クラス転移で召喚された虐められている私。新しい仲間とざまぁしちゃうかも?

チレム

文字の大きさ
13 / 111
新たなる私

11,予想当たっちゃいましたか……

しおりを挟む

「モナ、ずっと一緒にいてくれる?」

「ご主人様!私の事をご主人様が嫌わない限りずっと一緒ですよ!」

「ありがとう」

「いえいえ!」

  そうやってモナとお喋りしたり、スキルを確認してみたり、もふもふしたりと、あっという間に就寝時間だった。

「たっくやってらんないよ~。スマホも無いのに……宿泊学習か?って話」

「それな~」

 そんな声が部屋の外から聞こえた。

 多分今9時くらいかな?もし私が勇者の1人を狙っていたら何時くらいに行く?

 9時に寝て、直ぐには、寝ないだろうから1時間位待つか。誰か起きてても、ほとんどはLv1のはずだから来るなら9時半~10時あたり……でももっと安全を考慮して11時から12時か…?

はっ!ダメダメ。考え込みすぎて完全に違う人っぽくなってる。

ピロン 

スキル『切り替え』を習得しました。


……切り替え?

スキル『切り替え』

能力  場面にあった性格、思いを切り替え出来る。いわゆる演技の天才。常時発動可


……おぉう。そこまで……いや、学生は、切り替えが大事って言うし……

うん、うん。大丈夫。ちょこっと私っぽくなくても、私は、私。

「(ご主人様、色々悩み過ぎて百面相になってる。可愛いですね…)」

 そんなナナハ(ご主人様)を優しく見守るモナ(従魔)であった。



「ご主人様、来たようです。」

まじで?

「そっか。数は?」

「5人ですね。きっとLv1でも勇者だからと、警戒しているのでしょう。」

「なるほど。職業は、わかる?」

一応違うかもしれないやん?

「ご主人様と同じ暗殺系ですね。足音がしません。気配も消していますね。」

え?足音と気配消しているのに、モナ分かるの?

凄くない?

「後、どれぐらいで着く?方角は?」

「そうですね……後3分……いえ、2分ほどですね。北北西からですね。」

「そっか。モナは大きくなって、上空にいてくれる?もし逃げる時、モナの足に神糸を巻いて、ロープを繋いだみたいに飛んでもらうから。」

「仰せのままに。ご主人様。」

 そう言ってモナは、窓から飛んで行った。

はぁ……、一応今までありがとうございました。

  私は、皆がいる方向にお辞儀をする。

 そして空間魔法から、神糸と魔針を取り出していつでも戦えるようにする。

そして部屋を出て北北西側に向かう。

《切り替え》

 スキルを使うと、何か私の心?がスーっと落ち着いてきた。

なんだろう?

私だけど、別人が私の中で混ざってる感じ?

頭が冴えて、冷たくなるような…不思議な感覚。


 ザッ…

ご対面だ。

 すると、私の中から普段言わない様な事を言いだした。

「おじさん達、これからこっちに何しに来たの?」

「「「「「……」」」」」

 5人は、びっくりしている。

 いやいやいや、私のほうがびっくりだから。

何故か勝手にスラスラと……まぁ、知りたかった事だから別に逆に助かるんだけどさ……あっ、これが、切り替えの力なのかな?そう考えると、とっても助かる。演技とかこれで何とか行くもんね。

「この先は、私達、勇者が寝泊まりしていると、分かってやってる感じ?きっと王様か、宰相辺りに私達を見せしめに殺すか、人質を取ろう等の事を言われてる感じかなぁ?」

「あぁ。」

 1人の男が答えた。

アァっ!!予想が当たってしまったー!

「おい」

「いや、無駄だろう。ただの生意気なガキ共と、思っていたら、ここまで分かってるんだ。流石は、勇者様(笑)という事だろう。」

「あはっ、理解が早くて楽だわ。」

「お前が言った通り、ユウシという奴を殺し、キサラギと言うやつを人質にという王から命令が来た。大人しく2人を差し出せば、お前を殺しはしない。」

「あれ、素直に差し出すなどと言うと思った?しかもそのキサラギは、私だよ?簡単にはいそうですかってなるわけないでしょ。」

「なっ!」

「こりゃあ良いや。探す手間が省けた。嬢ちゃんが勝てるわけないだろ。召喚されたてと言えば、産まれたての赤ん坊と同じ様なもんだぞ。しかもこっちは、5人」

「諦めろ、って言いたいの?」

「当たり前だ。もう一度言う、素直に着いてこい。」

「いーやよん♡」

 いやいやいやいや、誰が着いて来いって言われて着いていくのよ。

「では、こちらと戦うか?あいにく、騎士では、無いのでね。汚い戦い方を我らはする。容赦なく殺す。そんな暗殺者だぞ。」

「あはっ、そんな事分かってるよ。そちらが殺す気ならば私も容赦なく殺しに行くだけだよ?あいにくとも、私もジョブが暗殺者なもので……」

あのね?何故かね?人間を殺す事に抵抗心が無いのよ……何故?!

