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第7話、噂話
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今回の舞踏会は金曜日に行われたので、私たち参加者は土日を挟んでお休みになることとなり、学園生活には支障が出なかったけれど私はなんとなく嫌な予感がしていた。
登校前に紺色の宮廷服のような制服で白色の膝上まであるプリーツスカートに着替えて、学園指定の黒のブーツに履き替えて朝食を取り家から出て行った。
朝一にグリュックシュロス高等学園に行って校舎に入ると、見覚えのある二つくくりの縦ロールの黄色に近い金髪で紫色をした瞳の女の子、つまりリラ・フォン・シュヴァルツヴァルト男爵令嬢がいて、なんと今まで入学してから私に話しかけたことがないのになんと私に話しかけてきた。ちなみにルイーゼはまだ学校には来ていないみたい。
「あなたが、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢ですね。申し遅れました。私はリラ・フォン・シュヴァルツヴァルト男爵令嬢でございます。私から言える立場ではないのですが、あなたって、貴族らしくありませんわね。それにふしだらな女性だという噂もされていますので、以後、お見知りおきを」といってリラは立ち去ってしまった。
そんな噂になっていただなんて……
なんとか、男性と関わらないようにしないとと私は足りない頭の中で考えた。
さっきの話とは違うけれど、そういえばルイーゼの影響力はなんと社交界とグリュックシュロス高等学園にすでにもたらしていることに気づいた。
先週の舞踏会では、ルイーゼが着ていたドレスのデザインとドレスの色を真似て着ている貴族の女の人達がいて、しかもルイーゼにおすすめされて着たドレスもなんかその場で私だけ浮いていたような気がした。
それだけではなく、ルイーゼの美貌と自信満々な態度にも、ハインリヒ王子とレオンハルト以外の男性の貴族たちも惚れ惚れしていて「公爵令嬢だが、まるで女王様のような出立だ」といっていた騎士もいて、ルイーゼが何かしらカチューシャなど小物をつけると、女子たちは一斉にルイーゼと同じようなものを貴族平民問わずつけていたりと、ルイーゼはこの一週間か数日ですでに、グリュックシュロス高等学園で地位を確立しているような気がした。
他の女子生徒の話によると元々、妾の子供からひょんなことに公爵令嬢として迎え入れられたというシンデレラストーリーみたいな背景があってこその地位を確立したんだから、中には尊敬している生徒もいるんだとかいないんだとか。
そして次に出会ったのは、お団子のツインハーフの髪型にしているウェーブのストロベリーブロンドの長髪に左目が緑色で右目が青色のオッドアイのフレイヤだった。
「おはよー。って、あ。この前、ハインリヒ王子と二回も踊っていた上にあのかっこいい騎士、えーと名前はなんだっけ? レオンハルトと踊ってた子ね。んーやっぱり、男ウケと女ウケは違うのかな? 絶対ルイーゼの方が似合うと思うんだけどなぁ。まぁ、いいや。じゃあ、またねー」といってフレイヤはリラとは違って私に自分のことは名乗らないで、私の元からさってしまった。
あとからルイーゼが校舎に入ってきて、その場にはフレイヤとリラがいなかったからか、ルイーゼは私に話しかけきた。
「この前は、アルブレヒト公爵子息と踊れて楽しかったわ。ごめんなさいね。あなたの婚約者なのに」
「だ、大丈夫だよ。別に大したことないよ」
「そうよね。だって、ハインリヒ王子と二回も踊ったもんね?」とルイーゼは笑顔だが目の奥が全然笑っていなかった。というよりむしろ怒りが湧いているような感じだった。
「ルイーゼ、怒ってる? ハインリヒ王子と私は単なる幼馴染で貴族としての階級も違うし、なんともないよ」と私は慌てていうと、ルイーゼは張り付いた笑顔で「怒ってないわよ。というか、ハインリヒ王子と幼馴染だったの?!」と食いついてきたので、ハインリヒ王子のことを少し話した。ハインリヒ王子はいずれルイーゼと結婚するのかな? だって、私は伯爵令嬢でルイーゼは公爵令嬢だから、ルイーゼの方がハインリヒ王子と釣り合っている気がするし……
