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27.専属侍女が増えたんです
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お風呂に入りさっぱりした後、肌着のまま寝室に戻ると髪を丁寧に拭いてから、何時ものように肌の手入れをされる。
化粧水、乳液で顔を整え、手足とデコルテと背中に保湿性のあるクリームを塗って、髪に香油を馴染ませてから櫛で梳かす迄が毎日のワンセット。
どんなに眠くても必ずやられる。やらないと寝かせてもらえない。
王太子殿下の婚約者として何時なん時、誰に見られても良いように婚約してから毎日欠かさずやって来たらしい。初めは慣れない俺のために簡単にやってくれてたけど、王都に来てから元に戻したとの事。
今は、ほぼ毎日殿下に会うから妥協は許されないらしい。
髪の香油は、お風呂でトリートメントしてるんだから良いんじゃないのかと言ったが、両方するから意味があると怒られた。
社交デビューしたら、もっとグレードアップした手入れになるらしく、髪だけじゃなくて、体にも体用の香油でマッサージされるらしい。
これ以上なんて、それどんな拷問だよ。
数年後に来る未来が怖い。
全部の手入れが終わって寝間着に着替える。
前は保湿クリームは免除してくれてたから、風呂場で着てたけど、どうせ脱がされるのだから、終わってから着替えるようになった。
寝室の隣の部屋に行くと、丁度ご飯を並べてる所だった。寝る場所が別なだけで、基本は過ごす部屋はここだ。
寝る部屋と過ごす部屋が別で専用風呂場があるなんて貴族凄いと最初は思ったが、基本の伯爵家は1部屋と専用風呂場が基本だとか……辺境伯家だからと教えてもらった。
子爵や男爵位だと個別のお風呂はない所が多いのも聞いた。男爵は貴族としての扱いだけど、庶民より少し裕福なぐらいが多くて、一代限りで爵位を与えられてる人は大体男爵が多いらしい。
下手したら裕福な商家の方が良い暮らししてるとかなんとか……
そう言えば男爵が一番下と思ってたけど、まだ騎士の爵位があるようだ。クラスに騎士爵の息子がいるから知ったんだけどさ。
それで、リーチェに聞いてみたら、大体男爵と同じと思って良いらしい。
騎士爵は完全に一代限りで、武功を上げれば、ちゃんとした爵位が与えられるそうだ。大体は男爵や子爵辺りらしいけど。
ソファーに座って目の前の夕食を見る。
一番手前に置いてあるシチューぽい物から湯気が立ち込めてて美味しそうだ。
お兄様が帰ってくるまで一人で、広い食堂でボッチ飯は寂しすぎるので、頼んで部屋までご飯運んでもらっているのだ。頼んでもリーチェ達、使用人は一緒に食べてくれないからな。
「お嬢様、お待たせいたしました。本日のメインは鶏肉のクリーム煮込みです。お嬢様の好きなライ麦パンと前菜に温野菜。デザートは木の実と木苺がたっぷり入ったケーキです」
「有難う、ナタリー。美味しそう!」
献立を言い終わるとナタリーは、一礼して部屋の隅に立った。
ナタリーは最近、俺の専属侍女になった女の子だ。
元々リーチェ1人だったけど、本来なら3人ぐらい居るのものらしい。
まあ、お風呂の世話とか今みたいに食事の用意とか分担してやるからなのだが、俺はお風呂は1人で入るし、俺の事情の知ってるリーチェ以外は傍にいられると気が抜けないから嫌だったけど、リーチェ1人だと負担が半端ないから、もう一人は付けなさいと、お兄様に付けられたのがナタリーだった。
歳は18歳だったかな。黄土色の髪を三つ編みにしてて、素朴な顔だけど、笑顔が愛嬌あって可愛い。
この屋敷で働きだして、まだ一年程で初々しさの残る侍女さんだ。
この屋敷の使用人の中では最年少で歳が近いから親しみやすいだろうと、お兄様が選んでくれたらしい。
こちらの世界の【いただきます】になる祈りを捧げて、温野菜の人参にソースを付けてから口に運ぶ。ソースがマスタードみたいな味で旨い。
「お嬢様、本日、お嬢様にお手紙が届いております」
「手紙?誰から?」
「殿下からですわ。砦から送ってくださったようです」
「わざわざ?暇なのかな?」
後でご覧くださいと言われ、食事を進めるが、チェストの上に置かれた手紙が気になり、チラチラと見てしまい、リーチェに苦笑された。
お食事が終わってから伝えれば良かったと謝られた。
たった数日会えないだけで手紙送ってくるなんて、何かあったのかと思うじゃん?
