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36.浮気じゃないんです!
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玄関ホールに入ると、玄関扉の近くでお兄様が待っていた。少し小走りで近づくと、俺に気づいたお兄様は嬉しそうな笑顔になった。
「お兄様ごめんなさい。待たせてしまいました」
「大丈夫だよ。あれ?アンジェ一人かい?ジョセフも君を探してて……」
「あ、図書室で会いました。忘れ物したから先に向かってて欲しいと言われて……」
「そうか、僕に気を使ってくれたのかな」
少し申し訳なさそうな顔をしたお兄様にこっちが申し訳なく感じる。
本来なら「待った?」って言われて「今来たとこよ」なんて俺が答えてカップルの待ち合わせよろしくな事になるはずだったのだ。
お兄様は優しいけど、取り分け俺には優しいから、たまに申し訳なくなるんだよね。
シスコン、マジ凄い。俺も妹がいたけど、こんなに溺愛なんてしてなかったし。
いや、亜希那だって妹として可愛いと思うし大事ではあったさ……お兄ちゃんウザイとか言われてたとしても……
エリックお兄様に俺がウザイなんて言ったらこの世の終わりのような顔されそうだな……
なんて事を考えてる間にジョセフが来たようだ。
「エリック待たせてすまないな。アンジェも一人で向かわせてすまなかった。変な男に絡まれなかったか?」
「変な男って……学院内は先生と生徒、警備の方しかいないのにそんな人いるわけないではないですか」
なに言ってんだコイツみたいな顔を向けると呆れた顔を返された。
「実際さっき図書室で絡まれてただろう?」
「ゆた……ラノフは友達です!」
あぶねぇ!豊って言いそうになった!
それにしても事情がある程度わかってるハズなのに絡まれてるなんて失礼な話だ!
親友と熱い抱擁交わしてたのがそんなに気にくわなかったのか!?
俺が憤っていると、お兄様が訝しげな顔をした。
「アンジェ……ラノフって誰だい?」
「私の友達です。ソールクラスでクラスは違いますが、数日前に図書室で知り合いまして……とても頭がよくて色々、勉強を教えてくれたのです」
「僕たちがいない間に知り合ったのか……名前やジョセフの口ぶりだと男性だよね?二人だけで会ってたの?」
「はい、そうですが……」
「そう……アンジェ、それはあんまりいい行いじゃない」
あれ?なんかお兄様怒ってない?
「婚約者がいるのに友達と言えど婚約者以外の男と二人で会うのは不届き者と思われ、家族や相手にも顔に泥を塗ることになる。もちろん自分もふしだらな女として烙印を押されることになる」
「……ふしだらな女……」
つまりは浮気女と思われるってことか?!
たしかに、よく分からない奴からしたら、そう見られてもおかしくはないかもしれない……俺は居たこと無いけど、前世で友達が彼女が別の男と遊びに行ってたとかで浮気だーとかいってたやつか!
ちらりとジョセフを見ると、にっこりと笑顔を向けられた。
コイツ……お兄様にお説教させるためにわざと言ったな!
「アンジェリカ、聞いてるのかい?」
「…………ごめんなさい……」
お兄様が俺を怒るのは、俺の事やジョセフの事を思ってだろうし……今回は軽率な行動した俺が悪いんだし、反省はします。
でも何とかして会えるようにしないとな……せっかく豊に会えたのに、婚約者いるからもうお前には会えないぜ!なんて言えない……一人にしないと決めたんだから!
「二人では会いません……」
「分かってくれたら良いんだ。ところで、ラノフとは一年の主席で入学した庶民の事かな?」
お兄様も豊の事知ってるんだ!
俺は誇らしくて、すぐさま瞳を輝かせて頷いた。
「お兄様も彼をご存知なのですね!」
「有名だからね。今まで庶民の特待生がいても主席は初めてだったらしくてね。主席じゃなくてもソールクラスの成績ならば特待生として認められるし、特待生より後見人を受けて入ってくる人の方が多いみたいだしね。そうか、アンジェは彼と友達なのか……今度紹介しておくれ」
「ラノフは聡いし頭も切れそうだ。アンジェに近づかないなら、いい人材だとは思う」
「ジョセフが誉めるなんて珍しいな……ますます会ってみたくなった」
意外とジョセフの豊に対する印象は悪くなかったのかな?