なんだかちょっと落ち込んでしまった。
今度、また社交界や舞踏会があれば、オリーブグリーンの落ち着いたエンパイアドレスでも着ようかと思った。
私の教室に入ろうとしたら、ジークフリートが人の目を気にせず話してきた。
「よぉ、リリアンナ嬢」
「おはよう、ジークフリート」
「今日のお昼、一緒に食うよな?」
「そうしたいんだけれど、変な噂がついちゃって」
「そんなの気にしなければいいんじゃねーか。噂話も何十日かしか持たないみたいなことわざ? があるし」とジークフリートは口をすぼらせていった。
「私にとったら、大問題なの!」と私は少し怒って言い返すとジークフリートは軽々しく「じゃあ、たかが噂話で田舎に飛ばされるとでも?」と返事をすると、私は「本当にそうなるかもしれないんだからっ!」と強い口調でいっても、ジークフリートは、「じゃあ、俺だったら田舎でも勇者になれるけどな」と満足気にいっていた。
「勇者と貴族とは違うのっ!!」と私は言い残してそのまま自分の教室へと入って、自分の席についた。
そのあとは、ルイーゼとリラとフレイヤを横目に他の大人しそうな女の子とも話していた。その子達みんなは嫌いとはいう態度は出さないんだけれど、なんとなく避けられているような気がした。
そして、朝礼のチャイムが鳴り先生も来て朝礼が始まって続いて午前の授業も始まった。
午前の授業も終わり、久しぶりにジークフリートと男の子達と一緒にお昼ご飯を食べて、私は笑顔で何にもわからなかったけれど話をきいていた。その時、魔法でだれかに写真を撮られたような音がした。
気になったので後ろを振り返ったら、ルイーゼが私を残念そうな顔をして首を横に振っていた。
私はそれを首を傾げて不思議そうにみた。
そしたら、リラが私の方を見てからルイーゼに耳打ちをして、ルイーゼも耳打ち仕返していた。
その様子を見ていたらジークフリートから「おい、リリアンナ、聞いているのか?」と話しかけられた。
「一応、外の世界のことはわからないけど、聞いているよ。ジークフリート」と笑顔で返事をした。
お昼ご飯を食べ終わると、各々解散して、私はまた一人になった。その時、ルイーゼは私に近づいてきて話しかけてきた。
「あなた、また男の子たちと話していたでしょ? しかも平民の男の子でしょ? そのうちの一人は勇者をやっているジークフリートっていう男の子もいるんでしょ?」と聞かれた。
「ええ、そうだけど……」と私は自信なさげに返事をすると、ルイーゼは「男の子達と遊ぶのはやめなさい。リリアンナ。とくに平民の男の子や青年達は。私たちはもうちょっと立場をわきまえなければいけない人間よ」と真剣な表情をしながら忠告をしてくれたけれど、どこかしらルイーゼの言葉には違和感があった。
私は一応「忠告してくれてありがとう。これからは気をつけるから」といって、少しお辞儀をして教室へ戻った。
午後からの授業はなんとなく心細かった。ルイーゼとフレイヤとリラのいつもの三人が楽しそうに話していたからだ。
私は遠くからその様子を眺めることしかできなかった。
授業も終わり終礼の時間になり、本日の出来事に何かなかったのか先生から聞かれても教室内は、ルイーゼがただ一人笑顔で「何もないです。先生」といって、ルイーゼはクラス中から敬愛の眼差しを向けられていた。
こうして終礼が終わり家に帰ることになった。
歩いて家に帰っていると普段の制服姿とは違うジークフリートに出会った。
「よぉ、リリアンナ嬢。まだ学校から帰っていなかったのか?」
「うん。そうなんだけど、ジークフリートって本当に勇者だったんだ」
「当たり前だろ。リリアンナもギルドに来るか? 女子が来ると盛り上がるだろうし、貴族もなかなかギルドにいないから珍しい目で見られると思うぞ。きっと」とまた笑顔で誘われたけれど、私は「申し訳ないけれど、お父様とお母様の許可なしではいけないの。ごめんなさい」と断っておいた。
ジークフリートは少し残念そうにして「そうか。なら仕方ないよな。でもいつでも声をかけてくれよな」といって、ジークフリートは街の方へ向かった。
