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第弐章 イグニス帝国編
アイツの過去
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「「全軍!かかれぃ!!!!」」
2人の星天が回線の合図をしたところで渉と三門は目にも止まらぬ速さで中央に突っ込んだ。
2人は最高速度で互いのパンチをそのままの勢いで打ち込んだ。
「お前なら来ると思ったぜ、渉」
「こっちもだ。三門。」
「雷霆の獣ァア!!」
「隕天の果実!!!」
2人はほとんど同時に全身装備のアークライトを発動した。そして2人はアークを使った体術で戦った。
「ずっと気になってた。なぜお前は自国であるはずのランドグラーベンを離れたッ!」
「関係ねえだろ!喋ってていいのかぁッ?!」
「俺たちアークエンジェルが自国を離れたってことは、この世界から帰ることを捨てたってことだぞ!!」
「もうそんなこと…どうでもいいんだよぉッ!雷武仕舞ォ!」
爪の中距離攻撃だ。こちらも同程度の攻撃でかき消す。
「魂の収穫者!」
間髪入れずに次の攻撃が来た。
「渉、お前は何も知らないだろ。俺があそこでどんな仕打ちを受けたか。」
「…!?」
「拷問の数々。絶え間無くアークを無理矢理引き出される苦しみをッ!」
「なぜ味方の主力の兵を拷問する必要がある!」
「俺のアークを抽出することでウィングライトは作られているんだよ、。」
「…。」
「だから伊藤とかいう奴も気に食わねえ。俺の命を削って作られた武器で呑気に暮らしてるやつはな。お前を殺したら、とっととそいつのとこ行ってぶっ殺すつもりだ!」
「させない。」渉は小声で言った。
「なんだと??」
「させないって言ったんだよ。お前はここで俺が片付ける!」
「人の気持ちも知らずに、生意気言ってんじゃねえよ!雷絶!」
その攻撃はもう見てる。渉は全力で攻撃を殴り、払った。
彼は自分の過去を語った。数年前の三門帝牙のことを。
彼は中学時代、負けなしのいわゆるヤンキーだった。地元の一帯を仕切る喧嘩無敗のまさに最強だった。
彼としては売られた喧嘩を買っただけだが、負けず嫌いな性格もあり周りからとても恐れられていた。
彼はあえて荒れた高校に上がり、そこでも同級生や上級生に初日から喧嘩を売られたが、まとめて倒した。
だが彼は幸せではなかった。それは喧嘩が足りずに満足していないわけではない。喧嘩がなにも満たさないことに気付いたからだ。
彼はこの世のつまらなさに絶望した。
そして彼は線路から飛び降り、自殺を図った。
ここから自由になりたい、ただそれだけを望んで。
だが、運転手と目が合い、電車にぶつかる直前に強い光が視界を覆った。あまりの眩しさに目を瞑り、開けるとそこは見知らぬ世界だった。
辺り一面は溶岩で、周りを見渡すと火山だらけ。地面はマグマで仰向けになったまま痛みも感じずただ沈んでいった。
このまままた死ぬのかと思ったその時、彼を引きずり出したのは知らない顔の3、40代の男だった。後にその男は土のアーク国家ランドグラーベンの王、土天であったことを知った。
彼は転移したその初日、少し歩こうとしただけで周りの建物を全て吹き飛ばし、瞬間移動のように移動してみせた。その時自分が雷の能力者だと気づいた。だが、アークエナジーの大半を急激に消費したせいで気絶してしまった。
そして彼は目が覚めると金属製の真っ黒な部屋で両手両足を拘束されて椅子のような機械に囚われていた。
その日から約半年間、地獄の拷問を受けた。余すことなくアークを無理矢理抽出され、抽出が終わったら拷問が始まる。目をえぐられ、全ての指を切られ、拷問は様々だった。
取られては、拷問。取られては、拷問。それが永遠と繰り返される日々に苦しめられていた。