こっちの世界はスマホなんて便利なものはないからその代わりなのだろうか。
……これって、俺も返事書かなきゃダメ?
化粧水、乳液で顔を整え、手足とデコルテと背中に保湿性のあるクリームを塗って、髪に香油を馴染ませてから櫛で梳かす迄が毎日のワンセット。
どんなに眠くても必ずやられる。やらないと寝かせてもらえない。
王太子殿下の婚約者として何時なん時、誰に見られても良いように婚約してから毎日欠かさずやって来たらしい。初めは慣れない俺のために簡単にやってくれてたけど、王都に来てから元に戻したとの事。
今は、ほぼ毎日殿下に会うから妥協は許されないらしい。
髪の香油は、お風呂でトリートメントしてるんだから良いんじゃないのかと言ったが、両方するから意味があると怒られた。
社交デビューしたら、もっとグレードアップした手入れになるらしく、髪だけじゃなくて、体にも体用の香油でマッサージされるらしい。
これ以上なんて、それどんな拷問だよ。
数年後に来る未来が怖い。
全部の手入れが終わって寝間着に着替える。
前は保湿クリームは免除してくれてたから、風呂場で着てたけど、どうせ脱がされるのだから、終わってから着替えるようになった。
寝室の隣の部屋に行くと、丁度ご飯を並べてる所だった。寝る場所が別なだけで、基本は過ごす部屋はここだ。
寝る部屋と過ごす部屋が別で専用風呂場があるなんて貴族凄いと最初は思ったが、基本の伯爵家は1部屋と専用風呂場が基本だとか……辺境伯家だからと教えてもらった。
子爵や男爵位だと個別のお風呂はない所が多いのも聞いた。男爵は貴族としての扱いだけど、庶民より少し裕福なぐらいが多くて、一代限りで爵位を与えられてる人は大体男爵が多いらしい。
下手したら裕福な商家の方が良い暮らししてるとかなんとか……
そう言えば男爵が一番下と思ってたけど、まだ騎士の爵位があるようだ。クラスに騎士爵の息子がいるから知ったんだけどさ。
それで、リーチェに聞いてみたら、大体男爵と同じと思って良いらしい。
騎士爵は完全に一代限りで、武功を上げれば、ちゃんとした爵位が与えられるそうだ。大体は男爵や子爵辺りらしいけど。
ソファーに座って目の前の夕食を見る。
一番手前に置いてあるシチューぽい物から湯気が立ち込めてて美味しそうだ。
お兄様が帰ってくるまで一人で、広い食堂でボッチ飯は寂しすぎるので、頼んで部屋までご飯運んでもらっているのだ。頼んでもリーチェ達、使用人は一緒に食べてくれないからな。
「お嬢様、お待たせいたしました。本日のメインは鶏肉のクリーム煮込みです。お嬢様の好きなライ麦パンと前菜に温野菜。デザートは木の実と木苺がたっぷり入ったケーキです」
「有難う、ナタリー。美味しそう!」
献立を言い終わるとナタリーは、一礼して部屋の隅に立った。
ナタリーは最近、俺の専属侍女になった女の子だ。
元々リーチェ1人だったけど、本来なら3人ぐらい居るのものらしい。
まあ、お風呂の世話とか今みたいに食事の用意とか分担してやるからなのだが、俺はお風呂は1人で入るし、俺の事情の知ってるリーチェ以外は傍にいられると気が抜けないから嫌だったけど、リーチェ1人だと負担が半端ないから、もう一人は付けなさいと、お兄様に付けられたのがナタリーだった。
歳は18歳だったかな。黄土色の髪を三つ編みにしてて、素朴な顔だけど、笑顔が愛嬌あって可愛い。
この屋敷で働きだして、まだ一年程で初々しさの残る侍女さんだ。
この屋敷の使用人の中では最年少で歳が近いから親しみやすいだろうと、お兄様が選んでくれたらしい。
こちらの世界の【いただきます】になる祈りを捧げて、温野菜の人参にソースを付けてから口に運ぶ。ソースがマスタードみたいな味で旨い。
「お嬢様、本日、お嬢様にお手紙が届いております」
「手紙?誰から?」
「殿下からですわ。砦から送ってくださったようです」
「わざわざ?暇なのかな?」
後でご覧くださいと言われ、食事を進めるが、チェストの上に置かれた手紙が気になり、チラチラと見てしまい、リーチェに苦笑された。
お食事が終わってから伝えれば良かったと謝られた。
たった数日会えないだけで手紙送ってくるなんて、何かあったのかと思うじゃん?
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