家に着いてポストを確認すると、またハインリヒ王子からの社交界への案内の手紙が届いていた。
急いでその場で確認すると来週の金曜日の夜に行われる、主に高等学園以上の学校に通うの学生の貴族達ためだけの親睦会の案内だった。
私は急いで家に入って、またお母様に今度はオリーブグリーンのエンパイアドレスがないかどうか聞いて、さっそくドレス選びの話題になった。
それに関してお母様は喜んでくださった。
登校前に紺色の宮廷服のような制服で白色の膝上まであるプリーツスカートに着替えて、学園指定の黒のブーツに履き替えて朝食を取り家から出て行った。
朝一にグリュックシュロス高等学園に行って校舎に入ると、見覚えのある二つくくりの縦ロールの黄色に近い金髪で紫色をした瞳の女の子、つまりリラ・フォン・シュヴァルツヴァルト男爵令嬢がいて、なんと今まで入学してから私に話しかけたことがないのになんと私に話しかけてきた。ちなみにルイーゼはまだ学校には来ていないみたい。
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そんな噂になっていただなんて……
なんとか、男性と関わらないようにしないとと私は足りない頭の中で考えた。
さっきの話とは違うけれど、そういえばルイーゼの影響力はなんと社交界とグリュックシュロス高等学園にすでにもたらしていることに気づいた。
先週の舞踏会では、ルイーゼが着ていたドレスのデザインとドレスの色を真似て着ている貴族の女の人達がいて、しかもルイーゼにおすすめされて着たドレスもなんかその場で私だけ浮いていたような気がした。
それだけではなく、ルイーゼの美貌と自信満々な態度にも、ハインリヒ王子とレオンハルト以外の男性の貴族たちも惚れ惚れしていて「公爵令嬢だが、まるで女王様のような出立だ」といっていた騎士もいて、ルイーゼが何かしらカチューシャなど小物をつけると、女子たちは一斉にルイーゼと同じようなものを貴族平民問わずつけていたりと、ルイーゼはこの一週間か数日ですでに、グリュックシュロス高等学園で地位を確立しているような気がした。
他の女子生徒の話によると元々、妾の子供からひょんなことに公爵令嬢として迎え入れられたというシンデレラストーリーみたいな背景があってこその地位を確立したんだから、中には尊敬している生徒もいるんだとかいないんだとか。
そして次に出会ったのは、お団子のツインハーフの髪型にしているウェーブのストロベリーブロンドの長髪に左目が緑色で右目が青色のオッドアイのフレイヤだった。
「おはよー。って、あ。この前、ハインリヒ王子と二回も踊っていた上にあのかっこいい騎士、えーと名前はなんだっけ? レオンハルトと踊ってた子ね。んーやっぱり、男ウケと女ウケは違うのかな? 絶対ルイーゼの方が似合うと思うんだけどなぁ。まぁ、いいや。じゃあ、またねー」といってフレイヤはリラとは違って私に自分のことは名乗らないで、私の元からさってしまった。
あとからルイーゼが校舎に入ってきて、その場にはフレイヤとリラがいなかったからか、ルイーゼは私に話しかけきた。
「この前は、アルブレヒト公爵子息と踊れて楽しかったわ。ごめんなさいね。あなたの婚約者なのに」
「だ、大丈夫だよ。別に大したことないよ」
「そうよね。だって、ハインリヒ王子と二回も踊ったもんね?」とルイーゼは笑顔だが目の奥が全然笑っていなかった。というよりむしろ怒りが湧いているような感じだった。
「ルイーゼ、怒ってる? ハインリヒ王子と私は単なる幼馴染で貴族としての階級も違うし、なんともないよ」と私は慌てていうと、ルイーゼは張り付いた笑顔で「怒ってないわよ。というか、ハインリヒ王子と幼馴染だったの?!」と食いついてきたので、ハインリヒ王子のことを少し話した。ハインリヒ王子はいずれルイーゼと結婚するのかな? だって、私は伯爵令嬢でルイーゼは公爵令嬢だから、ルイーゼの方がハインリヒ王子と釣り合っている気がするし……
なんだかちょっと落ち込んでしまった。
今度、また社交界や舞踏会があれば、オリーブグリーンの落ち着いたエンパイアドレスでも着ようかと思った。
私の教室に入ろうとしたら、ジークフリートが人の目を気にせず話してきた。