まさかの評価でビックリした。
なんにしても、ジョセフは無理でもお兄様と豊が友達になれば、うちの屋敷に遊びに来ることもできるし、そうなったら頻繁に会うこともできるかもしれない!うん、がんばる!俺のプレゼン力が試されるな!
「お兄様ごめんなさい。待たせてしまいました」
「大丈夫だよ。あれ?アンジェ一人かい?ジョセフも君を探してて……」
「あ、図書室で会いました。忘れ物したから先に向かってて欲しいと言われて……」
「そうか、僕に気を使ってくれたのかな」
少し申し訳なさそうな顔をしたお兄様にこっちが申し訳なく感じる。
本来なら「待った?」って言われて「今来たとこよ」なんて俺が答えてカップルの待ち合わせよろしくな事になるはずだったのだ。
お兄様は優しいけど、取り分け俺には優しいから、たまに申し訳なくなるんだよね。
シスコン、マジ凄い。俺も妹がいたけど、こんなに溺愛なんてしてなかったし。
いや、亜希那だって妹として可愛いと思うし大事ではあったさ……お兄ちゃんウザイとか言われてたとしても……
エリックお兄様に俺がウザイなんて言ったらこの世の終わりのような顔されそうだな……
なんて事を考えてる間にジョセフが来たようだ。
「エリック待たせてすまないな。アンジェも一人で向かわせてすまなかった。変な男に絡まれなかったか?」
「変な男って……学院内は先生と生徒、警備の方しかいないのにそんな人いるわけないではないですか」
なに言ってんだコイツみたいな顔を向けると呆れた顔を返された。
「実際さっき図書室で絡まれてただろう?」
「ゆた……ラノフは友達です!」
あぶねぇ!豊って言いそうになった!
それにしても事情がある程度わかってるハズなのに絡まれてるなんて失礼な話だ!
親友と熱い抱擁交わしてたのがそんなに気にくわなかったのか!?
俺が憤っていると、お兄様が訝しげな顔をした。
「アンジェ……ラノフって誰だい?」
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「はい、そうですが……」
「そう……アンジェ、それはあんまりいい行いじゃない」
あれ?なんかお兄様怒ってない?
「婚約者がいるのに友達と言えど婚約者以外の男と二人で会うのは不届き者と思われ、家族や相手にも顔に泥を塗ることになる。もちろん自分もふしだらな女として烙印を押されることになる」
「……ふしだらな女……」
つまりは浮気女と思われるってことか?!
たしかに、よく分からない奴からしたら、そう見られてもおかしくはないかもしれない……俺は居たこと無いけど、前世で友達が彼女が別の男と遊びに行ってたとかで浮気だーとかいってたやつか!
ちらりとジョセフを見ると、にっこりと笑顔を向けられた。
コイツ……お兄様にお説教させるためにわざと言ったな!
「アンジェリカ、聞いてるのかい?」
「…………ごめんなさい……」
お兄様が俺を怒るのは、俺の事やジョセフの事を思ってだろうし……今回は軽率な行動した俺が悪いんだし、反省はします。
でも何とかして会えるようにしないとな……せっかく豊に会えたのに、婚約者いるからもうお前には会えないぜ!なんて言えない……一人にしないと決めたんだから!
「二人では会いません……」
「分かってくれたら良いんだ。ところで、ラノフとは一年の主席で入学した庶民の事かな?」
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まさかの評価でビックリした。
なんにしても、ジョセフは無理でもお兄様と豊が友達になれば、うちの屋敷に遊びに来ることもできるし、そうなったら頻繁に会うこともできるかもしれない!うん、がんばる!俺のプレゼン力が試されるな!
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