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第1章
25.卒業式なんて興味ありませんわ
自室に逃げるように避難したレティシアは、ベッドにボフンと倒れ込む。
「お嬢様、はしたないですよ……と言いたい所ですが、今は見逃しますね」
「ありがとう、ルネ。何だかすごく疲れたわ」
「この数時間で色々、本当に色々ありましたね」
レティシアは先ほど何度も我慢したため息を、遠慮なく吐く。
「あら? そう言えば、いつもなら今日は公子のテストの慰労会では無いのかしら?」
「そうですね。いつもなら好成績を取ったと、うるさくお嬢様に自慢していますのに今回はなかったですね」
「……もしかして、最後のテストなのに過去最低成績だったのかしら?」
「そうなるとお嬢様に八つ当たりするでしょうから、違うと思いますよ」
「そうよねぇ。途中からいつも通りだったけれど、食事中とか視線がうるさいったらなかったわ。なのに結局何を言いたかったのか、全く理解できなかったし」
気持ち悪いなぁと、レティシアはまたため息を吐く。
「お嬢様、ため息を吐くと幸せが逃げてしまいますわ」
「大丈夫よ。これは不幸せを吐いているの。幸せを取り込むための下準備よ」
「まあ! ふふふっ」
「……え? そんなに面白いこと言ったかしら?」
屁理屈を捏ねくり回すと、ルネが耐えきれないと笑い出すので、レティシアは体を起こした。
「お嬢様、とても前向きで素晴らしいです」
「ただ屁理屈を言っただけなのだけれど」
「それは立派な反論ですね。理に適ってますから」
そうかなあとレティシアは思う。
「まあ、それは置いておいて。きっとこれからジュスタン様は、お嬢様に絡む時間は無いと思いますよ? 卒業まで残り僅かですから、ここからが本番とも言えますし」
「そうある事を願うわ。同じ空気を吸うだけで、気分が悪いもの」
何せ卒業した貴族、特に嫡男は後継者教育が始まる。
成人と認められ、新しいことの連続になる為に、四苦八苦する事だろう。ジュスタンは別に出来が悪いわけではないが、そんなに簡単に乗り越えられるものではない。
今は最後の休暇、前世で言うなら春休みと言ったところか。ソワソワして落ち着かないだろう。
きっと、ジュスタンもそうなのだ。だから謎にレティシアに絡んでくるのだ。鬱陶しい。
早く後継者教育が始まればいいのに、とレティシアは思った。
◇◇◇
卒業式は基本的に、全校生徒が参加する。こちらは制服での参加が義務付けられている。
対して卒業パーティーは、基本的に卒業生のみの参加だ。こちらはドレスコードがあるのだが、平民用にドレスの貸し出しもある。
貴族は家の見栄の為にも、用意する家がほとんどだ。
なので在校生であるレティシアは、屋敷が慌ただしい雰囲気でも特に準備をすることはない。
今まで以上に監視の目が緩いので、いつもより大胆に屋敷を抜け出してロチルド商会に向かった。
ルネは屋敷での慌ただしさに巻き込まれ、一緒には来ていない。
悔しそうにしていたが、元々レティシアのお付きではないので仕方がない。
ジョゼフが何とかしてくれるかもしれないが、あまり反発して目立つのも良くないと考え、今回はそちらに行ってもらうようにした。
ロチルド商会に着くと、すれ違う従業員と挨拶をする。
気さくな人たちはレティシアが貴族だと知っても、萎縮することなく話しかけてくれる。
「レティシア様! この間の商談素晴らしかったです!」
「あ、ありがとうございます。けれどわたくしは直接商談には行ってません」
「けれど商会長達が絶賛してました! レティシア様のおかげだと!」
「そ、そうですか」
「あ! 今日商会長達はまだ帰ってきてないんです! 少し待ってもらうことになるんですが」
「分かりましたわ。またいつもの部屋で待っていてよろしいでしょうか?」
「もちろんです! 商会長たちが帰ってきたら伝えますね」
「お願いします」
そして勝手知ったる商会の中を歩き、いつもの部屋へ行きソファに座って待つことにする。
先ほどの人がお茶を準備してくれたので、ゆっくり飲んで待つ。
(この商会の従業員は、自分達も訳アリな過去を持つせいかわたくしにも好意的ですわ。亡命したら本格的にこの商会で働ける事になるのですし、出来れば仲良くなりたいですね)
色々制限のある今の状態では、中々他の従業員と話す時間はない。それでも、こうして気さくに話してくれるのは素直に嬉しかった。
暫くすると扉のノックする音。
クロードとセシルが入ってきた。
「遅くなり、申し訳ありません」
「お待たせしました」
「いいえ、大丈夫ですわ。上手く行きましたか?」
「お陰さまで」
少し顔色の悪いクロードとセシル。
商談は上手く行っているとのことだが、何かあったのだろうか?
