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侯爵様……いえ、お父様

7,脅しますよ?

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おじいちゃん何か凄いのくれてる……


「とりあえず、使ってみようかな。」


お礼を言う前に、見といた方が良いよね……


 私は、フカフカの絨毯がひいてある床に鍵を当てると、スススッと鍵が途中まで沈んだ。


は~ビックリした~


そのまま右に捻るとカチャッと音がした。


 わ~ほんとに鍵みたい……後ろに居るリリーや、ルルーもワクワクした目で見ているよ。


 鍵は、その音を合図かのように溶けていき丸い円状に下に広がりだし、光っている。


えっと……これで入れるんだよね?


 私は、手をそっと光っている部分に触れると、フカフカの絨毯の感触ではなかった。

そのまま腕をグイッと奥に沈めても大丈夫そう…

 私は、頭を沈めてみると日本の現代の家みたいな新築みたいな綺麗な家の玄関だった。

しかも私が覗いているところ、天井。

私は、頭をあげると一気に飛び込んだ。


おぉぉぉ……

うん、日本。


窓の外を見ると真っ白で何も見えない。


違った、日本の家だ。


 私は、ジャンプしてリリーたちのところに戻り、呼んだ。


「大丈夫だよ、入っておいで。」


 そして入って来た3人をここで靴を脱ぐように説明する。


スリッパは~……あ、あった!


 シューズボックスの一角に私達のパーカーと同じ柄のスリッパがそれぞれ入っていた。


「この家では、これを履いてね~。足汚れちゃうから。お風呂とか、トイレとか、ソファーや、ベットは脱いでもいいよ~。」


 2人は不思議に思いながらも、モナと私が履いているのを見て、履いてくれた。


さてと……私もどんな設備なのか見てないんだよね~


 とか何とか思いながらも、まずは突き当たりのドアを開けてみる。


あ、リビングだ……


 白い最新式のキッチンと食べる為の椅子や机、ソファーにテレビ……テレビ?!


え?テレビ使えるの?


 とか何とか思ってたら、机の上にある手紙に目が着いた。


「?……なんだろうこれ?また、おじいちゃんかな?」


 手紙を開いてみると、そこには不思議な模様と説明が書いてあった。

 内容はトイレやキッチン、電気製品等の情報が頭に思い浮かぶっと言うものらしい。

 しかもこのテレビだと思ってたヤツなんか違うみたい。

 説明したい人にこの模様を触れてもらって、この家の持ち主(私)が許容する範囲を教えてくれるってこと。


なるほどなるほど……

 とても便利な事で……存分に使わせてもらいましょうとも!


「モナは、向こうの世界の事分かってるんだよね?」

「はい、ご主人様の従魔ですから。」

「ふふっありがとう。じゃあ、リリーとルルーだけでいいね……2人ともこの模様に触って。」

「「はーい??」」

2人はいまいちよくわかってないみたい。

ん~どれぐらい知ってもらった方が良いかな……

 テレビ以外の事はある程度知っててもらいたいし……

よし、ほとんど知ってもらおう!


 そう思った瞬間模様はひかり、リリー達を包み込んだ。


え?大丈夫なの?!


 光が収まると、リリー達はいまいち分かっていなかった顔からここがどういう所かちゃんと納得している感じがする。


「大丈夫?」

「……はい。ここが前にお姉様が住んでいた所の家なんですね……」

「お姉ちゃん……ここは全然今までとは違うね……」

あらあら……どうしたものか……



 あれからなんやかんやあって、家を探検し、モナの持ってきてくれた食材でキッチンで揃っている調理器具で料理し、食事をして褒められ、テレビの横の説明書を読み終わってソファーでゆっくりしていた。

 なんとこのテレビ、ある小型のある物体(その物体は色々と選べる)を飛ばしてその物体が見たものをテレビ画面で見れるという……

しかも録画機能付き。


なんか、ドローンみたいだよね~


 物体の操作は、リモコンを持って頭で考えるだけで良いみたい。

しかも持ち主(私)しか操作出来ないという……


凄いな……


 そんなこんなで、時計を見ると6時半過ぎていたので、戻ることを3人に伝える。

「え~もうそんな時間?」

「早いですね……楽しい時間はあっという間です。」

「向こうの用事が済んだら、お風呂入りにこっちへ来ようか。」

「「「はい!」」」

 出る時は玄関から出れば、元の位置に戻れるらしく、スリッパをしまって靴を履き、元の場所に戻った。

「さてと……お風呂の用意を先にしちゃおうか?」

「「「はーい」」」

 そう言ってそれぞれ自分のパジャマと下着、タオルを出して私の異空間に入れておく。

……ドレスとか来てみた方が良いのかな?