そしてこの国の者を全員殺すと決めた。誰一人として逃がさない。拷問をしたやつも、その家族も。
1番初めに国王、次に兵士、そしてその家族。今まで誰よりも下に見ていたはずのやつが、牙を向き襲いかかることに怯える様子を、ずっと想像していた。
そしておよそ半年が過ぎた時、突然拷問をやめて話を始めた。
現実世界に戻り、特定のアークエンジェルを敵国より速くさらって自国の兵にする代わりに完全な自由を与えるという交渉だった。
取るもん取って拷問して、用が済んだら別のに切り替え捨てる。隠す気もない明らかな魂胆は見えていたが、彼は条件をのんだ。
拷問の日々から抜け出したいというのも大きかったが、それ以上に自由になったとき反撃できると考えるとやらざるを得なかった。
交渉をしてきた時点で大した反撃能力がないと思われているのは分かっていたが、彼は現実世界に向かった。
仕組みは分からないが、ゲートを通り現実世界に行った。
現実世界に戻った途端、衝撃が走った。時がほとんど経っていなかったのだ。
たった1ヶ月程しか経っていなかった。自殺しようとしたことも、結局運転手の過重労働のストレスによる幻覚として片付けられた。
実家に行って窓から母を見たが、何事もなかったかのように知らない男と寝ていた。
そしてターゲットの伊藤をさらおうとしたが、当然の渉のせいで失敗に終わった。
転移した先は現実世界に入ったゲートと同じ場所だった。数時間しかいなかったはずが、数週間経っていたらしい。
三門は任務を失敗したことにより、即刻死刑を命じられた。
彼は堪忍袋の緒が完全に切れた。
初めて感じた、最強の怒りの感情。それにより、彼のアークエナジーは急激に高まり、辺り一面を吹き飛ばした。
そのままどこへ行くともなく高速で飛び、気付いたらイグニス帝国にいた。
事情を全て説明すると、帝国は快く戦力として受け入れた。
アークエンジェルが敵国への憎悪のおまけ付きで来てくれたのだ。イグニス帝国はどの他国以上に実力主義だったのもあったのだろう。
順調に伸し上がり、最高幹部のへリオンズにまで上がった。
2人の星天が回線の合図をしたところで渉と三門は目にも止まらぬ速さで中央に突っ込んだ。
2人は最高速度で互いのパンチをそのままの勢いで打ち込んだ。
「お前なら来ると思ったぜ、渉」
「こっちもだ。三門。」
「雷霆の獣ァア!!」
「隕天の果実!!!」
2人はほとんど同時に全身装備のアークライトを発動した。そして2人はアークを使った体術で戦った。
「ずっと気になってた。なぜお前は自国であるはずのランドグラーベンを離れたッ!」
「関係ねえだろ!喋ってていいのかぁッ?!」
「俺たちアークエンジェルが自国を離れたってことは、この世界から帰ることを捨てたってことだぞ!!」
「もうそんなこと…どうでもいいんだよぉッ!雷武仕舞ォ!」
爪の中距離攻撃だ。こちらも同程度の攻撃でかき消す。
「魂の収穫者!」
間髪入れずに次の攻撃が来た。
「渉、お前は何も知らないだろ。俺があそこでどんな仕打ちを受けたか。」
「…!?」
「拷問の数々。絶え間無くアークを無理矢理引き出される苦しみをッ!」
「なぜ味方の主力の兵を拷問する必要がある!」
「俺のアークを抽出することでウィングライトは作られているんだよ、。」
「…。」
「だから伊藤とかいう奴も気に食わねえ。俺の命を削って作られた武器で呑気に暮らしてるやつはな。お前を殺したら、とっととそいつのとこ行ってぶっ殺すつもりだ!」
「させない。」渉は小声で言った。
「なんだと??」
「させないって言ったんだよ。お前はここで俺が片付ける!」
「人の気持ちも知らずに、生意気言ってんじゃねえよ!雷絶!」
その攻撃はもう見てる。渉は全力で攻撃を殴り、払った。
彼は自分の過去を語った。数年前の三門帝牙のことを。
彼は中学時代、負けなしのいわゆるヤンキーだった。地元の一帯を仕切る喧嘩無敗のまさに最強だった。