「お2人とも顔色が悪いですわ。何かありましたか?」
「あ、いえ。レティシア様をお待たせしてしまったので」
「……ああ! そういう事ですね。わたくし、一応ここで働いているという事なのですから、気にしないでください。クロードさん達は上司でしょう?」
きっと貴族であるレティシアを待たせた事を気にしているのだろう。貴族を待たせるなんてとんでもないと思っていたに違いない。
いつも先に部屋で待っていたのも、そういう事なのだろう。
ただレティシアはまだ成人していないし、そう言った暗黙のルールは気にしていない。そもそもそういうことを気にしていたら、貴族から離れられない。
「まあ、お気になさらず。それよりも、ルネから聞いておりましたが、商談の結果をお2人の口から聞きたいですわ」
「……分かりました」
そうしてお互いソファに座り直して、クロードが話し始める。
「レティシア様のアドバイスのおかげで、夫人が興味を示してくれました。商品化にはまだ時間がかかりますが、山場は超えたと言っていいでしょう。本当にありがとうございます」
「良かったですわ。けれど、わたくしの力だけでなく、ロチルド商会の力でもありますわ」
本当に2人とも嬉しそうで話には聞いていたが、実際に見るとレティシアも嬉しくなる。
「それで、包装の相談なんですが……」
「はい」
「ここを――」
改良案について議論を交わす。レティシアは今までの知識を引っ張り出し、ああでもないこうでもないと話し合う。
その時間は今まで経験したことがなく、とても楽しいものだった。
「では、今回はこの案で一旦やってみます」
「はい。また結果を教えてください」
一区切りついたところで、冷めてしまったお茶を飲む。
喉が渇いていたので、それでも染み渡るようだった。
「レティシア様、これをどうぞ」
セシルが差し出してきたのは、メヤの実。
「まあ。ありがとうございます」
遠慮なく、パクリと食べる。
というより、断ると絶対に怒られる。
「ルネから聞きましたが、この実はこの国だと栽培されていないのでしょう? 先日も沢山頂きましたし、大変ではないですか?」
「運の良い事に、丁度メヤの実を取り扱っている所と繋がりがあるんです。それにレティシア様、まだまだ細いではないですか。食事は以前より摂れていると聞きましたが」
「そんなに簡単に体重は増えませんわ。ようやく一人前といったところですの」
「それは誰の一人前でしょうか?」
「…………貴族女性の」
「少ないですっ」
「はい! ごめんなさい!」
過保護だ。
貴族女性は太るわけにはいかないので、確かに食事量は少ない。けれど、平民の一部はその貴族女性より少ないこともある。
恵まれているとは思うけれど、セシルはまだ上を目指すらしい。
いや、レティシアのことなのに、セシルが頑張るとは? と思うが、突っ込んだらセシルが暴走しかねないので黙っておく事にした。
◇◇◇
そしてジュスタンの卒業式。
レティシアは出席なぞしたくなかったが、いくら何でもサボる訳には行かないと渋々卒業式に参列した。
(嫌だわ……何故アイツの卒業を祝わないといけないのかしら。公爵もいるし、同じ空間にいるだけでストレスですわ……)
それでも表情は凛としたまま、式の進行を見ている。
ジュスタンが答辞をしているが、レティシアはシャットアウトしていた。
「公爵家として、このアヴリルプランタン王国の発展を――」
皆ジュスタンの凛とした姿に、見惚れている。令嬢からは、甘いため息が漏れるほどだ。
レティシアからすれば、趣味が悪いとしか言えない。
(やっぱり外面が良いのですね。騙されちゃって……)
式は恙無く終了した。
この後、ジュスタンは卒業パーティーの準備をするだろう。
婚約者がいないために1人で参加となるだろうが、そういった人も少なくない。
と言うか卒業式が終わった瞬間、急に卒業生の令嬢の瞳が輝き出した。
視線の先には、ジュスタンがいる。
(ああ、この卒業パーティーって婚約が決まっていない者からしたら、最後のチャンスですわね。視線がアイツに集まっていますわ。ジョゼフの言った通り、選り好みしているから婚約者がいないのですね)
と呆れていると、ジュスタンがレティシアの方に向かってきた。
後ろを振り返るが、バンジャマンの姿はない。
(あら? わたくしの近くに狙っている令嬢がいるのでしょうか?)