4人で悩みに悩んで、ドレスを着ることにした。

 私は、足元の布が少なくて動きやすいワンピース風ドレス。太ももまでしか無く、上品で動きやすい。

 私は、黒色で胸上のリボンが白。リリーは、青色で同じく胸上のリボンが白。ルルーは、赤色でまたまた胸上のリボンが白。

そしてモナは、メイド服のまま。

「(しょぼん)」(モナ)

「も、モナ、家では色々とお揃いなの着よう?いっぱいクローゼットの中に入っていたから、大丈夫だよ!」

「そうですよ!一緒に楽しみましょう?」

「私、モナとのおそろい楽しみ~」

 それぞれ、仕事中だから仕方が無いって事をちゃんと伝えると、やっと元に戻った。

「じゃあ行こっか。モナ、何処にいるか分かる?」

「はい。着いてきてください。」

そう言ってモナは、私の斜め前に立ち進む。

 着いたのは、他のドアは、1枚なのに2枚になっている部屋の前だった。

「この部屋です。ご主人様。」

「オーケー。じゃあ行くよ?」

そう言って私はノックをする。

ついでにスキルをかけるのを忘れない。


コンコン


『どうぞ』


中から声が聞こえた。

モナはドアを開けてくれ、私達は一緒に入る。


「「「「「「!!!」」」」」」


私達以外の人全員が驚いていた。

「「「?」」」

 不思議に思っていると、モナがその疑問に答えてくれた。

「ご主人様、皆様ご主人様達の格好に驚いているのですよ。何も与えてない、むしろ汚い部屋しかないのに何で暗殺者のはずが綺麗な服を着て貴族らしく入るのか……」

なるほどなるほど……それは驚くか……


「お父様、言われた通り来ましたが何をするんですか?」

「……っとすまない。そうだな……おまえたちの好きな物等、世間話でもしないか?お茶や菓子もあるぞ?」

「「(お菓子!!)」」

おっと……?

そうだ、2人とも此方の世界の人間でしたぁー

……期待できるのか?

「そうですね……では、座らせていただきます
ね。」

 私達は、空いているソファーに座るといかに神様達が用意してくれた家具がものすごく良いかを思い知った。

まず一番最初に思ったこと……

硬いねん。

 いや、触り心地は、いいのだけれどこれ中、木でしょう?

 周りは毛皮が張っており、触り心地は、良いのだけれど……ずっと座っていたらお尻痛くなるやつだ……

 チラッと2人を見ると同じような考えをしているのが分かった。

 スキルのおかげで顔には出てないけど、そんな感じ出してるもん。

「さてと……使用人達の自己紹介は、居るかい?」

「いえ、どちらでも構いません。そんなに私達はここに居ませんので、このお屋敷は、まあまあな数の使用人達が居るらしいですけど、関わるのは少ないと思うので最低限居ることを知っておいてもらえば……と」

「では、1番関わりそうな執事長とメイド長だけ紹介しとこう。あとは2人に適当に言っておいてもらえばいいと……」

「はい。私達を見掛けて不審者と思われなければあとはどうでもいいです。」

「ならば今此処に2人ともおるしとりあえず簡単な説明とこれからを話すか……」

「はい。

 ……改めまして、暗殺ギルドの中の一つから派遣されました。王からの依頼を受けようと考えております。

 ナナとお呼びください。

 名前や見た目は本当の姿ではないので、いくらでも見てもらっても構いません。

 基本ここにはお客様が居る時と人目に付く場合に居ますがそれ以外は、ここには降りませんので……

 用がある場合は、用意された部屋の前で居て下さると私らもその部屋に居たかもように振る舞いますので……

 あ、嘘と思うならご自由に。私らの寝首を取ろうと入っても居ないだけですので。

 ただその場合、命はないと思ってくださいね?

 お客様がいる場合は、御屋敷の中で生活をしているかのようにしていますので、散歩でもしていると言ってくだされば助かります。

……あとは……あ、今年で16になります……

っと大事な事をいいわすれて」

「「「「「……」」」」」

……っとこんな物かな?軽く脅せたし、必要な事は言えたと思うんだよね……

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