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第1章
7話
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翌日、目を覚めたトカゲは、餌を求めて移動を始める。
何かいい獲物はいないかと、周囲を見渡すと、目に入ったのはアリたちだ。
見つけたアリたちは、どうやったのかわからないが、蛇を咥え引きずりながら移動をしていた。
ちょうどいい。こいつらを襲おうと、トカゲはゆっくりとアリに近寄っていく。
アリは、そんなことに気づかず、トカゲは直ぐ近くまで行くと、1匹のアリの背後から飛びかかる。
完全に不意をつかれたアリは、何もできずにトカゲに噛み付かれ、そのまま喰われていく。
他のアリたちは、急に現れたトカゲにパニックを起こしたのか、咥えていた蛇を放しあたりを動き回るのだが、アリ同士でぶつかったり、トカゲに体当たりするなど様々だった。
そんなアリを傍目にトカゲは、捕らえたアリを噛み砕き飲み込むと、近くにいるアリへ狙いを定め、口を開く。
すると、アリたちは身の危険を感じたのか、運んでいた蛇を放ってトカゲから逃げていく。
トカゲは、アリを追おうとしたが、その場に放置された蛇が目に入り、追うのをやめた。
残された蛇は、なぜこうなったのかわからないが、頭がなく、胴から尻尾しかなかった。
その長さは、1mと少し。
トカゲは、途中からしかない蛇の胴に噛みつき、食べ始める。
初めて食べた蛇は、アリよりも嚼み応えはあり、味もアリやスライムと比べ美味しく感じ、夢中になって食べ続ける。
すべて食べ終え、一休みする。
しばらくすると、トカゲは、頭をひねった。
アリやスライムを食べてしばらくすると、体が熱くなり力が漲り強くなった感じがしていたのに、そんな感じがあまりしないのだ。
トカゲは気づいていないが、そうなっていたのは、アリやスライムの体にあった魔石を食べたからであり、今食べた蛇の体には魔石がなかったため、その感覚がほとんどしなかったのだ。
それでも腹は膨れたので、まあ、いいか、とそのまま休むことにした。
それから数時間後、食べたものが消化され、空腹を感じ始めたトカゲは再び動き始める。
先程は強くなった感じがしなかったので、今度はそうなるといいな、と思いながら。
獲物を探し始めると、またもやアリを見つける。
しかし、今度はアリたちも、トカゲの存在に気付き、逃げていく。
このまま逃してしまえば、餌にありつけないと思ったトカゲは、逃げていくアリを追っていく。
しばらくの間追いかけっこが続くが、僅かにトカゲの方が足が速く、徐々にアリとの距離が縮まっていく。
あともう少しで捕らえられる、と思ったところで、アリは地面に空いていた穴へと入っていく。
トカゲも続いて穴に入ろうとするが、穴が小さくスムーズに体が入らない。
なので、一旦体を抜き、中に入るために前足で穴を広げようと掘り始める。
前足で一掘り二掘り、と掘り続けていると、穴の中から何かが出ようとしているのに気付き、警戒して後ろに下がる。
穴から出てきたのは、追いかけていたアリよりも一回りくらい大きいアリだった。
出てきたアリは、ビッグアントガーディアンと呼ばれる、所謂兵隊アリであった。
ガーディアンの一番の特徴は、異様に大きな頭だ。
胸部や腹部がただのビッグアントより一回りくらい大きいのに対し、頭の大きさは倍くらい大きいのだ。
頭が大きいということは、その分顎も大きいということになる。
流石のトカゲも、ガーディアンを見て、一筋縄ではいかないとわかったようで、一定の距離を保ち様子を伺っていた。
トカゲは、ガーディアンの強さは、蛇より少し弱いくらいだろう、と見極めた。
戦えば、かなり危険ではあるが、倒してしまえばアリが食べ放題だ。
ならば、多少の危険を冒してでも、このアリを倒すべき。
そう判断し、ガーディアンに襲いかかろうと動こうとした時、穴から新たに出てきた。
出てきたのは、またもやガーディアンである。
しかも、1匹だけではなく、2匹もだ。