彼としては売られた喧嘩を買っただけだが、負けず嫌いな性格もあり周りからとても恐れられていた。
彼はあえて荒れた高校に上がり、そこでも同級生や上級生に初日から喧嘩を売られたが、まとめて倒した。
だが彼は幸せではなかった。それは喧嘩が足りずに満足していないわけではない。喧嘩がなにも満たさないことに気付いたからだ。
彼はこの世のつまらなさに絶望した。
そして彼は線路から飛び降り、自殺を図った。
ここから自由になりたい、ただそれだけを望んで。
だが、運転手と目が合い、電車にぶつかる直前に強い光が視界を覆った。あまりの眩しさに目を瞑り、開けるとそこは見知らぬ世界だった。
辺り一面は溶岩で、周りを見渡すと火山だらけ。地面はマグマで仰向けになったまま痛みも感じずただ沈んでいった。
このまままた死ぬのかと思ったその時、彼を引きずり出したのは知らない顔の3、40代の男だった。後にその男は土のアーク国家ランドグラーベンの王、土天であったことを知った。
彼は転移したその初日、少し歩こうとしただけで周りの建物を全て吹き飛ばし、瞬間移動のように移動してみせた。その時自分が雷の能力者だと気づいた。だが、アークエナジーの大半を急激に消費したせいで気絶してしまった。
そして彼は目が覚めると金属製の真っ黒な部屋で両手両足を拘束されて椅子のような機械に囚われていた。
その日から約半年間、地獄の拷問を受けた。余すことなくアークを無理矢理抽出され、抽出が終わったら拷問が始まる。目をえぐられ、全ての指を切られ、拷問は様々だった。
取られては、拷問。取られては、拷問。それが永遠と繰り返される日々に苦しめられていた。
そしてこの国の者を全員殺すと決めた。誰一人として逃がさない。拷問をしたやつも、その家族も。
1番初めに国王、次に兵士、そしてその家族。今まで誰よりも下に見ていたはずのやつが、牙を向き襲いかかることに怯える様子を、ずっと想像していた。
そしておよそ半年が過ぎた時、突然拷問をやめて話を始めた。
現実世界に戻り、特定のアークエンジェルを敵国より速くさらって自国の兵にする代わりに完全な自由を与えるという交渉だった。
取るもん取って拷問して、用が済んだら別のに切り替え捨てる。隠す気もない明らかな魂胆は見えていたが、彼は条件をのんだ。
拷問の日々から抜け出したいというのも大きかったが、それ以上に自由になったとき反撃できると考えるとやらざるを得なかった。
交渉をしてきた時点で大した反撃能力がないと思われているのは分かっていたが、彼は現実世界に向かった。
仕組みは分からないが、ゲートを通り現実世界に行った。
現実世界に戻った途端、衝撃が走った。時がほとんど経っていなかったのだ。
たった1ヶ月程しか経っていなかった。自殺しようとしたことも、結局運転手の過重労働のストレスによる幻覚として片付けられた。
実家に行って窓から母を見たが、何事もなかったかのように知らない男と寝ていた。
そしてターゲットの伊藤をさらおうとしたが、当然の渉のせいで失敗に終わった。
転移した先は現実世界に入ったゲートと同じ場所だった。数時間しかいなかったはずが、数週間経っていたらしい。
三門は任務を失敗したことにより、即刻死刑を命じられた。
彼は堪忍袋の緒が完全に切れた。
初めて感じた、最強の怒りの感情。それにより、彼のアークエナジーは急激に高まり、辺り一面を吹き飛ばした。
そのままどこへ行くともなく高速で飛び、気付いたらイグニス帝国にいた。
事情を全て説明すると、帝国は快く戦力として受け入れた。
アークエンジェルが敵国への憎悪のおまけ付きで来てくれたのだ。イグニス帝国はどの他国以上に実力主義だったのもあったのだろう。
順調に伸し上がり、最高幹部のへリオンズにまで上がった。
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