「よぉ、リリアンナ嬢」
「おはよう、ジークフリート」
「今日のお昼、一緒に食うよな?」
「そうしたいんだけれど、変な噂がついちゃって」
「そんなの気にしなければいいんじゃねーか。噂話も何十日かしか持たないみたいなことわざ? があるし」とジークフリートは口をすぼらせていった。
「私にとったら、大問題なの!」と私は少し怒って言い返すとジークフリートは軽々しく「じゃあ、たかが噂話で田舎に飛ばされるとでも?」と返事をすると、私は「本当にそうなるかもしれないんだからっ!」と強い口調でいっても、ジークフリートは、「じゃあ、俺だったら田舎でも勇者になれるけどな」と満足気にいっていた。
「勇者と貴族とは違うのっ!!」と私は言い残してそのまま自分の教室へと入って、自分の席についた。
そのあとは、ルイーゼとリラとフレイヤを横目に他の大人しそうな女の子とも話していた。その子達みんなは嫌いとはいう態度は出さないんだけれど、なんとなく避けられているような気がした。
そして、朝礼のチャイムが鳴り先生も来て朝礼が始まって続いて午前の授業も始まった。
午前の授業も終わり、久しぶりにジークフリートと男の子達と一緒にお昼ご飯を食べて、私は笑顔で何にもわからなかったけれど話をきいていた。その時、魔法でだれかに写真を撮られたような音がした。
気になったので後ろを振り返ったら、ルイーゼが私を残念そうな顔をして首を横に振っていた。
私はそれを首を傾げて不思議そうにみた。
そしたら、リラが私の方を見てからルイーゼに耳打ちをして、ルイーゼも耳打ち仕返していた。
その様子を見ていたらジークフリートから「おい、リリアンナ、聞いているのか?」と話しかけられた。
「一応、外の世界のことはわからないけど、聞いているよ。ジークフリート」と笑顔で返事をした。
お昼ご飯を食べ終わると、各々解散して、私はまた一人になった。その時、ルイーゼは私に近づいてきて話しかけてきた。
「あなた、また男の子たちと話していたでしょ? しかも平民の男の子でしょ? そのうちの一人は勇者をやっているジークフリートっていう男の子もいるんでしょ?」と聞かれた。
「ええ、そうだけど……」と私は自信なさげに返事をすると、ルイーゼは「男の子達と遊ぶのはやめなさい。リリアンナ。とくに平民の男の子や青年達は。私たちはもうちょっと立場をわきまえなければいけない人間よ」と真剣な表情をしながら忠告をしてくれたけれど、どこかしらルイーゼの言葉には違和感があった。
私は一応「忠告してくれてありがとう。これからは気をつけるから」といって、少しお辞儀をして教室へ戻った。
午後からの授業はなんとなく心細かった。ルイーゼとフレイヤとリラのいつもの三人が楽しそうに話していたからだ。
私は遠くからその様子を眺めることしかできなかった。
授業も終わり終礼の時間になり、本日の出来事に何かなかったのか先生から聞かれても教室内は、ルイーゼがただ一人笑顔で「何もないです。先生」といって、ルイーゼはクラス中から敬愛の眼差しを向けられていた。
こうして終礼が終わり家に帰ることになった。
歩いて家に帰っていると普段の制服姿とは違うジークフリートに出会った。
「よぉ、リリアンナ嬢。まだ学校から帰っていなかったのか?」
「うん。そうなんだけど、ジークフリートって本当に勇者だったんだ」
「当たり前だろ。リリアンナもギルドに来るか? 女子が来ると盛り上がるだろうし、貴族もなかなかギルドにいないから珍しい目で見られると思うぞ。きっと」とまた笑顔で誘われたけれど、私は「申し訳ないけれど、お父様とお母様の許可なしではいけないの。ごめんなさい」と断っておいた。
ジークフリートは少し残念そうにして「そうか。なら仕方ないよな。でもいつでも声をかけてくれよな」といって、ジークフリートは街の方へ向かった。
家に着いてポストを確認すると、またハインリヒ王子からの社交界への案内の手紙が届いていた。
急いでその場で確認すると来週の金曜日の夜に行われる、主に高等学園以上の学校に通うの学生の貴族達ためだけの親睦会の案内だった。
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