流石にこれは部が悪いと思うが、もし、倒せればアリが食べ放題だと思うと、素直に引くことを躊躇う。
ガーディアンたちと睨み合い、どうするか悩んでいると、更に穴からガーディアンが出てくる。
4匹目、5匹目と、次々にだ。
これは勝てないと、トカゲは身を翻し逃げ始める。
しかし、この行動がトカゲの生死を分けた。
この時トカゲは、空に紅い何かが飛んでいるのが目に入った。
その紅いものは、すぐさまトカゲの後ろに着弾し爆発した。
もし、逃げ出すのがもう少し遅れていれば、ガーディアンたちと共に爆発の中にいただろう。
運良くトカゲは逃げ出したため爆発の範囲から外れていたが、その時に起きた爆風によって吹き飛ばされる。
吹き飛ばされはしたものの、生えていた草がクッションとなりトカゲは大きな怪我を負うことはなかった。
トカゲは、地面をゴロゴロと転がり、しばらくして止まると目を回してそのまま伸びてしまう。
それでもなんとか、立ち上がり爆発が起きた方を向く。
すると、そこには、真っ赤に燃え上がる炎があった。
初めて炎を見たトカゲは呆然となるが、飛び散る火の粉が草に移って燃え始めるのが目に入り、ここにいるのは危険だと思い、この場から去っていった。
時は遡り、日が登って昼に差し掛かった頃。
草原から出てくるアリの原因を探りにきた冒険者4人組は、大量にいるアリたちを倒しながら草原を歩いていた。
そして、今もまた、自分たちに向かってくるアリに対し、それぞれ武器を振るっていた。
そんな中、先頭に立って剣を振るっている男が口を開く。
「ったく、多過ぎる、だろ!」
剣士は、飛びかかってくるアリに対し、力む様子もなく剣を薙ぎ、上下に斬り裂いた。
「多分、大量繁殖して、いるので、しょう、ね!」
それに答えたのは、ローブを着て杖を振り下ろし、アリを叩き潰していた男だった。
「だろう、な! この様子を、見る限り、追いやられた、というより、増え過ぎたことにより、活動範囲が、広がった、と見るべき、だな!」
「で、しょうね!」
2人は口を動かしながらも、襲いかかってくるアリを倒していく。
しばらくすると、襲いかかってくるアリがいなくなり、4人は一息つく。
「で、このアリどもの巣がどこにあるか、見当はつくか?」
剣士がそう尋ねるが、返ってきた答えは芳しくない。
「やっぱりわからない、か。せめてこの草がなければ、探しやすかったんだがな」
「仕方ありませんよ。ここはそういう場所なんですから」
「分かっているさ。だが、愚痴りたくなるのもわかるだろ?」
すると、3人はうんざりした顔で頷く。
「ま、しょうがない。さっさと探そう」
剣士はそういって歩き始める。
4人はアリの巣を見つけようと、目を皿のようにする。
そして、ついにアリの巣を発見することに成功した。
「ねえ、あそこ見て。あれじゃない?」
見つけたのは槍を使っている女性だ。
その女性は、手にしている槍を使ってアリの巣を指す。
「どれどれ。ああ、確かに」
「でしょ。じゃ、さっさと潰しましょ」
女性がアリの巣へと向かおうとした時、弓使いが肩を掴んで止める。
「待て、様子がおかしい」
「本当ですね。あそこにいるのは、ガーディアンのようです。ということは、何かアリの巣に危険が迫ったということですね」
「見ろ。奥の方に何かいるぞ」
「あ、本当だ。なんだろ、あれ?」
「わからんが、ガーディアンが対応するほどの脅威があるやつだということだ。となれば、下手に近寄らんようがいいな。ヴィオ、ここから魔法で狙えるか?」
「……少し遠いですが、やるしかありませんね」
ヴィオ、と呼ばれた魔法使いは、杖を目の前に掲げるとブツブツとつぶやき始める。
それを見た3人は、ヴィオを囲み周囲を警戒する。
しばらくすると、ヴィオは目を見開くと同時に杖を頭上に持ち上げる。
「ファイヤボール!」
ヴィオがそう口にすると、杖の先から炎の玉が飛び出す。
炎の玉は、勢いよく飛んでいき、アリの巣の近くに着弾し爆発する。
ヴィオは、それを目にすると息を吐く。
「どうやら、うまく当たったようです」
「当たったのはいいが、火が燃え移ってないか?」
「大丈夫ですよ。あれは魔力をもとにして燃えていますので、魔力がなくなれば消えます」