「ホゥ、同業者か……ならば遠慮入らんな。」

「おいテメェら、捕まえるぞ。」

「「「はっ!」」」

「へいへーい」

「では、そっちからどうぞ?」

「ふっ、舐めきっているな。その考えが間違いだったと後悔させてやろう。」

「なんとでも言えばー??すぐおじさん達は、お亡くなりになるんだから。」

 すると、3人が、上、左、右と、別れて来た。

手には……ナイフですか……

 私は、ギリギリまで避けずに無駄な動きを作らない様にする。

 本で読んだんだよね。無駄な動きが致命傷になる事があるって。なんの本かは聞かないで……

でも、妄想&切り替えが考えようと思わなくてもサッと自然に思いついちゃう

上の奴が早かったな。

 同時に来ればまた、ちょっと違って簡単だったのに。

 だって後ろに下がれば、ぶつかるか、ひとつにまとまるから、神糸でまとめて、サクッと。


 私は、短ナイフを振り下ろされる直前に、相手のナイフを持った手首を思いっきり蹴り上げた。

「な?!」

 相手のナイフは飛んでいき、上のやつが怯んだ隙に左右から同時に来た。

 私は、ギリギリの所で後ろに下がり、上から来た人を囮にする。

 当然直ぐに泊まれる訳もなく、左右は上から来た人を刺してしまった。

「グッア!」

「「!?」」

「あれあれ~??」クスクス

「舐めやがって……」

「じゃあ、こっちから仕掛る番だけど、時間をかけると誰か来ちゃうかもしれないから、楽に直ぐ殺してあげる。」

「そう簡単に行くかな?お前は、ナイフさえ持っていないじゃないか。動きは、悪くないが武器が無ければお前は、そこまで強くないだろう。」

「言ってくれるね……まぁ、安心して。最初から武器は、構えてあったのに、おじさん達が気付いてないだけだから。」

「な?!」

 私は、魔針
(説明しなかったけれど、魔針は通常三本あって、魔力で投げても直ぐに手にワープする事が出来ます。)
を三本さっきの奴らに投げ、刺す。

 そしたらまた、手元に戻す。暗闇だから私が何をしたか分からないんだろうな……

 ドタバサドタ

「な?!3人とも?一気にか……こいつぁ、確かに暗殺向けだな。」

「何をしたっ?」

「これから死ぬ人に何を言っても変わらないでしょ。」

 と言うか今更だけど、本当に刺すだけで、殺せるんだ……ちゃんと殺す人を選ばないと……

「ばいばーい」

「くっ!おい、2人で一気に殺るぞ。」

「あぁ。」

おっ、投げナイフか……私は、神糸で絡めて止める。

「な?!何で空中でとまっているんだ?魔法か?」

「残ねーん、これも私の武器だね」

「武器?!そんなもの聞いたことないぞ?!」

「ホントのホントに最後ですね。ばいばい」

私は、神糸で2人の首を締め上げて両断した。

あれ?絞め殺すつもりが、切れちゃった。

 辺りには、5人の死体と、血の池。そして真ん中に1人の少女と言う不思議な絵ができていた。

「モナ、片付いた、から、逃げよ?」

「かしこまりました。ご主人様!」

 私は、空を飛んでるモナの足に、糸をからませ、ぶら下がる状態で空を飛ぶ。なんと言うかモナの足に片手が吊るされてる感じ。

 普通だったら痛そうだけど、体術のお陰か、体重が軽く感じる。

「いや~ご主人様。性格変わりました?」

「なんかね切り替えっていうスキルがあって、自動的にと故意的に変われちゃうんだよね。
 しかも、切ろうと思えば切れるみたい出しこの仕事と、演技をしなければ行けない時に使おうと思うの。」

「いいと思いますよ。スラスラ喋れててご主人様の綺麗なお声がとても聞こえます!!まぁ、どんなご主人様でもついて行きますよ!」

「ありがとう。」/// 

ここから私の新しい生活が始まるんだね。

 モナの足に吊り下がり、飛びながら見る異世界の月は、日本と同じ黄色い満月でした。
    
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

処理中です...