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番外編-3
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「まぁーゆぅぅぅぅー」
遠くから私の名前を呼ぶ声がする。
愛しい人の声。
きっとあの事故がなかったら今もあの人の気持ちも知らずすれ違ったまま冷めた結婚生活を送っていただろう。
結局皆ボタンを掛け違っていただけ。
そして私達はそれに気づけた。
だったら直すのは
「今だと思います」
「真ー由ーーーーーー!!」
その声はだんだん近づいて来て、バァンとドアが破れそうな勢いで吉哉さんが飛び込んで来た。
「どうした、大丈夫か!!?」
「アンタ真由に何した!?」
「わーっ、吉哉さんストップ、ストップ!」
お義父さんに掴みかかろうとしている吉哉さんを止めようと、私はまたクローゼットの扉を勢いよく開けた。
バラバラバラッ
不器用に詰め込んだプレゼントたちがまた暴れだす。
「わっ」
「なんだ、これ…」
そのうちのひとつを手に取る。
「素敵でしょ?」
「プレゼント?生まれてくる子供に?」
「そんな古いゲーム機、今じゃソフがトないわよ」
「???」
「わからない?お義父さんの、精一杯の愛の証だよ」
「え?」
吉哉さんは自分の手にある年代を感じさせる箱と、お義父さんを交互に見た。
「…俺に?……親父から?」
遠くから私の名前を呼ぶ声がする。
愛しい人の声。
きっとあの事故がなかったら今もあの人の気持ちも知らずすれ違ったまま冷めた結婚生活を送っていただろう。
結局皆ボタンを掛け違っていただけ。
そして私達はそれに気づけた。
だったら直すのは
「今だと思います」
「真ー由ーーーーーー!!」
その声はだんだん近づいて来て、バァンとドアが破れそうな勢いで吉哉さんが飛び込んで来た。
「どうした、大丈夫か!!?」
「アンタ真由に何した!?」
「わーっ、吉哉さんストップ、ストップ!」
お義父さんに掴みかかろうとしている吉哉さんを止めようと、私はまたクローゼットの扉を勢いよく開けた。
バラバラバラッ
不器用に詰め込んだプレゼントたちがまた暴れだす。
「わっ」
「なんだ、これ…」
そのうちのひとつを手に取る。
「素敵でしょ?」
「プレゼント?生まれてくる子供に?」
「そんな古いゲーム機、今じゃソフがトないわよ」
「???」
「わからない?お義父さんの、精一杯の愛の証だよ」
「え?」
吉哉さんは自分の手にある年代を感じさせる箱と、お義父さんを交互に見た。
「…俺に?……親父から?」
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