「なら、いい。火が消え次第、近寄るぞ」
「わかった」「わかったわ」「わかりました」
何かいい獲物はいないかと、周囲を見渡すと、目に入ったのはアリたちだ。
見つけたアリたちは、どうやったのかわからないが、蛇を咥え引きずりながら移動をしていた。
ちょうどいい。こいつらを襲おうと、トカゲはゆっくりとアリに近寄っていく。
アリは、そんなことに気づかず、トカゲは直ぐ近くまで行くと、1匹のアリの背後から飛びかかる。
完全に不意をつかれたアリは、何もできずにトカゲに噛み付かれ、そのまま喰われていく。
他のアリたちは、急に現れたトカゲにパニックを起こしたのか、咥えていた蛇を放しあたりを動き回るのだが、アリ同士でぶつかったり、トカゲに体当たりするなど様々だった。
そんなアリを傍目にトカゲは、捕らえたアリを噛み砕き飲み込むと、近くにいるアリへ狙いを定め、口を開く。
すると、アリたちは身の危険を感じたのか、運んでいた蛇を放ってトカゲから逃げていく。
トカゲは、アリを追おうとしたが、その場に放置された蛇が目に入り、追うのをやめた。
残された蛇は、なぜこうなったのかわからないが、頭がなく、胴から尻尾しかなかった。
その長さは、1mと少し。
トカゲは、途中からしかない蛇の胴に噛みつき、食べ始める。
初めて食べた蛇は、アリよりも嚼み応えはあり、味もアリやスライムと比べ美味しく感じ、夢中になって食べ続ける。
すべて食べ終え、一休みする。
しばらくすると、トカゲは、頭をひねった。
アリやスライムを食べてしばらくすると、体が熱くなり力が漲り強くなった感じがしていたのに、そんな感じがあまりしないのだ。
トカゲは気づいていないが、そうなっていたのは、アリやスライムの体にあった魔石を食べたからであり、今食べた蛇の体には魔石がなかったため、その感覚がほとんどしなかったのだ。
それでも腹は膨れたので、まあ、いいか、とそのまま休むことにした。
それから数時間後、食べたものが消化され、空腹を感じ始めたトカゲは再び動き始める。
先程は強くなった感じがしなかったので、今度はそうなるといいな、と思いながら。
獲物を探し始めると、またもやアリを見つける。
しかし、今度はアリたちも、トカゲの存在に気付き、逃げていく。
このまま逃してしまえば、餌にありつけないと思ったトカゲは、逃げていくアリを追っていく。
しばらくの間追いかけっこが続くが、僅かにトカゲの方が足が速く、徐々にアリとの距離が縮まっていく。
あともう少しで捕らえられる、と思ったところで、アリは地面に空いていた穴へと入っていく。
トカゲも続いて穴に入ろうとするが、穴が小さくスムーズに体が入らない。
なので、一旦体を抜き、中に入るために前足で穴を広げようと掘り始める。
前足で一掘り二掘り、と掘り続けていると、穴の中から何かが出ようとしているのに気付き、警戒して後ろに下がる。
穴から出てきたのは、追いかけていたアリよりも一回りくらい大きいアリだった。
出てきたアリは、ビッグアントガーディアンと呼ばれる、所謂兵隊アリであった。
ガーディアンの一番の特徴は、異様に大きな頭だ。
胸部や腹部がただのビッグアントより一回りくらい大きいのに対し、頭の大きさは倍くらい大きいのだ。
頭が大きいということは、その分顎も大きいということになる。
流石のトカゲも、ガーディアンを見て、一筋縄ではいかないとわかったようで、一定の距離を保ち様子を伺っていた。
トカゲは、ガーディアンの強さは、蛇より少し弱いくらいだろう、と見極めた。
戦えば、かなり危険ではあるが、倒してしまえばアリが食べ放題だ。
ならば、多少の危険を冒してでも、このアリを倒すべき。
そう判断し、ガーディアンに襲いかかろうと動こうとした時、穴から新たに出てきた。
出てきたのは、またもやガーディアンである。
しかも、1匹だけではなく、2匹もだ。
流石にこれは部が悪いと思うが、もし、倒せればアリが食べ放題だと思うと、素直に引くことを躊躇う。
ガーディアンたちと睨み合い、どうするか悩んでいると、更に穴からガーディアンが出てくる。
4匹目、5匹目と、次々にだ。