そのレティシアの考えは、間違いだった。
迷いなくレティシアの前まで来て、立ち止まるジュスタン。
驚くレティシアに、ジュスタンは気まずい雰囲気を出しながら言った。
「レティシア、一緒に卒業パーティーに来てくれないか?」
「……」
何を言われたか理解出来ず、レティシアは固まる。
卒業パーティーは基本的に卒業生のみの参加だが、兄妹などで出るのは許されている。特に婚約者のいない令嬢でそう言ったことが多い。
だからこそ、ジュスタンがレティシアを誘うなんて、夢にも思わなかったのだ。
「わたくしと、ですか?」
「あ、ああ。どうだろうか」
(何考えているの? しかも先日理不尽に怒った後だから、暫く接触は無いと思ったのに。……ああ、あれか。最後の兄妹仲良いですよアピールか。面倒くさ。もう必要ないでしょう)
とりあえず答えはノーだ。
誰が一緒に行きたいものか。
レティシアの心情ももちろんだが、ドレスを用意していない時点で参加出来るわけもない。
「お誘い、光栄ですわ。しかしわたくし、ドレスを準備しておりませんの。今回は参加出来ませんわ」
「ドレスなら、今まで準備したものがあるだろう?」
(はあ? コイツ、わたくしのドレスは即売られていることを知らないのかしら? まあ殿下からプレゼントされたものは流石にありますが、今回の出番ではないわ。勿体無い)
「……こ――お兄様。先ほどから、ご令嬢からの熱い視線が来てますわ。わたくしより、その方々と参加した方がよろしいかと思います」
公子と言おうとしたが、人の目があったので言い直す。
それだけで反吐が出そうだ。
顔を顰めたいのを堪えていると、ふと視界の端にジルベール達がいるのが見えた。
こちらをジッと、何かを見極めるように見つめている。
何だろうと思うが、今は目の前のジュスタンだ。
「……だが、兄妹での最後の思い出作りに――」
「いらないわ」
(何言ってんだ。この間から本当に)
もう我慢出来なくなったレティシアは、ジュスタンの言葉を切り捨てた。
何が最後の思い出作りだ。気持ち悪い。
また仮面を被り、周りが聞き取れないように声を抑える。
「お兄様? わたくし達、兄妹ではないでしょう?」
「なっ!」
「だって、兄妹らしいエピソードなんて何もありませんもの。お兄様、わたくしが憎いのでしょう? いつもそうだったではありませんか」
「それは」
「ああ、それとも、わたくしに恥をかかせるおつもりでしょうか? ドレスがないわたくしを連れ回したいと?」
「何言ってるんだ。ドレスは定期的に買っていただろう」
狼狽えるジュスタンの声。ああ、本当に知らないんだなあと笑い出したくなる。
「あら、知りませんの? 公爵に確認なさったら? 一度着たドレスは、直ぐに売られていましてよ? アクセサリーもですわ」
「まさか……」
「お兄様が言い出したのかと思っていましたが、違いましたのね」
「そんなこと言う訳ないだろう! 公爵家にとって――」
「まあ、そういう理由ですので、お断りいたします」
声を荒らげたジュスタンに、レティシアは冷めた視線を送る。
その視線に怒り狂うだろうに、ジュスタンは何故か絶望の表情を浮かべた。
視界の端で、ジルベールが動いた。
「それでは、わたくしはこれで」
「まっ――」
「やあ、ジュスタン。卒業おめでとう」
いつの間にか、ジルベール達がそばに来ていた。
当然のようにレティシアの隣に立つジルベールに、驚く。
(え? 近いですわ)
そう思うが、ジルベールの視線が冷たい事に気がつき、黙る。
「……殿下、ありがとうございます」
「分かったかな?」
「……」
何か話しているが、断片的な事ばかりでレティシアには理解出来なかった。
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