…特には…」
申し訳なかったが、言い風にも、悪い風にも何にも変化がなかった
「そうだよね、そんな変わらないよね」

一体何のための入院だったのだろうか?
1ヶ月の入院にかかった費用分のお札で、鼻かんでゴミ箱に捨てた方がまだ有意義な使い方だった

後日、母が話が違うという電話を教授にしたところ
「あんなに顔を見に行ったり、面倒見てやったのになんだその態度は!」
と言われたらしい

また病院側からは「検査入院でしたので…」
だけだった

本当になんだったんだろうか
自分を救えるのは自分しかいない

そう強く思った瞬間だった
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