これは勝てないと、トカゲは身を翻し逃げ始める。
しかし、この行動がトカゲの生死を分けた。
この時トカゲは、空に紅い何かが飛んでいるのが目に入った。
その紅いものは、すぐさまトカゲの後ろに着弾し爆発した。
もし、逃げ出すのがもう少し遅れていれば、ガーディアンたちと共に爆発の中にいただろう。
運良くトカゲは逃げ出したため爆発の範囲から外れていたが、その時に起きた爆風によって吹き飛ばされる。
吹き飛ばされはしたものの、生えていた草がクッションとなりトカゲは大きな怪我を負うことはなかった。
トカゲは、地面をゴロゴロと転がり、しばらくして止まると目を回してそのまま伸びてしまう。
それでもなんとか、立ち上がり爆発が起きた方を向く。
すると、そこには、真っ赤に燃え上がる炎があった。
初めて炎を見たトカゲは呆然となるが、飛び散る火の粉が草に移って燃え始めるのが目に入り、ここにいるのは危険だと思い、この場から去っていった。
時は遡り、日が登って昼に差し掛かった頃。
草原から出てくるアリの原因を探りにきた冒険者4人組は、大量にいるアリたちを倒しながら草原を歩いていた。
そして、今もまた、自分たちに向かってくるアリに対し、それぞれ武器を振るっていた。
そんな中、先頭に立って剣を振るっている男が口を開く。
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「多分、大量繁殖して、いるので、しょう、ね!」
それに答えたのは、ローブを着て杖を振り下ろし、アリを叩き潰していた男だった。
「だろう、な! この様子を、見る限り、追いやられた、というより、増え過ぎたことにより、活動範囲が、広がった、と見るべき、だな!」
「で、しょうね!」
2人は口を動かしながらも、襲いかかってくるアリを倒していく。
しばらくすると、襲いかかってくるアリがいなくなり、4人は一息つく。
「で、このアリどもの巣がどこにあるか、見当はつくか?」
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「仕方ありませんよ。ここはそういう場所なんですから」
「分かっているさ。だが、愚痴りたくなるのもわかるだろ?」
すると、3人はうんざりした顔で頷く。
「ま、しょうがない。さっさと探そう」
剣士はそういって歩き始める。
4人はアリの巣を見つけようと、目を皿のようにする。
そして、ついにアリの巣を発見することに成功した。
「ねえ、あそこ見て。あれじゃない?」
見つけたのは槍を使っている女性だ。
その女性は、手にしている槍を使ってアリの巣を指す。
「どれどれ。ああ、確かに」
「でしょ。じゃ、さっさと潰しましょ」
女性がアリの巣へと向かおうとした時、弓使いが肩を掴んで止める。
「待て、様子がおかしい」
「本当ですね。あそこにいるのは、ガーディアンのようです。ということは、何かアリの巣に危険が迫ったということですね」
「見ろ。奥の方に何かいるぞ」
「あ、本当だ。なんだろ、あれ?」
「わからんが、ガーディアンが対応するほどの脅威があるやつだということだ。となれば、下手に近寄らんようがいいな。ヴィオ、ここから魔法で狙えるか?」
「……少し遠いですが、やるしかありませんね」
ヴィオ、と呼ばれた魔法使いは、杖を目の前に掲げるとブツブツとつぶやき始める。
それを見た3人は、ヴィオを囲み周囲を警戒する。
しばらくすると、ヴィオは目を見開くと同時に杖を頭上に持ち上げる。
「ファイヤボール!」
ヴィオがそう口にすると、杖の先から炎の玉が飛び出す。
炎の玉は、勢いよく飛んでいき、アリの巣の近くに着弾し爆発する。
ヴィオは、それを目にすると息を吐く。
「どうやら、うまく当たったようです」
「当たったのはいいが、火が燃え移ってないか?」
「大丈夫ですよ。あれは魔力をもとにして燃えていますので、魔力がなくなれば消えます」
「なら、いい。火が消え次第、近寄るぞ」
「わかった」「わかったわ」「わかりました」
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